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2015年04月17日
【歩いても歩いても】出演者・感想・完全ネタバレ(セリフ完全再現)
本日の映画紹介。
【歩いても歩いても】
【出演者】
横山良多:阿部寛
横山ゆかり(良多の妻):夏川結衣
片岡ちなみ(良多の姉):YOU
片岡信夫(ちなみの夫):高橋和也
横山あつし(ゆかりの連れ子):田中祥平
横山とし子(良多の母):樹木希林
横山恭平(良多の父):原田芳雄
片岡さつき(ちなみの娘):野本ほたる
片岡睦(ちなみの息子):林凌雅
小松健太郎(寿司屋店長):寺島進
加藤治子 - 西沢ふさ(横山家の隣人)
〜〜〜Sponsords Link〜〜〜
【感想】
田舎の実家。
そして親子の確執。
家族内の遠慮。
その風景がたんたんと描かれています。
どこか温かく、どこか寂しいストーリー。
それぞれの思いが綺麗に描かれています。
いつか聞いたラジオCMを思い出しました。
1年に1度の里帰り。
毎年欠かさず1年に1度は実家に帰る。
あんなに毎日一緒に過ごしたのに、
指で数えれるくらいしかもう会えない。
こんな内容のCMだったと思います。
確かに1年で1回の里帰りでも、
この年になると何回会えるか?
そんな深刻なことなんですよね〜
子供って本当に親不孝なんですよね!
でもそれを見守っているのが親。
どうしてあげることも出来ないけど、
ただ元気なことが親には幸せ。
本当にリアルな家の雰囲気が出てます。
とても良い作品だったと思いました。
家族を思い出したい方にはオススメです。
親の暖かみと自分の小ささがわかるでしょう。
【あらすじ】(ネタバレあり)
母とし子と姉ちなみは実家で料理をしていた。
父の恭平は田舎で小さな医院を営んでいる。
そんな実家に家族で帰る良多とゆかりとあつし。
良多を待つ、とし子はちなみと良多の話をする。
「人のお古をもらわなくても〜」
バツイチであるゆかりの話も・・・
両親の老後の面倒をどうするか、
そんな話をする良多とゆかり。
そしてゆかりが席を外したとき、
あつしに話しかける良多。
学校で飼っていたうさぎの話。
「何で死んだのに笑ったの?」
あつしは答えた。
「面白かったんだもん。」
「レナちゃんが、
みんなで手紙書こうって言うんだもん。」
「誰も読まないのに。」
一足先に実家についたちなみの夫と子供。
とし子は孫にデレデレとなっていた。
ゆかりはあつしに言った。
「今日だけでも良ちゃんって言うのやめて。」
そして良多にも言う。
「親子なんだから見栄張らなくても。」
良多は言う。
「親子だから、
失業中なんて口が裂けてもいえない。」
そしてようやく実家に着いた良多一家。
実家に集まった家族。
そこに恭平が帰ってきた。
知っているはずなのに良多に一言、
「来てたのか・・・」
そう言って診察室へ逃げ込む。
久しぶりに実家に帰った良多は気付く。
家に付けられた手すりの数々。
古くなって剥がれてきた風呂場のタイル。
年老いた両親を・・・
ゆかりはとし子とちなみと料理をしていた。
田舎の料理「とうもろこしの天ぷら」
その匂いに誘われて診察室から出てくる恭平。
そしてみんなで昼食。
寿司を頼んでいた。
届けに来た馴染みのすし屋店長。
寿司と同時に香典も持ってきた。
そして全員揃ってのご飯。
各々の昔話や、今の職業など・・・
嘘をつき仕事の話をする良多。
以前の職業、絵画の修復師の話。
信夫の仕事は車の販売員。
良多にパンフレットを見せて車を進める。
とし子は言う。
「子供の運転する車に乗るのが夢だった。」
とし子とゆかりとちなみは、
2階へ昔の写真を見に行く。
子供たち3人と信夫は庭でスイカ割り。
残された良多と恭平。
なかなか会話が出来ない2人。
そして恭平は再び診察室へ・・・
次第に仲良くなる子供3人。
女3人はニュースを見ながら話をしていた。
長男の話・・・
長男は子供を助けて海で亡くなった。
そして実家に引っ越してくるちなみの予定。
良多は仕事のカモフラージュの電話。
あつしは恭平のところへ・・・
ピアノの調律師になりたいという信夫。
そんなあつしに医者を勧める恭平。
「変なこと教えないで下さいよ。」
そう言って良多が話をさえぎった。
良多は家族ととし子と墓参りに行った。
良多はとし子にちなみの引越しについて聞いた。
とし子は言った。
「いまさら他人と住むのはね〜」
「それにあんた戻って来辛いでしょ。」
「お父さん死んだらでいいからさ〜」
良多は言った。
「俺に兄さんの変わりは出来ないからね。」
その帰り道。
黄色い蝶々を見つけた。
とし子は言った。
「冬になっても死ななかったモンシロチョウが、
黄色くなって帰ってくるんだって。」
「アレを見ると何か切なくてね〜」
誰から聞いたのと良多は聞くが、
ごまかすとし子。
そうして家に戻ると、香典をあげに人が・・・
長男が助けた子供。
とはいっても、もう25歳になっていた。
出版社でアルバイトしているそうだ。
毎年1回は足を運んでいるが、
年々体格はよくなり、だらしなくなっていた。
「あの時助けてもらえなければ、
今の僕はここにはいませんでした。」
「ジュンペイさんの分もしっかり生きますから。」
そう言い残して家を去った。
その後恭平は言う。
「あんなくだらん奴のために何で・・・」
「他に変わりはいくらだっていたのに・・・」
「あんなやつは生きてたって、
なんの役にも立たないよ。」
良多は言う。
「比べるなって言ってるんだ。」
「人の人生を・・・」
「彼だって精一杯頑張っているわけだしさ。」
「そりゃうまく行かないこともあると思うよ。」
「父さんみたいに上から、
くだるとかくだらないとか・・・」
恭平は言う。
「何向きになっているんだ。」
「お前には関係ないだろ。」
良多は返した。
「医者がそんなに偉いんですか?」
「兄さんだって、
生きてたら今頃どうなっていたか?」
「分かったもんじゃないですけどね・・・」
さえぎったのは信夫だった。
昼寝していた信夫が起きてきたのだ。
そしてちなみ一家は家に帰った。
残った良多一家。
恭平ととし子と夕食を食べた。
医者の恭平を褒めちぎるゆかり。
しかしそれを馬鹿にする、とし子と良多。
そして話は恭平のコレクションのレコード。
そして思い出の曲と言って、
とし子が持ってきたレコード。
なつかしの歌謡曲「ブルーライト・ヨコハマ」
俺は関係ないと言った恭平。
しかし2人の思い出の曲だった。
「誰にだってありますよ思い出の曲。」
良多にゆかりは伝えた。
その夜良多はとし子に言った。
「そろそろいいんじゃない?」
「呼ぶのやめようよ。」
「辛そうじゃない俺たちに会うの。」
とし子は言った。
「だから呼ぶのよ。」
「あの子のせいで、
ジュンペイは死んだんだから。」
「憎む相手がいないと余計辛いんだから。」
「あの子にだって、
年に1度辛い思いをしてもらったって、
罰は当たらないでしょ。」
「だから、来年も再来年もきてもらう。」
「あなただって、親になったら分かるわよ。」
そして良多に風呂を勧めるとし子。
とし子は寝巻きまで用意していた。
ゆかりは嫉妬していた。
自分は受け入れられていないと、
疎外感まで感じていた。
風呂に入ろうとした良多。
その時恭平が脱衣所に現れた。
「お前たまには電話して、
母さんに声だけでも聞かせてやれよ。」
そう言って後にしようとしたとき、
中から聞こえたあつしの声。
「良ちゃん熱くて入れない。」
良多とあつしがお風呂に入っているとき、
とし子はゆかりに着物をあげていた。
お風呂をあがった良多。
その時家の中に蝶々が入ってきた。
「ジュンペイよ!」
と言って蝶々を追いかける、とし子。
そんなはずないよと言いながら、
捕まえて外に逃がしてあげる良多。
そんな時、家に近所の家から電話が入った。
医者と言っても助けることが出来ない恭平。
救急車を呼び、近くの大きな病院へ・・・
どこか寂しそうな恭平の姿。
それを見ていた良多。
あつしはゆかりに聞いていた。
「さっき変だったねおばあちゃん。」
「もういないのに。」
ゆかりは答えた。
「死んでもいなくなるわけではないのよ。」
「パパもちゃんといるのよあつしの中に。」
「あつしの半分はパパで、
残りの半分はママで出来ているんだから。」
あつしは聞いた、
「良ちゃんは?」
ゆかりは答えた。
「これから入ってくるのよ。じわじわ〜って。」
「どうする良ちゃん入れてあげる?」
あつしは庭で夜空を見上げつぶやいた。
「僕は秋の運動会で、リレーの選手になりました。」
「今日黄色い蝶を見ました。」
「パパと軽井沢で捕まえたのと同じやつです。」
「僕は大きくなったら、
パパと同じ調律師になりたいです。」
「それが無理なら、お医者さんになりたいです。」
良多は自分の部屋にあった、
小さい頃の絵日記を見ていた。
翌朝良多と恭平はあつしを連れて海に行った。
プロ野球の話をする良多。
恭平は今はサッカーだと返す。
そのうち3人で見に行こうと・・・
そして家に帰ろうとする良多一家。
それを見送る恭平ととし子。
「歯医者はしっかり行くんだよ。」
「あと土日はしっかり休むんだよ。」
「もう若くないんだから。」
そんなやりとりをしてバスに乗り込む良多一家。
家への帰り道、恭平はとし子に言う。
「次は正月か・・・」
バスの中で良多はゆかりに言った。
「次は正月か。」
「日帰りでいいだろ。」
「いつもこうなんだよな。」
「ちょっと間に合わないんだ・・・」
それから3年して父は亡くなった。
結局サッカーにはいけなかった。
母も父を追うようにして亡くなった。
結局車には一度も乗せてやれなかった。
あつしは大きくなり、
良多とゆかりの間には女の子が出来ていた。
そして両親の墓参り。
黄色い蝶々を見つける。
良多は娘に話す。
「黄色い蝶々はね、
冬になっても死ななかった白い蝶々が、
黄色くなって帰ってくるんだって。」
(終わり)
〜〜RIKUのメインブログ〜〜
・【アフィリエイトで稼ぐ】超初心者からの挑戦(リアルタイム)
〜〜RIKUのサブブログ〜〜
・「携帯・スマホゲーム」DORAKENを実際に攻略して・・・
・☆馬の気持ち☆
〜〜〜Sponsords Link〜〜〜
【歩いても歩いても】
【出演者】
横山良多:阿部寛
横山ゆかり(良多の妻):夏川結衣
片岡ちなみ(良多の姉):YOU
片岡信夫(ちなみの夫):高橋和也
横山あつし(ゆかりの連れ子):田中祥平
横山とし子(良多の母):樹木希林
横山恭平(良多の父):原田芳雄
片岡さつき(ちなみの娘):野本ほたる
片岡睦(ちなみの息子):林凌雅
小松健太郎(寿司屋店長):寺島進
加藤治子 - 西沢ふさ(横山家の隣人)
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【感想】
田舎の実家。
そして親子の確執。
家族内の遠慮。
その風景がたんたんと描かれています。
どこか温かく、どこか寂しいストーリー。
それぞれの思いが綺麗に描かれています。
いつか聞いたラジオCMを思い出しました。
1年に1度の里帰り。
毎年欠かさず1年に1度は実家に帰る。
あんなに毎日一緒に過ごしたのに、
指で数えれるくらいしかもう会えない。
こんな内容のCMだったと思います。
確かに1年で1回の里帰りでも、
この年になると何回会えるか?
そんな深刻なことなんですよね〜
子供って本当に親不孝なんですよね!
でもそれを見守っているのが親。
どうしてあげることも出来ないけど、
ただ元気なことが親には幸せ。
本当にリアルな家の雰囲気が出てます。
とても良い作品だったと思いました。
家族を思い出したい方にはオススメです。
親の暖かみと自分の小ささがわかるでしょう。
【あらすじ】(ネタバレあり)
母とし子と姉ちなみは実家で料理をしていた。
父の恭平は田舎で小さな医院を営んでいる。
そんな実家に家族で帰る良多とゆかりとあつし。
良多を待つ、とし子はちなみと良多の話をする。
「人のお古をもらわなくても〜」
バツイチであるゆかりの話も・・・
両親の老後の面倒をどうするか、
そんな話をする良多とゆかり。
そしてゆかりが席を外したとき、
あつしに話しかける良多。
学校で飼っていたうさぎの話。
「何で死んだのに笑ったの?」
あつしは答えた。
「面白かったんだもん。」
「レナちゃんが、
みんなで手紙書こうって言うんだもん。」
「誰も読まないのに。」
一足先に実家についたちなみの夫と子供。
とし子は孫にデレデレとなっていた。
ゆかりはあつしに言った。
「今日だけでも良ちゃんって言うのやめて。」
そして良多にも言う。
「親子なんだから見栄張らなくても。」
良多は言う。
「親子だから、
失業中なんて口が裂けてもいえない。」
そしてようやく実家に着いた良多一家。
実家に集まった家族。
そこに恭平が帰ってきた。
知っているはずなのに良多に一言、
「来てたのか・・・」
そう言って診察室へ逃げ込む。
久しぶりに実家に帰った良多は気付く。
家に付けられた手すりの数々。
古くなって剥がれてきた風呂場のタイル。
年老いた両親を・・・
ゆかりはとし子とちなみと料理をしていた。
田舎の料理「とうもろこしの天ぷら」
その匂いに誘われて診察室から出てくる恭平。
そしてみんなで昼食。
寿司を頼んでいた。
届けに来た馴染みのすし屋店長。
寿司と同時に香典も持ってきた。
そして全員揃ってのご飯。
各々の昔話や、今の職業など・・・
嘘をつき仕事の話をする良多。
以前の職業、絵画の修復師の話。
信夫の仕事は車の販売員。
良多にパンフレットを見せて車を進める。
とし子は言う。
「子供の運転する車に乗るのが夢だった。」
とし子とゆかりとちなみは、
2階へ昔の写真を見に行く。
子供たち3人と信夫は庭でスイカ割り。
残された良多と恭平。
なかなか会話が出来ない2人。
そして恭平は再び診察室へ・・・
次第に仲良くなる子供3人。
女3人はニュースを見ながら話をしていた。
長男の話・・・
長男は子供を助けて海で亡くなった。
そして実家に引っ越してくるちなみの予定。
良多は仕事のカモフラージュの電話。
あつしは恭平のところへ・・・
ピアノの調律師になりたいという信夫。
そんなあつしに医者を勧める恭平。
「変なこと教えないで下さいよ。」
そう言って良多が話をさえぎった。
良多は家族ととし子と墓参りに行った。
良多はとし子にちなみの引越しについて聞いた。
とし子は言った。
「いまさら他人と住むのはね〜」
「それにあんた戻って来辛いでしょ。」
「お父さん死んだらでいいからさ〜」
良多は言った。
「俺に兄さんの変わりは出来ないからね。」
その帰り道。
黄色い蝶々を見つけた。
とし子は言った。
「冬になっても死ななかったモンシロチョウが、
黄色くなって帰ってくるんだって。」
「アレを見ると何か切なくてね〜」
誰から聞いたのと良多は聞くが、
ごまかすとし子。
そうして家に戻ると、香典をあげに人が・・・
長男が助けた子供。
とはいっても、もう25歳になっていた。
出版社でアルバイトしているそうだ。
毎年1回は足を運んでいるが、
年々体格はよくなり、だらしなくなっていた。
「あの時助けてもらえなければ、
今の僕はここにはいませんでした。」
「ジュンペイさんの分もしっかり生きますから。」
そう言い残して家を去った。
その後恭平は言う。
「あんなくだらん奴のために何で・・・」
「他に変わりはいくらだっていたのに・・・」
「あんなやつは生きてたって、
なんの役にも立たないよ。」
良多は言う。
「比べるなって言ってるんだ。」
「人の人生を・・・」
「彼だって精一杯頑張っているわけだしさ。」
「そりゃうまく行かないこともあると思うよ。」
「父さんみたいに上から、
くだるとかくだらないとか・・・」
恭平は言う。
「何向きになっているんだ。」
「お前には関係ないだろ。」
良多は返した。
「医者がそんなに偉いんですか?」
「兄さんだって、
生きてたら今頃どうなっていたか?」
「分かったもんじゃないですけどね・・・」
さえぎったのは信夫だった。
昼寝していた信夫が起きてきたのだ。
そしてちなみ一家は家に帰った。
残った良多一家。
恭平ととし子と夕食を食べた。
医者の恭平を褒めちぎるゆかり。
しかしそれを馬鹿にする、とし子と良多。
そして話は恭平のコレクションのレコード。
そして思い出の曲と言って、
とし子が持ってきたレコード。
なつかしの歌謡曲「ブルーライト・ヨコハマ」
俺は関係ないと言った恭平。
しかし2人の思い出の曲だった。
「誰にだってありますよ思い出の曲。」
良多にゆかりは伝えた。
その夜良多はとし子に言った。
「そろそろいいんじゃない?」
「呼ぶのやめようよ。」
「辛そうじゃない俺たちに会うの。」
とし子は言った。
「だから呼ぶのよ。」
「あの子のせいで、
ジュンペイは死んだんだから。」
「憎む相手がいないと余計辛いんだから。」
「あの子にだって、
年に1度辛い思いをしてもらったって、
罰は当たらないでしょ。」
「だから、来年も再来年もきてもらう。」
「あなただって、親になったら分かるわよ。」
そして良多に風呂を勧めるとし子。
とし子は寝巻きまで用意していた。
ゆかりは嫉妬していた。
自分は受け入れられていないと、
疎外感まで感じていた。
風呂に入ろうとした良多。
その時恭平が脱衣所に現れた。
「お前たまには電話して、
母さんに声だけでも聞かせてやれよ。」
そう言って後にしようとしたとき、
中から聞こえたあつしの声。
「良ちゃん熱くて入れない。」
良多とあつしがお風呂に入っているとき、
とし子はゆかりに着物をあげていた。
お風呂をあがった良多。
その時家の中に蝶々が入ってきた。
「ジュンペイよ!」
と言って蝶々を追いかける、とし子。
そんなはずないよと言いながら、
捕まえて外に逃がしてあげる良多。
そんな時、家に近所の家から電話が入った。
医者と言っても助けることが出来ない恭平。
救急車を呼び、近くの大きな病院へ・・・
どこか寂しそうな恭平の姿。
それを見ていた良多。
あつしはゆかりに聞いていた。
「さっき変だったねおばあちゃん。」
「もういないのに。」
ゆかりは答えた。
「死んでもいなくなるわけではないのよ。」
「パパもちゃんといるのよあつしの中に。」
「あつしの半分はパパで、
残りの半分はママで出来ているんだから。」
あつしは聞いた、
「良ちゃんは?」
ゆかりは答えた。
「これから入ってくるのよ。じわじわ〜って。」
「どうする良ちゃん入れてあげる?」
あつしは庭で夜空を見上げつぶやいた。
「僕は秋の運動会で、リレーの選手になりました。」
「今日黄色い蝶を見ました。」
「パパと軽井沢で捕まえたのと同じやつです。」
「僕は大きくなったら、
パパと同じ調律師になりたいです。」
「それが無理なら、お医者さんになりたいです。」
良多は自分の部屋にあった、
小さい頃の絵日記を見ていた。
翌朝良多と恭平はあつしを連れて海に行った。
プロ野球の話をする良多。
恭平は今はサッカーだと返す。
そのうち3人で見に行こうと・・・
そして家に帰ろうとする良多一家。
それを見送る恭平ととし子。
「歯医者はしっかり行くんだよ。」
「あと土日はしっかり休むんだよ。」
「もう若くないんだから。」
そんなやりとりをしてバスに乗り込む良多一家。
家への帰り道、恭平はとし子に言う。
「次は正月か・・・」
バスの中で良多はゆかりに言った。
「次は正月か。」
「日帰りでいいだろ。」
「いつもこうなんだよな。」
「ちょっと間に合わないんだ・・・」
それから3年して父は亡くなった。
結局サッカーにはいけなかった。
母も父を追うようにして亡くなった。
結局車には一度も乗せてやれなかった。
あつしは大きくなり、
良多とゆかりの間には女の子が出来ていた。
そして両親の墓参り。
黄色い蝶々を見つける。
良多は娘に話す。
「黄色い蝶々はね、
冬になっても死ななかった白い蝶々が、
黄色くなって帰ってくるんだって。」
(終わり)
〜〜RIKUのメインブログ〜〜
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・「携帯・スマホゲーム」DORAKENを実際に攻略して・・・
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【スイートリトルライズ】出演者・感想・完全ネタバレ(セリフ完全再現)
本日の映画紹介。
【スイートリトルライズ】
【出演者】
岩本瑠璃子:中谷美紀
岩本聡:大森南朋
三浦しほ:池脇千鶴
津川春夫:小林十市
岩本文:大島優子
美也子:安藤サクラ
藤井登美子:黒川芽以
君枝:風見章子
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【感想】
深い映画ですね〜
夫婦について語った映画。
彼氏彼女とはまったく違う存在。
一生を2人で誓っても、
必ず孤独でいるものなんです。
そんな孤独の中でどんなにすれ違っても、
思い出すことが夫婦には大切。
本当にそうだと思いました。
夫婦円満なんてなかなか難しい。
この前の「ヨルタモリ」
タモリさんが宮沢りえさんに
「夫婦円満の秘訣は?」
と聞かれて、一言で締めくくりました。
「SEXです。」と・・・
なかなかそうは行きませんよね!
でも、それこそ一緒に記憶を思い出すことで、
そのような関係を築き続けることが出来るのでは?
いろいろ考えさせられました。
とてもいい映画です。
是非、夫婦で見てみてください。
【あらすじ】(ネタバレあり)
目をあけコーヒーを入れタバコを吸う瑠璃子。
そして窓を拭き聡が起きるのを待った。
何気ない朝。
朝食を作り、2人で食べる。
そして聡は仕事に出かける。
瑠璃子はテディベア作家。
聡を送るとテディベアを作成していた。
瑠璃子のもとに登美子が打ち合わせに来た。
聡に親から届いたジャガイモ。
それをあげる瑠璃子。
ソラニンの話をした。
「こっそり育てそうかな?」
「いざとなったら心中できるし。」
登美子は言った。
「瑠璃子さん夫婦は必要ないですね。」
「もの凄く幸せそうに見えるし。」
その夜仕事から帰る聡。
登美子の話を聡にする瑠璃子。
以前に恋人に浮気をされた登美子の話をする。
「私聡が浮気したらその場で刺すわ。」
そんな話をした。
その夜は聡の妹の文が来た。
聡は部屋にこもってゲームをしていた。
同じ家なのに携帯を使って聡を呼ぶ瑠璃子。
そのような行動が普通の2人。
ある日2人は出かけた。
薔薇を見に公園へ・・・
薔薇を見た瑠璃子は聡に言う。
「夫婦に必要なのは赤と白の薔薇だって。」
「赤い薔薇は情熱。」
「白は真実。」
「その二つさえあれば、
夫婦はうまく行くんですって。」
そしてすぐに瑠璃子と別れ、
1人電気屋に向かう聡。
ある日OB会に向かった聡。
スキューバーサークルの仲間たち。
そこに来ていた後輩のしほ。
しほは聡が帰ろうとしたとき、
「先輩。また会えますか?」
「会いたいんです。」
「うん。」とだけ言ってOB会をあとにした。
帰った聡。
その上着を嗅いだ瑠璃子。
「知らない匂いがする。」
数日後、瑠璃子の個展。
個展に訪れた一人の男性。
テディベアを譲って欲しいと・・・
売り物にはしていなかった、
ナナと名づけられたテディベア。
数日後にレンタルビデオ屋に行った瑠璃子。
そこにたまたま現れたナナを譲った男性。
男性は津川春夫と名乗った。
そして彼女の美也子を紹介された。
美也子は瑠璃子のファンだった。
そしてお茶をご馳走させてくださいと・・・
瑠璃子はまた今度と断るが、
帰る間際に春夫に言われる。
「約束ですよ。」
その夜瑠璃子は聡の部屋行った。
相変わらず聡は部屋にこもって、
音楽を流してゲームをしていた。
瑠璃子は聡に行った。
「この家には声が足りないの。」
「必要かも分からない。」
「もしかすると、
不要だからないのかもしれない。」
「あなたといると時々寂しくなる。」
聡はただ
「ごめん」
としか言えなかった。
数日後、文が遊びに来た。
愛人がいて、それに悩んでいる様子の文。
文に対して瑠璃子は言った。
「心中するならソラニンよ。」
「ソラニンをたくさん育てて、
佃煮にして食べるだけ。」
文は笑いながら言う。
「せいぜいおなか壊すくらいのもの。」
聡はしほと会っていた。
昼ごはんを公園で一緒に食べた。
しほは言う。
「これから水曜日の昼は、
毎回一緒にご飯食べませんか?」
一方瑠璃子はスーパーで晴夫に再会する。
そしてキスをした。
晴夫は言う。
「個展で会ったときから、ずっとこうしたかった。」
その夜瑠璃子は聡に言う。
「腕の中に入れて。」
聡はぎこちなく瑠璃子を抱きしめた。
「ありがとう。」
そう言って瑠璃子は窓の外を見た。
「表は夜で真っ暗なのに、
窓のこっち側は安全だわ。」
「ゲームしたいんでしょ?」
「いいわよ。行っても。」
聡は部屋に戻った・・・
それから数日後。
瑠璃子は晴夫と寝た。
聡とは2年もしていなかった・・・
そして晴夫に言う。
「やめなくちゃね。こんなことは。」
「不安だもの・・・」
晴夫は言う。
「瑠璃子さんはやめないよ。」
「貪欲だから。」
『恋をしているの。』
『本当は夫だけを愛していたいのに・・・』
一方聡もしほと夕食を食べた。
そしてしほに誘われた。
2人でダイビングに行こうと・・・
その夜家に帰った聡。
瑠璃子に聞いた。
「瑠璃子って隠し事とかある?」
瑠璃子は言った。
「あるわよ。」
数日後、瑠璃子は晴夫と会っていた。
晴夫は瑠璃子に聞いた。
「俺が美也子と別れるって言ったらどうする?」
瑠璃子は言う。
「どうもしないわ。」
聡は瑠璃子を連れて旅館に言った。
ダイビングをしに・・・
車で旅館に向かった二人。
夜に家を出た。
途中のパーキングエリアで2人で星を見た。
瑠璃子は聡に言った。
「同じ記憶って素敵ね。」
「同じものを見て、同じことを覚えておくの。」
そして旅館に到着する。
翌朝、浜辺に流された心中した男女の遺体。
それを尻目に、聡はダイビングへ行く。
瑠璃子を残して。
たどり着いた浜には、しほが待っていた。
手を繋いで一緒にダイビングする2人。
ダイビングを終えた聡。
しほと聡も始めて関係を持った。
一方瑠璃子のもとには、晴夫が着ていた。
瑠璃子を追って会いにきたのだ。
「会いたかった。」
そして求め合う2人。
晴夫は言う。
「また失うかもしれないという恐怖。」
「あなたには分からないだろうな。」
瑠璃子は返した。
「聡は私の窓なの。」
そして家に帰った2人。
それぞれの不倫の生活を続けた。
ある日晴夫の提案で4人で食事した。
聡と瑠璃子。晴夫と美也子。
そこで美也子は言った。
「瑠璃子さんの作るベアって孤独ですね。」
その後も関係は続いた。
しほは聡に言う。
「なんか怖い。」
「毎回毎回良くなっている気がする。」
晴夫は瑠璃子に言う。
「俺美也子と別れるかもしれない。」
「瑠璃子さんには関係ないかもしれないけど。」
瑠璃子は言った。
「関係あるわ。それは嘘じゃない。」
「私あなたに嘘をつけない。」
「だって、あなたも私に嘘をついてくれない。」
「人は守りたい者に嘘をつくの。」
「あなたが美也子さんに嘘をつくように。」
「私が聡に嘘をつく。」
「でもあなたを愛しているわ。」
聡も瑠璃子も家で何かを考えていた。
思いついたかのように、瑠璃子に近づいた聡。
「瑠璃子。腕に入る?」
そう言って瑠璃子を抱きしめた。
瑠璃子は言った。
「初めてに。聡が自分から腕に入れてくれるの。」
「ありがとう。」
そして結婚記念日。
初めて2人で食事した。
「特別みたい。」
そう言った瑠璃子に聡は返す。
「特別だよ。」
瑠璃子は言う。
「だって、毎年来るものでしょ。」
「毎年繰り返すものでしょ。結婚って。」
その食事の帰り、瑠璃子は聡に言う。
「手繋いでもいい?」
そして手を繋いで帰った。
数日後、登美子が家に来た。
「今度私結婚します。」
聡はしほの働く水族館に行った。
しほは水族館内を聡に案内した。
その時何かを思い立った聡。
「急ぎの仕事思い出した。」
と言って急に水族館を立ち去った。
一方瑠璃子ののもとには文が来ていた。
その矢先瑠璃子のもとに電話が入る。
あわてて家を飛び出す瑠璃子。
向かった先は晴夫の家。
その途中美也子に会う。
「晴夫に返しておいてください。」
そう言ってナナを瑠璃子に渡した。
そして続けて言う。
「自分だけが寂しいと思わないで。」
「これあなたが持っていて。」
「それがこの子の運命だから。」
とナナを晴夫に渡して続けて言った。
「こんなの全然スイートじゃない。」
そして泣き出す瑠璃子。
瑠璃子を抱きしめた晴夫。
「俺が別れたのに、
なんで瑠璃子さんが泣くんだ。」
瑠璃子は答えた。
「あなたを愛しているからよ。」
それを聞いた晴夫は言った。
「それはとてもスイートじゃないか。」
そして瑠璃子は晴夫の家を後にした。
「瑠璃子さん。また。」
近所の家の犬が死んだ・・・
その犬を埋める穴を聡は掘った。
大きな穴だった。
その穴に犬を抱きしめて一緒に寝る瑠璃子。
犬の飼い主であった君枝は、
薔薇の植木をその墓に植えて欲しいと言う。
その夜聡と瑠璃子は一緒にお風呂に入った。
数日後、君枝の家を訪れた瑠璃子。
犬の墓を見て悲しむ瑠璃子に君枝は言う。
「悲しむべきことじゃないよ。」
「トリカブト。結構綺麗な花が咲くの。」
「昔アレで夫を殺したの。」
「寂しかったからかな?」
「人間生きているうちはお化けよ。」
「でも不思議と死ぬと人間になるのよ。」
そういう君枝に瑠璃子は聞いた。
「今は寂しくないですか?」
君枝は答えた。
「決まってるじゃない。寂しいわよ。」
「1人だろうと2人だろうと寂しいもんなんだよ。」
そして2人で口ずさむ。
薔薇ノ木ニ
薔薇ノ花咲ク
ナニゴトノ不思議ナケレド
照リ極マレド木ヨリコボルル
光リコボルル
しほとホテルで会う聡。
「じゃあ。」
と言ってしほと別れる。
家に帰る階段。
そこに座っていた瑠璃子。
瑠璃子は新しく作ったベアを聡に見せた。
聡はそれを見て言う。
「瑠璃子に似てるね。」
「腕に入る?」
聡の腕に入った瑠璃子は言う。
「ただいま。」
聡は聞く。
「どこか言ってたの?」
瑠璃子は答えた。
「行ってたわ。」
「ただいま。」
「聡は?」
聡は答えた。
「俺も・・・」
「もうすぐ帰るよ。」
そして今まで家の椅子に座っていた、
手を繋いだ2匹のベア。
瑠璃子はそれを箱に入れた。
登美子の結婚祝いにと・・・
そして聡に瑠璃子は言う。
「いつか同じ記憶の話したでしょ。」
「記憶するだけじゃダメなのかもしれない。」
「思い出すことのほうが大切なのかも。」
「一緒に思い出すことのほうが。」
そして家の椅子には、
新たしく造ったベアが座っていた。
紅白の薔薇と一緒に・・・
(終わり)
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【スイートリトルライズ】
【出演者】
岩本瑠璃子:中谷美紀
岩本聡:大森南朋
三浦しほ:池脇千鶴
津川春夫:小林十市
岩本文:大島優子
美也子:安藤サクラ
藤井登美子:黒川芽以
君枝:風見章子
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【感想】
深い映画ですね〜
夫婦について語った映画。
彼氏彼女とはまったく違う存在。
一生を2人で誓っても、
必ず孤独でいるものなんです。
そんな孤独の中でどんなにすれ違っても、
思い出すことが夫婦には大切。
本当にそうだと思いました。
夫婦円満なんてなかなか難しい。
この前の「ヨルタモリ」
タモリさんが宮沢りえさんに
「夫婦円満の秘訣は?」
と聞かれて、一言で締めくくりました。
「SEXです。」と・・・
なかなかそうは行きませんよね!
でも、それこそ一緒に記憶を思い出すことで、
そのような関係を築き続けることが出来るのでは?
いろいろ考えさせられました。
とてもいい映画です。
是非、夫婦で見てみてください。
【あらすじ】(ネタバレあり)
目をあけコーヒーを入れタバコを吸う瑠璃子。
そして窓を拭き聡が起きるのを待った。
何気ない朝。
朝食を作り、2人で食べる。
そして聡は仕事に出かける。
瑠璃子はテディベア作家。
聡を送るとテディベアを作成していた。
瑠璃子のもとに登美子が打ち合わせに来た。
聡に親から届いたジャガイモ。
それをあげる瑠璃子。
ソラニンの話をした。
「こっそり育てそうかな?」
「いざとなったら心中できるし。」
登美子は言った。
「瑠璃子さん夫婦は必要ないですね。」
「もの凄く幸せそうに見えるし。」
その夜仕事から帰る聡。
登美子の話を聡にする瑠璃子。
以前に恋人に浮気をされた登美子の話をする。
「私聡が浮気したらその場で刺すわ。」
そんな話をした。
その夜は聡の妹の文が来た。
聡は部屋にこもってゲームをしていた。
同じ家なのに携帯を使って聡を呼ぶ瑠璃子。
そのような行動が普通の2人。
ある日2人は出かけた。
薔薇を見に公園へ・・・
薔薇を見た瑠璃子は聡に言う。
「夫婦に必要なのは赤と白の薔薇だって。」
「赤い薔薇は情熱。」
「白は真実。」
「その二つさえあれば、
夫婦はうまく行くんですって。」
そしてすぐに瑠璃子と別れ、
1人電気屋に向かう聡。
ある日OB会に向かった聡。
スキューバーサークルの仲間たち。
そこに来ていた後輩のしほ。
しほは聡が帰ろうとしたとき、
「先輩。また会えますか?」
「会いたいんです。」
「うん。」とだけ言ってOB会をあとにした。
帰った聡。
その上着を嗅いだ瑠璃子。
「知らない匂いがする。」
数日後、瑠璃子の個展。
個展に訪れた一人の男性。
テディベアを譲って欲しいと・・・
売り物にはしていなかった、
ナナと名づけられたテディベア。
数日後にレンタルビデオ屋に行った瑠璃子。
そこにたまたま現れたナナを譲った男性。
男性は津川春夫と名乗った。
そして彼女の美也子を紹介された。
美也子は瑠璃子のファンだった。
そしてお茶をご馳走させてくださいと・・・
瑠璃子はまた今度と断るが、
帰る間際に春夫に言われる。
「約束ですよ。」
その夜瑠璃子は聡の部屋行った。
相変わらず聡は部屋にこもって、
音楽を流してゲームをしていた。
瑠璃子は聡に行った。
「この家には声が足りないの。」
「必要かも分からない。」
「もしかすると、
不要だからないのかもしれない。」
「あなたといると時々寂しくなる。」
聡はただ
「ごめん」
としか言えなかった。
数日後、文が遊びに来た。
愛人がいて、それに悩んでいる様子の文。
文に対して瑠璃子は言った。
「心中するならソラニンよ。」
「ソラニンをたくさん育てて、
佃煮にして食べるだけ。」
文は笑いながら言う。
「せいぜいおなか壊すくらいのもの。」
聡はしほと会っていた。
昼ごはんを公園で一緒に食べた。
しほは言う。
「これから水曜日の昼は、
毎回一緒にご飯食べませんか?」
一方瑠璃子はスーパーで晴夫に再会する。
そしてキスをした。
晴夫は言う。
「個展で会ったときから、ずっとこうしたかった。」
その夜瑠璃子は聡に言う。
「腕の中に入れて。」
聡はぎこちなく瑠璃子を抱きしめた。
「ありがとう。」
そう言って瑠璃子は窓の外を見た。
「表は夜で真っ暗なのに、
窓のこっち側は安全だわ。」
「ゲームしたいんでしょ?」
「いいわよ。行っても。」
聡は部屋に戻った・・・
それから数日後。
瑠璃子は晴夫と寝た。
聡とは2年もしていなかった・・・
そして晴夫に言う。
「やめなくちゃね。こんなことは。」
「不安だもの・・・」
晴夫は言う。
「瑠璃子さんはやめないよ。」
「貪欲だから。」
『恋をしているの。』
『本当は夫だけを愛していたいのに・・・』
一方聡もしほと夕食を食べた。
そしてしほに誘われた。
2人でダイビングに行こうと・・・
その夜家に帰った聡。
瑠璃子に聞いた。
「瑠璃子って隠し事とかある?」
瑠璃子は言った。
「あるわよ。」
数日後、瑠璃子は晴夫と会っていた。
晴夫は瑠璃子に聞いた。
「俺が美也子と別れるって言ったらどうする?」
瑠璃子は言う。
「どうもしないわ。」
聡は瑠璃子を連れて旅館に言った。
ダイビングをしに・・・
車で旅館に向かった二人。
夜に家を出た。
途中のパーキングエリアで2人で星を見た。
瑠璃子は聡に言った。
「同じ記憶って素敵ね。」
「同じものを見て、同じことを覚えておくの。」
そして旅館に到着する。
翌朝、浜辺に流された心中した男女の遺体。
それを尻目に、聡はダイビングへ行く。
瑠璃子を残して。
たどり着いた浜には、しほが待っていた。
手を繋いで一緒にダイビングする2人。
ダイビングを終えた聡。
しほと聡も始めて関係を持った。
一方瑠璃子のもとには、晴夫が着ていた。
瑠璃子を追って会いにきたのだ。
「会いたかった。」
そして求め合う2人。
晴夫は言う。
「また失うかもしれないという恐怖。」
「あなたには分からないだろうな。」
瑠璃子は返した。
「聡は私の窓なの。」
そして家に帰った2人。
それぞれの不倫の生活を続けた。
ある日晴夫の提案で4人で食事した。
聡と瑠璃子。晴夫と美也子。
そこで美也子は言った。
「瑠璃子さんの作るベアって孤独ですね。」
その後も関係は続いた。
しほは聡に言う。
「なんか怖い。」
「毎回毎回良くなっている気がする。」
晴夫は瑠璃子に言う。
「俺美也子と別れるかもしれない。」
「瑠璃子さんには関係ないかもしれないけど。」
瑠璃子は言った。
「関係あるわ。それは嘘じゃない。」
「私あなたに嘘をつけない。」
「だって、あなたも私に嘘をついてくれない。」
「人は守りたい者に嘘をつくの。」
「あなたが美也子さんに嘘をつくように。」
「私が聡に嘘をつく。」
「でもあなたを愛しているわ。」
聡も瑠璃子も家で何かを考えていた。
思いついたかのように、瑠璃子に近づいた聡。
「瑠璃子。腕に入る?」
そう言って瑠璃子を抱きしめた。
瑠璃子は言った。
「初めてに。聡が自分から腕に入れてくれるの。」
「ありがとう。」
そして結婚記念日。
初めて2人で食事した。
「特別みたい。」
そう言った瑠璃子に聡は返す。
「特別だよ。」
瑠璃子は言う。
「だって、毎年来るものでしょ。」
「毎年繰り返すものでしょ。結婚って。」
その食事の帰り、瑠璃子は聡に言う。
「手繋いでもいい?」
そして手を繋いで帰った。
数日後、登美子が家に来た。
「今度私結婚します。」
聡はしほの働く水族館に行った。
しほは水族館内を聡に案内した。
その時何かを思い立った聡。
「急ぎの仕事思い出した。」
と言って急に水族館を立ち去った。
一方瑠璃子ののもとには文が来ていた。
その矢先瑠璃子のもとに電話が入る。
あわてて家を飛び出す瑠璃子。
向かった先は晴夫の家。
その途中美也子に会う。
「晴夫に返しておいてください。」
そう言ってナナを瑠璃子に渡した。
そして続けて言う。
「自分だけが寂しいと思わないで。」
「これあなたが持っていて。」
「それがこの子の運命だから。」
とナナを晴夫に渡して続けて言った。
「こんなの全然スイートじゃない。」
そして泣き出す瑠璃子。
瑠璃子を抱きしめた晴夫。
「俺が別れたのに、
なんで瑠璃子さんが泣くんだ。」
瑠璃子は答えた。
「あなたを愛しているからよ。」
それを聞いた晴夫は言った。
「それはとてもスイートじゃないか。」
そして瑠璃子は晴夫の家を後にした。
「瑠璃子さん。また。」
近所の家の犬が死んだ・・・
その犬を埋める穴を聡は掘った。
大きな穴だった。
その穴に犬を抱きしめて一緒に寝る瑠璃子。
犬の飼い主であった君枝は、
薔薇の植木をその墓に植えて欲しいと言う。
その夜聡と瑠璃子は一緒にお風呂に入った。
数日後、君枝の家を訪れた瑠璃子。
犬の墓を見て悲しむ瑠璃子に君枝は言う。
「悲しむべきことじゃないよ。」
「トリカブト。結構綺麗な花が咲くの。」
「昔アレで夫を殺したの。」
「寂しかったからかな?」
「人間生きているうちはお化けよ。」
「でも不思議と死ぬと人間になるのよ。」
そういう君枝に瑠璃子は聞いた。
「今は寂しくないですか?」
君枝は答えた。
「決まってるじゃない。寂しいわよ。」
「1人だろうと2人だろうと寂しいもんなんだよ。」
そして2人で口ずさむ。
薔薇ノ木ニ
薔薇ノ花咲ク
ナニゴトノ不思議ナケレド
照リ極マレド木ヨリコボルル
光リコボルル
しほとホテルで会う聡。
「じゃあ。」
と言ってしほと別れる。
家に帰る階段。
そこに座っていた瑠璃子。
瑠璃子は新しく作ったベアを聡に見せた。
聡はそれを見て言う。
「瑠璃子に似てるね。」
「腕に入る?」
聡の腕に入った瑠璃子は言う。
「ただいま。」
聡は聞く。
「どこか言ってたの?」
瑠璃子は答えた。
「行ってたわ。」
「ただいま。」
「聡は?」
聡は答えた。
「俺も・・・」
「もうすぐ帰るよ。」
そして今まで家の椅子に座っていた、
手を繋いだ2匹のベア。
瑠璃子はそれを箱に入れた。
登美子の結婚祝いにと・・・
そして聡に瑠璃子は言う。
「いつか同じ記憶の話したでしょ。」
「記憶するだけじゃダメなのかもしれない。」
「思い出すことのほうが大切なのかも。」
「一緒に思い出すことのほうが。」
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新たしく造ったベアが座っていた。
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