2008年06月29日
診療所(サナトリウム)
さださんの作る歌は、『点滴ソング』と呼ばれることがあります。個人差はあるでしょうが、何度か聴いているうちに、体中に染み渡っていくような歌という意味です(^^ゞ
僕の身体の中に、おそらく最初に染みた歌が、この『療養所』だと思います。
特にこの歌詩・・・・
『たったひとつ僕にも出来る ほんのささやかな真実がある それは
わずか一人だが 彼女への見舞客に来週からなれること』
わずか一人だが 彼女への見舞客に来週からなれること』
歳を取るということが、寂しく感じたのもこの歌からだと思います。人に優しくするとか、思いやるという気持ちは、人としてとても大切なことだと思います。でも時としてこちら側の思い込みが優先してしまうこともあるかもしれません。結局、人にとって自分は第三者なんだって、これを聴いたとき初めて考えたような気がします。
『けれど 人を 哀れみや同情で語れば それは嘘になる』
『思い通りに飛べない 心と動かぬ手足 抱きしめて燃え残る夢たち』
『思い通りに飛べない 心と動かぬ手足 抱きしめて燃え残る夢たち』
この歌の中にあることは、人が他人に出来る最大限の誠意であるような気がします。何も出来ないということを知った上で、自分に今、何が出来るのかを考えることで、この歌が出した結論は、
『彼女への見舞い客になれる』
この結論が出せるということが、僕とさださんの違いなんだなぁ・・と、この歌を聴いたときに感じました。だから、あの頃と一貫して変わらないさださんの歌と話を僕は好きでいられるんです。
『人生そのものが病室で 僕より先にきっと彼女は出て行く・・』
さださんの歌から、ちょっとだけ人生を考えた瞬間でした。
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