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2017年10月07日
選挙 その NO-10 希望の党 候補者から「公認料」前職200万円 元職100万円 徴収している 名目は「寄付金」
選挙 その NO-10
中日新聞ウェブ 中日新聞プラス 2017年10月6日 紙面から
希望、民進から1億5000万円
◆「公認料」前職200万円 元職100万円
希望の党が衆院選で、民進党出身者に対し公認の条件として「寄付金」名目で、前職は二百万円、元職や新人は百万円の提供を求めていることが分かった。公認は百十人を超え、寄付金は総額約一・五億円に上るとみられる。民進前職らには、衆院解散前後に民進から選挙資金一千万円以上が支払われている。公金である政党交付金を中心とする民進の資金が、公認と引き換えに希望に流出していく仕組みとなっている。
関係者によると、民進は希望の要請に基づき、民進前職らに「希望の公認申請手続き」を伝達。希望側は民進への離党届提出、政策協定書への署名に加え「寄付金」を比例代表の供託金(三百万円)と合わせ支払うように指示した。
寄付金は前職が二百万円、元職や新人は百万円と明記された。振込先は希望の会計担当者の口座で、第一次公認が発表された今月三日までが期限とされ、事実上、送金が公認の条件となっていた。
希望は五日までに、民進から立候補予定だった前職四十五人、元職や新人計六十七人を公認しており、寄付金を単純に積み上げると一億五千万円を上回る。
比例代表一人につき三百万円の供託金分は党が一括して国に渡すが、議席獲得数に基づき党に返還される。各候補者に戻らなければその分も希望の資金となるとみられる。
民進に残る約百五十億円とも言われる資金は、多くが国民の税金をもとにした政党交付金だ。国政選挙で得た議席数などで算出されている。法的には、民進から希望に直接、資金を提供することに規制はないが、両党幹部は、露骨な手法は批判を受けると懸念したとみられる。
中日新聞 2017/10/6
「公認料」は政党が候補者に「選挙はお金が掛かるので、これを足しにするように」
と、候補者の選挙費用負担が幾らかでも軽くなるように、渡していた例はあります。
希望の党は逆。 政党が、候補者から公認料を集めて何に使うというのだろう。
政党自体の事務所費用や職員の給与などは、政党交付金があるので十分賄える。
交付金の使途に関しては、政党の裁量に任されていて使い道に制限は無い。
それなのに、まだ政党の維持にお金が掛かるというのは、ヘンにしてはオカシイぞ。と、
中日新聞ウェブ 中日新聞プラス 2017年10月6日 紙面から
希望、民進から1億5000万円
◆「公認料」前職200万円 元職100万円
希望の党が衆院選で、民進党出身者に対し公認の条件として「寄付金」名目で、前職は二百万円、元職や新人は百万円の提供を求めていることが分かった。公認は百十人を超え、寄付金は総額約一・五億円に上るとみられる。民進前職らには、衆院解散前後に民進から選挙資金一千万円以上が支払われている。公金である政党交付金を中心とする民進の資金が、公認と引き換えに希望に流出していく仕組みとなっている。
関係者によると、民進は希望の要請に基づき、民進前職らに「希望の公認申請手続き」を伝達。希望側は民進への離党届提出、政策協定書への署名に加え「寄付金」を比例代表の供託金(三百万円)と合わせ支払うように指示した。
寄付金は前職が二百万円、元職や新人は百万円と明記された。振込先は希望の会計担当者の口座で、第一次公認が発表された今月三日までが期限とされ、事実上、送金が公認の条件となっていた。
希望は五日までに、民進から立候補予定だった前職四十五人、元職や新人計六十七人を公認しており、寄付金を単純に積み上げると一億五千万円を上回る。
比例代表一人につき三百万円の供託金分は党が一括して国に渡すが、議席獲得数に基づき党に返還される。各候補者に戻らなければその分も希望の資金となるとみられる。
民進に残る約百五十億円とも言われる資金は、多くが国民の税金をもとにした政党交付金だ。国政選挙で得た議席数などで算出されている。法的には、民進から希望に直接、資金を提供することに規制はないが、両党幹部は、露骨な手法は批判を受けると懸念したとみられる。
中日新聞 2017/10/6
「公認料」は政党が候補者に「選挙はお金が掛かるので、これを足しにするように」
と、候補者の選挙費用負担が幾らかでも軽くなるように、渡していた例はあります。
希望の党は逆。 政党が、候補者から公認料を集めて何に使うというのだろう。
政党自体の事務所費用や職員の給与などは、政党交付金があるので十分賄える。
交付金の使途に関しては、政党の裁量に任されていて使い道に制限は無い。
それなのに、まだ政党の維持にお金が掛かるというのは、ヘンにしてはオカシイぞ。と、
タグ:衆院選
2017年10月06日
選挙 その NO-9 今日は 2本立て 大盤振る舞いです
選挙 その NO-9
京都市の商店街で握手を交わす民進党の前原代表(C)共同通信社
地元京都でも批判噴出 前原民進代表を追い込む“落選運動”
日刊ゲンダイDIGITAL 2017年10月5日
小池知事に騙され、民進党を解体してしまった前原誠司代表。驚くのは、党を潰しておきながら「私の判断は正しかった」「すべてが想定内だ」と、平然と自分を正当化していることだ。
さすがに、党内だけでなく有権者からも批判が噴出している。前原氏のツイッターには、<このクズが。何が想定内だ?仲間を売り、騙したことが狙ってたということか??政治家以前に、もはや人としても見れない>といった書き込みが殺到している。
4日、地元の京都で演説した時も、罵声が飛び交った。演説中、「裏切り者」「恥ずかしないんか」「よう来られたな」「詐欺師が」とヤジが飛び、「帰れ」のプラカードも掲げられた。地元でも完全に嫌われている。
とうとう、ネット上では「人間のクズ前原誠司を落選させよう!」と、落選運動の呼びかけまで始まった。
■公明票の動きも懸念
前原氏は、自民党候補をダブルスコアで圧倒するほど選挙が強い。落選する可能性はあるのか。
「京都はもともと革新の強い地域です。中でも前原さんの選挙区は、教授やインテリの学生が多く住んでいるためか、リベラルが多い地域です。野党の前原さんが当選8回を重ねてこられたのも、そうした地域事情があるからです。でも、10・22総選挙では、地域事情が裏目に出る可能性があります。今回、前原さんはリベラル勢力を冷酷に切り捨てた。これまで前原さんに一票を入れていた野党支持者は、もう入れないでしょう。共産党も本気で打倒前原に動いています」(県政関係者)
前原陣営が密かに恐れているのは、公明票の動きだという。
「自民党と連立を組んでいる公明党の票は、自民候補に流れるのが普通です。でも、前原代表の妻が“創価短大卒”のため、2万票とも3万票ともいわれる京都2区の公明票は、前原さんに流れているとみられています。ところが、今でも京都政界と公明党に影響力を持つ野中広務さんが、公明票の引きはがしに動いているという話が流れているのです。前回、前原さんは6万6000票VS3万7000票で勝利しています。公明票2万票が動けば、選挙情勢は大きく変わります」(政界関係者)
たとえ当選しても、国民も政界も前原氏のことは二度と信用しない。選挙に出馬せず、潔く引退すべきだ。
選挙 その NO-10
野党の仮面をかぶった小池希望、つまるところは極右同士の主導権争い(C)日刊ゲンダイ
構図が見えた総選挙 極右の独裁者2人が“悪魔対決”の醜悪
日刊ゲンダイDIGITAL 2017年10月5日
衆院選は「自民、公明」「希望、日本維新の会」「立憲民主、共産、社民」の3極で争う構図が固まった――。メディアは当たり前のように書くが、有権者はこれを真に受けると間違える。小池百合子都知事が代表を務める「希望」は仮面をかぶった“エセ野党”だ。安倍VS小池の対決なんて、極右同士の主導権争いであり、グロテスクな権力闘争でしかない。
希望の正体は、公認を望んだ民進党出身者に課せられた「政策協定書」という名の「誓約書」や、きょう(5日)にも発表される公約の骨子でハッキリわかった。
「ダイバーシティ社会の実現」を提唱しながら、排外主義を思わせる「外国人地方参政権の付与に反対」を有無を言わさず約束させた。憲法の何を変えるのかの項目を一切記さず、「憲法改正を支持」と白紙委任で誓わせた。安保法制も「適切に運用」と、もちろん賛成だ。原発ゼロや消費増税凍結など、見せかけの差別化は図っているものの、戦争ができる国づくりへと向かう「国家像」は自民党とほぼ一緒なのである。
憲法について希望は公約案で、「9条を含めた改憲議論を進める」としている。自民党は今度の選挙で初めて公約の重点項目に「憲法改正」を掲げ、改正項目に安倍首相が提案した9条への「自衛隊の明記」を記した。希望の公約は、自民に足並みを揃え、改憲ムードを後押ししようとしているかのようだ。
■悲願達成の環境は整った
共同通信の最新の世論調査でも、憲法改正に賛成は34%だった。国民の7割が望んでいないのに、選挙後、自民が勝っても、希望が勝っても、「我々は信任された。憲法改正は公約だ」として、改憲への手続きがどんどん進められていくだろうことは、容易に想像できる。
政治評論家の野上忠興氏はこう言う。
「安倍首相は以前から『自分と小池は仲が悪くない』と思っています。それは都議選で自民党が大敗しても変わりません。2020年に東京五輪があるのだから、国と東京都は協力関係でやっていかざるを得ないというわけです。そんな小池さんが『希望』という国政政党をつくったことを、安倍首相はありがたいと思っている。安倍首相の悲願は憲法改正です。今度の選挙が『VS民進党』という構図なら憲法改正の是非が大きな争点になってしまったかもしれませんが、改憲に賛成の小池新党とは争点になりませんからね。過去の選挙では国民の反発を恐れ控えてきたのに、今回、自民党の公約に『憲法改正』を書き込み、ついに安倍首相は本性を剥き出しにしました。安倍首相は自公で過半数という“信任ライン”を超え、希望と維新を加えて3分の2を確保できると踏んでいる。『改憲の悲願達成への環境は整った』とほくそ笑んでいることでしょう」
自公に希望と維新で、大政翼賛会へまっしぐら、である。
4日小池は、希望が「第2自民党」だとの指摘があることについて、「第2どころか第1を目指したい。新しい保守政治という観点だ」と強調した。自民以上のウルトラ保守を目指すということか。希望の設立メンバーには極右政党の「日本のこころ」から移籍した中山恭子もいる。民進党を離党(除名)した松原仁は自民党以上に右寄りで、長島昭久はチャンスさえあれば自民党に入りたいと思っているような人物である。希望が野党、なんて冗談じゃないのである。
希望の党は「自民党小池派」/(C)日刊ゲンダイ
独裁者による「お友だち政治」という共通項
〈祝日が多すぎるというなら、借り物の憲法記念日5月3日を祝日から外しましょう〉
〈軍事上、外交上の判断において、核武装の選択肢は十分ありうる〉
これらは過去の「小池語録」の一部だ。驚愕のタカ派思想剥き出しだが、小池のおぞましさは、これに独裁者という本性が加わることだ。
希望の党の規約で、政党としては異例の「ガバナンス長」なるものが設置されることになった。幹事長に次ぐ権限を持ち、所属議員のメディア対応やSNSでの発信を管理するのだという。いわば、議員を上から押さえつける「言論統制」なのだが、既に同様の規制をかけている都議会の都民ファーストの会では、“恐怖政治”に耐えられなくなった都議2人が離党を表明した。
そのくせ小池は“身内”を特別扱いする。これも独裁者の常だが、希望の公認候補に、自分の元秘書2人や元秘書の父親を入れた。一方で、自分に近い、自民党の石破茂や鴨下一郎、野田聖子の選挙区には、民進党公認で希望へ入党を申請した新人がいたのにもかかわらず排除し、対抗馬を擁立していない。
代表個人の恣意的な公認選定なんて、“お友だち政治”の安倍と変わらないじゃないか。「しがらみ政治の打破」が笑わせる。
石破らに対抗馬を立てないのは、「選挙後に向けて秋波を送っているからではないか」と言うのは政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏だ。
「1994年に8会派による細川連立政権が崩れた後、小沢一郎氏が自民党に手を突っ込み、渡辺美智雄氏に対し、離党と同調者を連れてくることを条件に首班指名を打診した。渡辺氏は迷ったものの離党しませんでしたが、小池さんはその手法が念頭にあるのではないでしょうか。選挙後の議席数によっては、『石破さん、野田さん。寛容な保守として、あなたを担ぎますよ』というメッセージ。自民党を撹乱する作戦です」
事実、小池はきのう、自民との連携について「どなたが(トップに)なるのか、選挙の結果次第」と意味深だった。選挙後に向け、何でもアリの駆け引きを仕掛けているのだろう。
■希望の党は「自民党小池派」
やはりこの選挙は、メディアが言うような与野党の政権をかけた戦いなんかじゃない。国民不在の大政翼賛会の中での醜悪な権力闘争であり、広い意味での自民党内の派閥抗争みたいなものだ。「安倍首相が嫌だから」と希望に投票したら、選挙後、有権者は後悔することになる。
政治学者の五十嵐仁氏がこう言う。
「希望の党は、事実上『自民党小池派』ですよ。小池さんは今は安倍政権を批判し、対決するようなフリをしていますが、選挙が終われば状況によっては連携もあるとにおわせている。安保法や改憲賛成だけでなく、規制緩和による経済成長など、自民党と共通する政策は多い。有権者は『小池劇場』に惑わされることなく、政党の立ち位置や本質を見極める必要があります。疑似餌に引っかからないようにしなければなりません」
今度の衆院選は「排除の論理」や小池が出馬するのかどうかなど、狂乱の中で劇場化がエスカレートするばかりだが、有権者は今こそ一息ついて、冷静になる方がいい。
何度も言うが、安倍自民VS小池希望は悪魔同士の主導権争いだ。どの党が本物の野党なのか。どの党が本当に国民の幸せを考えてくれるのか。狂騒から一歩距離を置いてみれば、おのずと答えは見えてくるはずだ。
京都市の商店街で握手を交わす民進党の前原代表(C)共同通信社
地元京都でも批判噴出 前原民進代表を追い込む“落選運動”
日刊ゲンダイDIGITAL 2017年10月5日
小池知事に騙され、民進党を解体してしまった前原誠司代表。驚くのは、党を潰しておきながら「私の判断は正しかった」「すべてが想定内だ」と、平然と自分を正当化していることだ。
さすがに、党内だけでなく有権者からも批判が噴出している。前原氏のツイッターには、<このクズが。何が想定内だ?仲間を売り、騙したことが狙ってたということか??政治家以前に、もはや人としても見れない>といった書き込みが殺到している。
4日、地元の京都で演説した時も、罵声が飛び交った。演説中、「裏切り者」「恥ずかしないんか」「よう来られたな」「詐欺師が」とヤジが飛び、「帰れ」のプラカードも掲げられた。地元でも完全に嫌われている。
とうとう、ネット上では「人間のクズ前原誠司を落選させよう!」と、落選運動の呼びかけまで始まった。
■公明票の動きも懸念
前原氏は、自民党候補をダブルスコアで圧倒するほど選挙が強い。落選する可能性はあるのか。
「京都はもともと革新の強い地域です。中でも前原さんの選挙区は、教授やインテリの学生が多く住んでいるためか、リベラルが多い地域です。野党の前原さんが当選8回を重ねてこられたのも、そうした地域事情があるからです。でも、10・22総選挙では、地域事情が裏目に出る可能性があります。今回、前原さんはリベラル勢力を冷酷に切り捨てた。これまで前原さんに一票を入れていた野党支持者は、もう入れないでしょう。共産党も本気で打倒前原に動いています」(県政関係者)
前原陣営が密かに恐れているのは、公明票の動きだという。
「自民党と連立を組んでいる公明党の票は、自民候補に流れるのが普通です。でも、前原代表の妻が“創価短大卒”のため、2万票とも3万票ともいわれる京都2区の公明票は、前原さんに流れているとみられています。ところが、今でも京都政界と公明党に影響力を持つ野中広務さんが、公明票の引きはがしに動いているという話が流れているのです。前回、前原さんは6万6000票VS3万7000票で勝利しています。公明票2万票が動けば、選挙情勢は大きく変わります」(政界関係者)
たとえ当選しても、国民も政界も前原氏のことは二度と信用しない。選挙に出馬せず、潔く引退すべきだ。
選挙 その NO-10
野党の仮面をかぶった小池希望、つまるところは極右同士の主導権争い(C)日刊ゲンダイ
構図が見えた総選挙 極右の独裁者2人が“悪魔対決”の醜悪
日刊ゲンダイDIGITAL 2017年10月5日
衆院選は「自民、公明」「希望、日本維新の会」「立憲民主、共産、社民」の3極で争う構図が固まった――。メディアは当たり前のように書くが、有権者はこれを真に受けると間違える。小池百合子都知事が代表を務める「希望」は仮面をかぶった“エセ野党”だ。安倍VS小池の対決なんて、極右同士の主導権争いであり、グロテスクな権力闘争でしかない。
希望の正体は、公認を望んだ民進党出身者に課せられた「政策協定書」という名の「誓約書」や、きょう(5日)にも発表される公約の骨子でハッキリわかった。
「ダイバーシティ社会の実現」を提唱しながら、排外主義を思わせる「外国人地方参政権の付与に反対」を有無を言わさず約束させた。憲法の何を変えるのかの項目を一切記さず、「憲法改正を支持」と白紙委任で誓わせた。安保法制も「適切に運用」と、もちろん賛成だ。原発ゼロや消費増税凍結など、見せかけの差別化は図っているものの、戦争ができる国づくりへと向かう「国家像」は自民党とほぼ一緒なのである。
憲法について希望は公約案で、「9条を含めた改憲議論を進める」としている。自民党は今度の選挙で初めて公約の重点項目に「憲法改正」を掲げ、改正項目に安倍首相が提案した9条への「自衛隊の明記」を記した。希望の公約は、自民に足並みを揃え、改憲ムードを後押ししようとしているかのようだ。
■悲願達成の環境は整った
共同通信の最新の世論調査でも、憲法改正に賛成は34%だった。国民の7割が望んでいないのに、選挙後、自民が勝っても、希望が勝っても、「我々は信任された。憲法改正は公約だ」として、改憲への手続きがどんどん進められていくだろうことは、容易に想像できる。
政治評論家の野上忠興氏はこう言う。
「安倍首相は以前から『自分と小池は仲が悪くない』と思っています。それは都議選で自民党が大敗しても変わりません。2020年に東京五輪があるのだから、国と東京都は協力関係でやっていかざるを得ないというわけです。そんな小池さんが『希望』という国政政党をつくったことを、安倍首相はありがたいと思っている。安倍首相の悲願は憲法改正です。今度の選挙が『VS民進党』という構図なら憲法改正の是非が大きな争点になってしまったかもしれませんが、改憲に賛成の小池新党とは争点になりませんからね。過去の選挙では国民の反発を恐れ控えてきたのに、今回、自民党の公約に『憲法改正』を書き込み、ついに安倍首相は本性を剥き出しにしました。安倍首相は自公で過半数という“信任ライン”を超え、希望と維新を加えて3分の2を確保できると踏んでいる。『改憲の悲願達成への環境は整った』とほくそ笑んでいることでしょう」
自公に希望と維新で、大政翼賛会へまっしぐら、である。
4日小池は、希望が「第2自民党」だとの指摘があることについて、「第2どころか第1を目指したい。新しい保守政治という観点だ」と強調した。自民以上のウルトラ保守を目指すということか。希望の設立メンバーには極右政党の「日本のこころ」から移籍した中山恭子もいる。民進党を離党(除名)した松原仁は自民党以上に右寄りで、長島昭久はチャンスさえあれば自民党に入りたいと思っているような人物である。希望が野党、なんて冗談じゃないのである。
希望の党は「自民党小池派」/(C)日刊ゲンダイ
独裁者による「お友だち政治」という共通項
〈祝日が多すぎるというなら、借り物の憲法記念日5月3日を祝日から外しましょう〉
〈軍事上、外交上の判断において、核武装の選択肢は十分ありうる〉
これらは過去の「小池語録」の一部だ。驚愕のタカ派思想剥き出しだが、小池のおぞましさは、これに独裁者という本性が加わることだ。
希望の党の規約で、政党としては異例の「ガバナンス長」なるものが設置されることになった。幹事長に次ぐ権限を持ち、所属議員のメディア対応やSNSでの発信を管理するのだという。いわば、議員を上から押さえつける「言論統制」なのだが、既に同様の規制をかけている都議会の都民ファーストの会では、“恐怖政治”に耐えられなくなった都議2人が離党を表明した。
そのくせ小池は“身内”を特別扱いする。これも独裁者の常だが、希望の公認候補に、自分の元秘書2人や元秘書の父親を入れた。一方で、自分に近い、自民党の石破茂や鴨下一郎、野田聖子の選挙区には、民進党公認で希望へ入党を申請した新人がいたのにもかかわらず排除し、対抗馬を擁立していない。
代表個人の恣意的な公認選定なんて、“お友だち政治”の安倍と変わらないじゃないか。「しがらみ政治の打破」が笑わせる。
石破らに対抗馬を立てないのは、「選挙後に向けて秋波を送っているからではないか」と言うのは政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏だ。
「1994年に8会派による細川連立政権が崩れた後、小沢一郎氏が自民党に手を突っ込み、渡辺美智雄氏に対し、離党と同調者を連れてくることを条件に首班指名を打診した。渡辺氏は迷ったものの離党しませんでしたが、小池さんはその手法が念頭にあるのではないでしょうか。選挙後の議席数によっては、『石破さん、野田さん。寛容な保守として、あなたを担ぎますよ』というメッセージ。自民党を撹乱する作戦です」
事実、小池はきのう、自民との連携について「どなたが(トップに)なるのか、選挙の結果次第」と意味深だった。選挙後に向け、何でもアリの駆け引きを仕掛けているのだろう。
■希望の党は「自民党小池派」
やはりこの選挙は、メディアが言うような与野党の政権をかけた戦いなんかじゃない。国民不在の大政翼賛会の中での醜悪な権力闘争であり、広い意味での自民党内の派閥抗争みたいなものだ。「安倍首相が嫌だから」と希望に投票したら、選挙後、有権者は後悔することになる。
政治学者の五十嵐仁氏がこう言う。
「希望の党は、事実上『自民党小池派』ですよ。小池さんは今は安倍政権を批判し、対決するようなフリをしていますが、選挙が終われば状況によっては連携もあるとにおわせている。安保法や改憲賛成だけでなく、規制緩和による経済成長など、自民党と共通する政策は多い。有権者は『小池劇場』に惑わされることなく、政党の立ち位置や本質を見極める必要があります。疑似餌に引っかからないようにしなければなりません」
今度の衆院選は「排除の論理」や小池が出馬するのかどうかなど、狂乱の中で劇場化がエスカレートするばかりだが、有権者は今こそ一息ついて、冷静になる方がいい。
何度も言うが、安倍自民VS小池希望は悪魔同士の主導権争いだ。どの党が本物の野党なのか。どの党が本当に国民の幸せを考えてくれるのか。狂騒から一歩距離を置いてみれば、おのずと答えは見えてくるはずだ。
タグ:衆院選
2017年10月05日
選挙 その NO-8 1次公認発表でア然…「希望の党」独自候補の絶望的な面々
過半数はとても無理(C)日刊ゲンダイ
選挙 その NO-8
1次公認発表でア然…「希望の党」独自候補の絶望的な面々
日刊ゲンダイDIGITAL 2017年10月5日
全く希望が見えない。小池都知事が代表の「希望の党」が3日、1次公認候補192人を発表した。若狭前衆院議員は「衆院の過半数233人以上を擁立する」と豪語したが、希望サイドが独自に擁立した候補者は、急場しのぎの寄せ集め。とても過半数を狙う陣容とは言い難い。
「排除の論理」で当選確実の民進党ベテランを選別したくせにフタを開けてみれば、小池知事たちが独自に立てた候補者は、落選を繰り返し手あかのついた元職や無名の地方議員などガラクタばかり。
茂木敏充経済再生相(栃木5区)の相手として擁立したのは、足利市長をたった1期務めただけの大豆生田実氏(51)。小池知事の“天敵”といわれる自民党の萩生田光一幹事長代行(東京24区)には、なぜか大阪の元寝屋川市議、吉羽美華氏(37)である。民主、大地、維新と渡り歩いた。自民党内でも選挙巧者とされる5期のベテラン・菅原一秀氏(東京9区)の相手は、練馬区議の高松智之氏(43)。ナント、7月の都議選で都民ファーストの公認争いで敗れた人物だ。
それ以外も、とにかくパッとしない。千葉6区の元職・遠藤宣彦氏(54)は05年、自民党から福岡1区で出馬し比例復活で1回だけ引っかかった後、維新、次世代と移り、落選回数は衆参合わせ実に6回。東京2区の鳩山太郎氏(43)は、故・鳩山邦夫元法相の長男というサラブレッドだが、05年都議選、07年文京区長選に落選。「支援者もサジを投げた」(政界関係者)ほどで、地元も呆れている。
細野氏が“子分づくり”のために民進前職を蹴飛ばし、公認をゴリ押ししたのが、静岡3区の元職で元磐田市長の鈴木望氏(68)。高齢のため地元では「もう引退」(県政関係者)とみられていた。
小池知事も“身内”頼みだ。兵庫4区の野口威光氏(43)と同6区の幾村奈応子氏(37)は小池知事の元秘書。東京7区の荒木章博氏(63)は、小池知事の元秘書で同居までしていた都Fの荒木千陽代表の父親。元熊本県議なのに東京で、立憲民主党を立ち上げた長妻昭氏を排除しての立候補である。
メチャクチャなのは小選挙区の候補者だけじゃない。比例順位を巡っては“内紛”状態だという。
「新党立ち上げ当時から参画していた“最側近”メンバーが上位を独占しようとしたところ、民進合流組から大ブーイングだったそうです。皆『オレがオレが』と主張し、収拾がつかなかったといいます」(政界関係者)
こんな状態で本当に勝つ気があるのか? どうにも絶望的である。
タグ:衆院選
2017年10月04日
衆院選 その NO-7 所属議員を徹底監視 小池氏が隠し持つ“女ヒトラー”の素顔
反安倍・反小池デモに参加する人々(C)日刊ゲンダイ
所属議員を徹底監視 小池氏が隠し持つ“女ヒトラー”の素顔
日刊ゲンダイDIGITAL2017年10月4日
“女ヒトラー”の正体が見えてきた――。希望の党の規約で設置されることになったガバナンス長。「代表を補佐して党内調整や法令順守を担う」とされているが、さしずめ、党内の特高警察あるいはゲシュタポ(ナチス秘密警察)と言っていい。
「ガバナンス長は、幹事長に次ぐ権限を持ち、国会議員以外も対象。小池代表が指名し、党に所属する議員や候補者らのメディア対応や、ツイッターなどSNSでの発信まで管理するという。すでに、都民ファーストの会は、都議への取材制限や、飲み会禁止などが報道されていますが、所属議員の全行動が小池代表の目に届くよう、徹底したいのでしょう」(政界関係者)
いやはや、有権者の負託を受けた国会議員が、ファミリー企業の社員と同じ扱いである。これでは自由な議論はおぼつかない。小池代表に異論を唱える“危険分子”をあらかじめ封じ込めようとする魂胆がミエミエだ。
あらためて小池代表の思想、信条を振り返ると、それも当然なのかもしれない。月刊誌「KOKKO」編集者、井上伸氏がまとめた過去の「小池語録」を読むとよく分かる。
<祝日が多すぎるというなら、借り物の憲法記念日5月3日を祝日から外しましょう>
<喫緊の課題は「社会保障」もさることながら、国家の「安全保障」>
<集団的自衛権の行使や国防軍創設にはもちろん賛成です>
<オスプレー配備に反対する沖縄は何をどこから守ろうとしているのか(略)座り込みの1列目は沖縄のおじい、おばあの皆さんだが、2列目からは「県外」からの活動家がずらり>
ネトウヨのようなタカ派の思想むき出しだ。希望参加の候補者は、こういうリーダーに“従軍”するのを分かっているのか。
■ヒトラーが行った「禁煙キャンペーン」
都議選で都民ファが公約し、今の都議会で可決を目指す受動喫煙防止条例も、ナチスの禁煙キャンペーンに通じる。たばこ嫌いのヒトラーは、健康を旗印に公共交通機関やレストランなどでの喫煙を規制。たばこ広告も取り締まった。政治評論家の山口朝雄氏が言う。
「禁煙は独裁と無関係に見えますが、政府が公共の場所を管理し、表現の自由を制約することで、国民に“禁じられること”を慣れさせる効果があります。また、希望が掲げる一院制というのも危険です。今回の騒動を見ても分かる通り、選挙目前の候補者は、理念も何もすっ飛ばして、頭の中はパニック状態になる。こうして“言いなり議員”が多数を占めると独裁になる。二院制であれば、暴走を抑えられるが、一院制では歯止めが利きません」
笑顔の下に潜む「本性」を有権者はよくよく考えた方がいい。
タグ:衆院選
選挙 その NO-6 小池氏、首相指名選挙どう対応
選挙 その NO-6
小池氏が前面に出ず政権を取る策はあるのか(3日、鹿児島市)
小池氏、首相指名選挙どう対応
2017/10/4 1:50日本経済新聞 電子版
小池百合子東京都知事は3日、自身の衆院選出馬を「100%ない」と明確に否定した。一方で、過半数である233人以上の独自候補を擁立し、政権獲得をめざす姿勢に変わりはないとみられる。小池氏が自ら希望の党を率いて前面に出ることなく、政権をとる策はあるのか。与野党は小池氏の真意を探っている。
解散時勢力は自民党が287議席、公明党が35議席だった。公明党が同じ勢力を維持した場合、自公両党を過半数割れに追い込むには、自民党だけで90議席を減らす必要がある。
(1)高い知名度を誇る小池氏が衆院選に出馬し「小池ブーム」を全国に広げる(2)衆院選で単独過半数を獲得する(3)選挙後に開く特別国会で小池氏が指名を受けて首相に就く――。希望の党関係者の多くが描いていた政権奪取のシナリオはこうだ。
ただ、小池氏の一連の発言でこうした前提は崩れつつある。衆院選出馬の可能性を否定していることは、自身がこの選挙を通じて首相になることがないと宣言していることに等しい。仮に過半数を取った場合、誰を首相候補にするかの問題が生じてくる。
希望の党から首相を出さないケースもある。比較第1党となった場合は、連立を組む相手から首相候補を探すことになる。その場合、選挙協力する日本維新の会などが候補にあがる。小池氏はかつて、首相指名選挙での投票先について「山口那津男公明党代表がいい」と発言したこともある。
希望の党が他党と連立を組み、政権を取ったとしても、自民党が単独過半数を握る参院の壁が立ちはだかる。衆参両院で多数を占める政党が異なる「ねじれ国会」となり、政策の意思決定のスピードは遅くなる。
希望の党の参院議員は3人だけだ。民進党とは合流方針だが、産別労組の支援を全面的に受けたリベラル系議員が多い参院議員が加わるかどうかは見通せない。「憲法改正を軸に自民党と『大連立』に踏み切るのではないか」。永田町ではこんな臆測も漏れ出した。
こうしたなか、小池氏の足元も揺らいでいる。小池氏が実質的に率いる地域政党「都民ファーストの会」に所属する音喜多駿、上田令子両氏は3日、離党を決めた。都民フから離党者が出るのは初めて。小池氏ら一部の幹部主導の閉鎖的な運営に不満が噴出したのが主な理由だ。上田氏は「都民フに所属していては、都議としての活動が制限される」と述べた。
小池氏は政権獲得戦略の具体的な内容について今のところ明らかにしていない。
菅義偉官房長官は3日の記者会見で「国のことを思うのであれば、堂々と出馬宣言をしてほしい」と指摘。「国民生活に関わる重要な課題について真正面から政策論争をやることが、小池都知事が常日ごろ言っている政治の透明性からもわかりやすい」と皮肉った。政権戦略を明らかにするよう求める声が与党内から高まるのは必至だ。
小池氏が前面に出ず政権を取る策はあるのか(3日、鹿児島市)
小池氏、首相指名選挙どう対応
2017/10/4 1:50日本経済新聞 電子版
小池百合子東京都知事は3日、自身の衆院選出馬を「100%ない」と明確に否定した。一方で、過半数である233人以上の独自候補を擁立し、政権獲得をめざす姿勢に変わりはないとみられる。小池氏が自ら希望の党を率いて前面に出ることなく、政権をとる策はあるのか。与野党は小池氏の真意を探っている。
解散時勢力は自民党が287議席、公明党が35議席だった。公明党が同じ勢力を維持した場合、自公両党を過半数割れに追い込むには、自民党だけで90議席を減らす必要がある。
(1)高い知名度を誇る小池氏が衆院選に出馬し「小池ブーム」を全国に広げる(2)衆院選で単独過半数を獲得する(3)選挙後に開く特別国会で小池氏が指名を受けて首相に就く――。希望の党関係者の多くが描いていた政権奪取のシナリオはこうだ。
ただ、小池氏の一連の発言でこうした前提は崩れつつある。衆院選出馬の可能性を否定していることは、自身がこの選挙を通じて首相になることがないと宣言していることに等しい。仮に過半数を取った場合、誰を首相候補にするかの問題が生じてくる。
希望の党から首相を出さないケースもある。比較第1党となった場合は、連立を組む相手から首相候補を探すことになる。その場合、選挙協力する日本維新の会などが候補にあがる。小池氏はかつて、首相指名選挙での投票先について「山口那津男公明党代表がいい」と発言したこともある。
希望の党が他党と連立を組み、政権を取ったとしても、自民党が単独過半数を握る参院の壁が立ちはだかる。衆参両院で多数を占める政党が異なる「ねじれ国会」となり、政策の意思決定のスピードは遅くなる。
希望の党の参院議員は3人だけだ。民進党とは合流方針だが、産別労組の支援を全面的に受けたリベラル系議員が多い参院議員が加わるかどうかは見通せない。「憲法改正を軸に自民党と『大連立』に踏み切るのではないか」。永田町ではこんな臆測も漏れ出した。
こうしたなか、小池氏の足元も揺らいでいる。小池氏が実質的に率いる地域政党「都民ファーストの会」に所属する音喜多駿、上田令子両氏は3日、離党を決めた。都民フから離党者が出るのは初めて。小池氏ら一部の幹部主導の閉鎖的な運営に不満が噴出したのが主な理由だ。上田氏は「都民フに所属していては、都議としての活動が制限される」と述べた。
小池氏は政権獲得戦略の具体的な内容について今のところ明らかにしていない。
菅義偉官房長官は3日の記者会見で「国のことを思うのであれば、堂々と出馬宣言をしてほしい」と指摘。「国民生活に関わる重要な課題について真正面から政策論争をやることが、小池都知事が常日ごろ言っている政治の透明性からもわかりやすい」と皮肉った。政権戦略を明らかにするよう求める声が与党内から高まるのは必至だ。
タグ:選挙
選挙 その NO-5 小池代表の「排除」発言に反発 連合は希望の支援見送りへ
連合の神津里季生会長(C)日刊ゲンダイ
選挙 その NO-5
小池代表の「排除」発言に反発 連合は希望の支援見送りへ
民進党最大の支援団体「連合」が希望の党の支援を見送る方向で調整に入ったことが分かった。
希望の小池代表が、民進からの合流希望者について「全員受け入れ、さらさらない」「排除する」と選別していることに対し、連合内部で「何様なのか」「カネとヒトがほしいだけか」などと反発が広がっているためだ。
連合は5日に開く臨時の中央執行委員会で支援見送り方針を正式に決定するとみられる。
連合は民進からの出馬予定者ら約170人に推薦を出しているが、今後は政党に関係なく、推薦候補を個別に支援するという。小池代表の「排除」発言には、連合の神津里季生会長も「おかしい」と激怒していた。
タグ:衆院選
選挙 その NO-4 小池希望も安倍自民も嘘ばかり 壮大な茶番劇のウラを読む
これも長くなります。が、こういう視点もあるのです。
こうなりかねない(C)共同通信社
日刊ゲンダイDIGITAL2017年10月3日
小池希望も安倍自民も嘘ばかり 壮大な茶番劇のウラを読む
まともな有権者ほど、閉口している。今度の解散・総選挙ほど、出世欲と支配欲をムキ出しにした権力闘争のおぞましさを見せつけられたことはない。安倍首相VS小池都知事という独裁気質に満ちた者同士の醜悪な争いを、メディアも朝から晩まで無批判にハシャギ立てるだけ。投票日まで、あと20日近くもあるのに、もうウンザリな人々も多いはずだ。
何しろ、安倍自民も小池希望もウソばっかり。どちらも口からデマカセで有権者をけむに巻き続けているのに、メディアは一切、目をつぶったまま。国民不在で私欲にまみれた政争をあおっているだけだから、どうしようもない。
そもそも安倍が解散の“大義”にブチ上げた「消費税増税の使途変更」からして偽りだらけだ。本来なら国の借金返済に充てる分を少子高齢化対策に回したい、だから、国民の信を問う――安倍はそう吠えていたが、有権者にすれば寝耳に水の話である。
なぜなら安倍政権は、消費税の増税分は全額社会保障費に使うと明言してきたからだ。2014年4月に8%へと引き上げた際には政府広報で発表。増税延期を国民に問うた同年12月の総選挙では自民党の公約に〈全てを確実に社会保障に使(う)〉とハッキリ記していた。古くは民主党政権時代の「3党合意」によって消費税増税が決まってから、有権者はそう刷り込まれてきたのだ。
■真っ赤なウソの上塗りに力貸す異常な寛大
今さら安倍が「国の借金返済に充てる」と白状するとは、国民への重大な裏切りだ。自民の選挙公約が「真っ赤なウソ」だったと証明されたのに、なんとまあ、メディアの寛大なこと。
大新聞はこぞって、「5%から10%への引き上げの中で社会保障の充実に回されるのは1%分」「残り4%分は社会保障制度を安定化させるためとして国の借金返済などに充てられる」ともっともらしく解説。安倍自民のウソの上塗りに協力するとは、救いがたい国民への“造反行為”だ。政治学者の五十嵐仁氏はこう言う。
「大体、安倍自民党が選挙公約を守ったことなどあるのですか。12年、14年の総選挙ともアベノミクスの経済成長路線で有権者をけむに巻き、選挙が終われば“ハイ、それまでヨ”。選挙でほとんど触れなかった特定秘密保護法や安保法制、共謀罪法などの憲法破壊に邁進したのです。今度こそ安倍政権は選挙公約で民意を問うという“これからの話”より、国民を欺き続けた“これまでの話”について有権者の判断を仰ぐべきです。憲法に基づく臨時国会召集要請を3カ月も無視し、“もり・かけ”疑惑の追及から逃れる。1強体制にあぐらをかいて国政私物化の限りを尽くした揚げ句、大義なき解散に打って出る。はたして政策以前に安倍首相たちは国政を任せるに値する人物なのか。こうしたアベ政治の在り方こそ、メディアは争点にすべきです」
北朝鮮の脅威に便乗して暴政をチャラにする安倍の猿芝居解散の片棒を、メディアは担いでいる場合ではない。
口からデマカセなら、小池も負けていない。先月25日に希望の党結成、党首就任の発表会見で、小池は「原発ゼロを目指す」と表明。その日のうちに小泉元首相と会談する手際の良さで、リベラル層にも脱原発のイメージを植えつけ、メディアも大々的に報じた。
小池の原発ゼロ宣言に民進のリベラル派も油断したのか、28日の解散直後に希望への事実上の吸収を決めてしまった。すると、小池は「30年ゼロに向けた工程表を作る」とし、脱原発はトーンダウン。
12年以上も先の約束に有権者は戸惑うだけだが、さらに小池が民進候補に踏ませた「排除」の踏み絵は「改憲」に「リアルな安保」と本性ムキ出し。民進候補と交わした政策協定書には「原発ゼロ」は一切書かれていない。たった1週間で「原発ゼロ」は、もはや後景に退いている。
自民党時代に小池が「脱原発」を唱えたことはないし、むしろ福島原発事故の数カ月後に再稼働の工程表を作れと主張したという。かつて「核武装も選択肢として検討する余地もある」と発言したタカ派の“女帝”が、脱原発にどこまで本気かは疑わしい。つまりは単なる人気取りである。
小池は、安倍の“腹心の友”の加計学園疑惑を念頭に「お友達関係でやっている間は(国家戦略)特区の意味がない」「そうしたしがらみの中での改革は改革とは言わない」と痛烈に批判していた。ところが、小池は希望と大阪維新の選挙区のすみ分けを決めるなど、維新代表の松井一郎大阪府知事と手を組んだが、この2人を引き合わせたのは、あの竹中平蔵だと報じられた。
竹中は安倍に国家戦略特区を提言した発案者であり、現在も特区諮問会議のメンバー。加計学園の獣医学部新設の経緯について、「一点の曇りもない」とコメントした“ミスター特区”に、松井との会談をセットしてもらうとは、小池も安倍の「お友達関係」と同じ穴のムジナ。世話になっておきながら、よくぞ「お友達」を批判できたものだ。安倍も真っ青の典型的な二枚舌である。
■本当の構図は「戦争できる国」VS「できない国」
「日本を代表する新自由主義者の竹中氏の暗躍には、希望の党の背後に米国の軍産複合体、新自由主義の人々と日本とのパイプ役、別名ジャパンハンドラーの意向が垣間見えます」と分析するのは、元外務省国際情報局長の孫崎享氏だ。こう続ける。
「ジャパンハンドラーの多くは米大統領選で、トランプ非難の声明を発表。まさかのトランプ政権誕生で完全に干されてしまった。彼らにすれば、トランプべったりの安倍政権の継続は都合が悪い。そこで支持率急落を機に、新たな保守グループ結成の支援に動いたのではないか。小池都知事や長島昭久氏、細野豪志氏、前原誠司氏ら新党の仕掛け人は、ジャパンハンドラー訪日のたび、しばしば会談。極めて強い結びつきを持っています。希望は党規約に、コンプライアンスやガバナンスの構築を統括する『ガバナンス長』の設置を盛り込みましたが、とても日本人の発想とは思えない。ジャパンハンドラーが意のままに操れる保守勢力として、小池氏らに白羽の矢を立てたと思わざるを得ません」
希望の誕生には、今後の日本の在り方を左右する国際謀略が渦巻いている可能性がある。
それなのに、メディアは“三下”の若狭勝氏のケツを追いかけ回している場合なのか。「次の次」のシロウト発言を垂れ流し、「希望が政権交代できる議席に達するようなら小池は出馬、無理なら出ない」などと無批判に解説できるものだ。
「ジャパンハンドラーの狙いは、恐らく『リアルな安全保障』を重視する希望・維新・自民の連携です。場合によっては9条改憲に慎重な公明を外し、新たな枠組みで衆院の3分の2を確保し、改憲を発議させる。米軍と一体化した戦争国家への大連立を樹立させたいのではないでしょうか」(孫崎享氏=前出)
もっと言えば、松井知事は蜜月関係の菅官房長官には事前報告するなど「仁義」を切った上で、小池との連携会見に臨んだという。自民、希望、維新は裏で“握っている”と見るのが妥当だ。
「メディアは『安倍VS小池』の政権選択などと騒いでいますが、有権者は惑わされてはいけません。自民と希望は憲法観も安保政策も完全に一緒。この選挙の本当の構図は、タカ派の『自民・希望・維新』VSリベラル派の『立憲民主・社民・共産』の最終バトルです。このまま、日本が戦争できる国になっていいのか。この構図を絶対に見誤ってはいけません」(五十嵐仁氏=前出)
不毛な「右右選択」の裏の謀略にそろそろ気付かなければ、有権者がこの国を誤った道へと導くことになる。
タグ:選挙
2017年10月03日
選挙 その NO-3 小池氏「出馬100%ない」…過半数擁立目指す
選挙 その NO-3
小池氏「出馬100%ない」…過半数擁立目指す
2017年10月03日 06時23分 読売新聞
希望の党代表の小池百合子東京都知事は2日、読売新聞のインタビューで、10日公示・22日投開票で実施される衆院選に出馬しない考えを示した。
小池氏は「私は最初から出馬しないと言っている。(出馬の可能性は)100%ない」と語った。
衆院選で擁立する候補者数については、過半数の233人以上としたが、「過半数の擁立イコール過半数の当選者、ではない。チャレンジャーとして、出来るだけ多くの候補者を擁立したい」とも語った。
衆院選の勝敗ラインについては、「(衆院選は)政権選択選挙なので、政権獲得を実現できるようにしていきたい」と強調した。
自らの衆院選への不出馬に関連して、選挙後の首相指名選挙への対応については、「ふさわしい人はいっぱいいる。(衆院選の)結果を見て判断する」と述べるにとどめた。
憲法改正への対応では、衆院選後、積極的に各党との改正論議を進める考えを示したうえで、「(安倍首相が主張する)9条関連の改正を含めて幅広く議論するべきだ」と語った。優先するテーマとして、地方分権を挙げた。
一方、希望は2日に予定していた、衆院選の第1次公認候補の発表を見送った。希望側が公認条件として内定者に署名を求める「政策協定書」の内容を大幅に修正したためだ。安全保障関連法については「不断の見直しを行う」といった文言を加えるなど、同法に批判的な内定者に配慮した内容となった。1次公認の発表は3日になる見通しだ。
小池氏は、衆院選に出ても「叩かれる」
出なくても、結局「叩かれる」
何故か?
出れば、都政に無責任すぎる。
出なければ、党首の責任に無責任すぎる。
小池氏「出馬100%ない」…過半数擁立目指す
2017年10月03日 06時23分 読売新聞
希望の党代表の小池百合子東京都知事は2日、読売新聞のインタビューで、10日公示・22日投開票で実施される衆院選に出馬しない考えを示した。
小池氏は「私は最初から出馬しないと言っている。(出馬の可能性は)100%ない」と語った。
衆院選で擁立する候補者数については、過半数の233人以上としたが、「過半数の擁立イコール過半数の当選者、ではない。チャレンジャーとして、出来るだけ多くの候補者を擁立したい」とも語った。
衆院選の勝敗ラインについては、「(衆院選は)政権選択選挙なので、政権獲得を実現できるようにしていきたい」と強調した。
自らの衆院選への不出馬に関連して、選挙後の首相指名選挙への対応については、「ふさわしい人はいっぱいいる。(衆院選の)結果を見て判断する」と述べるにとどめた。
憲法改正への対応では、衆院選後、積極的に各党との改正論議を進める考えを示したうえで、「(安倍首相が主張する)9条関連の改正を含めて幅広く議論するべきだ」と語った。優先するテーマとして、地方分権を挙げた。
一方、希望は2日に予定していた、衆院選の第1次公認候補の発表を見送った。希望側が公認条件として内定者に署名を求める「政策協定書」の内容を大幅に修正したためだ。安全保障関連法については「不断の見直しを行う」といった文言を加えるなど、同法に批判的な内定者に配慮した内容となった。1次公認の発表は3日になる見通しだ。
小池氏は、衆院選に出ても「叩かれる」
出なくても、結局「叩かれる」
何故か?
出れば、都政に無責任すぎる。
出なければ、党首の責任に無責任すぎる。
タグ:衆院選
選挙 その NO-2 希望 候補予定者に「寄付金を」
選挙 その NO-2
希望、候補予定者に「寄付金を」
2017/10/2 1:49日本経済新聞 電子版
希望の党は1日、都内で候補予定者向けの会合を開いた。出席者によると、若狭勝前衆院議員は「皆さんは公認内定者だが、今後の調整次第で内定取り消しもある」と発言。一方で小選挙区と比例代表の重複立候補を望む新人には、立候補に必要な供託金や党への寄付金など計700万円をすぐに用意するよう要求し、出席者からは困惑の声があがったという。
実際の候補者調整は、民進側は玄葉光一郎元外相、希望側は若狭氏が担当だが、1日の両氏の協議には希望側から細野豪志元環境相も加わった。関係者によると、民進側から「若狭氏が全国の選挙区事情を知らなすぎる」と不満が出て、細野氏が同席することになったという。
希望、候補予定者に「寄付金を」
2017/10/2 1:49日本経済新聞 電子版
希望の党は1日、都内で候補予定者向けの会合を開いた。出席者によると、若狭勝前衆院議員は「皆さんは公認内定者だが、今後の調整次第で内定取り消しもある」と発言。一方で小選挙区と比例代表の重複立候補を望む新人には、立候補に必要な供託金や党への寄付金など計700万円をすぐに用意するよう要求し、出席者からは困惑の声があがったという。
実際の候補者調整は、民進側は玄葉光一郎元外相、希望側は若狭氏が担当だが、1日の両氏の協議には希望側から細野豪志元環境相も加わった。関係者によると、民進側から「若狭氏が全国の選挙区事情を知らなすぎる」と不満が出て、細野氏が同席することになったという。
タグ:衆院選
2017年10月02日
選挙 その NO-1 小池氏とツーショットで 3万円 なんだこりゃ?
衆議院選 その-1
小池氏とツーショット3万円…公認予定者に請求
2017年10月02日 08時54分 読売新聞
希望の小池代表は1日、公認候補予定者との写真撮影に応じた。
選挙用ポスターやチラシに使用できるが、撮影料として3万円を「徴収」した。党のトップと候補予定者の撮影を有料とするのは異例だ。
撮影会場では、現金を手にした候補予定者が列をなし、順番に小池氏と握手するなどのポーズで写真に納まった。中には現金を忘れ、慌てて近くの現金自動預け払い機(ATM)へと走る姿もあった。
希望は、立候補に必要な供託金など計600万円以上の負担も候補予定者に求めている。予定者からは「そんなに資金に困っているのか」との声も漏れた。
読売新聞
同じ件を日刊ゲンダイは下記。
ツーショットに3万円(C)日刊ゲンダイ
小池氏との撮影に3万円 希望の党「公認欲しければカネ」
日刊ゲンダイDIGITAL 2017年10月2日
「希望の党はそんなにカネに困っているのか」――。
希望の党は1日、衆院選公認候補予定者の選挙用ポスターやチラシに使う写真撮影を行ったが、その際に、小池代表とのツーショット写真で「撮影料」として3万円が徴収されたのだ。
党のトップと候補者の撮影でカネを取るのは前代未聞。万札を手にした立候補予定者がズラリと並ぶ光景は異様だった。
また、同じ日に行われた会合では、小選挙区と比例代表の重複立候補を希望する新人に対して、立候補に必要な供託金約600万円に加え、100万円程度の寄付をすぐに用意するように要求。小池代表側近の若狭前衆院議員から「皆さんは公認内定者だが、今後の調整で内定取り消しもある」と脅されたというから呆れる。貧すれば鈍すだ。
小池氏とツーショット3万円…公認予定者に請求
2017年10月02日 08時54分 読売新聞
希望の小池代表は1日、公認候補予定者との写真撮影に応じた。
選挙用ポスターやチラシに使用できるが、撮影料として3万円を「徴収」した。党のトップと候補予定者の撮影を有料とするのは異例だ。
撮影会場では、現金を手にした候補予定者が列をなし、順番に小池氏と握手するなどのポーズで写真に納まった。中には現金を忘れ、慌てて近くの現金自動預け払い機(ATM)へと走る姿もあった。
希望は、立候補に必要な供託金など計600万円以上の負担も候補予定者に求めている。予定者からは「そんなに資金に困っているのか」との声も漏れた。
読売新聞
同じ件を日刊ゲンダイは下記。
ツーショットに3万円(C)日刊ゲンダイ
小池氏との撮影に3万円 希望の党「公認欲しければカネ」
日刊ゲンダイDIGITAL 2017年10月2日
「希望の党はそんなにカネに困っているのか」――。
希望の党は1日、衆院選公認候補予定者の選挙用ポスターやチラシに使う写真撮影を行ったが、その際に、小池代表とのツーショット写真で「撮影料」として3万円が徴収されたのだ。
党のトップと候補者の撮影でカネを取るのは前代未聞。万札を手にした立候補予定者がズラリと並ぶ光景は異様だった。
また、同じ日に行われた会合では、小選挙区と比例代表の重複立候補を希望する新人に対して、立候補に必要な供託金約600万円に加え、100万円程度の寄付をすぐに用意するように要求。小池代表側近の若狭前衆院議員から「皆さんは公認内定者だが、今後の調整で内定取り消しもある」と脅されたというから呆れる。貧すれば鈍すだ。
タグ:衆院選