永泉寺(えいせんじ)は岐阜県多治見市池田町にある聖観音菩薩を本尊とする曹洞宗の寺院で、山号は石堂山。本尊は重要文化財に指定されている。
伝承では奈良時代に行基が華厳宗の寺院として開いたと伝わる。その後、当寺は地蔵院を筆頭として蓮華院、仏光院、明円寺及び観音院の5つの寺院が立ち並び池田五山と称して寺運は隆盛していたが、やがて庇護者を失い衰微した。鎌倉時代には真言宗に改宗している。
江戸時代に入って後も寺は次第に衰退していったが、その中で蓮華寺は江戸時代の寛文年間に名古屋善篤寺の雲山によって中興され曹洞宗の寺院となった。その後廃絶した池田五山の仏像は永泉寺に移され現在に伝えられている。天保14年(1843年)、総門が建立されている。
それらの仏像の中で永泉寺の本尊である聖観音像は室町時代初期の作で、大正3年(1915年)に国の重要文化財に指定されている。また、十一面観音坐像(鎌倉時代)、千手千眼観世音菩薩立像(鎌倉時代)及び愛染明王坐像(室町時代)は昭和33年(1958年)多治見市の文化財に指定された。これらの仏像は廃絶した池田五山の本尊として祀られていたと伝わる。境内のイチョウの木は雲山和尚が植えたものといわれる巨木で多治見市の天然記念物に指定されている。
所在地 岐阜県多治見市池田町7-3
位置 北緯35度19分55.8秒 東経137度06分16.0秒
山号 石堂山
宗派 曹洞宗
本尊 聖観音菩薩
創建年 奈良時代
開基 伝 行基
中興年 寛文年間
中興 雲山
文化財 国指定:木造聖観音菩薩立像
市指定:十一面観音坐像、千手千眼観世音菩薩立像、愛染明王坐像
2023年10月15日
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