笠間稲荷神社(かさまいなりじんじゃ)は、茨城県笠間市にある神社(稲荷神社)である。旧社格は村社で、現在は神社本庁の別表神社となっている。別称胡桃下稲荷(くるみがしたいなり)、紋三郎稲荷。
五穀豊穣、商売繁盛の神として古くから厚く信仰され、関東はもとより日本各地から年間300万人を超える参拝客が訪れる。また、正月三が日の初詣には80万人以上の参拝者が訪れ、初詣参拝者数で茨城県1位を誇る。
日本三大稲荷の一つとされている。
「笠間稲荷と佐白山」として茨城百景に選定されている。
東京都中央区日本橋浜町には、当時の笠間城主牧野家の下屋敷があり、その地には藩主が笠間稲荷神社より分霊を受けて建てられた笠間稲荷神社東京別社がある。
祭神
宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)
祭礼
例祭
例祭は4月9日に行われる例大祭である。4月9日は創建の日とされている。
笠間の菊まつり
10月中旬から11月末にかけて、笠間稲荷神社を中心に開催されている。
明治23年(1890年)以来、境内で「朝顔会(朝顔展示)」を開催していたが、これを明治41年(1908年)、当時の宮司が発展させ、農園部を設置し、菊花の展示を開始した。元は人々の心を和ませ、信仰を育むために始めたものという。大正2年(1913年)からは全国菊花品評会が、戦後の昭和23年(1948年)からは菊人形展がそれぞれ開催されるようになった 。
近年は「笠間の菊まつり」として、笠間稲荷神社初詣と並び、80万人弱の観光入込客数を記録するイベントに発展した。開催期間中には、神事流鏑馬、奉納笠間示現流居合抜刀術、大和古流奉納式、舞楽祭等の神事が行われている。
歴史
創建
創建に関する伝承は口碑によるもので、文献記録はない[9]。勧請元となった稲荷神社も不詳である。
社伝では、孝徳天皇御代の白雉2年(651年)、現在の地にあった胡桃樹の下に創建したものという。
笠間便覧では、白雉年間、佐白山に鎮座していた六座のうちの稲荷社を、現在の地にあった胡桃樹の下に奉遷したものという。ただし、この伝承が記述されているのは笠間便覧のみである[10]。近隣に鎮座する城山稲荷神社に、旧址を佐白山上とする同旨の由緒がある。
笠間稲荷神社ウェブサイトの由緒では、当時、社地一帯は胡桃の密林であったという。戦前の取材による茨城県神社写真帳には、「広漠とした荒野の片野の一本の胡桃樹下」であったと記されている[11]。新編常陸国誌には、「胡桃の大木」の下であったと記されている。
文化財
重要文化財
本殿 - 万延元年(1860年)建立。外陣(旧拝殿)、内陣(本殿)からなる複合社殿。
交通アクセス
自動車
北関東自動車道友部ICから国道355号で約15分、又は笠間西ICから茨城県道64号土浦笠間線の福原バイパスと国道50号を利用し約20分(約10km)。
常磐自動車道水戸ICから国道50号で約25分。
※駐車場:市内に市営駐車場(有料)、市営観光駐車場、民間駐車場(有料)等有り。
鉄道
JR水戸線笠間駅
タクシーで約5分
徒歩約20分(約2km)
JR友部駅
かさま観光周遊バス(月曜運休) 稲荷神社下車
高速バス
関東やきものライナー 笠間稲荷神社入口下車
所在地 茨城県笠間市笠間1
位置 北緯36度23分9.9秒 東経140度15分14.8秒
主祭神 宇迦之御魂命
社格等 旧村社
別表神社
創建 伝 白雉2年(651年)
別名 胡桃下稲荷
紋三郎稲荷
例祭 4月9日
主な神事 追儺式
初午祭
御田植祭
2023年03月18日
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