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2014年06月14日

下馬評を覆した任天堂 E3で話題を独り占め




今年も6月10日から12日まで、アメリカはロサンゼルスで開催されたE3。

ソーシャルゲームやタブレットゲームの姿は消え、かつての据置ゲーム全盛期を取り戻したかのような展開でした。

大手3社のうち、本格的に新機種が始動したSCEとマイクロソフトが、例年通りカンファレンスを開いたのに対して、任天堂は録画プレゼンテーションのみとなりました。旗艦商品WiiUが不振となっている上に、カンファレンスもやらないとなれば期待値が低くなるのも当たり前。任天堂ファンの反応も極めて消極的。「とりあえずスマブラの情報があればいいや」とか、「とりあえずモノリスソフトの情報があればいいや」など、既出ソフトの最新情報に期待する声が大勢を占めていました。

実際、初日のSCEとマイクロソフトのカンファは盛況に終わり、予想通りの展開になりつつあったんです。

それが変わったのは、初日午前9時(日本時間11日午前1:00)に行われた任天堂の録画プレゼンテーションからでした。

■会場では試遊 ネットでは開発者によるプレゼン番組の3日間
カンファを行わず、最も消極的だと思われていた任天堂。しかし蓋を開けてみれば、一番露出の多いメーカーとなりました。初日の録画プレゼンテーション自体は、任天堂発売ソフトだけ。サードソフトメーカーのソフトは一切出ません。マルチソフト(他社相乗りソフト)が大多数を占めたSCEと、対照的な内容です。

しかし、それから会場はプレゼンに出てきたゲームの多くが、試遊台で遊べます。そしてインターネットには、3日間、朝9時から8時間に渡って、「任天堂ツリーハウス」という番組が流れまくりました。各ソフトの開発者が出てきて、開発秘話を混ぜつつゲームを紹介するオリジナルの番組が、LIVEで放送されたのです。同じソフトを扱っても、内容が違っているだけでなく、初日に発表されていなかった新規ソフトがいくつも発表されており、会場にいないインターネットユーザーも釘づけにしました。

初日のカンファに情報を集め、その後発信の少なかったSCE、マイクロソフトとは、圧倒的に情報量が違います。

■海外で絶賛の評価
「任天堂の“一人勝ち”? スマブラ新作やゲーム連動フィギュア…海外ファン評価」

米ロサンゼルスで行われている世界最大級のゲーム見本市「E3」に合わせて行われた、任天堂のインターネットプレゼンテーションが好評のようだ。新作ゲームや、ゲームと連携できるフィギュア「Amiibo」などが、国内外のファンおよびメディアから注目を集めている。

http://news.nifty.com/cs/economy/economyalldetail/newsphere-20140611-17119/1.htm Best media briefing: Nintendo(E3最優秀メディアブリーフィング:任天堂)

今年の最優秀賞に値するのは、任天堂でした。驚き、物量、そして非常にウケたフランチャイズを自虐する内容。それら提供した‘デジタルイベント'によるユーモア。

任天堂のE3記者会見をは、いつもひどいのですが、今年は、最終的に正しい結果を見せました。

http://metro.co.uk/2014/06/13/metro-gamecentral-best-of-e3-2014-awards-4759950/ カンファレンスやってないのに、任天堂が最優秀賞を取ってしまいました。

こうした好評価をけん引したのが、完全新規ソフト「Splatoon」(スプラトゥーン)というソフトです。

■衝撃を与えた「殺さないTPS」
「任天堂の「E3」発表に沸くゲームファン  注目は“残酷描写のないTPS”」

本作ならではの特徴として、残酷表現がない点を挙げておこう。これにより、子供や残酷表現が苦手な人も安心してTPSというジャンルを楽しむことができる はずだ。カジュアルな雰囲気で誰もが楽しめると同時に高いゲーム性を持つ本作は、TPSが持つ可能性のひとつを体現した革命児となる可能性を秘めている。

http://otapol.jp/2014/06/post-1058.html 「Nintendo's ink-shooter Splatoon: the most fun game at E3」Wired2014/06/12

Nintendo's new arena shooter may just be the most fun game at this year's E3. Sure, Call of Duty is more technically impressive, and the likes of Ori and the Blind Forest are more artistic, but for pure, uncompromising fun? Well, Splatoon is going to be hard to beat.

(任天堂の新規エリアシューターは、今年のE3で最もファンを獲得した。それはCall of Dutyより技術的ではなく、Ori and the Blind Forestより芸術的ではないが、純粋で妥協しない楽しみではないだろうか? そう、Splatoonは激しく心を打っている。)

http://www.wired.co.uk/news/archive/2014-06/12/splatoon-hands-on Wiredの記事にもありますが、SCE、マイクロソフトのプレゼンでたくさんのソフトが発表されました。FPS(ファーストパーソンシューティング)、TPS(サードパーソンシューティング)といった人気ジャンルのゲームは多く、大きな喝采を浴びています。しかしどれも表現が先鋭化しており、簡単に言うと血みどろで、残酷描写てんこ盛りのソフトで溢れていたんですね。

その中でTPSでありながら、POPで明るい雰囲気。相手を倒すのではなく、塗り潰した面積で競うという、この「SPLATOON」というゲームは、非常にインパクトを与えました。その結果、なみいる有名大作ソフトを相手に回して大人気。今年のE3で話題をさらったのです。

さて、では任天堂の復活もあるのでしょうか?

今回発表された多くのソフトは、どれも発売時期が2015年と来年になっており、即座に任天堂が復活する形とはなりにくいものなっています。しかし、任天堂発売のソフトばかりで固めたのにも関わらず、ここまでインパクトを与えた任天堂の底力には、他の2社も侮れないものを感じたでしょう。

任天堂以外の日本のゲームソフトメーカーも、もっと頑張って面白いソフトを出して、世界をあっと言わせて欲しいです。

http://blogos.com/article/88434/



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