2014年04月16日
安土から春の近江へこぎ出そう(4)「八幡堀」
b.西の湖(ニシノコ)から近江八幡の歴史的町並みへ入ってきましたが、そろそろ核心部分、
a.さきほど遠くに見えた八幡山ロープウェイも、すぐそこ、あ、するする登ってく、
b.そして、和洋折衷(ワヨウセッチュウ=日本と西洋のイイとこ取り)のお手本みたいな光景が目の前に、
a.あの洋館、うっすら和風味でオモロ美しいなあ、
b.白雲館といって、明治10年に建てられた学校やそうです、建築費6千円のほとんどは近江商人の寄付とか、
a.6千円?、高いんか安いんかよう分からへんなあ、
「今も建つ 明治の校舎 6千円」
b.生徒が増えて手狭になった学校は移転して、そのあと、町役場や電話局をへて今は観光案内所や市民ギャラリーになってるそうです、
a.なるへそ、良い物は末永く愛されると、
「良いものは 大事にされる いつまでも」
b.ところでこれだけサクラが並んでるのに、どれも見どころ直前とは、
a.ピッタリ満開と思って来たんやけど、まだまだつぼみやなあ、でも、ここはいつ来てもやっぱり絵になるなあ、
b.サクラに押され気味ですが、ヤナギも新緑まとって美しい、
a.冬は座る人もないベンチでヒトも語らって、春なんやなあ、
b.京都の渡月橋は木製の欄干ですけど、こちらは経費節約で、コンクリートに塗装の木目、
a.節約がモットーの近江商人の町やしなあ、それに欄干さするわけやなし、こんで(=これで)十分やもしれんなあ、
「節約で 木橋(キバシ)吹き付け 塗装やで」
b.この店、テレビで見たことある、
a.ポン菓子か、オイチャン子供のころは近所によう来てたなあ、
b.昭和30年代、まだお菓子の選択肢が少ない時代ですね、
a.チクロやサッカリン(合成甘味料の一種)が健康を害するんで、ようやく規制され始めた時代やった、
「甘ければ そんで(=それで)平和や 敗戦後」
b.おお、ここにも壮麗なヤナギが、背景の工場までステキに見えますね、
a.新緑なのに花のように華やかやなあ、
「このヤナギ 花咲くような 新緑や」
b.良いとこですねえ、八幡堀(ハチマンボリ)、
a.立ち去ると、すぐまた来たくなる、
「去ってすぐ 八幡堀に 呼ばれてる」
b.ふりかえると、先ほどの工場が橋の向こうに、
a.静音モーター搭載のハイテクボートがこっちやって来(ク)んで、ほら来た、
b.でも、お堀にそって水辺すれすれを歩けるっていうのもステキですね、
a.ああ、なんだかんだで端っこまで来てもうた、
b.あのお寺が八幡堀の終点か、
a.クリームイエローのスイセンが見事やなあ、
b.よく見ると地元名産のかわらで花壇が出来てら、
a.さり気なく憎いことやってくれるじゃねえか、なんだか名残惜しくて立ち去るのがつらいな...
b.そこからわずか数分こいだら、こんな広がりある田園、
a.日牟禮(ヒムレ)八幡宮はもともとココにあったらしい、
b.あのこんもりした茂みですか、
a.うむ、
b.そう言われると、気のせいか、止ん事無い(ヤンゴトナイ=高貴な)雰囲気ただよってるような、
「気のせいか やんごとねえな この茂み」