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2014年04月28日

春は丹波の山ん中(4)「多紀連山、南越え」

b.そんじゃあ休憩がてら自転車選びも終わったし、のこりの激坂のぼって行きますか、

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a.葉桜になっても見せるねえ、この山の幹部候補生やな、

b.咲き誇る姿が見たかったなあ、

a.ずいぶん登ってきた、

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b.空の占める範囲がどんどん広うなって、ココロも明るくなってきます、

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a.足元に見えるあの道を今のぼって来たんか、オイチャンでもやる気になれば登れるんやな、

b.時速6キロ前後なら、それほど息も上がらないし、ずっと一定のペースで行けますね、あとはやる気・根気・いわき、

a.それを言うなら、「やる気 元気 いわき」、今どうしてんのかなあ、



b.みなさまの応援のおかげで、今ようやくこの峠へたどり着くことが出来ました、今後ともいっそうのご支援ご鞭撻(ベンタツ=はげまし)のほどよろしくお願いいたします・・・

a.しかし、みんなここまでクルマで登ってきて、こっから山歩きするんやなあ、せっかくやしちょっと登ろうか、

b.そんな殺生(セッショウ)な、峠の下りがお目当てで、ここまでガンバってきたのに、

a.じゃあ止めよう、すれ違いのあいさつも慣れてないし、確かにちょっとおっくうや、

b.ところで、なんか石碑に書いてますね、「多紀連山大?」なんやこれ、電子辞書にもこんな漢字無いけど、

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a.おお、ヤフー知恵袋に出ておるぞ、やはり、この漢字は打てないんか、峠という意味あいやけど、

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14115278449

b.じゃあ仕方なしに、カタカナにしときましょう、「多紀連山大タワ」、

a.ところでどれほど登ったんや、ふもとから、

b.ふもとは301号線の起点「本郷」で186m、この大タワが512mなんで、標高差326m、

a.いつも思うんやけど、登り始めるとペースがつかめて予想したほどつらくない、一番しんどいのはペースをつかみ始める最初の段階、

b.つまり、登りはじめてスピードが急に落ちて心拍数が一気に跳(ハ)ね上がる、あの段階が一番つらいと、

a.それを過ぎたら意外にラクなんや、あとは同じリズムの繰り返しで、

b.つまり、鼻歌まじりに時速20キロで流れてた風景が、時速5〜6キロにガクンと落ち込んで、しかもギリギリの状態でがんばってるっていう、その視覚的心理的な落差がつらいんすか、急に物事がスムーズに行かなくなるっていうか、

a.お年寄りの運動感覚を実体験するために、手足に重りをつける、あの抵抗感に近い、同じ自分なんやけどそれまでと全然ちがう自分に成りきるまでの時間がイチバンきついんちゃうかなあ、って思う、

b.たしかに、レースとちがって、自分にピッタリ来るペースさえつかんだら、あとは淡々と息も切らさず登れますしね、

a.というわけで、峠もそろそろ登りきって、お待ちかねの下り坂コーナーの時間でござるよ、

b.4月になると汗冷えがつらくないから、よけい下るのが楽しいなあ、

「汗冷えも 難なく春の 下り風」

a.これもサクラかなあ、

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b.黒々した杉を背景に光り輝いとります、

「杉闇に 光り輝く 山桜」

a.こっちは新緑とセットやで、

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「山笑う 色とりどりの 輝きに」

b.しかし、悔しいほどあっけなく麓(フモト)の村についてしまいました、

a.お、遊びたいのも我慢してお兄ちゃんが田んぼの草刈りに精を出しとるぞ、チミもちったあ(=君もちょっとは)見習わんとな、

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b.ふだんは会社勤めで、たまの休みにはご両親の畑を手伝うという孝行息子、素晴らしいですね、

a.それに加えてこの竹やぶや背景の小高い丘もいいねえ、

b.峠の北側は廃耕田(ハイコウデン)やったけど、南の山すそはしっかり耕(タガヤ)されてる、すこしホッとしました、



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