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菌類
ロボットアニメ歴は20年くらい、ただし休止期間長が長く初心者以上上級者以下。
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2018年09月15日

ブレンパワード

Vガンダムで鬱になって療養中だった富野監督の復帰の一作目。

WOWOWアニメとして制作されており、WOWOWオリジナルアニメ第一弾であり、また地上波じゃないので地上波じゃ規制されそうな内容がちらほらある。

内容的には「オルファンという巨大なオーバーテクノロジーの遺跡の力を中心に、多くの人間の思惑が交差して主に家族喧嘩をするアニメ」というのが一番簡潔に説明できる気がする。
オルファンというものは謎の構造体であり、何か力を秘めており、さらにその巨体さから動くだけで世界が危機に陥るようなものであり、さらに浮上することによって地球のオーガニックエナジーを奪い去り地球を事実上滅ぼしてしまうとも言われていた。
そのオルファンとオルファンがもたらしたオーガニック的なメカであるアンチボディ、そして世界規模の災害の中で様々な人間の思惑が交差していく。
とはいうものの物語の多くが、伊佐未ファミリー、ジョナサン、その他の家族や人間関係の問題が話の中心になっていく。
良くも悪くも富野作品的な要素が多く、会話はかなり富野節、また会話や思想も過去の富野作品に見られたものが再生されており、過去の富野作品(ガンダムなど)で聞いた感じのノリが多い。

最終的にそこまで掘り下げられなあった要素も結構あり、謎というかよくわからないまま終わる(一言言及みたいなもの)も多い。

OPは登場女性キャラの全裸だったり、OP歌詞が朝までSEXだったりする、まず地上波の放映は不可能なOP。EDは井荻隣によるいつもの富野作品といった趣のEDになっている。音楽担当は菅野よう子が担当。
キャラデザはいのまたむつみが担当しているが、監督の好みではなかったようで監督のいつもの雰囲気といのまた絵の中間的な雰囲気になっている。

スパロボやACEに参戦済み。

あらすじ
オルファンという名の巨大構造物、それが浮上しようと動き出し、世界中に津波が押し寄せ崩壊しかかった世界。オルファンに呼ばれた者たちは「リクレイマー」と名乗り、世界中に散らばった「プレート」を回収していた。
プレートには2種類あり、片方がグランチャー、もう片方がブレンパワードというものを生み出すことがわかっていたが、リクレイマーはグランチャーのプレートのみを集めていた、ブレンパワードはオルファン内で活性化せず、出来損ない扱いされていたのである。
そしてリクレイマーの少年伊佐未勇は、カナン・ギモスとともにプレートの回収を行っていた。同刻、孤児の少女宇都宮比瑪のもとに、暴走したプレートが現れる、プレートからはリバイバルが始まり、ブレンパワードが誕生する、比瑪はそのブレンをやさしい目をしているといい、声をかけ動かして見せる。
そこに現れた勇たち、比瑪と勇は口論になるが、オルファンにおいて活性化しないブレンを見てきた上にブレンは不要と教えられてきた勇にとって、元気に動く比瑪のブレンは驚愕に値するものであり、それ故にリクレイマーに対する疑念が生じることになる。
元々無理やりリクレイマーをやらされていた部分があった勇は、リクレイマーのやり方に付いていけず、翌年オルファンに置かれていたブレンを奪い脱走するのだった。
そのころ地上ではオルファンに対抗するためのオーガニックシップ「ノヴィスノア」が動き出していた。ノヴィスノアには多くのブレンが集められ、比瑪とヒメブレンもまたノヴィスノアに厄介になっていた。
そこに現れたは脱走した勇と追手のグランチャー達、勇は窮地に陥っていたが比瑪の介入で窮地を脱する、しかし勇は比瑪の唇を奪い去っていくのだった。
そして勇はオーガニックマシンを研究している大学を訪れ、研究者の一人を脅し保管しているプレートの場所に案内させた、勇はオルファンと対になると仮定されているBプレートを探していたのである。
が研究者の女はオーガニックマシンに対する興味からユウブレンを奪って逃走してしまうのだった、勇と女はブレンの奪い合いになるが、ユウブレンは喧嘩を嫌い両名を落とそうとするが、勇の説得を受け一応着陸するのだった。
その後勇は今度はマイクロウェーブ発振器を使ってリクレイマーと戦おうとする、そこにノヴィスノアの比瑪、ラッセ、ナンガが現れるが、勇はあくまで一人で戦おうとする。
そこにリクレイマーが現れるが、勇は比瑪との連携攻撃チャクラエクステンションで撃退、さらに比瑪の孤児院に押し寄せる津波もブレンの連携で防いで見せた。
その後勇は祖母宅を訪れるが、そこでカナンと出会う、カナンを説得しようとしたが失敗、カナンも迷いがあったが説得しきれず、カナンは結局同じリクレイマーのKDと合流、しかしKDは完全にオルファンの抗体とかしており、カナンとは今一つ意見が合わない。
勇の居る勇の祖母宅に比瑪たちも現れたが、そこに再びリクレイマーの襲撃が始まるのだった、勇はリクレイマーの中にいたカナンの説得を試みるが、カナンは撤退するのだった。
勇はノヴィス・ノアに結局乗ることになったが、そこにカナンが再び現れる、カナンとユウは近くの神社で落ち合うが、そこに追手のリクレイマーが、カナンはグランチャーに乗るも拒否反応が出て撃墜される、カナンはヒメブレンに救出され、そのままノヴィス・ノアに厄介になることになる。
その後発見されたプレートからは双子のブレンがリバイバルし、片方はカナン、もう片方はヒギンズが乗ることになった。
そんなこんなしているうちにリクレイマー内の有力者であったジョナサンがノヴィス・ノアに侵入する、ジョナサンはノヴィス・ノアのアノーア艦長の息子であり、精子提供で生まれた子供であった、それゆえか親子関係がうまくいかず、それで親に対して複雑な感情を抱いていたのである。
ジョナサンを見た艦長は動揺してしまう、ジョナサンは撤退したものの艦長は正気を失い、最終的に行方不明になってしまうのだった。
そして艦長の代理として医者のアイリーンが急遽艦長の座に就き、そのままノヴィス・ノアは佐世保に向かう、そこにはリクレイマーである勇の父親も出席していたのである、そして天才少年カント・ケストナーもまた出席、そこでカントはオルファンのオーガニックエナジーに対する一つの仮説を立てるのだった…。


登場メカ
基本的に太古の時代に地球に墜落した生きている宇宙船とでもいうべきオルファンと、その抗体としてオルファンを守るアンチボディ、およびその他の地球製の兵器類からなる。
アンチボディは性質の違う2種類のものがあり、オルファンの抗体反応が強くオルファンと敵対するモノを排除する事のみを考えるグランチャーと、地球での体験を大事にし、周囲との調和を図ろうとするブレンパワードに分かれている。
アンチボディはプレートという円盤から誕生し(誕生の事をリバイバルという)、その後人間を乗せて活動を開始する。人間を乗せられなかったアンチボディの体は硬化が始まり最終的に動かなくなるらしい。人を乗せるのを拒んでハッチを閉じたアンチボディも多数おり、彼らはある所にまとまって墓場を作っていた。
またアンチボディは乗る人間を選ぶ。またアンチボディは意思を持っており、いくつかの手段で人間との意思疎通が可能だが、音声での会話はできない。
アンチボディはチャクラの光で飛行する能力を持つが、空中浮遊+瞬間移動なので飛び方は某立ちでスライドするように飛びながら瞬間移動を繰り返す。

ブレンパワード
アンチボディだが、グランチャーと違いオルファン内で活性化せずに動かずに固まってしまう。
そのためリクレイマーたちは出来損ないのグランチャーのようなものと解釈していたが、オルファン外では元気に動いている。

ユウブレン:伊佐未勇
ユウがオルファンから連れ出したブレン、カラーは水色。オルファンに連れていかれて辛かった、連れ出してくれて嬉しかったなどとユウにメッセージを送る。最終的にネリーブレンと融合する形で消滅。

ヒメブレン:宇都宮比瑪
ヒメが1話でリバイバルに立ち会ったブレン。ベージュ。ヒメ曰く「優しい顔をしている」らしい。

ラッセブレン:ラッセ・ルンベルグ
ラッセが登場時から乗っていたブレン。ラッセが死にかけで自己犠牲でオルファンを止めようとするラッセに対して、自分だけ犠牲になりラッセを分離した。

ラッセブレン(2代目):ラッセ・ルンベルグ
ナッキィブレンの1体だったが、ラッセを受け入れた。ナッキィ曰く半年以上の付き合いだったらしい。

ナンガブレン:ナンガ・シルバレー
ナンガのブレン。臆病すぎて戦闘時におびえて戦えなくなったあげくナンガまで排出してしまうなど問題も多い。ナンガが負傷したりして戦闘回数は少な目。またナンガの姓を取ってブレン・シルバレーとも。

ナッキィブレン:ナッキィ・ガイズ
グランチャーを失った上に残り2体のブレンも去ったナッキィのところに残った最後のブレン。

カントブレン:カント・ケストナー
ナッキィブレンの1機を引き継いだもの。

ブレンチャイルド
珍しい双子のブレン、顔つきがグランチャーに似ているなど謎が多いが謎のまま。カナンおよびヒギンズがそれぞれ乗り込んだ。サイズがちょい小さい。
動き出したときには文字を学習し始めて、映像を投影することでカナンおよびヒギンズとコンタクトをとっていた。生まれた時にリクレイマーが襲来したためにそのまま戦闘になったが、学習時間がないために、言葉は把握したものの概念までは飲み込み切れなかった。
サイズは通常のブレンよりやや小さい。誕生時に足踏みする動きをしているが、意図は不明。

カナンブレン:カナン・ギモス
ブレンチャイルドの片割れ。

ヒギンズブレン:ヒギンズ・サス
ブレンチャイルドの片割れ、ヒギンズはこちが兄だと思っているが、そもそも性別自体が不明。

ネリーブレン:ネリー・キム
難病に侵されて寒冷地に住んでいる謎の女、ネリーのブレン。そこに飛ばされてきてバロンズゥの攻撃を受けた勇を救出した。
ネリー曰く不完全で、もう一回リバイバルが必要だった。そのためユウブレンを取り込む形で再リバイバル、その時にネリーは飛ばされていき死亡したと思われる。
本来白っぽい色だったが、ユウブレンを取り込んだために色はユウブレン的な水色になっている。

グランチャー
オルファンの抗体として活動しているアンチボディ、ブレンがオルファン内では活性化せずに力を失うのに対してグランチャーはオルファン内で活性化する。
基本的にオルファンの抗体としての使命を果たそうとしており、ゆえに敵対するモノに対して攻撃的な他、体内に取り込んだ人間の意思もオルファンの抗体となるよう影響を与える。そのため勇はグランチャーに乗るのを嫌がっていた。

グランチャー:クインシィ・イッサー(伊佐未依衣子)
伊佐未ファミリーの長女クインシィの赤いグランチャー、クインシィがとらわれた時は独自に動いた助け出そうとした、のちにバロンズゥにリバイバルする。

グランチャー:ジョナサン・グレーン
ジョナサンのグランチャー、腕を切り落とされてカギ爪を装備してフック船長みたいな状態になっている。

グランチャー:カナン・ギモス
カナン・ギモスのグランチャー。勇を追って出てきたところでリクレイマーの一団と戦闘になったときに拒否反応が起こり動きが鈍ったところを撃墜される、カナンは救出された。

グランチャー:シラー・グラス
シラーのグランチャー。シラーがやや脇ポジションなこともあって特別目立つことはあまりない。

グランチャー:エッガ・ブランカン
リバイバルしたてで戦闘に参加させられああげく撃墜され、エッガもろとも死亡。死亡時に足をバタバタさせていた。

グランチャー:ケイディ・ディン
普通のグランチャー、特徴はあまりなく、撃墜も初期。ケイディもいつの間にかノヴィス・ノアに入り込んだあげくすっかりなじんでいる始末。

グランチャー:ナッキィ
ナッキィのグランチャー。リクレイマーに回収されないまま放置されていたようで、半死半生といった状態だった、それをナッキィが見つけてそのまま連れて行った。その後Mrモハマドの手で3機のブレン共々オルファンに運び込まれたがその回でブレンバーを使ったものの弾が出ずその回の戦闘で死亡。
オルファンに回収して貰えなかったからオルファンを恨んでいるらしい。

グランチャー:伊佐未勇
ユウのグランチャー、序盤だけ登場した。大して出番がないままユウがユウブレンに乗って脱出してしまったためにそのまま置いてけぼり。その後どうなったかよくわからない。

グランチャー(米軍)
米軍仕様のグランチャー。緑色をしている。

バロンズゥ:ジョナサン・グレーン、バロン・マクシミリアン
謎の仮面、バロンマクシミリアンが連れてきてジョナサンに渡した新種のグランチャー。サイズが通常のものより大きく、肩から布状のひらひらした切れる触手のようなものを多数伸ばして攻撃してくる。

クィンシィ・バロンズゥ:クインシィ・イッサー(伊佐未依衣子)
クインシィのグランチャーが再リバイバルした姿。

その他
ノヴィス・ノア:アノーア・マーコミック、アイリーン・キャリアー、ミスターモハマド、ユキオ、アカリ、クマゾー、ウィンストン・ゲイブリッジ
国連所属のオーガニックシップ。オーガニックエンジンの試験用として、オルファンに対抗する目的で建造された。しかし各国の思惑が交差し、その立場は非常に曖昧なものでしかない。

キメリエス:レイト
ノヴィス・ノア所属の潜水艦。

イランド:コモド・マハマ
VTOL機。ノヴィス・ノアの艦載機として複数登場するが、グランチャーに対抗できる性能はない。


オルファン:伊佐未ファミリー、ガバナー他
孤児という意味の巨大な構造物。オルファンという名前は中心にあった女性像のようなものから着想を得て名前を付けた様子。
太古の時代に別のオルファン(のようなもの)と戦闘になり地球に撃墜されたようなことをヒメが見た映像から確認できる。その後地球に落ちた後に多数のプレートを世界中にばらまいたような映像がある。
全長150qあり、オルファンが浮上することによって世界中に津波や地震が起きて世紀末のようになっているが、勇によると順序が逆で地震のせいで埋まっていたオルファンが出てきただけらしい。
またオルファンが宇宙に浮上しようとしているが、そのために地球のオーガニックエナジーを吸いつくしてしまう(そのため地球の生命はほぼ全滅する)と恐れられている。リクレイマーと呼ばれている人間たちを呼び集め、そのリクレイマーたちは自らをオルファンの意思の表すと言っているが、オルファンの意思自体はそれほど示されていないので実態は不明。
オルファンは宇宙に飛び立とうとしており、リクレイマーたちはそのオルファンの宇宙離脱に立ち会いそのまま宇宙に行こうとしてる。ちなみに後半アメリカに制圧されてアメリカの州扱いになっている、それほどデカい。
オルファン自体はオーガニック的な何かなので、中には意思のようなものがあり、比瑪と意思疎通を行ったのち、最終的に地球にとどまることを選んだ。

もう一つのオルファン
オルファンの回想に移りこんでいたオルファンっぽいもの。オルファンと戦ってオルファンを地球に墜落させた張本人、ただし何もなのかは全く不明。

感想等
多分いろいろあって3週したはず。凄く富野アニメっていうのが初見の感想。とにかく富野っぽい要素が煮詰まったアニメといった感じでしょうか、超高濃度。
反面長所が短所、短所が長所ともいうべき内容で、そういう意味でもVガンダムに近いというか表裏一体な内容だと思います。
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