製作された時期が時期ということもあり、冷戦を背景にした話になっており、後半は当時人気のあった北斗の拳の影響が強く世紀末。96〜99年が舞台になっており、舞台自体が世紀末である。
グラドス人と地球人の血を引く少年、アルバトロ・ナル・エイジ・アスカが地球の危機を伝えにきたものの、その後地球はグラドスに制圧され、地球解放のために戦うというストーリー。
内容的にはSF空戦版ダグラムといった感じの内容でしょうか。
OPの間にその回の見どころが描かれたアバンが流れることで有名、OPは終始変わらないが後期にはエイジが成長した姿になっているなど細かい変更が多い、あと終盤のエイジの走り方の微妙さが前期の後半修正されている。
ロボットは今までの陸戦型メインから空中戦特化型のSPTというメカになっており、高速戦闘空中戦特化型になっている。
最終的にスポンサーの一つであった三洋電機がスポンサーを降板し、プラモの売り上げも著しくなかったために打ち切られた、その打ち切りはあまりにも急だったためにまともな最終回すら用意できずに正直よくわからないまま終わってしまったため、OVAで一応補完された。なのでアニメ版最終回を見ても何もわからない。
とはいえ4クールの構想は消化できなかったそうで、蒼き流星の行方という非売品小説で一応程度の保管もされている。ちなみにこの蒼き流星の行方は非売品なので、普通に読む方法はなく、BDBOXの特典としてしか入手できない。
あらすじ
いまだに冷戦が続く世界、人類は火星にまでに進出していた。国連は火星基地に子供たちを招待するコズミックカルチャークラブ(ccc)を開催、子供たちが火星へとやってきた。しかしそこに突如謎の機動兵器が現れて戦闘を開始、多くの職員たちは死亡してしまい、生き残ったのはドクターエリザベス他数名の職員と子供たち数名だけだった。そして起動兵器の片割れから降りてきた少年は「僕の名はエイジ、地球は狙われている」といい、グラドスが米ソ2大国に対立を煽り、第三次世界大戦を起こし、そのうえでグラドスが支配する計画を語るのだった。
しかし突然現れた自称異星人との混血の言う言葉を聞く訳もなく、CCCの生き残りは不信感を募らせるものの、エイジに守られなければ生きることもできない、エイジに守られ続けるうちにCCCの子供たちは徐々にエイジを信用するようになり、エイジの持ってきたSPTに乗って戦うようになるのだった。そして脱出したメンバーはゴステロの手によって徐々に殺されていき、米軍火星基地もソ連基地と核戦争を行い壊滅、CCCメンバーは脱出手段を失う。
そして米の輸送艦が火星に到着、それに対して救援を要請、さらに現状を話すが、当然異星人の攻撃など誰も信じない。最終的に艦長(少佐)のみが生存し、シャトルで火星を脱出する。そしてソ連艦に収容されるが、ソ連軍はエイジたちを捕虜として扱い、グラドスと戦おうとして撃沈されるが、エイジ達は少佐の助けもあり脱出に成功、しかしシャトルのエネルギーはもうなく、エイジはグラドスに降伏してしまうのだった。
その後隙を見て脱出に成功し月を目指す、そして月に到着したが月もまた壊滅していた、月の生存者を救出して脱出してシャトルは地球へ向かうが、オーバーテクノロジーの塊は世界の興味を惹き、米軍に囚われてしまった。しかし米軍の調査の中レイズナーが暴走を始める、エイジは暴走を止めるためにレイズナーに乗るのだが、そこでグラドス創世の秘密を知ることとなるのだった。
登場メカ
SPTと呼ばれる。スーパーパワードトレーサーの略。事実上空戦型CA(コンバットアーマー、ダグラムのメカ)である。
CCC、地球
冷戦構造が継続している、火星まで進出している。SPTなどは持ち合わせていない、終盤に地球のSPTであるドールが開発されるまではまともに対抗できる兵器は存在しなかった。
レイズナー:アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ
エイジの父であるケン・アスカが開発したSPT。サポートAIであるレイによる自動操縦も可能であり、またエイジ以外は操作できないようになっている。
V-MAXと呼ばれる緊急脱出用の一時的にパワーを増幅させるシステム及び、グラドス創世の秘密を守るためのサブAIであるフォロンが搭載されている。
武器はメインの銃(レーザードライフル)、サブのミサイル、挌闘用のナックルショット、そして覚醒技のV−MAXというある種リアル系の基本武装な感じの装備。
別名リアルドラえもん、ドラえもんと同じタイプのカラーリングであり、顔の横に髭っぽいスリットがあり、割とドラえもん。
強化型レイズナー:アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ
乗り換え機体。レイズナーが大破した後にレイズナーのOS2つを移動させて完成した。開発はドクターエリザベスらのチーム。
ベイブル:デビッド・ラザフォード
レイズナーとともにエイジが持ってきたSPT。グラドス軍のものだが、登場が6話と遅い上に13話でエネルギーがシャトルに抜き取られ戦闘不能に陥ったり、挙句の果てに1部終了後にグラドスに接収されてレジスタンスをおびき出す罠に使われて爆散してしまったりと、出番は不足気味。試作機であり量産はされていない。結局デビットはドールに乗ることになる。
バルディ:ロアン・デミトリッヒ、アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ
ベイブルとともにエイジが運んできたSPT。基本的にベイブルと同じような運命を辿るが第二部では出番すらない。
グラドス・トライポッド・キャリア
エイジが盗み出してきたグラドスのシャトル。3つの足と胴体のような形をしており、3つの足の部分に3機のSPTを搭載可能、もともと単距離用の船らしく、エネルギー切れに悩まされる。グラドス軍も当然運用している。
ドール:デビッド・ラザフォード、シモーヌ・ルフラン
ベイブル、バルディのデータをもとに作られた地球性のSPT。出番は終盤のみ。エイジがドールの試作型のテストパイロットをやっているシーンもある。開発はCCCの引率者だったドクターエリザベスが行っている。
戦闘機
名前はないが、ちょくちょく出てくる。当時の米ソの戦闘機がモデルになっている。
グラドス
問題を抱えたまま宇宙へと出る地球人に対して脅威を抱き、侵略しようとする。そして地球を侵略し支配し支配するのだった。グラドス星の現状はあまり語られないが、打ち切りでなかった場合は描写があったらしい。
SPT
グライムカイザル:アーマス・ゲイル
ゲイル先輩用のSPT。V-MAXを発動させたフォロンによって死亡。
ブラッディカイザル:アルバトロ・ミル・ジュリア・アスカ
グライムカイザルとの同型機。ゲイルの復讐のためにゲイルの婚約者であるジュリアが搭乗する。その後地球へ不時着、ジュリアは何処かへ姿を消す。
ブルグレン:ゴステロ
ゴステロ専用機、出番は少ないがOPでは毎回やられてる。
ザカール :ル・カイン
ル・カイン専用機、無駄に金ぴか。V‐MAXも搭載されている。
ブレイバー
所謂量産型。何かにつけてよく登場する。
ドトール
陸戦型。ぶっちゃけローラーダッシュができるソルティック。
ディマージュ:エジール・カルラ
センサー強化型のSPT。量産型で一般兵も使用している。
MF
マルチプラットフォームという特化型の機体。
ダルジャン :ゴステロ
サイボーグになって復活した死鬼隊のゴステロ専用機。挌闘戦特化。
ガッシュラン:マンジェロ
死鬼隊のマンジェロ専用機。ドリル装備。
エルダール:ボーン
死鬼隊のボーン専用機。
ダンコフ:ゲティ
死鬼隊のゲティ専用機。非常に肩が広い。
ソロムコ
空戦型のMF。可変機。
ガンステイド
量産型のMF、火力特化。
TS
無人機。
スカルガンナー
TSと呼ばれる無人機。月基地を壊滅させた。目につく生物を片っ端から打ち殺すための兵器。パイロット不在のために運動性はむしろSPT以上に高い。
ターミネーターポリス
スカルガンナーと同じタイプ。地球制圧及びそれ以降のグラドスの統治に使用された。
感想など
話はかなり面白いです、メカ描写なども作品の完成度もリアル系が数年続いた時期なのでかなり磨かれてきた感じ、メカの動かし方も慣れてきた印象を受けます。流れるようなストーリー展開は非常に面白い。
ただ完成度自体はかなり高くなったんだけど、リアル系ロボットアニメの限界を感じる作品。
ロボット(この場合SPT)の種類が多いわりに、ギミックやシルエット、戦闘スタイルがどれもかなり近いという問題が発生している、これはのちのリアル系にも続いていくことになってる気がする。
ずいぶん昔に見たうえで最近見直したのですが、2週目のほうが面白かった気がします。
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