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2022年08月25日

私だけの特捜最前線→27「ああ三河島・ 幻の鯉のぼり!〜国鉄最大級の大惨事をドラマで再現」

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※このコラムはネタバレがあります。

ドラマタイトルの「ああ三河島」とは、昭和37年に起きた国鉄(現JR)の三河島事故のことです。三河島駅近くで起きた三重衝突事故で、死者160人を出した国鉄最大級の大惨事でした。

ドラマの放送時からでも、すでに18年が経過していた三河島事故ですが、死者の中に現在でも身元不明の男性が一人おり、ドラマではその男性と周辺の人物にまつわるストーリーが描かれています。

男性は身元を示すものを何も持っていませんでした。その謎について、ドラマでは「現場で瀕死の男性から所持品を奪い取った3人組がいた」と設定。そのうちの一人の男・サクムラ(三上真一郎)が主役です。

事件は、3人組だった一人が殺されるところから始まり、事件のカギを握るのが三河島事故の身元不明男性だったのです。男性には幼い娘がおり、良心の呵責に耐え切れなかったサクムラが娘を引き取って育てていました。

娘はサクムラを兄のように慕い、彼も思いを寄せていました。しかし、自分が3人組の一味であることは、いつか娘に知られてしまう・・・そう思ったサクムラは、真実を手紙にしたためて姿を消そうとしました。

特命課に身柄を確保されたサクムラは、すべてを告白する決意を固めます。紅林刑事(横光克彦)は「真実を知って何になる!また娘を独りぼっちにしようというのですか」と語気を強めてたしなめます。

そして、神代課長(二谷英明)は「これからあなた方がどういう生き方をするかは分からないが、これは、こうした方がいい」と、サクムラの目の前で手紙を燃やしてしまうのです。サクムラは号泣しました。

なぜ、身元不明者の身元が分からなかったのかという謎解きと、血のつながりのない兄と妹との絆、父親を見殺しにした兄の苦悩など、1時間のドラマとは思えないような濃密な内容の作品でした。

ちなみに、三河島事故の発生から今年で60年。奇しくも、事故は私が生まれた数か月後に起きています。もちろん、私自身はリアルタイムで事故のことは知りませんが、なぜか懐かしい思いでドラマを見ていました。

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マイケルオズ@フリーランスライター
「特捜最前線」がマイブームになっているオヤジです。リアルタイムの頃は津上刑事より若かったのに、今はおやっさんよりも年長者になりました(苦笑)
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