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2023年08月17日

特捜最前線 登場人物コラム「特命課・叶刑事」

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今週は、ドラマ解説ではなく、ちょっとした小話を書きます。題して「登場人物コラム」。
登場するのは、特命課の叶刑事です。

叶刑事は、殉職によって降板した津上刑事(荒木しげる)の後を継いでドラマに登場しました。ただ、津上の後任というわけではなかったのです。

ある事件をきっかけに、神代課長(二谷英明)がムリヤリ配属させてしまいました。その時は問題行動が多い、ひと癖ありそうな刑事でした。

階級は警部補で、先輩の吉野刑事(誠直也)よりも上になります。エリートではなく、猛勉強でたたき上げてきた秀才肌という感じです。ドラマでは、冷静沈着で理詰めな捜査ぶりと激情を露わにする姿との両面を見せてくれます。

叶刑事には孤児という生い立ち設定もあって、デビュー編の「警視庁番外刑事!」と、実の父親が登場する「掌紋300202!」の2本が代表作ということになるでしょう。

とくに「掌紋」は、叶刑事の揺れ動く心の葛藤と橘刑事(本郷功次郎)が見抜く父親の愛が見事に演出され、特捜最前線のなかでも最高傑作の一つとまで言われています。
→私だけの特捜最前線→90「掌紋300202!〜叶刑事の出生の秘密と父子の物語」

叶刑事役の夏夕介さんは、ヒーローものや青春ドラマで活躍していたスター俳優で、レギュラーになる前にも何回かゲスト出演しています。

印象深いのは、司法修習生(犯人役)を演じ、吉野刑事と対決した「六法全書を抱えた狼!」です。完全無欠のエリートが吉野の気迫に押され、次第に追い込まれていく姿を見事に演じました。これがレギュラーへのテスト出演だったそうです。
→私だけの特捜最前線→20「六法全書を抱えた狼!〜吉野刑事の気力が容疑者を追いつめる」

長い間、最も年下の刑事でしたが、後期には犬養刑事(三ツ木清隆)ら後輩ができ、先輩刑事として彼らを引っ張っていくという役柄も演じていました。そして特捜の最終回までレギュラーとして登場し続けたのです。

夏夕介さんは、2010年に59歳という若さでお亡くなりになりました。特捜最前線のレギュラーのなかでは、誰よりも早い訃報となってしまったわけです。

今回のコラムはここまでといたします

★最新回までのコラムをまとめています
noteマガジン「私だけの特捜最前線」

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マイケルオズ@フリーランスライター
「特捜最前線」がマイブームになっているオヤジです。リアルタイムの頃は津上刑事より若かったのに、今はおやっさんよりも年長者になりました(苦笑)
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