もちろんコンビニの銀行を使えばいいだけだ。
Yahoo!より、
2020年、コンビニATM無料の時代が終わる?みずほ銀見直しが決定打か
山崎俊輔 | フィナンシャル・ウィズダム代表/お金と幸せについて考えるFP
1/14(火) 8:30
https://news.yahoo.co.jp/byline/syunsukeyamasaki/20200114-00158752/
記事より、
仕事がらマネー関連の「2020年はどうなる?」というお題で取材されたり、あるいは自分で記事を書くことが多いのですが、ひとつ時代の変化がやってきそうな事象として「コンビニATM無料の時代の終わり」があるかもしれない、と考えています。
特に月4回あるいは無制限で無料の条件が整っている場合、週一以上使えることになるため、「現金が足りないとき一週間分くらいおろす」で使えばよく、かなり便利になります。
一方で手数料がかかる場合は「どうしても必要なときに使える財布」にランクダウンしてしまいます。「110円ないし220円かかるけど仕方がないからおろすか」という感じです。それでもクレカのキャッシングを使って利息を払うよりは安いとはいえ、できればいらない費用は払いたくないものです。
今まで、多くの銀行が割と軽い条件で、コンビニATMの無料サービスを提供してきました。ところが潮目は変わりつつあるようなのです。
三井住友銀行についてはSMBCポイントバックで所定の条件を満たすと「月3回まで無料」です。「給与振込口座」「30万円以上の残高」「Web通帳の契約」「自社系クレカ引き落とし」が比較的簡単に得られる条件です。しかし、月3回だと週一ペースでは使えないことになります。
三菱UFJ銀行の場合、シルバーステージで月2回、プラチナステージで月3回までコンビニATM無料となります。「給与振込口座」か「自社系クレカ引き落とし」でシルバーステージ獲得はすぐできますが、プラチナにするのは簡単ではありません。月2回まではなんとか確保という感じでした。ちなみに、2018年3月1日からサービス変更になっているものです。
みずほ銀行はこれらに比較すると「月4回まで無料」が取りやすいメガバンクでした。現行制度であれば、給与振込口座として指定しているか、いくらでもいいので投資信託や個人向け国債などのリスク商品を持っていればよく、月4回までコンビニATMが無料でした。また他行振込手数料が月4回まで無料というのも大きなメリットでした。
ところがみずほ銀行はみずほマイレージクラブの条件見直しを発表しており、3月1日からの新プランでは優遇条件が大幅に変わります。
1.「コンビニATMについてはイーネットのみに限る」という変化があります。イーネットはファミリーマートなどで置かれているATMです。これはつまりローソン、セブンイレブンは無料利用がNGになるということです。さらに、
2.「コンビニATM利用無料の回数、他行振込手数料無料の回数が大きく減少」という点でも見直しがあります。イーネットだけしか利用できないのにかかわらず回数も下がります。他行振込手数料の回数も減少します。
3.つまり「サービス獲得のハードルが上がる」ということでもあります。Sステージになるためには提携クレジットカードで年100万円利用、投資信託等のリスク商品残高100万円以上、住宅ローンやカードローンの利用残高あり、という条件になります。ちょっと厳しい条件ということが分かります(カードローンで借金するのは簡単だが、手数料優遇を金利が上回るのがオチなので除外)。
この動きはメガバンクに限るものではありません。地方銀行などにも変化があるようです。日本経済新聞の報道によれば、
日本経済新聞19/11/28 コンビニATMで顧客離れ セブン銀利用、初の前年度割れへ(有料記事)
セブン銀行やローソン銀行のビジネスモデルである「他行利用の手数料収入で稼ぐ」が危ういものとなっている、という報道ですが、そこでいくつかの地銀の手数料改定の事例が紹介されています。
一方で、ネットバンクやコンビニ銀行(セブン銀行、ローソン銀行)に取引を変更する、という方法も考えられます。ネットバンクの場合、一定の条件を満たせばコンビニATMはもちろんメガバンクやゆうちょATMも利用できることがあり、「給与振込口座から月一度、ネットバンクにお金を振り込み、その後はネットバンクを日常使いとする」という方法で手数料無料を維持できます。
例えばソニー銀行ならATM引き出しが月4回まで無料、新生銀行はゴールドステージ以上にすればコンビニATMが無料になります。新生銀行のゴールドステージは他行振込手数料も月5回無料になります。条件獲得が一番簡単なのは月5000円以上の積立投資信託でしょうか。
ソニー銀行 https://moneykit.net/visitor/fee/
新生銀行 https://www.shinseibank.com/powerflex/relationship/
セブン銀行、ローソン銀行といったコンビニが設立するコンビニ銀行については、他のコンビニでは利用できないというネックがありますが日常の生活圏がローソン中心、セブンイレブン中心のように限定的ならそれほど困らず手数料無料生活に切り替えることができるでしょう。
あるいはキャッシュレス生活への切り替えも選択肢
もうひとつの選択肢があります。それは「現金をコンビニATMでそもそもおろさなければいい」というものです。つまりキャッシュレス決済への切り替えです。
電子マネーの利用、クレジットカードの利用を増やせば、現金をコンビニで時間外におろす必要性は下がります。深夜にお金が必要ならクレカか電子マネーで払えばいいわけです。
……ここまでいくつかの対策を紹介してきました。2020年は銀行のATM利用、特にコンビニATM利用に関する優遇条件の見直しトレンドは避けられないと思います。銀行の条件見直しに負けず、消費者個人としてお得な選択肢を模索してみたいところです。
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