しかし、この話のなかで面白いのは200万円ちょっとで昔のデロリアンをアメリカから購入したということ。
さすがに古い車なのでその程度ということだ。
しかし、テスラのパーツを用いて再生したので、その10倍以上の改造費用がかかっている。
性能は高いだろう。
Yahoo!より、
バック・トゥ・ザ・フューチャー再び デロリアンをEV化した男
12/1(日) 11:50配信 AUTOCAR JAPAN
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191201-00417571-autocar-ind
記事より、
eメールが届いた。そこには「ドーセットまで行って元ロックンローラーらしい男に会ってきてくれないか?古いクルマに電動パワートレインを搭載したというんだ」と書かれていた。
EVは目覚ましい発展をとげており、それに試乗するのはやぶさかではない。しかしクラシックをベースにEVパワートレインをレトロフィットするのは少し違うのではないかというのがわたしの持論だ。電動化したジャガーEタイプでロンドン中心部を走ることもできるが、なぜそこまでしてロンドンを走りたいのだろうか。
しかしここプールでは、事態は少し違っていた。まず第一に、この男フィル・ウェインマンは本当にロックンローラーであった。彼は1960年代のセッションドラマーであり、その後スウィート、マッドそしてベイシティ・ローラーズなどをプロデュースしている。
そして次に、今回電動化されたクルマとはデロリアンであった。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で有名となったこのクルマなら、電動化しても様になるのではないだろうか。まして重く非効率なPRV型V6エンジンを置き換えるなら、良くなるしかないだろう。
しかしこのクルマを詳しく見るまえに、1つの疑問が湧き上がってきた。「なぜ?」というものだ。「わたしは以前から電動車に興味を持っていました」とウェインマンは語る。「80年代前半、ミネソタで作られたMG TDベースの電動キットカーを輸入しました。その後1990年代には電動車協会に加入し、わたしはメンバー77でした」
「デロリアンをEVに改造するのは完璧な計画だと思いました。このクルマを米国で1万9000ドル(204万円)で購入し、持ち帰ったのです。もともとの塗装は赤で、少し派手なクルマでした」
この取材はキャッスルマン・オート・リペアーズの敷地内で行われた。ここのクリント・タウンセンド社長がこのデロリアンEV製作の責任者だ。「最初は、クリントはあまり乗り気ではないようでした」とウェインマンはいう。「わたしはこのクルマが彼の将来にも役立ち、テクノロジーを学ぶこともできると説得したのです」
タウンセンドは今や電動パワートレインのオタクになりつつあるようだ。それと同時に彼は優秀なメカニックでもある。このデロリアンをコンセプトカーのレベルではなく、完全なクルマとして仕上げたのだ。
「モーター、バッテリー、制御システムなど電動コンポーネンツはテスラから流用しています。ブリストルにあるゼロEVという会社が提供してくれました」とタウンセンドは説明する。
「最大の困難はモーターやインバータなどの冷却でした。ノーズに2基のラジエターを設置したのですが、必要な冷却能力を得るために試行錯誤を繰り返しました。これは他のクルマでも同じでしょうけどね」とウェインマンはいう。
そしてもう1つの問題は配線だ。70年代後半から80年代前半のアナログなシステムを持つクルマに、21世紀の電子装備を搭載するのは難しいだろう。タウンセンドによれば「われわれは独自のCANバスを設計し、すべての機能が動くようにしました。デジタル式のインストルメントパネルも開発しましたが、オーバーヒートを繰り返すためまだ未完成です」
開発費用は20万ポンド(2660万円)にも達するという事実が、わたしにアクセルを踏み込むことを躊躇させる。このデロリアンEVが完成した後、本格的に走らせてみるのが楽しみだ。クルマのエネルギーはリチウムイオンから供給されているが、73歳になるウェインマン自身のエネルギーはどこから来ているのだろうか。
彼は人当たりも良く、非常に活動的だ。次のプロジェクトとしてジャガーEタイプも用意されている。1958年型と1965年型のコルベットを所有し、ベイシティ・ローラーズのバイバイ・ベイビーを書いた男を見くびってはいけない。
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