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建築基準法というものがあり、小規模な建築物以外を設計・工事監理するには建築士の免許が必要。
設計を学んでも、国家資格である建築士を取らなければ違法。
建築士にはグレードがいろいろあって、下から、木造建築士、二級建築士、一級建築士。
今回は二級建築士をかたって設計などの業務をしていたといのが脇坂という男だ。
そもそも、設計士は建物の設計を依頼する建て主に免許を示して、設計業務について直接会って説明をしなければならないとされているのだが、そんなことが義務となっていることを知っている建て主は皆無に近いだろう。
資格がなくても住宅は建ってしまうのだから、難しい手続きはお任せ、というのが一般的。
何しろ、建築の世界で有名な安藤忠雄だって、建築家であっても建築士ではないというのが建築の世界。
一般の人には何が何だか分からないだろう。
実際、偽建築士の話は繰り返されている。

参考）エキサイトニュースより、
偽建築士　刑事告発など厳格対応を　国交省要請
エコノミックニュース 2012年7月12日 11時00分
https://www.excite.co.jp/News/politics_g/20120712/Economic_pol_120711_055_4.html
記事より、
・偽造免許証の写しで建築士になりすまし事務所を開設したり、勤務していた事案が相次いだことから国土交通省は建築士になりすました者を刑事告発するよう要請するなど厳正に対処するよう１１日方針を打ち出した
・特定行政庁、建築確認機関により、建築確認申請書に記載された建築士の免許登録の有無の確認を実施することを要請

ということで、確認申請書には建築士の名前が記載されるので、その建築士が実際に免許登録されているかは確認されるようになったというのが、２０１３年からの話。
逆に言えば、それまではそうしたチェックはなされておらず、いくらでも偽建築士による確認申請が提出されていたということでもある。

参考）オカケン日記より、
2015.12.28 Monday
本物か偽物か！？
http://okaken-home.jugem.jp/?eid=531
これより、
・私も一級建築士
・この業界を見ると、建築士の資格がないのに設計をしていたり、設計士の資格があるのに他社の設計した建物を真似たりしている方々も多く見かけます・・・
・資格がないのに設計している人は、完全な無免許運転になり論外ですが、あたかも設計者としてこの業界にいるのも事実です。（法を犯しているので、違反である事を理解していないが訴えられたら終わりです）

ということで、どうも設計という世界では、建築士の資格がないのに設計をしている人が多く居るというのである。

建築の世界は闇だ。

Yahoo!より、
“ニセ建築士”都内などで55棟を設計　免許ないのに...
5/8(火) 17:44配信　ホウドウキョク
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180508-00010008-houdoukvq-soci
記事より、
・神奈川県は、建築士の免許を持っていない51歳の男性が、2013年10月以降、実在する2級建築士や事務所の名前をかたり、県内や東京都内で、55棟の戸建てや長屋の住宅を設計していたことがわかったとして、名前を公表
・脇坂佳幸氏で、県の調査に対し、実在する事務所の名前で設計などをしていたことを認めた
・神奈川県は、3棟については、耐震性などで問題がないことを確認した

また、
参考）弁護士田中智之ブログ
ニセ建築士、なぜ今までバレなかったのか　[検討]
http://tomo-law.blog.so-net.ne.jp/2012-07-18-1
これによると、
「建築行政共用データベースシステム」のサブシステムをなしている、建築士データベースと建築士事務所データベースの間では、システムが本格稼働した平成22年4月から平成24年3月まで、(共通のデータが利用されているにも係わらず、)データベース相互間で、データが連動していない状態で放置されていた

ということ。
システムの対応が遅すぎということだが、よくある話かもしれない。
システムがあれば不正は無くなるかというと、必ずしもそうではない。
インターネットを常に使う世界となった今ではハッキングが盛んに行われ、情報流出は大手企業であっても絶えない。
むしろ、現在ある登録内容の再チェックを一定間隔で行うことと厳罰化しかないだろう。