獣医学部の新設は既存大学で獣医学部を持っているところのライバルとなる。
新設大学は入学者の定員を埋めるために試験問題や合格率を上げて学生の確保に走るために、それに対応した入試などを考える必要もあり、面倒が増えるだけ、だから大学からすれば、今のままが一番良いに決まっているのだ。
Yahoo!より、
<獣医学部>既存大学、新設に賛同なし 過剰供給を懸念
7/10(月) 7:00配信 毎日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170710-00000004-mai-soci
記事より、
獣医師養成課程のある全国16大学に毎日新聞がアンケートを実施したところ、回答した大半が獣医師の需給バランスなどへの懸念を示した。賛同を表明した大学はなかった。政府が一昨年、新設の前提として「既存大学では対応困難」などと閣議決定した「4条件」を巡っても、各大学で既に研究体制を整えているとの意見が相次いだ。政府が教育現場の実態を十分把握することなく、議論を進めていることが浮かび上がった。・・・
こうしたアンケートは本来、文科省の牧野美穂課長補佐がする必要があるもの。
獣医学部の新設議論にまともに反証できなかったのは文科省のこのオヤジキラーの責任だ。
文書がどうのという前に、現実的に何が問題なのかの報道がこれまでなかったこともマスコミの責任だ。
記事にあるように、
帯広畜産大は、獣医学部のような新設の規制がない薬学部の例を挙げて「薬剤師が過剰供給になり新設の薬学部は定員割れを起こしている」と規制の必要性を訴えた。文部科学省によると、薬学部のある大学は20年前の1.6倍にあたる73大学に増加。一方で、昨年度は新設私立大を中心に23大学で定員割れになっている・・・
といったことを丁寧に説明をして本当に新設の獣医学部が必用なのかという議論は必用だったはず。
反証できなければ認めることになる。
課長補佐にとってはその方が楽だった(反証する能力がなかった)のだろう。
前川元事務次官の時にそのように事務方の力不足で獣医学部の新設という規制改革に対してなすすべがなかった文科省。
もはや認可をしない理由はすでにないという結論が出てしまっており、あとは形式的なチェックだけだ。
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