2017年03月19日
「Vanity Fair」ベッキー VS アミーリアとサッカレー
ベッキーとアミーリアは、サッカレーの「虚栄の市」に登場する中心人物であり、
この作品には主人公はいないと言われている。
全四巻からなる長いお話です。
ウィリアム・M・サッカレーは英文学で好きな作家の一人である。なぜかというと、
彼は裕福な家庭に生まれながら上流社会やそこに属する人々を、皮肉るのが得意な
風刺作家だった。
どういうわけか変わり者には、興味を魅かれる。
(同じ時代に活躍したディケンズは、下層階級の目線で上流社会を皮肉ったので、
よく比較された。)
したたかで貪欲な悪女ベッキーとお人よしなお嬢様アミーリアの対照的な人生模
様が交互に描かれていて、上流社会にどっぷり浸っているアミーリアと、その社
会を必死で追い求めるベッキーが面白おかしく描かれている。
二人は女学校時代からの友人。貧しい生まれのベッキーは美貌と才気には恵まれ
ていた。上流社会へとのしあがっていくために、時には女の武器も利用する。
一方、裕福な何不自由ないお嬢さんアミーリアには、父の破産から次々と悲劇が
起きる。アミーリアの婚約者や兄までも翻弄するベッキーは、自分の愚かさに気
づくのだろうか?
そしてお人よしアミーリアは、ベッキーの本性に気付いて、真実の愛にたどり着け
るのだろうか?
「虚栄の市」はサッカレイの代表作となる長編小説で、19世紀初めのロンドンを滑
稽に風刺した作品である。
英字新聞ならThe Japan Times On Sunday
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