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2018年09月26日

梅毒が昨年上回るペースで増加中、原因不明の発疹には疑いを

梅毒が昨年上回るペースで増加中、原因不明の発疹には疑いを
提供元:ケアネット 公開日:2018/09/10

 梅毒の届け出数は、2014年頃から急激な増加傾向にあり、昨年は年間報告数が44年ぶりに5,000例を超えた。

今年は昨年をさらに上回るペースで増加しており、国立感染症研究所の発表によると、累積報告数は8月22日集計時点ですでに4,221例となっている1)。
日本医師会は9月5日の定例記者会見で、感染経路を含む発生動向について解説するとともに、感染拡大への注意を促した。

都市部で圧倒的に多い報告数、背景にあるのは?

 梅毒の年間報告数は長く1,000例以下で推移していたが、2011年頃から徐々に増加し、2014年頃からは男女ともに急激に増加している。

2017年の報告数を都道府県別にみると、東京都が1,777例と圧倒的に多く、次いで大阪府(840例)、愛知県(339例)、神奈川県(322例)と、都市部で多い。
年齢別では、男性では20〜40代、女性では20代の感染が目立っている2)。

 感染経路ごとの報告数をみると、2014年頃までは同性間性交渉で感染した男性の増加が目立っていたが、以降は異性間性交渉で感染した男女がともに大きく増加している3)。

このことから、2014年以降の急激な増加の背景には、異性間性交渉による感染があるとみられるという。

また、2014年以降に報告数が急増した岡山県岡山市での調査4)では、2017年に異性間性交渉で感染した男性のうち、過去数ヵ月以内に風俗店の利用のあった患者は71.2%を占めており、女性では25.9%がCSW(コマーシャルセックスワーカー)であった。

 厚生労働省では、梅毒の発生動向をより詳細に把握することを目的として、来年を目途に届出基準を改正する見通し。

新たに届出事項として、性風俗産業の従事歴・利用歴や梅毒既往歴、妊娠の有無などを加える予定としている。

診断が難しく、無症候期でも感染力あり

 このような状況から日本医師会では今年8月、日本性感染症学会と協力して「梅毒診療ガイド」のダイジェスト版5)を会員医師に配布している(下記リンクページから閲覧可能)。

梅毒は感染後、典型的には3週間前後の潜伏期間を経て、
まず侵入部位(外性器や口内など)に無痛性のしこり・潰瘍ができるが(第1期)、
じきに消失するため、見逃されやすい。

さらに、3ヵ月後頃には発疹(全身性だが、
しばしば手のひらや足の裏に発現)がみられることが多いが(第2期)、
こちらも自然に消失する。

登壇した平川 俊夫常任理事は、「この症状があれば梅毒だと鑑別することは難しく、症状がない期間も感染力はある」と説明し、「全診療科の医師が、梅毒が増えているということを念頭において、非特異的な皮膚病変、あるいは皮膚以外でも説明がつかないような臓器病変を診たら、積極的に抗体検査を行って、梅毒の可能性を除外していくようにしてほしい」と呼びかけた。

また陽性の場合には、パートナーの受診を医療従事者が積極的に推奨することも重要だという。

■参考
1)NIID国立感染症研究所「IDWR 感染症発生動向調査週報(2018年第33週)」
2)砂川富正ほか. 感染症発生動向調査からみた国内の性感染症の動向・先天梅毒の調査. 厚生労働科学研究費補助金「性感染症に関する特定感染症予防指針に基づく対策の推進に関する研究」. 分担研究報告書;2018.
3)厚生労働省「第5回厚生科学審議会感染症部会エイズ・性感染症に関する小委員会」資料
4)兒玉とも江ほか. IASR. 2018;39: 86-88.
5)日本性感染症学会・厚生労働科学研究「性感染症に関する特定感染症予防指針に基づく対策の推進に関する研究」班発行.日本医師会協力.梅毒診療ガイド(ダイジェスト版);2018.急増する梅毒:一般社団法人 安佐医師会.jpg

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2018年09月25日

寝不足も寝すぎも生活習慣病に注意!

寝不足も寝すぎも生活習慣病に注意!
寝不足も寝過ぎも生活習慣病に注意.jpg

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posted by 田中松平 at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 睡眠

2018年09月24日

生まれもった病気のかかりやすさなどがわかり、病気を未然に防ぐのに役立ちます

生まれもった病気のかかりやすさなどがわかり、病気を未然に防ぐのに役立ちます



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半数以上のヒトは口がクサい!

半数以上のヒトは口がクサい!

口臭_鼻をつまむ少女.jpg
他人に向かって「ハーッ」と息を吹きかけられる自信がある人、いますか?
歯磨きした直後ならまだしも、寝起きでそんなことを他人にできる人はいませんよね。

Aimetti M, et al.
Prevalence estimation of halitosis and its association with oral health-related parameters in an adult population of a city in North Italy.
J Clin Periodontol. 2015;42:1105-1114.

さてさて、これまでヒトにおける口臭の頻度というのはあまりよくわかっていませんでした。
積極的に調べようという研究グループもほとんどありませんし、調べても何のトクにもなりません。
研究者本人の口がクサいものなら、もう自虐ネタにしかなりません。

このイタリアからの報告は、機械による検査と官能検査によって口臭が客観的にあるかないか判断したものです。
官能検査というのは決していやらしい意味じゃなくて、機械では表現できない味覚や嗅覚を第三者の人間が判断しましょう、という検査のことを意味します。
要は、ハーっと息を吹きかけてもらってクンクン嗅ぐわけです。

この研究に参加したのは20〜75歳のボランティアで、744人が検査を受けました。
口臭だけでなく、歯周病の存在についても評価されました。
また、舌苔スコアというものも参考にされました。

皆さんも鏡に向かって舌をベーっと出してください。
舌苔が多いか少ないかわかるでしょう。
これが真っ白けの人はスコアが高いということです。
舌苔スコアと口臭には相関性があることがすでに知られています1)。

解析の結果、口臭は全体の53%にみられました。
いいですか、半分以上のヒトは口がクサいってことですよ!

そして、舌苔スコアが高い被験者の間では、口臭と歯周病には有意な相関関係がありました。
すなわち、口腔内の衛生環境が口臭と関係しているということです。

よし、皆さん今から歯を磨きましょう!

参考文献
1) 森谷俊樹ほか. 口腔衛生学会雑誌. 2002:52;12-21.

倉原 優 ( くらはら ゆう ) 氏 近畿中央呼吸器センター

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2018年09月23日

「安全な飲酒量の目安」神話の崩壊 全健康損失リスクを最小限にするのは1日アルコール0!

「安全な飲酒量の目安」神話の崩壊
全健康損失リスクを最小限にするのは1日アルコール0!

世界疾病負担研究(GBD)2016 2018年09月05日 17:24

 「健康リスクを最小限に抑えるための安全な飲酒量の目安が存在する」という認識は神話にすぎない―。

米・University of WashingtonのMax G. Griswold氏らは、195カ国・地域の疾病負荷を定量化する世界疾病負担研究(GBD) 2016のシステマチックレビューとメタ解析から、世界でアルコール関連死は300万人近くに上り、がん死リスクはアルコール摂取量が多いほど増加、健康損失を最小限に抑える飲酒量はないことが算定されるとLancet(2018年8月23日オンライン版)に報告した。

死亡とDALYで疾病負荷を定量化

 飲酒は死亡および障害の主要な危険因子であるが、虚血性心疾患や糖尿病に対する保護的な効果も知られており(関連記事「週3〜4回の飲酒で糖尿病リスクが最低に」)、健康との関係は依然として複雑である。

 Griswold氏らは、GBD年次調査の一環として、個人および集団の飲酒に関するデータソース694件と飲酒リスクに関する前向きおよび後ろ向き研究592件を用いて、1990〜2016年の195カ国・地域におけるアルコール関連健康アウトカム23項目(心血管疾患6種、がん7種を含む)に関するリスク評価、メタ解析を実施。

男女別・5歳年齢階級別(15〜95歳以上)飲酒率、標準飲酒量※、アルコール関連死および障害調整生存年(DALY)を推算した。

15〜49歳の男性では死亡の12%は飲酒関連

 その結果、世界では総人口の32.5%に当たる約24億人(女性の25%:9億人、男性の39%:15億人)が飲酒者で、飲酒者の1日当たりの平均飲酒量は女性が0.73ドリンク※(1ドリンク=純アルコール10gと定義)、男性が1.7ドリンクと推算された。

 飲酒は2016年における世界の死亡とDALYの7番目に主要なリスク要因であり、飲酒関連死は280万人〔95%不確定性区間(UI)240万〜330万人〕に上った。

飲酒関連死は、女性では年齢調整死亡率の2.2%(同1.5〜3.0%)、男性で6.8%(同5.8〜8.0%)に相当する。

15〜49歳の人口における飲酒関連死は女性の3.8%(同3.2〜4.3%)に対し、男性では12.2%(同10.8〜13.6%)と極めて高い。

 全体的な疾病負荷の観点から見ると、
飲酒は女性の全DALYの1.6%(95%UI 1.4〜2.0%)、
男性の6.0%(同5.4〜6.7%)の要因を占めていた。

この割合は、15〜49歳の人口では女性が2.3%(同2.0〜2.6%)、
男性が8.9%(同7.8〜9.9%)であった。

 15〜49歳の人口におけるアルコール関連死亡率は、国による差が大きかった。

最も低い上位10カ国(男女、10万人対0.3〜1.7)は、
クウェート、イランなど中東8カ国と、モルディブ、シンガポール。

これに対し、最も高い上位10カ国(同62.2〜145.3)中7カ国は、
ラトビア、ロシア、モンゴルなどバルト・東欧・中央アジア諸国で、残り3カ国はレソトなどアフリカ諸国だった。

全健康損失リスクを最小限にするのは1日0ドリンク

 50歳以上では、2016年のアルコール関連死に占めるがんの割合が高く、
女性で27.1%(95%UI 21.2〜33.3%)、
男性で18.9%(同15.3〜22.6%)だった。

 各健康アウトカムの推定相対リスク曲線の解析では、
虚血性心疾患リスクのみが1日0.8ドリンク程度の少量飲酒者で最小となり、有意なJ字形の傾向が認められた。

しかし、全健康損失リスクを最小限に抑えるアルコール摂取量は、1日0(95%UI 0.0〜0.8)ドリンクと推算された。

 共著者で同大学のEmmanuela Gakidou氏は
「特にアルコール関連死リスクが高い国では、今回の知見を検証して公衆衛生上の取り組みに反映させ、国民の健康とwell being(身体的・精神的・社会的に良好な状態)を改善すべき。

節酒または断酒を奨励するための施策を早急に見直す必要がある」と指摘。
また「1日に1〜2ドリンクの飲酒が健康に良い影響を及ぼすという考えは神話にすぎない。
今回の研究でこの神話は崩れた」と述べている。

※飲酒量を純アルコールに換算する〔飲酒量(mL)×酒のアルコール濃度×0.8〕表示法。赤ワイン(アルコール度数13%)1杯・100mL、ビール(同3.5%)375mL缶、ウイスキーやその他のスピリッツ(同40%)30mLはいずれも1ドリンク(純アルコール10g)と換算した

2018年09月22日

若者に急増 手のひらにバラ疹 梅毒

若者に急増 手のひらにバラ疹 梅毒
梅毒バラ疹.jpg

2018年09月21日

早く行きたい!



NHK「ガッテン!」も連動、乳がん検診勧奨

NHK「ガッテン!」も連動、乳がん検診勧奨
NCCと全国自治体が協働で86万人に通知  2018年09月03日 17:10

 国立がん研究センター(NCC)は全国自治体と協働で、各自治体の乳がん検診助成対象住民約86万人に、検診受診の個別通知はがきを9月初旬に送付することを発表した。

また、9月5日放送のNHK全国放送番組「ガッテン!」にNCC社会と健康研究センター保健社会学研究部室長の溝田友里氏が出演し、乳がんに関する基礎知識、検診の利点・限界を示すとともに個別通知はがきについても紹介、乳がん検診受診の呼びかけを行うという。

受診率50%を目指す

 同研究部は、がん予防・検診・サバイバーシップなどの公衆衛生分野に関する科学的エビデンスの構築および普及のための研究に取り組んでいる。

がん検診については、2008年から健康増進法に基づき自治体で実施する住民向けの検診施策を直接支援する「希望の虹プロジェクト」を実施。
科学的根拠のある施策の情報提供や同研究部で開発したソーシャルマーケティングを活用した受診勧奨資材の無料提供などを行い、受診率50%の達成を目指している。

 今回は、テレビ番組を通じた多数の視聴者への映像を用いた強力な訴求とともに、自治体の個別受診勧奨による「自分事化」と「きっかけ」「動作指示」を提供することで、これまでの未受診者を含む多くの受診につながることが期待されるという。

 乳がん検診は、40歳以上の女性において2年に1回の実施が効果のある検診方法として推奨されており、多くの自治体が女性住民に対して2年に1回、検診費用の助成と個別受診勧奨を行っている。

今回、全対象者にはがきを送付しないが、はがきがなくても検診や検診費用の助成は受けられる。

昨年、自治体によるがん検診を受けていない検診を希望する40歳以上の女性は、はがきの有無にかかわらず市区町村における自己負担額や受診可能医療機関などを確認して受診してほしいと呼びかけている。(大江 円)

2018年09月20日

僕も知らなかった 喫煙は,閉経前_乳がん発ガン率を4倍高くする! さくらももこさんは「ご存じなかった」

僕も知らなかった 喫煙は,閉経前_乳がん発ガン率を4倍高くする!
さくらももこさんは「ご存じなかった」

日本禁煙学会 2018年08月31日 06:20

 人気テレビアニメ「ちびまる子ちゃん」の作者さくらももこさんが乳がんのため53歳で逝去した。

これに関連して日本禁煙学会(作田学理事長)は8月30日、「タバコと乳がんについての最新知見」と題する情報を公式サイトで発表した。

ヘビースモーカーであったさくらさんについて、「タバコと乳がんとの関連をまったくご存じなかった」と指摘している。

さくらさんの"悲劇"を繰り返さないために最新知見を公開

 同学会はさくらさんがヘビースモーカーであったことに触れた上で、「タバコは私に健康の大切さを考えさせ、吸うからにはまず健康を確保しろということに気づかせてくれた」とのさくらさんの言葉を紹介。

「これはタバコと乳がんとの関連をまったくご存じなかったとしか思えません」との見解を示した。このような"悲劇"を繰り返さないために、最新知見を公開したという。

 最新知見の内容は以下の2点。

@閉経前乳がんの罹患リスクは、
受動喫煙がない非喫煙者に比べ受動喫煙がある非喫煙者で2.6倍、
喫煙者では3.9倍に上昇する。

喫煙も受動喫煙もなければ、日本の若年女性の乳がんの56%が予防できる

A閉経前乳がん患者の10年生存率は、非喫煙者では90%なのに対し、喫煙者では60〜70%台に低下する

 これらのことから、同学会では子供たちに禁煙のメッセージをしっかり伝えることを強く訴えている。
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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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