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2024年05月12日
政治・経済 【過去問から学ぼう:第7回】
前回と続きで、「大学入学共通テスト」から学んでいきましょう。
設問1
国の法制度(A)や地方自治体(B)に関心がある生徒Xと生徒Yは、自分たちが住むJ市のまちづくりの取り組みについて調べている。
かつて、K寺の門前町として栄えたJ市(C)には、多くの観光客が訪れており、K寺はJ市の重要な観光資源となっている。市の中心市街地は、駅からK寺へ至る表参道としての中央通りを中心に発展してきた。駅前には大型店舗が集まり、表参道には個人商店が軒を並べている。また、K寺の門前には空き家(D)などをリノベーションした店舗やカフェが多数立地し、地元の農産物(E)を加工した食品を販売している。
生徒たちがJ市のWebページを調べたところ、市が「市街地活性化プラン」を策定し、次のような事業を展開しているのが分かった。
空き家等活用事業:
空き家等を活用し、店舗やカフェ、民泊などの施設として利用する場合に、改修費や設備費を補助するとともに、長期的な安定経営をめざし、経営指導員による継続的指導を行う。
歴史的街なみ整備事業:
K寺周辺地区の歴史ある街なみを保全し、伝統と文化が感じられる景観を形成することを目的に、まちづくり協定で規定する範囲の景観の整備に対する助成を行うとともに、道路の美装化を進める。
生徒たちはとくに空き家などの活用に関心を持ち、空き家や民泊(F)に関する法律(G)についても、立法過程(H)を含め、調べてみることにした。
問8 下線部Hについて、生徒Xは、「政治・経済」の教科書を読み、日本の立法過程について整理した。誤っている選択肢を選べ
@ 国会議員が予算を伴わない法律案を発議させるためには、衆議院では議員20人以上、参議院では議員10人以上の賛成を要する。
A 法律案が提出されると、原則として関係する委員会に付託され委員会の審議を経てから本会議で審議されることになる。
B 参議院が衆議院の可決したっ法律案を受け取った後、60日以内に議決をしないときは、衆議院の議決が国会の議決となる。
C 国会で可決された法律には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。
では、解説していきます。
この設問は、日本の立法に関してというところなので、まずはその部分についてどうなっているのかみてみましょう。
〇法律の公布までの流れ
議員立法案:衆議院20人、参議院10人の賛成意見で発議(予算なし)
衆議院50人、参議院20人の賛成違憲で発議(予算あり)
内閣提出法案:各省庁で作られ、内閣法制局で審査
審査を通過後、閣議で話し合われ、意義なく閣議決定(意思決定は全会一致)されれば国会提出
国会提出後:国会提出された法案は、委員会に渡されて話し合われます
委員会での話し合いが終了すれば、本会議に移行
基本は衆議院、参議院の両議院で可決して法律として公布可能
衆議院可決後に、参議院が否決した場合、両院協議会を請求して妥協点を探す
衆議院可決後に、参議院が否決した場合、衆議院で再議決をおこない、再可決(2/3以上)
60日以内に参議院が考えを集約しない場合も同様
法律の公布:法律が可決された後、30日以内に公布する必要がある
公布に当たっては、官報に掲載されることによって行われる
公布はあくまで「こういった法律がこの日から有効になるよ」という事前情報
公布に当たっては、法律番号、主任の国務大臣、内閣総理大臣の連署がされている
法律の施行:法律が実際に効力を持つ事
以上が大まかな流れです。さて、選択肢をみてみると、Bが説明としては文言が足りない状態なので間違いとなります。
↓ 参考書については、時間があるときによさげなものを紹介ようにします。旺文社の参考書は問題が多いのが特徴なので、試験慣れには向いているとは思いますよ!
今回もありがとうございました。
設問1
国の法制度(A)や地方自治体(B)に関心がある生徒Xと生徒Yは、自分たちが住むJ市のまちづくりの取り組みについて調べている。
かつて、K寺の門前町として栄えたJ市(C)には、多くの観光客が訪れており、K寺はJ市の重要な観光資源となっている。市の中心市街地は、駅からK寺へ至る表参道としての中央通りを中心に発展してきた。駅前には大型店舗が集まり、表参道には個人商店が軒を並べている。また、K寺の門前には空き家(D)などをリノベーションした店舗やカフェが多数立地し、地元の農産物(E)を加工した食品を販売している。
生徒たちがJ市のWebページを調べたところ、市が「市街地活性化プラン」を策定し、次のような事業を展開しているのが分かった。
空き家等活用事業:
空き家等を活用し、店舗やカフェ、民泊などの施設として利用する場合に、改修費や設備費を補助するとともに、長期的な安定経営をめざし、経営指導員による継続的指導を行う。
歴史的街なみ整備事業:
K寺周辺地区の歴史ある街なみを保全し、伝統と文化が感じられる景観を形成することを目的に、まちづくり協定で規定する範囲の景観の整備に対する助成を行うとともに、道路の美装化を進める。
生徒たちはとくに空き家などの活用に関心を持ち、空き家や民泊(F)に関する法律(G)についても、立法過程(H)を含め、調べてみることにした。
問8 下線部Hについて、生徒Xは、「政治・経済」の教科書を読み、日本の立法過程について整理した。誤っている選択肢を選べ
@ 国会議員が予算を伴わない法律案を発議させるためには、衆議院では議員20人以上、参議院では議員10人以上の賛成を要する。
A 法律案が提出されると、原則として関係する委員会に付託され委員会の審議を経てから本会議で審議されることになる。
B 参議院が衆議院の可決したっ法律案を受け取った後、60日以内に議決をしないときは、衆議院の議決が国会の議決となる。
C 国会で可決された法律には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。
では、解説していきます。
この設問は、日本の立法に関してというところなので、まずはその部分についてどうなっているのかみてみましょう。
〇法律の公布までの流れ
議員立法案:衆議院20人、参議院10人の賛成意見で発議(予算なし)
衆議院50人、参議院20人の賛成違憲で発議(予算あり)
内閣提出法案:各省庁で作られ、内閣法制局で審査
審査を通過後、閣議で話し合われ、意義なく閣議決定(意思決定は全会一致)されれば国会提出
国会提出後:国会提出された法案は、委員会に渡されて話し合われます
委員会での話し合いが終了すれば、本会議に移行
基本は衆議院、参議院の両議院で可決して法律として公布可能
衆議院可決後に、参議院が否決した場合、両院協議会を請求して妥協点を探す
衆議院可決後に、参議院が否決した場合、衆議院で再議決をおこない、再可決(2/3以上)
60日以内に参議院が考えを集約しない場合も同様
法律の公布:法律が可決された後、30日以内に公布する必要がある
公布に当たっては、官報に掲載されることによって行われる
公布はあくまで「こういった法律がこの日から有効になるよ」という事前情報
公布に当たっては、法律番号、主任の国務大臣、内閣総理大臣の連署がされている
法律の施行:法律が実際に効力を持つ事
以上が大まかな流れです。さて、選択肢をみてみると、Bが説明としては文言が足りない状態なので間違いとなります。
↓ 参考書については、時間があるときによさげなものを紹介ようにします。旺文社の参考書は問題が多いのが特徴なので、試験慣れには向いているとは思いますよ!
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今回もありがとうございました。
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