2024年05月08日
政治・経済 【過去問から学ぼう:第5回】
前回と続きで、「大学入学共通テスト」から学んでいきましょう。
設問1
国の法制度(A)や地方自治体(B)に関心がある生徒Xと生徒Yは、自分たちが住むJ市のまちづくりの取り組みについて調べている。
かつて、K寺の門前町として栄えたJ市(C)には、多くの観光客が訪れており、K寺はJ市の重要な観光資源となっている。市の中心市街地は、駅からK寺へ至る表参道としての中央通りを中心に発展してきた。駅前には大型店舗が集まり、表参道には個人商店が軒を並べている。また、K寺の門前には空き家(D)などをリノベーションした店舗やカフェが多数立地し、地元の農産物(E)を加工した食品を販売している。
生徒たちがJ市のWebページを調べたところ、市が「市街地活性化プラン」を策定し、次のような事業を展開しているのが分かった。
空き家等活用事業:
空き家等を活用し、店舗やカフェ、民泊などの施設として利用する場合に、改修費や設備費を補助するとともに、長期的な安定経営をめざし、経営指導員による継続的指導を行う。
歴史的街なみ整備事業:
K寺周辺地区の歴史ある街なみを保全し、伝統と文化が感じられる景観を形成することを目的に、まちづくり協定で規定する範囲の景観の整備に対する助成を行うとともに、道路の美装化を進める。
生徒たちはとくに空き家などの活用に関心を持ち、空き家や民泊(F)に関する法律(G)についても、立法過程(H)を含め、調べてみることにした。
問6 下線部Fについて、生徒Xと生徒Yは次のような会話をしている。空欄に入る言葉を選択しろ
X:住宅宿泊事業法が制定されて、住宅を宿泊事業に用いる民泊が解禁されたと聞くけど、うちのJ市も空き家を活用した民泊を推進しているらしいね。でも、同じく宿泊施設であるホテルや旅館の経営者の一部からは、経営への悪影響を懸念して規制すべきという声もでているらしいよ。
Y:( ア )を支持する考えからすれば、民泊がたくさんできると、利用者の選択肢が増え利便性が上がるだろうし、将来的には観光客の増加と地域経済の活性化につながって、いいことなんだけどね。
X:問題もあるんだよ。たとえば、閑静な住宅街やマンションの中に民泊ができたら、夜間の騒音とか、周辺住民とトラブルが生じることがあるよね。彼らの生活環境を守るための対策が必要なんじゃないかな。
Y民泊の営業中に実際に周囲に迷惑をかけているなら個別に対処しなければならないよね。でも、自身の所有する住宅で民泊を営むこと自体は財産権や営業の自由にかかわることだし、利用者の選択を狭めてはいけないよね。だから、住宅所有者が民泊事業に新たに参入することを制限するのはダメだよ。その意味で、( イ )ことには反対だね。
選択肢
( ア ) 規制強化 or 規制緩和
( イ ) 住宅街において民泊事業を始めることを地方議会が条例で禁止する or
夜間の激しい騒音を改善するように民泊事業者に行政が命令する
では、解説していきます。
この問題は、国語の問題ですね。
きちんと文章を読んでいるかどうか、それだけです。
Yは話からすると民泊の推進派であり、行政が強権を発動して何かしらの規制することに対して反対派と取れる発言をしています。
ということから、( ア )には「規制緩和」、( イ )には「住宅街において民泊事業を始めることを地方議会が条例で禁止する」が入ります。
↓ 参考書については、時間があるときによさげなものを紹介ようにします。旺文社の参考書は問題が多いのが特徴なので、試験慣れには向いているとは思いますよ!
今回もありがとうございました。
設問1
国の法制度(A)や地方自治体(B)に関心がある生徒Xと生徒Yは、自分たちが住むJ市のまちづくりの取り組みについて調べている。
かつて、K寺の門前町として栄えたJ市(C)には、多くの観光客が訪れており、K寺はJ市の重要な観光資源となっている。市の中心市街地は、駅からK寺へ至る表参道としての中央通りを中心に発展してきた。駅前には大型店舗が集まり、表参道には個人商店が軒を並べている。また、K寺の門前には空き家(D)などをリノベーションした店舗やカフェが多数立地し、地元の農産物(E)を加工した食品を販売している。
生徒たちがJ市のWebページを調べたところ、市が「市街地活性化プラン」を策定し、次のような事業を展開しているのが分かった。
空き家等活用事業:
空き家等を活用し、店舗やカフェ、民泊などの施設として利用する場合に、改修費や設備費を補助するとともに、長期的な安定経営をめざし、経営指導員による継続的指導を行う。
歴史的街なみ整備事業:
K寺周辺地区の歴史ある街なみを保全し、伝統と文化が感じられる景観を形成することを目的に、まちづくり協定で規定する範囲の景観の整備に対する助成を行うとともに、道路の美装化を進める。
生徒たちはとくに空き家などの活用に関心を持ち、空き家や民泊(F)に関する法律(G)についても、立法過程(H)を含め、調べてみることにした。
問6 下線部Fについて、生徒Xと生徒Yは次のような会話をしている。空欄に入る言葉を選択しろ
X:住宅宿泊事業法が制定されて、住宅を宿泊事業に用いる民泊が解禁されたと聞くけど、うちのJ市も空き家を活用した民泊を推進しているらしいね。でも、同じく宿泊施設であるホテルや旅館の経営者の一部からは、経営への悪影響を懸念して規制すべきという声もでているらしいよ。
Y:( ア )を支持する考えからすれば、民泊がたくさんできると、利用者の選択肢が増え利便性が上がるだろうし、将来的には観光客の増加と地域経済の活性化につながって、いいことなんだけどね。
X:問題もあるんだよ。たとえば、閑静な住宅街やマンションの中に民泊ができたら、夜間の騒音とか、周辺住民とトラブルが生じることがあるよね。彼らの生活環境を守るための対策が必要なんじゃないかな。
Y民泊の営業中に実際に周囲に迷惑をかけているなら個別に対処しなければならないよね。でも、自身の所有する住宅で民泊を営むこと自体は財産権や営業の自由にかかわることだし、利用者の選択を狭めてはいけないよね。だから、住宅所有者が民泊事業に新たに参入することを制限するのはダメだよ。その意味で、( イ )ことには反対だね。
選択肢
( ア ) 規制強化 or 規制緩和
( イ ) 住宅街において民泊事業を始めることを地方議会が条例で禁止する or
夜間の激しい騒音を改善するように民泊事業者に行政が命令する
では、解説していきます。
この問題は、国語の問題ですね。
きちんと文章を読んでいるかどうか、それだけです。
Yは話からすると民泊の推進派であり、行政が強権を発動して何かしらの規制することに対して反対派と取れる発言をしています。
ということから、( ア )には「規制緩和」、( イ )には「住宅街において民泊事業を始めることを地方議会が条例で禁止する」が入ります。
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今回もありがとうございました。
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