2020年03月27日
現実逃避の山登りをした
2年間付き合ってた彼女にフラれて落ちるに落ちてた俺は、親友Kを付き合わせて現実逃避の山登りをした。
澄んだ空気とか綺麗な景色とかを見て、とにかく現実を忘れたかった。
突発的な思い付きだったので山登りに関しては全く無知で、ちょっとした飲食物と適当なものしか持って行かなかった。
山の途中まで車で行ってそこから歩いた。
上に行くほど気温が下がってきた。
大した服も着てなかった俺らは寒みー寒みー言いながら登った。
そんでしばらくすると雨が降り出した。
本当に無知だったので知らなかったんだが、山って雨が降りやすいらしい。
(あとから常識だバカ!と親父に怒られた)
雨はどんどん強くなって本当に俺らは凍えてきた。
やる気もなくしどうしようかと話していたら、人影が見えた。その人はいかにも田舎な格好したおっさんで、
「こんな所でどうしたー?あっちに小っさいけど小屋あるから来いよ」
みたいな感じで話しかけてくれ、俺らは助かった!と思った。
そんでちょっと歩いたとこに廃墟みたいな小屋があって、
中に入るとおっさん「すぐ戻るから待ってろ」って言って雨の中どっか消えた。
で、タオルで濡れた体拭きながら一段落…と思ったが、
親友Kの様子がどうもおかしい。顔が青ざめてる。
小便でもしてーのかとか思ってどうした?って聞いたら、
「なんかここヤバい。わからんけどヤバい」とか言い出す。
「何が?」って聞いたが、
「わかんないけどヤバい。もうここ出よう」って言って、
バカ、すげー雨だぞ!って言う俺の腕を強引に掴んで外に出た。
外はやっぱりすごい大雨だった。だけど変だった。
目で見るとかなり雨が降っていてザーザー音もするのに、体には一粒も雨が当たってない。
この違和感に気付いた瞬間、俺もサーッと鳥肌が立った。
そんでうわああああってなって、その後はもう無我夢中で走ってとにかく斜面を駆け下りた。
あのおっさんが追いかけてくるんじゃないかと本当に怖かった。
ここら辺詳しくは覚えてない。気付いたら車乗って山を降りてた。
親友のヤバいって言う声と雨の違和感は今も忘れられない。トラウマです。
よく考えたら小屋があるのも変だし、あのおっさんは何だったんだろう。
それから、あとからKに何がヤバかったか聞いてみたら、
小屋はもう全体がヤバくて、おっさんも会ったときからゾクッと変な感じがした、目がおかしかったと言ってました。
ちなみに俺は勿論Kも霊感はないです。
Kがいなかったら危なかったのかと思うとまた怖い。
<感想>
食べられてたかも…。
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posted by kowaidouga at 09:05| 超怖い話(山・森・田舎編)