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2020年06月26日
上級生のお姉さん
私が小学生の時、登校する時に、いつからか一緒に通っていた上級生のお姉さんがいました。
いつ頃から一緒に登校するようになったのかも覚えてなく、その人の名前も知りません。
登校途中の道で会い、そこから小学校に着く5、6分の間だけ一緒でした。
会話内容は学校のクラスの話だとか、ごくありふれたものだったと思います。
でも、小学校の中まで一緒に入った記憶はないんです。必ず校門の辺りで別れてました。
(年上と言う記憶しかないので、もしかしたら小学校の近くにあった中学校の人だったのかもしれません)
お姉さんと別れる時、決まって毎回言われた言葉が、
「私の事、クラスの誰にも話しちゃいけないからね」
脅しやそんな感じではなく、いつも通りのニコニコとした笑顔で言われました。
まだ低学年だった私は、『そうなんだ。言っちゃダメなんだ』と何の疑問も持たず、
クラスの友達にも、親や妹にもお姉さんの事は言いませんでした。
でもある日、クラスメートの女の子に、ふとしたきっかけでそのお姉さんの事を話したんです。
何がきっかけだったかももう覚えていません。
『朝いつも学校に来る途中で会うお姉さんと登校してるんだ〜』
その程度の事だったと思います。
そして、その日の下校の時。
一人で帰り道を歩いていると、後ろから肩を叩かれました。
なんだろうと思って振り向くと、
登校時にしか会った事のないお姉さんが、いつものようにニコニコとした笑顔で立っていました。
下校時に一緒になったのは、この時が初めてです。
約束を破ってしまった事などすっかり忘れていた私は、
『あ、いつものお姉さんだー』程度にしか思わず、一緒に帰る事になりました。
とりとめもない会話を交わし、登校時にいつもお姉さんと会う場所に近付いたところで、
お姉さんがポツリと言いました。
「今日私の事学校で話したでしょ」
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posted by kowaidouga at 09:05| 超怖い話(奇妙編)