2016年05月11日
排泄介助で自然排便を促すために行うたった1つのこと
以前、介護のケアの質を高めるためには、「排泄介助に特に力を入れるべきだ」ということをお伝えしました。
まだ読まれていない方はこちらをどうぞ。
介護の排泄介助の質を劇的に高める方法
介護の排泄介助には「自然排便」という言葉があります。
オムツ交換などで便の処理を介護士さんが行うのではなく、高齢者がトイレで自然に排便をすることを「自然排便」と言います。
この自然排便を促すことが、高齢者にとっても、そして介護士さんにとっても、排泄ケアの質を高めるためには必要なプロセスとなることをご存知でしょうか?
今回は、高齢者がオムツに排便するのではなく、トイレで自然に排便ができるようにする効果的な方法をお伝えしていきます。
そもそも、人はどのようなときに便意を感じるのでしょうか。
まずは排泄のメカニズムからおさらいしておきましょう。
人間は食事をするとまずは胃に食べ物が入ります。胃で消化された食べ物は、小腸で栄養を吸収され、最終的には大腸に送られます。
大腸に送られた食べ物は、小腸で栄養を吸収されたあとの、いわば不要なものとなりますので、排泄物として体外に排出できるように便になります。
胃→小腸内→大腸内→排便という流れです。
この一連の流れの中のひとつひとつには、脳からの指令によってそれぞれの場所で、それぞれの働きをするように指示が行われています。
胃に食べ物が入ってくると脳は、大腸に溜まっていた便を直腸に送るように指令を出します(ぜん動運動を起こさせる)。その指示に従って大腸は大腸内(S状結腸内)に溜まっていた便を直腸に送ります。
直腸に便が送られると、そこで初めて便意を感じることになります。
便意を感じた人間の体は、今度は直腸内にある便を体外に排出しようしますので、そこで健康な方はトイレに行って排便をするのです。
これが、便意を感じる基本的な排泄のメカニズムとなります。
自然排便を促すためには様々な方法がありますが、まずはどんな介護士さんでも意識しておくだけですぐに、そして簡単にできるものから始めてみることをおすすめします。
その方法とは、上述した排泄のメカニズムに沿って排泄介助をやってみるということです。
胃に送られた食べ物に反応して、便意の一連の流れ(腸内のぜん動運動)が始まるわけですから、何か食べ物を口にするタイミングがいいでしょう。
食べ物を食べるのはいつなのかということを考えてみましょう。
朝食、昼食、夕食、おやつの時間などがあります。
まずはある程度、まとまった量を食べるタイミングのほうがやりやすいと思いますので、食事のタイミングを狙って行っていきましょう。
つまり、自然排便を促すためにトイレでの排泄介助を行うタイミングとしては、食後の排泄介助がいいということです。
排便のタイミングがつかみずらい高齢者に的を絞って、食後30分ほど経ってから排泄介助を行ってみましょう。トイレに座る時間は5分を目安にします。
しばらく座っても出ないという場合でも、それを毎食後に意識して行うことで自然排便が促されやすくなります。
そして、排便に最も効果的な時間帯というものがあります。これを知っておくことでさらに自然排便を促す効果を高めることができます。
その最も効果的な時間帯というのが朝食後です。
なぜ朝食後が効果的なのかというと、そこには人間の体の自然なサイクルが関係しています。
朝、目が覚めたばかりの状態というのは、まだ頭も体も完全に目覚めていません。水分を摂り、食事をして、体を動かしているうちに、段々と頭も体も目覚めていきます。
そしてそれは、内臓にも同様のことが言えます。
朝起きて、水分を摂ることで胃が目覚め、腸内のぜん動運動が起こります。(できれば水分は、コップ1杯の冷たい水かお茶が好ましいです。)
そして朝食を摂ることで、胃や腸は完全に目覚めます。朝は食欲の無い方でも、ヨーグルトなどを少しでも食べたほうがいいとされるのはそのためです。
この朝の目覚めのタイミングが、腸が最も活発に動く時間帯であるため、朝食後が自然排便を促すのにも効果的というわけです。
最後に、いくら知識を得たとしても、それを実践で活かせなければ意味はありません。
実際に実践してみることで、自然排便のヒントをつかみ、個別の排泄のタイミングというものが段々とわかってきます。
基本的に施設で生活されている高齢者は規則正しい生活をされていますので、一度自然排便のサイクルが出来てしまえば、あとは同じ時間帯に排便をしたくなるサイクルも作りやすくなります。
自然に排便ができるようになるということは、高齢者の尊厳を守るためにも、介護士さんの負担を軽くするためにも効果的であると同時に、排泄ケアの質をまたひとつ高めることにもつながります。
ぜひ実践してみていただきたいと思います。
その他、排泄に関してはこちらも参考になると思いますので、合わせてお読みください。
オムツの「ありがちな当て方」と「上手な当て方のコツ」
排泄のサイン〜効率重視な排泄介助にしないための方法〜
介護の排泄介助の質を劇的に高める方法
介護の転職者が増えています。
なるべく良い条件で転職をしたいという方は、こちらの記事が参考になります。
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介護の排泄介助の質を劇的に高める方法
介護の排泄介助には「自然排便」という言葉があります。
オムツ交換などで便の処理を介護士さんが行うのではなく、高齢者がトイレで自然に排便をすることを「自然排便」と言います。
この自然排便を促すことが、高齢者にとっても、そして介護士さんにとっても、排泄ケアの質を高めるためには必要なプロセスとなることをご存知でしょうか?
今回は、高齢者がオムツに排便するのではなく、トイレで自然に排便ができるようにする効果的な方法をお伝えしていきます。
便意を感じる仕組みについて
そもそも、人はどのようなときに便意を感じるのでしょうか。
まずは排泄のメカニズムからおさらいしておきましょう。
人間は食事をするとまずは胃に食べ物が入ります。胃で消化された食べ物は、小腸で栄養を吸収され、最終的には大腸に送られます。
大腸に送られた食べ物は、小腸で栄養を吸収されたあとの、いわば不要なものとなりますので、排泄物として体外に排出できるように便になります。
胃→小腸内→大腸内→排便という流れです。
この一連の流れの中のひとつひとつには、脳からの指令によってそれぞれの場所で、それぞれの働きをするように指示が行われています。
胃に食べ物が入ってくると脳は、大腸に溜まっていた便を直腸に送るように指令を出します(ぜん動運動を起こさせる)。その指示に従って大腸は大腸内(S状結腸内)に溜まっていた便を直腸に送ります。
直腸に便が送られると、そこで初めて便意を感じることになります。
便意を感じた人間の体は、今度は直腸内にある便を体外に排出しようしますので、そこで健康な方はトイレに行って排便をするのです。
これが、便意を感じる基本的な排泄のメカニズムとなります。
自然排便のためにまずやること
自然排便を促すためには様々な方法がありますが、まずはどんな介護士さんでも意識しておくだけですぐに、そして簡単にできるものから始めてみることをおすすめします。
その方法とは、上述した排泄のメカニズムに沿って排泄介助をやってみるということです。
胃に送られた食べ物に反応して、便意の一連の流れ(腸内のぜん動運動)が始まるわけですから、何か食べ物を口にするタイミングがいいでしょう。
食べ物を食べるのはいつなのかということを考えてみましょう。
朝食、昼食、夕食、おやつの時間などがあります。
まずはある程度、まとまった量を食べるタイミングのほうがやりやすいと思いますので、食事のタイミングを狙って行っていきましょう。
つまり、自然排便を促すためにトイレでの排泄介助を行うタイミングとしては、食後の排泄介助がいいということです。
排便のタイミングがつかみずらい高齢者に的を絞って、食後30分ほど経ってから排泄介助を行ってみましょう。トイレに座る時間は5分を目安にします。
しばらく座っても出ないという場合でも、それを毎食後に意識して行うことで自然排便が促されやすくなります。
そして、排便に最も効果的な時間帯というものがあります。これを知っておくことでさらに自然排便を促す効果を高めることができます。
その最も効果的な時間帯というのが朝食後です。
なぜ朝食後が効果的なのかというと、そこには人間の体の自然なサイクルが関係しています。
朝、目が覚めたばかりの状態というのは、まだ頭も体も完全に目覚めていません。水分を摂り、食事をして、体を動かしているうちに、段々と頭も体も目覚めていきます。
そしてそれは、内臓にも同様のことが言えます。
朝起きて、水分を摂ることで胃が目覚め、腸内のぜん動運動が起こります。(できれば水分は、コップ1杯の冷たい水かお茶が好ましいです。)
そして朝食を摂ることで、胃や腸は完全に目覚めます。朝は食欲の無い方でも、ヨーグルトなどを少しでも食べたほうがいいとされるのはそのためです。
この朝の目覚めのタイミングが、腸が最も活発に動く時間帯であるため、朝食後が自然排便を促すのにも効果的というわけです。
最後に、いくら知識を得たとしても、それを実践で活かせなければ意味はありません。
実際に実践してみることで、自然排便のヒントをつかみ、個別の排泄のタイミングというものが段々とわかってきます。
基本的に施設で生活されている高齢者は規則正しい生活をされていますので、一度自然排便のサイクルが出来てしまえば、あとは同じ時間帯に排便をしたくなるサイクルも作りやすくなります。
自然に排便ができるようになるということは、高齢者の尊厳を守るためにも、介護士さんの負担を軽くするためにも効果的であると同時に、排泄ケアの質をまたひとつ高めることにもつながります。
ぜひ実践してみていただきたいと思います。
その他、排泄に関してはこちらも参考になると思いますので、合わせてお読みください。
オムツの「ありがちな当て方」と「上手な当て方のコツ」
排泄のサイン〜効率重視な排泄介助にしないための方法〜
介護の排泄介助の質を劇的に高める方法
介護の転職者が増えています。
なるべく良い条件で転職をしたいという方は、こちらの記事が参考になります。
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