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2017年12月11日

「アカハライモリ」「額田王」の意外な接点


イモリ。

「井守」の字を当てる両生類。
日本でなじみ深いのは、アカハライモリですね。

IMG_2913.JPG
(https://www.nies.go.jp)


さて、このアカハライモリのオスは、
求愛のときフェロモンを分泌します。

まず、オスはメスの前に回り込むと
尾をくいっとまげて、体の横に添わせます。
そして、その尾を振ってメスに求婚するのです。

このときオスが肛門線から分泌するフェロモンこそ

ソデフリン(sodefrin)。

尾を振って求愛する仕草が、人間が
袖を振る仕草に似ているので命名されました。

とはいえ、振るということなら
「ウデフリン」
「ハタフリン」
「オッポフリン」
このあたりでもよかったように思いますが‥‥。

いや、それではダメです。
ダメなんですねぇ。
情緒がないのです。

我が国の歴史上、

「恋い焦がれて袖を振った」

有名な和歌がありますね。


茜指す紫野行き標(しめ)野行き
野守は見ずや君が袖振る

(万葉集 巻1・20)


詠み人は、
額田王(ぬかたのおおきみ)。

天智天皇の妻である額田王は、
以前は天智天皇の弟・大海人皇子の妻でした。
その大海人皇子が遠くからこっそり額田王に袖を振ります。
ああ、野守に見られちゃうじゃない‥‥。

アカハライモリの求愛ホルモン、ソデフリンは
この額田王の和歌にちなんだ命名です。
情緒が有るというか、遊び心があるというか‥‥。

‥‥というわけで今回は

アカハライモリ」
ソデフリン
ぬかたのおおきみ」


で語呂合わせしましょう。


赤原僧で不倫ぬかったのぉぉ!!」


うぬ!聖職者にあるまじき振るまい!
きっとソデフリンが出過ぎたんだな‥‥!


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感想(3716件)



<参考>
尻を振るから「シリフリン」?
https://fanblogs.jp/huun/archive/199/0

posted by nessy at 02:25| 生物
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