2017年09月11日
コードブルー3rd第10話
【コード・ブルー 〜ドクターヘリ緊急救命〜 THE THIRD SEASON STORY10】
【暗闇の先にあるもの】
地下鉄開通前の線路内で崩落事故が発生したとドクターヘリ要請が入った。藍沢耕作(山下智久)白石恵(新垣結衣)緋山美帆子(戸田恵梨香)冴島はるか(比嘉愛未)藤川一男(浅利陽介)名取颯馬(有岡大貴)横峯あかり(新木優子)雪村双葉(馬場ふみか)たち救命チームが総動員体制で現場に向かう。心の傷が癒えていない灰谷俊平(成田凌)は患者の受け入れのために橘啓輔(椎名桔平)と病院に残った
藍沢たちが事故現場の蒔田中央駅コンコースに到着すると大人数でごった返している。開通記念の見学イベントが開催されていた為に一般参加者が300人もいたらしい。医療者たちの指揮を任された白石は、藍沢と藤川を地下2階の崩落現場へ向かわせる。冴島は思わず「行かないで」と藤川に言ってしまう。しかし、藤川は冴島を残して地下へと降りた
藍沢、藤川から重症者の報告を聞いた白石は、2人にその場で治療を継続するよう伝える。新海広樹(安藤政信)も現場に来た。その頃、緋山と名取は藍沢たちとは別の地点で頭部外傷の妊婦を見ていたが助かりそうにない。緋山は傍にいる妊婦の夫に、母体は助からないが子供の命は救えるかもしれないと話す
一方、治療を続けていた藍沢は肩口に地下水が滴り落ちていることに気づいた。次の瞬間、頭上から大量の土壌が崩れ落ちて来る。地下2階で再崩落が発生してしまった。患者だけではなく消防などの救助隊、そして藍沢たち医療者は無事なのだろうか…
《全面バックアップで医療監修を務めている千葉北総病院救命救急センターのブログより》
藤川が翔君を助けるシーンは、彼の優しさがよく出ている場面でした
崩落の後、彼の下半身は瓦礫に挟まれてしまいました。まず、藤川の左大腿部が瓦礫で圧迫されています。当然左の下肢は虚血になりますから、この瓦礫を持ち上げたときにクラッシュ症候群による(脈無し)心室頻拍が起こってしまいました
幸いAEDで藤川の心拍は再開しましたが、今度は右足の問題が残ります。画面でもチラッと映っていましたが、藤川の右の下腿には排煙用の金属パイプが乗っていてそれを別の瓦礫が圧迫していました。瓦礫を除けば救出はできますが、今度は圧迫されていた右下腿の虚血によるクラッシュ症候群の出現を食い止めなければなりません。そこで藍沢は、まず藤川の右鼠径部にアクセスして右大腿の動静脈をネラトンで把持して血行遮断を行いました。これによって阻血部からの血流が心臓に還るのを回避できます。しかし、時間の経過とともに右足の阻血は進行します。阻血の許容時間があるのですが、結局、エアジャッキが届いて救出作業が再開された時には病院への搬送時間を残せなくなってしまいました
次の藍沢の判断は、右下肢の圧迫が解除されたと同時に、動脈は開放し、静脈の中枢側(心臓側)は遮断したまま末梢側(足側)を切開し、下肢から還ってくる血液を捨てる(瀉血と言います)という方法でした。藍沢は、出血性ショックをコントロールできなくなるギリギリのところまで瀉血することによって、右足に溜まっていた毒素(カリウムや乳酸など)が心臓に戻るのを回避したのです
《命から逃げない、藍沢先生より 命を救えなかったドクターへ》
『医者は所詮、助かる命しか救えない』
『手の施しようのない患者を神のように救うことなんてできない』
『救える命を確実に救う』
『そのために日々学んでる』
『それは俺も同じだ』
【暗闇の先にあるもの】
『先の見えない暗闇に一人たたずみ、ときに心が折れそうになる』
『この先に光がなかったら』
『歩いた方向はまるで逆で、光から遠ざかる結果だったら』
『そんなときは思い出してほしい』
『一人では辛い暗闇を、ともに歩ける仲間の存在を』
『求めるのは光そのものじゃない』
『光を一緒に探すことのできる仲間だ』
『それさえあれば歩き続けることができる』
『だめなら向きを変えて、また歩き出せばいい』
『仲間とともに』
《残念すぎたコードブルー3rd》
1stシーズン、2ndシーズンはストーリーとBGMのバランスが良かったのですが、3rdシーズンはストーリーとBGMが合わないシーンが多く残念すぎました
第2話の藍沢が救急車の中で治療しているシーン、第4話の少年の首にバーベキュー用の串が刺さるという緊迫感のある手術シーン、第8話のフェロー達が少年の脾損傷による仮性動脈瘤の破裂に対する治療シーン、第10話の藍沢が藤川を見事に救うシーンを、BGMが台無しにしてしまい残念すぎました
不安、緊張、怒り、悲しみ、喜びなどの感情を音楽で奏でる重要性、ひとつのストーリーを音楽でみせることの重要性を理解していないなんて残念すぎました
『救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法』(ドクターヘリ特別措置法)公布後に、ドラマ『コード・ブルー1stシーズン』が放送され、2007年当時全国で14機しかなかったドクターヘリが現在は50機になり、ドラマ『コード・ブルー』の反響がドクターヘリの普及促進の一助を担ったことを忘れずに、ドラマを制作してほしかった。3rdシーズンは、主役の『ドクターヘリ』を脇役にしてしまい、残念すぎました
怯える灰谷、生意気な名取、髪の毛クルクル横峯、患者に寄り添えない冷たい雪村、恋愛に心弾ませる緋山…もう少し丁寧な描き方、違う描き方はなかったのだろうか…
1stシーズン、2ndシーズンが描いた『コードブルーの世界観』は『ドクターヘリ』を中心に葛藤し成長したドクターとナースだったので、3rdシーズンは、主役であるはずの『ドクターヘリ』が脇役になってしまい、あまりにも残念すぎました
第10話平均視聴率16.4%
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