2016年11月28日
涙が止まらない
鉄欠乏性貧血の症状の中で、私が最も苦しんだものの1つが
「泣く」ことに関する症状でした。
もともと感受性は強い方で、本を読んだりドラマを見て、
感動のあまり涙をこぼすことは、子供のころからありました。
しかし、あくまでぽろぽろっと涙をこぼす程度でした。
ところが30代に入ってからは、
泣く回数がだんだん増えてきました。
今思うと、徐々に鉄欠乏性貧血が進行し、
影響が表れ始めていたのだと思います。
夫からは、「年を取ると涙もろくなるって言うから、
そのせいかもね」などと、よくからかわれていましたが、
自分では「最近、よく涙が出るなぁ」と思うくらいで、
さほど気にはしていませんでした。
ところが、平成26年(2014年)3月上旬、
自分でも、これは明らかにおかしいと思う
出来事が起こりました。
その日、私は「ヨコハマ物語」という映画の
試写会に出かけました。
舞台挨拶付きで、はじめに映画の上映がありました。
それぞれに事情を抱えた若者たちが、
横浜市内のシェアハウスで一緒に生活し始めたのを機に、
葛藤やぶつかりあいを経験しながら、
本当の家族のように強い絆で結ばれていく
というメッセージ性の強い、質の高い映画でした。
その映画を見ている最中、私の身に異変が起こりました。
序盤、人が亡くなる場面で涙腺が刺激され、
涙をこぼしたのですが、それが引き金となったようでした。
やがて場面が切り替わり、泣くような場面ではなかったのに、
涙がぼろぼろ出てしまい、やがて止まらなくなりました。
そうして、映画を見ていた約2時間、
ほぼずっと私は泣き続けていました。
映画が終わり休憩に入ると、いったんは涙が止まりました。
ところが、続く舞台挨拶で主要キャストたちが登壇し、
映画について会話をし始めると、思い出して再び涙が出始め、
やはり止まらなくなりました。
試写会が終わる頃には、私はすっかり泣き疲れていました。
そして、化粧室の鏡で自分の顔を見て、ぎょっとしました。
泣きすぎたあまり顔全体が腫れており、
とても人には見せられない、ひどい顔をしていたからです。
単に涙もろいとか、年を取ったからではなく、
これは明らかに異常な状態だと思いました。
鉄不足が原因ではないかと思ったのですが、
当時はまだ、はっきりとしたことは分かりませんでした。
H医師にこの症状を伝えたのは、6月のことでした。
映画を見たときの状態を話したところ、
深刻な私とは対照的に、H医師は明るい口調で、
「乾燥しているよりも、目は潤んでいた方がいいですよ。
それに、無表情でいるよりも、
感情は表に出した方がいいですしね」
と言いました。
加えて、
「刺激を受け取りやすくなっているんだと思います。
それまでは、目は潤んでいた方がいい
くらいに思っていてください」
との答えが返ってきました。
以来、涙が出るたびに、呪文のように
「目は潤んでいた方がいい」と自分に言い聞かせ、
何とかやり過ごそうと努力しました。
しかし、泣く頻度は増えていき、
泣き方もボロボロ泣く状態から、しまいには号泣へと変わり、
状態は悪化していく一方でした。
そうして、11月には思いがけない別の症状を
引き起こすことになるのですが、
それについては、また改めてお伝えしようと思います。
これまでの記事を最初からご覧になりたい方は
こちらから→https://fanblogs.jp/hinketu/archive/3/0
ブログ記事の無断転載を禁じます。
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Facebookなどでシェアして頂けましたら、
うれしいです。お願いします。
「泣く」ことに関する症状でした。
もともと感受性は強い方で、本を読んだりドラマを見て、
感動のあまり涙をこぼすことは、子供のころからありました。
しかし、あくまでぽろぽろっと涙をこぼす程度でした。
ところが30代に入ってからは、
泣く回数がだんだん増えてきました。
今思うと、徐々に鉄欠乏性貧血が進行し、
影響が表れ始めていたのだと思います。
夫からは、「年を取ると涙もろくなるって言うから、
そのせいかもね」などと、よくからかわれていましたが、
自分では「最近、よく涙が出るなぁ」と思うくらいで、
さほど気にはしていませんでした。
ところが、平成26年(2014年)3月上旬、
自分でも、これは明らかにおかしいと思う
出来事が起こりました。
その日、私は「ヨコハマ物語」という映画の
試写会に出かけました。
舞台挨拶付きで、はじめに映画の上映がありました。
それぞれに事情を抱えた若者たちが、
横浜市内のシェアハウスで一緒に生活し始めたのを機に、
葛藤やぶつかりあいを経験しながら、
本当の家族のように強い絆で結ばれていく
というメッセージ性の強い、質の高い映画でした。
その映画を見ている最中、私の身に異変が起こりました。
序盤、人が亡くなる場面で涙腺が刺激され、
涙をこぼしたのですが、それが引き金となったようでした。
やがて場面が切り替わり、泣くような場面ではなかったのに、
涙がぼろぼろ出てしまい、やがて止まらなくなりました。
そうして、映画を見ていた約2時間、
ほぼずっと私は泣き続けていました。
映画が終わり休憩に入ると、いったんは涙が止まりました。
ところが、続く舞台挨拶で主要キャストたちが登壇し、
映画について会話をし始めると、思い出して再び涙が出始め、
やはり止まらなくなりました。
試写会が終わる頃には、私はすっかり泣き疲れていました。
そして、化粧室の鏡で自分の顔を見て、ぎょっとしました。
泣きすぎたあまり顔全体が腫れており、
とても人には見せられない、ひどい顔をしていたからです。
単に涙もろいとか、年を取ったからではなく、
これは明らかに異常な状態だと思いました。
鉄不足が原因ではないかと思ったのですが、
当時はまだ、はっきりとしたことは分かりませんでした。
H医師にこの症状を伝えたのは、6月のことでした。
映画を見たときの状態を話したところ、
深刻な私とは対照的に、H医師は明るい口調で、
「乾燥しているよりも、目は潤んでいた方がいいですよ。
それに、無表情でいるよりも、
感情は表に出した方がいいですしね」
と言いました。
加えて、
「刺激を受け取りやすくなっているんだと思います。
それまでは、目は潤んでいた方がいい
くらいに思っていてください」
との答えが返ってきました。
以来、涙が出るたびに、呪文のように
「目は潤んでいた方がいい」と自分に言い聞かせ、
何とかやり過ごそうと努力しました。
しかし、泣く頻度は増えていき、
泣き方もボロボロ泣く状態から、しまいには号泣へと変わり、
状態は悪化していく一方でした。
そうして、11月には思いがけない別の症状を
引き起こすことになるのですが、
それについては、また改めてお伝えしようと思います。
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