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2016年07月18日
【おまえうまそうだな】アニメ 感想&あらすじ 種族を超えた親と子の愛を描いた物語
おまえうまそうだな
2010年10月16日公開
監督:藤森雅也
原作:宮西達也
脚本:村上修、じんのひろあき
ハートの声:山口勝平、愛河里花子
ウマソウの声:加藤清史郎
お母さんの声:原田知世
あらすじ・概要
ある日、川を流れていた何かの卵を拾った草食恐竜・マイアサウルスのお母さん。殻を破って生まれてきたのはティラノサウルスの赤ちゃんだったが、その子にハートと名づけ、我が子ライトと一緒に育てることを決意する。群れから追い出されても、ライトと同じように愛情を注がれて育ったハートだったが、自分が肉食恐竜であることに気づき、お母さんとライトの元から飛び出してしまった。
強い恐竜になるためトレーニングをしながら一人で生きていたハートは、あの日のお母さんと同じように何かの卵を見つける。その卵から生まれてきたのは草食恐竜・アンキロサウルスの子供。ハートはその恐竜にウマソウと名付け、大きくなったら食べるつもりで育て始めたのだが・・・。
登場キャラクター
・ハート・・・主人公のティラノサウルス。草食恐竜のお母さんに育てられた肉食恐竜。ウマソウのことは大きくなった方が食い甲斐があるという理由で育て始めましたが、一緒に過ごすうちに父性が芽生えてくることになりました。強い恐竜として生きていくために常日頃から鍛えてます。
・ウマソウ・・・ハートが育てることになったアンキロサウルスの赤ちゃん。ハートを本当のお父さんのように慕っています。
・ライト・・・マイアサウルス。心根が優しく、勇敢でもあるハートの義理の兄。容姿が違うことに気づきながらも、兄弟として接していた優しい恐竜。
・お母さん・・・マイアサウルス。ハートの母親。ハートをライトと一緒に本当の子供のように愛情を注いで育てました。ハートがいなくなった後は、悲しみに塞ぎ込みながらも、ハートのことを想い続けていました。
・バクー・・・他の同種より一回り大きな片目のティラノサウルス。
感想
ティラノサウルスのハートを中心に、肉食恐竜と草食恐竜の種族を超えた親子愛を描いた絵本を原作とするアニメ映画作品。草食恐竜が肉食恐竜の子供を育て、そして今度はその肉食恐竜が草食恐竜の子供を育てるという奇妙な話です。絵本が原作ということもあって小さいお子様向けだろうと思って観たんですが、ちょっと侮りすぎましたね。
この作品の1番の見所はやはり親子愛ですね。まず、登場シーンは序盤と終盤だけですが、ハートのお母さん。ハートが肉食恐竜だと分かっても我が子と一緒に愛情を注いで大切に育て、彼がいなくなってからも忘れることなくずっと想い続けていた姿には感動しました。
それと、ウマソウの純粋で無垢なハートへの愛。「お父さん」と慕って接し続けるウマソウの純粋な想いによって、ハートの心が雪解けのように融かされて父性が目覚めていく様子は微笑ましかったですね。それもこれも、ハートが種族の異なるお母さんから愛情を注がれて育てられたからこそだと思います。ラストのお母さんの涙にはさらに感動させてもらえました。
アクションシーンも意外と迫力あるので見応えありました。ティラノサウルスがドロップキックかますとんでもないアクションでしたが、かわいいキャラデザで躍動感溢れる動き、そして食う食われるかの生々しい描写まであります。本来鍛える必要もないティラノサウルスがトレーニングしてた描写はちょっとシュールな光景でもありましたね。この世界での生存競争の厳しさ、1人で生きることの大変さはよく伝わってきました。
音楽も素晴らしく、声も合ってましたね。声優ではない人達の吹き込みってなんか違和感あるのであまり好きにはなれないんですが、清史郎君の声はウマソウにぴったりハマっていたと思います。平原綾香さんの歌も良かったです。
子供に観て欲しいのはもちろんのこと、大人にもぜひ観て欲しい作品です。絵もストーリーも良い意味で単純ストレートなので、大人になった今だからこそ心に突き刺さるものがりますね。お母さんの愛、お父さんの愛、兄弟の愛、そして子供の愛を強く感じることができ、序盤から涙腺緩みっぱなしでした。子供視点、母親視点、父親視点、どこから観ても楽しめる内容なので、ぜひ観てください。
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