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2024年08月09日

569.Nostalgic Train

NOSTALGIC TRAIN-2024_05_21-13-16-45.png


 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「ノスタルジックトレイン ~旅の終わりに二つのゆらめき~」のレビューです。

 個人製作と思われる小規模な作品であるものの、「昭和」の時代の空気感を味わえるシミュレーターとして、一定の存在価値はあると思います。
 なんでこんな言い方をするのかといえば、まぁ、わかりますよね(笑)

 ゲームとしての感触はそこまで悪くはなかったです。
 夏の一番暑い盛りの時期、誰の心にも残っている懐かしい田園風景、そして現代に比べれば何もかもが不便で、そして温もりに満ちていたあの場所あの時間を切り取り、その中でちょっとした散策を楽しみつつ、ある集落で起きた小さくて悲しい奇跡の物語を追体験しようってコンセプトです。

 虫が大合唱する環境音や発車する電車の軋む音、目に眩しい緑や空の青など、見える景色は大変に素晴らしく、特に電車内で走行中の窓から流れる村の景色は絶景でしょう。場面ごとに天候やBGMが変わるのも芸術点高いです。

 ただね、個人的な感覚で言うと、もはやこの頃の日本の原風景を覚えているゲーマーは、そんなにいないんじゃないかな。かく言う私も、こうした田舎や古民家とはほとんど関りがなく育って来たので、この景色にはなんだか懐かしさ、人が懐かしそうに語って共感する、想像する懐かしさよりも、違和感の方が先に立つんですよね。
 はたして本当にこのような風景は存在したのか。電車や踏切、コンクリート造りの駄菓子屋や喫茶店が立ち並ぶ商店街の裏で、本当にかやぶき屋根の民家はあったのだろうか。そしてその家々は、本当にこんな小さかったの? 母屋ひとつがぽつんと建ってて、離れも物置もないの?

 これはゲーム的な縮尺の問題かと思うのですが、そういった、当時をほとんど知らないがゆえに、イメージ的に新しいモノ、古いモノ、そして古すぎそうなモノとが混在している気がして、果たしてこれは本当にありえた景色なのか、はたまたゲーム的な都合でまとめられたものなのか、昭和と一口に言っても60年あるうちのどの時代なのか、そんなことが気になっちゃったのでした。

 でも私が本作を評価しない理由はこれではありません。
 今までKemcoゲーで散々言ってきましたよね。

 そうです、お話です。
 かつてこの地にあった事件を追体験し、ここで何があったのか、それに自分がどうかかわっているのか、一話完結のオムニバス形式でちょっとした読み物を進めるうちに様々な謎が紐解けていくコンセプトは悪くなかったです。
 コンセプトは狙い通りに作用していたし、繋がりが見えた時のカタルシスもありました(でも辛口批評するなら、これらのお話は創作であり、ゲームの世界観的にも更に古い時代の物語であり、プレイヤー視点での"ノスタルジー"には繋がっていないです。情景描写すらなかったし)。

 では何が良くなかったのか。
 はいその通り。
 文章そのもののクオリティがとても人に勧められたものではない出来なんですね。
 
 序盤や要所に挟まる自己陶酔したポエミィな表現は置いておくとしても、本当にあなた日本人ですかと問いたくなるくらい文章が稚拙で、誤字脱字が多く、致命的に「てにをは」を使いこなせていません。
 小学校で作文は書かされたし、文章くらい誰でも書けるだろうと思われがちですが、こうしてKemcoゲーを始め多くのゲームに触れ、その文字の一つひとつに触れていると、やはり文章で表現する創作も職人技なんだなと、つくづく実感させられました。

 ゲームなので、小説ではないです。プログラムを書き上げ、3D空間を見事に作り上げられるプログラマーであろうと、ノスタルジックな雰囲気を作り上げ、幻想的な音響で人々を包み込めようと、文章書かせたら顔を覆いたくなるカオスが出てきちゃうものなんですよね(すごく頭が良くてわかりやすく、話も面白い起業家に図やグラフを書かせたらへたっぴだったり、先生や教授なのに字がめっちゃ汚かったりねw)
 お前ら文章技術磨き直して出直してこいなんて毛頭言うつもりはありませんが、いつも勿体ないなぁ、惜しいなぁ、悔しいなぁ、残念だなぁって、良いゲームなのになぁと、同情の気持ちがこみ上げてくる今日この頃です。それがもどかしくて、つい指摘したくなっちゃうんです。

 さて、雰囲気を楽しむゲームとしては悪くなかったですが、人を楽しませるエンターテインメント作品として観察してみると、最初に気が付くのは先に進むための導線の引き方が甘い部分でしょうか。
 こだわりの夏霧町を作り終えてから、そこにストーリーを置いていった感じで、ゲームコンセプトのための舞台ではあるものの、ゲームプレイのためのステージマップではない感覚を受けます。
 というのも、地面に光るもやもやに触れるとテキストが表れ、それを読み終えると次のもやもやがどこかに表れる、それを追ってミステリを解いていくって流れなんですが、物語を読み終えた後にその場で探索モードを発動させても、地形に隠れて次のもやもやが視認できないことが多く、あてもなく彷徨う羽目になることが何度もありました。

 また、テーマに関係のある場所に行ってテキストを読むのですが、そこで出てくる小物や情報は、基本ゲーム画面にはありません。
 看板には村の歴史と地図があってとテキストには書かれていても、目の前には文字のぼやけた木の板があるだけだし、本屋に行ってオカルト雑誌を読んでいても、そこには埃をかぶった古本しかないし、浮き輪を拾ったらしいけどそんなオブジェクトはどこにもないし……。
 そもそも蝉鳴いてなくね? フリーモードでは聞こえてきたけど、なんでストーリーモードにはいないんだろ。

 それからストアでのレビューにもありましたが、狭い村に神社仏閣が二つあるというのは、私も見事に引っかかりました(笑) テキストのヒントには「寺」とあるし、よくよく観察すれば自分がうろうろしてたのは「神社」だったってのはわかることではあるんですけども。
 その前にざっと一周見て回ったけど、地味すぎて実はこれが寺だってのは気づかなかったんです。せめてお寺の名前とか看板とか鐘とか、寺をイメージさせるワンポイントがあればまだ良かったんですけどね。

 うーん……、コレが文化庁メディア芸術審査委員会推薦作品、ですかぁ。はぁ、ふ~ん。

2024年08月02日

568.デビラビローグ

デビラビローグ-2024_05_11-12-27-02.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「デビラビローグ」のレビューです。

 知る人ぞ知る名作、デッキ構築型ローグライク・Slay the Spireをオマージュした作品ですが、なんとこれKemcoそれも当ブログではお馴染みとなったExe-Createの作品なんですねぇ。
 いつものサックリ爽快お手軽RPGとは違う手触りに新鮮さととまどいを感じつつ、いつも聞いてるSEや(たぶんボス戦の)BGMが流れてきてうわーやっぱりKemcoじゃんと安心感を得たり。

 非常にコミカルな魔界が舞台となっており、拠点がとても広く、そこにたくさんのNPCがいるので賑わいを感じます。また、秘宝というアイテムがあるのですが、その解説文が面白く、世界観に深みを増しています。少し前にレビューしたエルピシアのやつと同様、しょーもないけど魔界という世界観の裏側を知れるのでかなり好きでしたね。イメージとしてはディスガイアシリーズの魔界を思い浮かべると非常にしっくりきます。
 そんな世界で、スレイ ザ スパイア通称スレスパをオマージュしたローグライクカードバトルで冒険するのがラビリンスと呼ばれるダンジョン。
 なので、デビ・ラビ・ローグなんですね。

 いやぁめちゃくちゃ面白かったです。
 オリジナルのスレスパを遊んだことが無いので(スレスパはゲームパス以外にも、旧ゴールドメンバーでも無料で遊べます)どこまでがぱk、オマージュで、どこからがオリジナルなのかよくわかってないのですが、簡単に調べてみたところこのスレスパは完全なローグライクのようです。
 ローグライ"ク"ということは、死んだらぜーんぶやり直しってやつですね。
 その点、本作はローグライ"ト"であり、クリア報酬を使ってガチャを引き、新しいカードを解放したり、ラビリンス攻略開始時の初期HPや初期所持秘宝数、SPなどを上乗せして開始することが出来るRPG的な積み立て要素があります。

 また、本作には大変面白いストーリーがついており、序盤こそ展開が強引で掴みが弱いものの、中盤から終盤そしてエピローグにかけてはキャラクターの掘り下げもあって感情移入がしやすく、笑わせてもらいました。すっごく良かったです。さすが佐川ちゃん、いい仕事してるね! このコミカルで楽しげな魔界の様子もあって、誰も不幸にならないExe-Create伝統のストーリー仕立てが非常にマッチしていて、めちゃくちゃ楽しかったのです。
 中盤の間延びを回避するために投入された勇者や聖剣も個性が引き立っており、結局あのまま退場させるのはもったいないと思いました。何か別作品の絡みとかあるのかな。

 ゲームは面白いし、負けても少し遊びやすくなってまた挑戦できる、しかもストーリーも面白い、言うことなしじゃないですか。この辺がおそらくオマージュに対してExe-Createが行ったオリジナリティの介入で、大成功していると思います。
 むしろスレスパは好きだけど1プレイに時間がかかるし、バランスがシビアすぎて疲れる、といった人にこそ刺さるのではないかと。

 それぞれのデッキには特色があって、感触を確かめながら何回かラビリンスに潜っていき、新しいカードを入手した時に「あれ、これってもしかして……」と閃く感覚、そしてその予感を再現出来た時に、生まれる爆発力がすごく気持ち良かったです。
 これとこれ、組み合わせたら最強じゃね?って思えるパターンがいくつかあるんですよね。そしてそれが出来た時に本当に最強に強くなれるのがまたKemcoらしくて素晴らしい。
 そうして全部で5つあるデッキに触れた後に、では改めてこれらのデッキを混ぜてランダムで使っていきましょうって趣旨のラビリンスがあって、もう一段階起爆剤を残しているわけです。

 今までのKemcoゲーからはおよそ考えられないほどの素晴らしいゲームバランスであり、そういったところからオリジナルであるスレスパへの愛がひしひしと感じられるんですよね。それでいて非常にKemcoらしい味付けのストーリーが良質で、ちゃんとオリジナル作品として昇華されているのが本当に、なんか、すごい、奇跡。


 追記
 いやぁー、本当に面白いですね。
 オリジナルを知らない私には、どこからどこまでがオリジナルのオマージュで、どこからが独自要素なのか見当もつかないし、グラフィックやストーリーはもちろん、ゲームバランスからカードの内容に至るまであらゆるものにKemcoらしさというのが溢れていて、すごーく中毒性があります。持ち帰ったコインや石などでどんどん遊びやすくなるので辞め時がわからない!

 そんなわけでコンプした後もだいぶ時間を溶かしてしまいました(笑)

2024年07月26日

567.Road Redemption

Road Redemption-2024_05_12-03-26-00.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「ロード リデンプション」のレビューです。

 本作はローグライト・アクションレーシングって感じかな。スタートからゴールまでの一本道のコースを爆走しつつ、ミッションをこなしながらクリアを目指す、ステージクリア制の作品です。
 敵ライダーがたくさんいるので、並走しながら近接武器で殴り合ったり、首根っこを掴んで叩きつけたり、後ろから銃で撃ったり、爆弾を落としたりと、世紀末に相応しいバイオレンスなマリカーといったところでしょうか。
 敵を思いっきり蹴り飛ばしてコースアウト、からのクラッシュがマジで気持ちいい(笑)

 ゲームシステムなどの翻訳は辛うじてわかるレベルで、ストーリーは嘘字幕にもほどがあります。喋ってることと字幕がまったく合ってないばかりか、字幕の表示時間が一瞬すぎてとても全文を読むことはできません。
 が、気にしなくていいレベルです。

 一応自分なりに噛み砕くと、
 とある巨大カルテルのボスがファントム勢力のアサシンに殺され、このアサシンに莫大な懸賞金がかけられました。そして、その賞金を巡って多くのカルテルが我先にとアサシンを追い始めたのです。
 主な敵はリーパー、シグマ、ファントムの三派閥。
 あなたは四つ目の派閥ジャッカルの一員として、ファントム勢力のボス、アサシンの首を狙っていますって感じ。

 ネタバレすると、それぞれのボスを倒しながら、最後にアサシンを討ち取ってめでたしめでたし、かと思いきやそれを恨む敵の残党が襲ってくるので急いでその場から脱出するのが最終フェーズ。
 これをクリアすれば各種クリアフラグが建ち、続くもう一つのボーナスステージはクリアしてもいいしクリアしなくてもいい、ファンサービスとなっています。
(実績に影響するキャラ開放のため、誰でどっちのモードをクリアしたかはたぶんわからないので、メモ推奨です。実績コンプのためにはステージスキップのないキャンペーン+も回す必要があります)

 いやぁ、面白かったです。
 スタッフロールのキックスターターがすごい数いますよね。ゲームのカラクリに気付くと案外深みはないのですが、ちゃんと楽しませてくれて掴みは素晴らしく、ゲーム開始直後から熱くなれ、さくっと遊べるのでプレイヤー受けはさぞ良かったのでしょう。

 本作はレース要素だけでなく、アクションとして敵との攻防があります。例の世紀末漫画のような世界でアブナイ武器を振り回してヒャッハーするわけですよ。その中に、剣は振りが早いがヘルメットに弱い、棍棒は振りが遅いが確実にダメージを与える、棒の中でも一回り長い棒は更に振りが遅いが間合いの外から攻撃できる、などの強弱関係があり、さらにパリィやキックでの距離離しなど、採るべき戦術が多彩です。
 コース自体は易しめの作りですが、ちゃんと見ていなければ簡単にコースアウトするし、勾配もきついのでレースとしても忙しい中、敵とじゃんけんをしなければならないシステムは非常に指が忙しく、なかなか熱中させてくれました。
 じゃんけんに飽きたらちゃんと必勝ともいえる攻略法を編み出せたので、攻略はサクサクで、ローグライトの割には時間はかかりませんでした。Kemcoゲーの箸休めにちょうど良かったくらい。
(もちろん普通のレーシングゲームのようにはいかないし、格闘戦も律儀にNPC側の土俵に立つ必要はないんだ、ってことに気付いたタイミングからこのゲームの面白さがわかってくると思います)

 クリアまでの全体の時間は一時間もないものの、ステージ数が多いので各ステージのロード時間は多少気になりました。
 ゲーム中の挙動や、ゴールを大きく飛び越えるとゴールしたことにならずにもう一周させられたり、海外インディーゲーらしいラフさがあるのですが、意外にもこういったときにしばらく待っているとちゃんとゴールフラグが建ったり、攻略中一度もフリーズしなかったりと、案外こういったことを想定して対策をしている節が見えて、かなり良心的なゲームだったと思います。

 買ったの大分昔のことなのでうろおぼえですが、もしかしたら日本のストアには置いてないかもしれないです……。結構いろんな人にお勧めしたくなる良ゲーなんですけどね。

 あ、オンラインは死んでます。人がいないどころか、そもそもサーバーが死んでるっぽい(実績には無関係)

2024年07月19日

566.インフィニットリンクス

インフィニットリンクス-2024_05_07-12-26-33.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「Infinite Links」のレビューです。

 もはや説明不要のKemcoゲー、その中でもサクサク爽快やりこみRPGに重きを置いたExe-Create製の作品です。
 はい、と~っても、つまんなかったです!

 アスディバインシリーズの頃に比べると一段パワーアップした制作ツールなので、ゲームプレイに関しては非常に快適でおよそ非の打ちどころがないくらい快適です。特に、いつの頃からか搭載され始めた魔物寄せオブジェクトによる三連戦闘は神システムですよね。これのお陰でうろうろしながらエンカウントしてレベル上げをする必要がなくなりました。それに付随して少し前に搭載され始めたオート継続システムも本当に快適。戦闘画面で一度オートを指定すると、イベント戦闘を除き、続く戦闘でも自動的にオートモードを継続してくれる機能で、ほとんどボタンを触らずに戦闘を続けられるのが素晴らしい。
 ま、これらは本作に限った話ではないんですけどね。

 本作の魔法習得は、手に入れたタリスマンを専用のボードに嵌めて使用できるようにする、というシステムなのですが、それ以上の広がりがなく、かなり退屈なシステムでした。私がKemcoゲーにおいてはほぼオート任せで、コマンド選択しないスタイルなのも影響してるかもしれない。
 でも、新作発売までのスパンが短いインディースタジオの強みを生かして、毎作このように新しいシステムや、プレイヤーには気づきにくいグラフィック処理の向上など必ず何かしら新しい試みを搭載して進化し続ける姿勢は本当に尊敬しています。

 が、ゲームそのものはどう取り繕ってもつまんなかったです。
 キャラが立ってないとか、ストーリーが陳腐とか、毎回散々言ってますよね。もう言い飽きました(笑)
 今作は、たぶん妹萌えみたいなのが一つのテーマなんじゃないかとは思いますが、当のその妹がまったく味がしないんですよね。良い子ちゃん代表みたいなビジュアルと性格で、本当に何の人間味も感じません。口を開けば「うん、行こう、お兄ちゃん」か、「(イーブル化に耐えながら)うう、うぁ」と呻くか、「迷惑をかけてごめんなさい」しか言いませんよ。

 他のキャラも、自身が背負ったエピソードを吐いた後は役割専用キャラとなり、希薄だった個性が霧散しています。
 今回のシナリオは佐川ちゃんじゃない人が担当していて、この人もKemcoシナリオ歴長いんですけど、もうちょっとかかりますねぇ。

 グラフィックの感じからエルピシアなどよりは少し古い作品だと感じました。

 そうそう、本作にはゴーストシンクにもあった魔物辞典コンプリートシステムが搭載されています。特定の魔物を一定数倒すとご褒美がもらえるってやつですが、ゴーストシンクで懲りたので今回は無視して進めました(笑)、案の定エンカウントを楽にするような装備も課金システムもなかったですしね(最後の最後で手に入る)。めっちゃさくさくでした。

 あ、もう一つ許せないトコロ思い出した!
 本作はアルファディアシリーズで述べたようなフラッシュゲーではありませんが、イベントの演出として「光る」シーンがとても多いです。「光る」度に画面が赤くなったり黄色くなったり暗くなったりでかなりうるさいのがすごくストレス溜まりました。プレイの時は部屋を明るくしてモニタから離れて、ついでにRBボタンを押してお楽しみください。

2024年07月12日

565.イクストナ戦記

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 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「Legend Of Ixtona」のレビューです。

 本作はKemco販売ですが、開発は別のインディースタジオで、珍しいSRPG。
 FFタクティクスやファイアーエムブレムのような見た目ですが、感覚的にはサモンナイトのような非常にシンプルなマス目戦闘のRPGで、フリーバトルで好きなだけ鍛えてからイベントを進めることが出来ます。

 言うことは……それだけかな(笑)
 レベルを上げて物理で殴る、いつものKemcoRPGが形を変えただけですが、別に嫌いじゃないです。特にバグもないし、高さとか地形効果とか、頑張ってる感はあって、ゲームとしては非常に堅実な出来でした。
 この手のSRPGにしてはユニット毎の移動距離や攻撃範囲が広めに取られている印象で、つけるアビリティ次第でどのキャラにも活躍の機会があるのは良いかもしれませんね。

 ストーリーに関しては、たとえお世辞でも良かったとは言いたくありません。
 あらゆるキャラとのやり取りが中学生レベルで、読んでいて非常にきつかったです。
 キャラ立て、セリフ回し、選んだ単語、掛け合い、リズム感、全てが稚拙で、書き手の文章技術の未熟さ、そして経験値の無さが溢れ出ていました。
 スタッフロールにプランニングとシナリオを担当している人で、スタッフロールの一番最初に上がってくるのですが、このシナリオが世界観やストーリーの流れだけでなく実際にセリフも起こしているとしたら……なんか邪推しちゃうんですよね。
 各部署の人がこのシナリオ見て「うわ……」と思ったとしても、スタッフロールの一番最初に出てくる人でプランニングもしてるってことは(プランニングってなにする人?)、まぁ、偉いんでしょうね。誰も何も言えず、黙々と己の仕事に集中することでしょう。

 言った通り、SRPGとしての出来は、個人的には不満はありません。敵の属性耐性を確認するのに手間がかかったり、敵の持つアビリティの効果がわからなかったりといった不便はあるのですが、それも序盤のうちだけです。
 逆に、主人公のジョブクラスを選んだり、キャラを自作したりできるので最序盤の試行錯誤は楽しかったですね。主人公と自作キャラでは同じクラスでも性能が違ったり、どんなスキルやアビリティを覚えるのか先がわからないのがもやもやしました。
 でもどうせマス目で戦闘するならアークザラッドのような戦闘をずっとやりたいとここ数十年待ち続けています。どうしてみんなやらないんだろ。できないの? 著作権あったりすんの? いちいちコマンド開いて移動先指定して、さらにコマンド開いて攻撃を指示して……っていうSRPG特有の煩雑さを消し去った革命的戦闘システムだと思ってるんだけど、未だにこの戦闘方法をオマージュした作品に出会ったことがありません。

 特になんの感慨もなく終わるはずだったのですが、最後の最後で、まさかゲームクリアの達成感を味わうことになるとは思っても見ませんでした。
 裏ボスである黄昏の王をカオティックモードで倒せという実績なのですが、一周目では単なる硬くて強い、そこらのボスの延長上にいる存在にすぎなかったのですが、二周目に入って順当に強くなり、アビリティが追加されていたんですね。
 なんのことはない、「ターン開始時に一定量のHPを回復する」っていうよくあるアビリティなんですが、これのせいで難易度がぐっと上がっており、一筋縄ではいかない強敵にしあがっておりました。
 一発1000ダメージ入れば十分強いと思える世界で、ボスの体力は約60000、そしてターンを渡す度に4500回復していきます。生半可な火力じゃ削れない上に、特別ボス特有のチートスキルで味方は簡単に半壊します。

 初見の絶望感がやばくて、私もしばし呆然としながら、これからまたあの面倒くさい作業を繰り返して、貴重なアクセサリーを量産したり、キャラを新しく作って、専用に育てていくべきか悩みました。
 が、手持ちにある中でいろいろ組み直して、建てた戦略が驚くほどうまくハマり、無理だと思われた裏ボスに何もさせずに圧勝してやった時の達成感は、かなり気持ち良かったですね。その夜はぐっすり眠れました(笑)






 さて、需要があるかわからないし、もしかしたら調べればどこかに載ってるかもしれないけど、自力で見つけた嬉しさでカオティックモードの裏ボス・黄昏の王戦について攻略の標を置いておきます。ネタバレになるので注意してください。

 

 まず、一周目初見時に黄昏の王戦で必ず浴びる洗礼といえば、長射程・広範囲のあたおか(頭おかしい)スキル「カタストロフィー」ですね。カタストロフだっけ?
 エリアの8割くらいをカバーしていて、HP999カンストのキャラでも二発目は耐えられません。範囲内にいるキャラ全てが被弾し、おまけで防御率低下のデバフがかかる極悪スキルです。
 厳密なスペックとしては、射程距離が20でだいたいエリアの下限、地面タイルと溶岩タイルの境くらいまでが範囲になり、スキルの属性は風属性になります。
 唯一の弱点は3ターンに一回しか撃ってこないことで、これに備えてしっかりと風耐性を盛るか、ヒット&アウェイで避けながらチクチク入れていく。
 一周目ならこれで良かったんですが、二周目カオティックモードでは自動回復のアビリティが加わり、その戦略は通用しなくなりました。


 本攻略のカギになるのはアーシェのSPスキル「アブソリュートウォール」です。範囲内の味方全てにあらゆる攻撃を二度、無効化するシールドを張るスキルです。
 このスキルを確実に発動できるよう、SPを回復するアイテム、特に「闘神の秘薬」だけは作っておき、適当な補給係に持たせておきます。

 次に重要なのが、ゼノシード。ユニットの特徴として攻撃力とクリティカル率が高く、30%以上ある黄昏の王の防御率を無視してダメージを与える「ディスインテグレート」が超刺さります。消費MPが高く、本来なら連発は難しいのですが……。

 ここに来るまでに修練場をクリアする必要があるので、初回クリア報酬の「メイガスリング」を持っているはずです。消費MP-50%という効果を持っているのですが、もし一周目でもちゃんと修練場をクリアしていればこの時点で二つ持っていることになります。
 このメイガスリング二つをゼノシードに装備させれば……、そうです、ディスインテグレート打ち放題ですね!

 この最強のアタッカーにさらに火力を与えるのがルフィナです。ルフィナのスキル「リインフォース」は、掛けたそのターンのみ攻撃力が爆上がりするというもので、こいつを掛けてからゼノシードでぶっ放すのが基本になります。ルフィナのクラスアビリティで「効果時間拡大」をつければ、このリインフォースも2ターン持続するので維持が楽になります。

 この三人(+補給係)が黄昏の王攻略に対する主な柱になります。
 エリアの外周で王の攻撃を避けつつ雑魚を全滅させたら、3ターン毎のカタストロフの切れ目を狙って突入しつつ、メンバー全員に無敵シールドを張り(シールド効果範囲内のひし形にありったけ味方を敷き詰める。漏れた奴は見捨てる)、ボスの反撃範囲外ぎりぎりに陣取ります。
 近接多めのパーティーなら反撃を食らうことになり、無敵シールドのかけ直しが忙しくなりますが、反撃と攻撃で二回なので、三回目の攻撃までに張り直しは間に合うでしょう。

 敵が強いともらえる経験値やクリア時の経験値はおいしくなるし、敵が弱いとその逆である仕様で時間をかけても駆け抜けても、その戦力差はそれほど開かない仕様であること。本攻略において作戦のカギを握るのは全て固有ユニットであること。必要な装備も進行上必ず手に入り、必要なアイテムもISPの消費で簡単に作れます。
 ということで、黄昏の王との戦いの場に立った時点で、どのプレイヤーも最低限の戦力は整っているはずなので、上記の柱を軸に各々にあった戦術をお試しください。

2024年07月05日

564.アンビションレコード

アンビションレコード-2024_04_28-19-24-27.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「Ambition Record」のレビューです。

 ちょっと記憶があやふやなのですが(汗)、キャラモデルからマップから戦闘シーンまで全てが3Dで作られたExe-Create製のゲームは、セフィロティックストーリーズ以来かと思います。
 キャラモデルが二等身のころころしたデザインで、ねんどろいど?っていうのかな、あんな感じで案外可愛いんですよね。
 世界観もストーリーも、ドブに投げ捨てたくなる出来ですが、このキャラの見た目の可愛さでなんだか全部許せそうです(笑) カワイイは正義って本当だったんだ。

 ゴーストシンクやエルピシアなど胸を打つストーリーで、ようやく脂が乗ってきたと思ったらだいぶ時代が遡りましたね。全てを3Dで作り切った努力は評価しますが、やはりPS1しかもだいぶ黎明期の、「3Dポリゴンが熱いらしいから触ってみた、作ってみた」のような無名3D作品感がすごいです。
 非常にしょぼく、ボリュームも薄く、プレイフィールも快適とは言えないし、ついでにストーリーも世界観も酷いものですが、やっぱりキャラモデルだけはよく出来ていて、可愛くて許せました。

 国が内乱に遭っていて、金で動く傭兵団が活躍するって内容なのですが、大勢vs大勢の迫力のスペクタクルシーンなど到底作れるはずもなく、ではどうやってそんなシーンを描いたかといえば……、実況です(笑)

 バックで安い世界地図に、今どこにいるかを光点で示して、通常会話のようにお互いの司令官が実況するわけです。そんな三文芝居が本作の名物になるかと思いきや、山場を抜けて終盤の展開に差し掛かると、この実況もなくなって寂しくなっちゃいました。バカバカしすぎてなにげに気に入ってました。

 そういえばドラゴンシンカーやドラゴンラピスの作品説明で、堂堂とライトアップされていた有名作曲による楽曲提供が云々って、本作にもあなたさらっといるじゃないですか! ピコピコ音じゃないと世のゲーマーは認知してくれないのかしら。圧の強いピコピコより本作のようなテイストの方がよっぽど好きですけどね。

 ってことで、終わり! 閉廷! 君帰っていいよ、とは言わないよ。どうぞこちらからお帰りください。
 さ、つぎつぎ。

2024年06月28日

563.RPGolf Legends

RPGolf Legends-2024_04_25-16-51-57.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「アールピーゴルフ レジェンズ」のレビューです。タイトルにでかでかと表記されているので、これが正式名称です。
 Artic Netという海外インディースタジオのゲームですが、販売はKemcoが行っているので立派なKemcoゲーです。

 あー……えー……、どうしよう出てこねぇ……。
 最初に言っちゃうとクソゲーでした。ゴルフの楽しさ、RPGの楽しさ確かに少しはあったんですが、それよりも最初から最後までずっとストレスを抱えてプレイしてました。ゴルフにもRPGにも同じGが入ってるし、これくっつけたら超イケてね?って浅はかなノリが目に浮かびますね。そもそもこれ、RPGじゃないっス。

 RPGの定義がどういうものか知りませんけど、私個人の見解としては積み上げて強くなるベースがあるかが、一つのポイントだと思っています。レベルとか経験値ですよね。
 本作はいわばSFC時代のゼルダの伝説ライクなアクションアドベンチャーで、クラブセットを装備したり、アクセサリーを装備したり、あるいはコスチュームを変更することで戦闘やゴルフゲームに変化が現れる仕組みになっています。
 ゼルダって私はRPGだとは思ってないんですけどどうなんです? ブレワイやティアキンですらRPGと表現している人は見たことない気がする。

 でもって個人的嗜好でこの2D見下ろしタイプのゼルダアクションというのがまた好みでないというか苦手でして、非常に狭い武器のリーチで限られた4あるいは8方向のみの限られた角度でのアクションがそもそもイライラしちゃう性(さが)なんですよね……。
 まぁ、そこは私の好みの問題なのでいいとしても、移動スティックを離した瞬間にアクションのキャンセルがかかるのか、しょっちゅう攻撃が不発してダメージもらうし、そもそも画面が近すぎる上に敵は画面に現れた瞬間に攻撃判定を発生させるので見てから回避は不可能で、出会いがしらの一発をだいたい食らいます。アクションゲームなので敵の動きを覚えなければならず、単純に近づいて行って無心で殴る戦法は決まって潰されます。敵毎にシンプルながらも動きを覚えなければならない、この敵は攻撃を振らせて、避けてから攻撃、防御してから攻撃。
 こっちはゴルフしたいんじゃ! はよやらせろや。

 じゃあ逆に狩りを楽しもうと思うと、ちょいちょいやらざるを得ないゴルフゲームが邪魔になってくる……。広大な土地を必要とするゴルフコースのためにマップはやけにだだっ広く、その隙間や端っこに細々とダンジョンがいくつかあるだけ。敵を倒しても空虚で、ただ火の粉を払っている感が強いし、そのクセやけに強くて序盤は結構死にました。

 実績コンプまで遊びましたけど、本作、RPGとゴルフ、最高に楽しいものをダブルで楽しめてサイコー!っていうノリのわりには、どちらの要素も非常に半端な上にまったく相乗効果が出ておらず、二つを足して二で割ったという、どう反応すればいいかわからないほど一番つまらない化学反応になってしまっているんですね。二つ足したら三倍にも四倍にも、はもちろんのこと、足して十で割るとか二つ足したら霧散したとか、上にも下にもブレずに本当に単純に二つ足して二で割って50:50。

 ま、そんなわけで操作の滑らかさなどプレイ自体の気持ち良さは悪くないし、RPG否アクションアドベンチャー単体でも、ゴルフゲーム単体でも、インディーらしさ、お手軽さなど、普通にプレイする分にはそこまで悪い出来ではなかったです。
 とはいえ、この手のジャンルに若干の拒否感を持ちつつ、調和する気のない二つのチグハグな要素を満遍なく作業しつつ、足して二で割ることに全力を注いだので世界観やストーリーやキャラクターなどの要素は全力でハリボテスルーで、ついに私の堪忍袋の緒が切れたのが実績取得作業でした。

 本作には実績コンプにあたっていくつか作業をする必要があるんですが、たとえばマイホーム購入+今後必要になるクラブセット作成のための素材購入費諸々含めておよそ50万ゴールド。これ、どうやって貯めますか? ちまちま敵を倒して、落とした素材や小銭をかき集めますか? それとも、のんびり釣りをして一匹数十ゴールドで売りさばきますか? あるいは、やはりのんびりコースを回って、好成績を修めた時のみもらえる500ゴールドを溜めますか?
 否、お店で素材を買い込み(原価110ゴールド)、作って売り払う(一個あたり390ゴールドの儲け)のが近道でしょう。
 素材100個買って、クラフト台で連打して売れば三分ほどで一往復39000ゴールドいけます。ゴールドクラブを手に持って素材を買えばもうちょい上乗せできます。

 あるいは、秘密の実績の中にカニを500匹倒すって実績があるんですが、序盤の島の海岸沿いにはそれなりにカニが大量に湧いてるんですよね。これを片っ端からぺちぺち潰していくんですが、まぁなんの益にもならないんですが、スピーディーなので意外と気持ちいい時間ではあるんです。

 こんな時にね、奴が来るんですよ。クラッシュです。
 裏で一回一回プロファイルセーブとか、実績行動要件とかチェックしてるんでしょうね、知らんけど。紫ボールを作るために連打してる時に限って、あるいは海岸を走り抜けてカニをぶん殴ってる時に限って、突然落ちやがるんですよ。
 回避方法がイマイチよくわかりません。時間を置くと良いのかとも思いますが、落ちて起動し直して、ロードして一発目にまたクラッシュなんてこともザラにありました。

 さくさくいけば金策もカニョサイド(カニ+ジェノサイドでおもろいワードできたで~、これコンセプトでゲーム作ろうや!)も15分もあれば完遂できそうですし、なんだかんだでこの時間はプレイヤーにとって楽しい単純作業でもあります。これがほんの少し作業しては念のためにセーブして、時間を空けて、いやカニはおそらくセーブとは別だからとにかく殺せりゃ落ちても問題ないはずとかモヤモヤしながらなんだかんだで一時間近く格闘してました。
 本来楽しいはずのこの時間が苦痛の時間に裏返ってしまうのは、やはり開発陣は戦犯といって差し支えないでしょう。手に負えないことはやらないでいただきたい。

 なんか、今回は珍しく感想が出てこなかったので四苦八苦していたら、とりとめのない駄文どころかネガティブな文章ばっかりになってしまいました。
 他にもあるのよ、ノーヒントな集め物とか、気づかなかったら詰んでたわって場面結構あって冷や汗かいたし、自宅にあるアーケード型ゴルフのミニゲーム、あれが過去の実機の移植なんだとしたらお前らゴルフには相当こだわりがあるってことじゃん? そんなゴルフを愛するゲーム制作者が、ゴルフクラブを武器として扱っていいんですかってハナシ。
 ストアのPVとタイトルロード画面とゲーム画面のイラストに統一感が無いし。PVだと随分とRPG要素を推してるようだけども、実際遊んでみるとどうしてもRPGだとは思えないし。
 変わり種のタイトルだからほんの少しは期待していたんだけども、まぁ、こういう日もあるよね。

 Kemco修行、やっとこ折り返し地点ってとこかしら、ほんの少し終わりが見えてきたのが今のところの精一杯。しんどいわぁー。次の作品は楽しいゲームでありますように。たまに、なんで厳しい貯金をわざわざ切り崩してこんなゲーム買わなあかんのかって疑問に思う。

2024年06月21日

562.エルピシアの魔剣少女

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 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「エルピシアの魔剣少女」のレビューです。

 以前レビューした彩色のカルテットの精神的続編……っていうほど繋がりが深いわけではありませんが、いろいろと一皮剥けて遊びやすくなったカルテットでの一場面を思い出させてくれる描写があったので、ゲームプレイとしての印象は満点でしょう。
 その上今回はお話が非常に良く、いつしか自分も感情移入して登場人物たちの悲喜こもごもに一緒になって感情を揺さぶられていました。いやぁ、佐川ちゃん(Exe-Create製の作品でいつもシナリオライターを務めてる人 笑)もついにこの領域にまで達しましたか! しょーもないギャグやシナリオを描いてた時期を考えると、ここで涙腺をやられるとは非常に感慨深いものがあります。すっごい上から目線で申し訳ないですけど、Kemco修行と称してKemco作品を古い順に追いかけてきた身として、シナリオのみならずゲームシステムやプログラムのパフォーマンス、BGMやゲームプレイの爽快感など、本当に少しずつ改良を重ね、大手の大作ゲームには真似できない試験導入の形で毎回新しい要素を入れては改変したり、やっぱり消してみたり……その過程でついに一つの極致に辿り着いたのが、本作かもしれません。

 いやね、本作ストーリーが素晴らしいんですけど、至る所に遊び心やゲーム世界観としての手が込んでいて、いろんな要素がちゃんと絡み合って相乗効果を成しているんですね。
 たとえばストーリー進行に沿って戦闘画面での魔剣が色や形を変えていったり、本作の重要ヒロインであるエリスのモーションが変化したり。
 あるいは、本作の全てのアイテム、装備、スキルにも一つ一つフレーバーテキストが設定してあって、これが意外と読むのが面白く、世界観の深堀に繋がっているんです。

 その上でやっぱりいつものKemcoゲー、最後にはハッピーエンドが待っているとわかってはいても、コレット化現象(テイルズオブシンフォニア)には同情を禁じえず、面白かったですねぇ。……これを言いたくてネタバレしちまった(汗)

 エンディングは大団円ながらも、そこはかとなく不穏の気配を滲ませているので、もしかして続編、あるのかな。
 絵柄も可愛く、非常にお勧めの作品です。

2024年06月14日

561.聖戦クロニクル

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 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「聖戦クロニクル」のレビューです。

 相変わらずのグラフィックぶっぱのHit-Point製KemcoRPGですが、もはやこのグラフィッククオリティは見慣れたもので、今回はそれ以外の様々な手抜き……なのか、技術力やアイデアの稚拙さ……なのか、そんな粗がよく見えたプレイでした。
 今までもこういったことはあったものの、それを気にさせないストーリーテリングの妙や、戦闘バランスの秀逸さなどがあったのですが、今回はそのどれにも没頭することができず、結構苦痛の時間でした。
 戦闘やら画面切り替えやらでどんどんBGMが切り替わるからってのを見越してか、基本的には1フレーズのリピートだし、建物の中の構造は数パターンのコピペだし、イベントでのキャラやMOBのモーションは歩き以外は瞬間移動だし……。
 それでもいいよって思える何かが、今までの作品にはあったんですけどね。本作はHit-Point製の中でも古い方の作品なのかも。

 プレイしてしばらく眺めていると突然主題歌が鳴り出しちょっと驚かされます。安っぽいですが、アニメーションがあり、歌手が歌を歌ってくれます。
 ん、まぁ、……なんにも入ってこないんですけどね。ラストの打ち切り感が笑えるレベル。

 ストーリー自体についてはそれほど酷い出来ではありません。最初は専門用語のラッシュで非常に混乱しますが、おいおい理解できるようにはなっていて、キャラ立ちも悪くはないし、伏線の張りやその回収も別に悪くないです。仲間同士の絆を深める描写も悪くないし。
 でも、どこまでいってもそこまで悪くない止まりで、別に良くはないのがとても気持ち悪い。

 ただ説明不足感は否めなく、とあるタイミングで重要なキャラクターであるはずの守護獣に、見慣れない奴がしれっとパーティーに仲間入りしていた時はかなり恐怖しました(笑) バグかと。
 あとで一生懸命今までのやりとりを思い返してみると、あるキャラが事前に他のキャラの守護獣を預かっていた、そしてそのキャラがパーティーに加入したから、キャラとそれに対応する守護獣、加えて預かっていた主不在の守護獣まで加わったんですね。
 回想シーンで一言そんなセリフがあったきりで、以前も以降も一切触れられてこなかった守護獣なのでマジでびびりました。扱いがひどすぎるよ。この守護獣のみ、イベントで一切の役割や活躍、セリフすらないくせに、タイトル画面にどうどうと描かれてます……。お前だよ鳥。

 本作で一番イライラしたのは戦闘リザルト画面です。
 メニュー操作も戦闘中のコマンド操作も非常に軽快で、カーソルの移動や決定など快適なのに、どうしてこの画面だけこんなに反応が悪いのか。
 経験値その他をゲットしましたってそのページを送ってもとの冒険画面に戻るためにAボタンを一回押せばいいだけなのに、試行回数の7割は反応せず、結果的にこのリザルトは常にAボタン連打で過ごす羽目になりました。
 受け付けてくれるタイミングもまちまちなんですよね。たぶん、裏でチェックポイントの更新セーブとかしてるんでしょうけど、一度で済むはずのボタン押下をいったい何度やらせるんだって常に思ってました。

 戦闘バランスは難しめだと思います。ボスはもとより雑魚も結構タフで強いので、せっかちには向かないかもしれないですね。私は若干せっかちプレイだったので、イライラするほどではなくとも、戦術や強化の方向性が定まらず、お話に身が入らない時期もありました。
(最強の戦術はゾンビアタック。全滅しても所持金を「半分」にして戦闘を続行できるので、自動回復で削りきれないような敵でもなければ、そのうち倒せます。やばすぎ)

 一番楽しく、集中して遊べたのは終盤になって、装備の強化素材を集めて回ってた時かもしれない(笑)

 この強化システムを始めとするゲームの要素、ゲームプレイのレスポンス、お話づくり、世界観、どれも一つ一つ覗いてみると無難によく出来ています。が、それらをまとめて一つのゲームにすると、なぁんか、いまいちしっくりこない。常に「コレジャナイ」、このゲームはどこを目指してるのか、自分はどうしたいのか、この世界はどういう方向に行きたいのか、いやいや、この作品は商品として何を狙って作られたのか……、無難に出来てるくせにどうにもパーツの隙間が気になって集中できないゲームでした。

 ……本作の攻略の直前にダクソ2をプレイした私も悪い(笑)

2024年06月07日

560.Dark Souls II: Scholar of the First Sin (Xbox One)

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 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「ダークソウル2: スカラー・オブ・ザ・ファーストシン」のレビューです。

 ダークソウル2自体は大昔の360時代にプレイしたことがあるのですが、少し前にダクソ1が無性にプレイしたくなった時につい一緒に購入してしまった、DLC全部入りのリマスター版ですね。私にとっての初ダクソはむしろこっちなので懐かしさとともに、記憶は既に風化してしまっているので、ほぼ初見プレイを大いに楽しむことが出来ました。

 こうして遊んでみると、たしかに1と2の作風の違いというのは分かる気もするんですが(ソウルシリーズで唯一、その生みの親が関わっていないらしいです)、私にとってはやはりこれも立派なダクソ。全然普通に楽しかったです。
 言うてまだ1と2しか遊べていないので明言は難しいですが、なんとなく今作では特にボスが強く、硬く戦闘時間が長引きがちな気がしました。初見殺しの壁を越えて敵の動きがわかれば案外サックリ倒せた1に比べ、2ではそこからミスなくしっかり削りきるまでがしんどかった気がします。NPC白霊を呼んだからかもしれませんが。
 多数で攻めてくる敵配置や、ターン制を強要してくるボスなど、かなりオンラインマルチプレイを意識したデザインだと思っています。

 ただ、それよりも私の中で1と2の違いが浮き彫りになったのが、良くも悪くもその世界観です。個人的にはまったく悪いとは思っていませんが、たとえるなら1の世界観というかステージの作りは、新宿駅の地下を徘徊しているようなイメージです。いろんな見どころがあるとはいえ、ロードランという狭い地域、あるいは新宿地下街、いや、なんだろ、神室町(笑)をあちこち「冒険」しているイメージでした。王国の城壁に沿って必然的に形成された場所を、ぐるりと冒険していきます。山手線かな。

 それに対して本作は京王線を直進しているイメージ。駅そのものの解像度は1に比べ劣りますが、駅から駅へ、どんどん地域が変わっていって、より遠くへ、遥かな地へ「旅」をしているイメージが強かったです(ちなみに京王線は、京王八王子駅から始まり、高幡不動、調布、府中などを経て新宿駅に辿り着きます)。
 メトロイドヴァニアタイプや、作り込まれたオープンワールドの箱庭の街をあっちこっちうろうろするよりも、ドラクエなどのような街から街へ、地域から地域へ、大胆に景色を変えつつ「遠い所へ来たな」っていう旅する感覚が私は大好きなんですよね。

 また、非常に哲学的で、あらゆるものに意味を持たされているかのような1ももちろん良いですが、強靭な四肢に翼を持つ、まさしくドラゴンと呼ぶに相応しいドラゴンが出てきたり、正統派ダークファンタジーな本作もすっごく良いじゃないですか。
 シリーズの中でも最悪の糞ステージと名高い「アマナの祭壇」は、清濁併せ呑み、ダークソウル1でも3でもない、ダークソウル2らしさの全てが詰まっていて、個人的には神マップだと思っています。神秘的なのに拠り所が無く、壮大なのに窮屈で、癒されるのに不気味で。しかも見慣れたフォルムなのにとんでもないギャップを持つ唄うデーモンとか、私大好きなんですよね(笑) 360の初プレイ時には仰天しました。

 だから私は2が好きですよ。
 ステージ数が非常に多く、従ってボスの数も多くボリュームが凄まじく、二周目までは非常に楽しく冒険できましたが、さすがに三周目はおなかいっぱいでした。ミリオンルートって素晴らしい。

 そうそう、実績コンプの上で避けては通れないマラソンですが、しんどくはありましたが、思ったほど辛くはありませんでした。鐘守のランク上げは画期的な方法が開発されて一時間ほどで終わりましたし、太陽メダル集めも、ハイスペック版になって敵の配置が見直されたおかげで、オリジナルよりは楽になった……はずです。360時代はまだ人がいたのでマルチで集めましたから。
 とはいえメダル集めはドロップ率が渋く、半日は潰れましたね。

 以前遊んだ1のリマスター版よりも、人はいまだ多くいる印象を受けました。半透明の幻影はそこかしこにいますし、メッセージの量も豊富です。侵入も、けっして多くはありませんが何回か受けました。彼らは皆極めきった玄人ではなかったので、逆に楽しかったし、負けても嬉しかったです。また、なんとなく侵入を試みて、偶然マッチした世界に闇霊として侵入し、ホストをぶっ殺して帰ってきたときは、ホストから「このゲーム遊んでて初めて侵入されたよ!ありがとう!GG!」なんてメッセージをもらって、得も言われぬ感慨を得たりもしました。
 なにより、自分が書いたメッセージがリアルタイムでちょいちょい評価されましたって通知が来るんですよ。だからこそ、今このゲームを遊んでいるプレイヤーが他にもいることを実感できて、元気が出てきたりしました。
 ただし、やっぱり白霊で呼んで呼ばれて共闘したり、鐘楼やネズミの誓約での本格的なマルチプレイは絶望的です。あの頃はやっぱりマルチ主体のマップは危険地帯で、思うように探索が進まない地域だった記憶があるので、そこだけは少し寂しかったですね。

 脳に目がある(それはブラボ)とかいう、すさまじい完成度だけど、そこに飛び込むなら自分も何かしら覚悟がいるような世界観よりは、シンプルに美しく壮大で、それでいてしっかりダクソな本作は、ソウルシリーズの黒歴史と言われようとも、本作にしかない美点があります。めちゃくちゃ楽しかったです。

 わかってはいたけど、だいぶ時間を使っちゃったので、ここからしっかり腰を入れてKemco修行、頑張りたいです。めっちゃリフレッシュできたわ~。

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