リサジュー図形(パラメータによって複雑に形を変えます)
リサジュー図形は x, y 共に単振動ですから式はとても簡単な形をしています:
x = a sin(ω1θ + α)
y = b sin(ω2θ + β)
y = b sin(ω2θ + β)
しかし、リサジュー図形はパラメータの選択によって複雑に形を変える奥の深い図形です。パラメータは合計で 6 個ありますが、式を見てわかるように、a, b はそれぞれ x と y の範囲を指定するだけですから、ここでは a = b = 1 に固定して、ω1, ω2, α, βの 4 つのパラメータを動かしてみます。
リサジュー図形は角振動数の比 ω2/ω1 および位相差 α−β によって形が決定されることが知られています。また特に ω1 = ω2 のときは楕円になります。角振動数の比が有理数のときは閉曲線を描きますが、無理数であった場合には複雑な曲線を描き、変数θを全実数で定義すると長方形の内部を塗りつぶしてしまうことが知られています。一例として、 ω1 = 2, ω2 = √7 のグラフを −8pi < θ < 8pi の範囲で描いてみます:
θの範囲を広げればグラフは密になっていきますが、真赤に塗りつぶされた正方形なんて載せても仕方ないので、ほどほどにしておきました。
リサジュー図形の変形
最後にリサジュー図形を次のように変形させてみます。x = a sin(ω1cosθ + α)
y = b sin(ω2sinθ + β)
y = b sin(ω2sinθ + β)
変数θを cosθ, sinθ に置き換えてあります(三角関数が入れ子になっています)。さてどのようなグラフが描かれるでしょうか?
やはりパラメータの取り方によって激しく形を変化させる図形群です。特に位相差 α−β の選び方によってはグラフが片側(x > 0, 或いは x < 0)に寄ってしまうことがあります。これはリサジュー図形では見られなかった性質です。