問題04 三角関数を含んだ分数関数の微分 [高3★★★☆☆]
(1) cosx + sinx = 0 をみたす最小の正数 α を求めてください。(2) 0 ≦ x < α の範囲で f(x) を次のように定義します:
y = f(x) のグラフの概形を描いてください。
解答04(商の微分公式は使わないほうがいいです)
(1) 三角関数の基礎問題です。cosx と sinx を合成公式で式を変形します:
問題には「最小の正数」と書かれていますから、
が答えとなります。
(2) 0 ≦ x < 3pi/4 の範囲で考えます。
f(x) の微分には商の微分公式を用いてもよいのですが、式がごちゃごちゃと見にくくなってしまって間違いやすいです。もう少し見通しを良くするために、f(x) の分母・分子を cosxsinx で割ってみます。
ここで u = 1/sinx, v = 1/cosx と変数変換すると、
となりますから、あとは合成関数の微分公式を用いて、
が得られます。極値をとる x を求めるには f'(x) = 0 とおいて、
u' + v' = 0 (*)
という方程式を解けば良いことがわかります。
ですから、これを (*) に代入して整理すると、
cos3x - sin3x = 0
が得られます。左辺を因数分解して、
(cosx - sinx)(cos2x + cosxsinx + sin2x) = 0
(cosx - sinx)(1 + cosx siny) = 0
したがって、
cosx = sinx (a)
sin2x = −2 (b)
の2つの方程式が得られますが、
(b) が解をもたないことは明らかです(−1 ≦ sin2x < 1)。 よって (a) から
が得られ、このとき f(x) は極値
をとります。 x ⇒ α = 3pi/4 の極限を考えると、分母は 0 に近づき、分子の符号は負になります(cosx < 0, sinx > 0)から、−∞ に発散することがわかります。さらに f(0) = 0 です。以上よりグラフの概形は下図のようになります。
理系英単語C 弧度法
circular method 弧度法
circle 円
radius 半径
circular constant 円周率
central angle 中心角
sector 扇形
arc 弧
radian 弧度
circle 円
radius 半径
circular constant 円周率
central angle 中心角
sector 扇形
arc 弧
radian 弧度
sector は 切り取られた(sect)ものというニュアンスを含む英単語で、「分野、部門、区域、作戦地区」などの意味で用いられます。