1, 3, 9, 27, 81, 243, 729, 2187, 6561, 19683, ...
の各項を 5 で割ったときの余りを並べてみると、
1, 3, 4, 2, 1, 3, 4, 2, ...
というように周期 4 で同じ数字が繰り返されます。このように、ある種の単調な規則をもつ数列は、各項を適当な数で割って余りを並べてみると周期性があることがわかります。
平方数の剰余数列
平方数を並べた数列
1, 4, 9, 16, 25, 36, 49, 64, 81, 100, 121, 144, ...
を 3 で割って余りを並べてみると
1, 1, 0, 1, 1, 0, 1, 1, 0, 1, 1, 0, ...
というように周期 3 で (1, 1, 0) を繰り返します。 4 で割ってみると
1, 0, 1, 0, 1, 0, 1, 0, 1, 0, 1, 0, ...
というように 1 と 0 を繰り返すだけです。平方数を 4 で割った余りは 1 か 0 であることは一般的によく知られた事実です。
立方数の剰余数列
立方数を並べた数列
1, 8, 27, 64, 125, 216, 343, 512, 729, ...
の各項を 2 で割って余りを並べてみると
1, 0, 1, 0, 1, 0, 1, 0, ...
となっています。立方数は奇数と偶数が交互に現れるということです。
an+1 = 3an + n
漸化式 an+1 = 3an + n で定義される数列
1, 4, 11, 26, 57, 120, 247, 502, 1013, 2036, ...
を 4 で割って余りを並べてみましょう。
1, 0, 3, 2, 1, 0, 3, 2, 1, 0, 3, 2, ...
これは周期 4 の数列となっていますね。
フィボナッチ数列
前の2項を足して次の項を作るという、有名なフィボナッチ数列
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, ...
もまた剰余に関して周期性があります。たとえば 11 で割って余りを並べると
1, 1, 2, 3, 5, 8, 2, 10, 1, 0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 2, 10, 1, 0, ...
というように周期 10 の循環数列となります。剰余はエクセルの MOD関数を使えば簡単に調べられるので、皆さんも色々な数列で試してみてください。