Arctanx の導関数
今回は次のような偶関数をベースにします。これは逆正接関数 arctan(x) の勾配を表す関数(導関数)です。
つまりこの関数を積分すると arctan(x) が得られます:
この積分はよく出てくるので丸暗記してしまっても損はありません。
arctan(x) はアークタンジェントと読み、次のような関係があります。
y = arctan(x) ⇔ x = tany
arctan(x) を tan−1(x) と書くこともあります。
[1] に x をかけてみます:
奇関数ですね。 x < 0 で負の値をとるようになります。
この関数にさらに x をかけると再び偶関数になりますが ......
今度は原点で谷を作ります。 [1] が原点で最大値 1 をとる関数ですから、 x 2 をかけると原点近傍は y < 1 となります。漸近線は y = 1 です。次はこの関数の分子に x の項を加えてみます:
対称性は失われますが、やはり漸近線は y = 1 です。
分子・分母ともに2次式であることに変わりはないからです。
最後に [1] に sinx と xsinx をかけて奇・偶の周期関数を作ってみます:
いずれも振動しながら両端(x → ± ∞)で y → 0 に収束していきます。
⇒ なんとなくの数学日記(昔書いた小説を載せました)