アフィリエイト広告を利用しています

2016年07月07日

合同式で余りを求めます

 ≫ [Amazon書籍] Angular アプリケーションプログラミング

 当ブログ初登場の合同式を用いる問題です。
 現在のカリキュラムでは数学TA で学ぶようですね。
 合同式になじみのない人は、下のほうにある解説を読んでから問題に挑戦してください。

問題25 合同式で余りを求めます [高1★★☆☆☆]

 自然数 n = 2951413 を 9 で割ったときの余りを求めてください。

[ヒント] 筆算で商と余りを求めるとか、なしですよ。念のため。
    ちゃんと合同式を使った解答を作ってください。


合同の定義


 整数 a, b に対して、a − b が m で割り切れるとき、

                 a ≡ b (mod m)

と書き、a と b は法 m について合同であるといいます。

 この一般的な書き方は分かりにくいので、もう少しくだけた表現で書き直すと、

 整数 a, b を m で割ったときの余りが等しいとき、

                 a ≡ b (mod m)

と書き、a と b は法 m について合同であるといいます。

 ...... やっぱり今ひとつ分かりにくいかもしれませんので、実際の数で確認してみます。
 たとえば、

a = 21, b = 13

という数を選んでみましょう。それぞれ 8 で割ってみます。

a/8 = 21/8 = 2 余り 5

b/8 = 13/8 = 1 余り 5

となって余りが等しいことがわかります。なので 21 と 13 は 8 を法として合同で、

21 ≡ 13 (mod 8)

と書きます。ところが a, b を 7 で割ると、

a/7 = 21/7 = 3 余り 0

b/7 = 13/7 = 1 余り 6

となって、21 と 13 は 7 を法とした場合には合同ではありません。

合同式の加算・減算・乗算・べき乗


 a1 ≡ a2, b1 ≡ b2 (mod m) のとき、

 (1) a1 + b1 ≡ a2 + b2, a1 − b1 ≡ a2 − b2

 (2) a1 b1 ≡ a2 b2  (3) a1n ≡ b1n

 証明は易しいので省略します。気になる人は教科書やネットで確認しておいてください。
 ここでは具体的な数を使って上の定理が成り立っているかを確認しておきます。

 8 ≡ 5, 7 ≡ 4 (mod 3) を使って確かめてみましょう。
 a1 = 8, a2 = 5, b1 = 7, b2 = 4 です。

(1) a1 + b1 = 15, a2 + b2 = 9 ですから、

15 ≡ 9 (mod 3)

 加算について確かに成り立っています。 a1 − b1 = 1, a2 − b2 = 1 ですから、

1 ≡ 1 (mod 3)

 減算についても成り立っています。

(2) a1 b1 = 56, a2 b2 = 20 です。

56 ≡ 20 (mod 3)

 乗算も成り立っています。実際に割り算をしなくても、左辺 − 右辺 = 36 が 3 で割り切れることがすぐにわかります。

(3) とりあえず n = 2 だけ確認しておきましょう。 a12 = 64, a22 = 25

64 ≡ 25 (mod 3)

 べき乗についても成り立っていますね(左辺 − 右辺 = 39)。
 ⇒ 問題 25 の解答はこちらです!  
検索
Excel VBA 数学教室
数学問題集(解答付き)
下剋上算数
ベクトル解析
サッカーマティクス
Excelで学ぶ統計解析
和算的思考力
学び直し
整数論の理論と演習
大人が手こずる算数
東大生の知恵袋
フーリエ変換
インド式秒算術
Excelで学ぶ微分積分
Excel 数学シミュレーション
オイラーの贈物


ファン
最新記事
カテゴリーアーカイブ