運び屋をしているスチュワーデスのジャッキー・ブラウンが、運ぶ金をごっそりと頂く計画を遂行していくクライムサスペンス。
ジャッキーを演じるのはジャック・ヒル監督の『Coffy』(1973)で大インパクトを与えたパム・グリア！ この頃(1970年代)の彼女はカッコイイし、今でもあのスーパーセクシーダイナマイトバディは忘れられません。
他にも『Hit Man』、『The Big Doll House』、『Foxy Brown』、『The Big Bird Cage』など出演作は沢山あり、逆に当時より今観たほうがカッコイイのでは？という作品ばかりです。 ちなみに本作のポスターは『Foxy Brown』を真似てます。 メジャータイトルではスティーヴン・セガールの『Above the Law』や『エスケープ・フロム・L.A.』や『マーズ・アタック』、キアヌ・リーブス『ビルとテッドの地獄旅行』等に出演してます。 最近も日本で5月から公開中のトム・ハンクスの『幸せの教室』に出演しています。

原作はエルモア・レナードの小説『ラム・パンチ』、これをクエンティン・タランティーノが監督・脚本で製作。 タランティーノが『パルプ・フィクション』の次に単独で撮った映画で、2つともちょっと長尺でほぼ一緒のランタイムです。
出演はパム・グリア、サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・フォスター、ロバート・デ・ニーロ、ブリジット・フォンダ、マイケル・キートン、他。
本作でのサミュエル・L・ジャクソンは見た目のインパクト大で、恐いです。 あの顔に編んだ顎ヒゲ、長髪を後ろでポニーテール、前から歩いてきたら思わず目を逸らしてしまいそう･････。 後半で髪を結んでない場面がありますが、ほぼ落ち武者です･････

そしてメインキャラの一人、ロバート・フォスター。 仕事一筋で生きてきた男がジャッキーに会った瞬間、何かがビビッときた保釈業者マックスを好演しています。 本作ではアカデミー賞助演男優賞にノミネートされています。 『アリゲーター』、デヴィッド・リンチ監督の『マルホランド・ドライブ』、最近ではジョージ・クルーニー主演の『ファミリー・ツリー』に出演しています。
ブリジット・フォンダがオデールの囲ってる女の一人を演じてますが、見事ですね。 いそうですね、こういうわがままな若い女の子。
ロバート・デ・ニーロは出所したばかりの冴えない男ルイスを････ロバート・デ・ニーロでなくてもといいのでは？ と思ってしまいますが、存在感がやっぱりあります。
あと、『バットマン』のマイケル・キートン、『ラッシュアワー』シリーズのクリス・タッカーが出演しています。

ジャッキーがいつからこの計画を練っていたのか、または思いついたのか････。
以前より考えていた？　警官に捕まって留置所に入ったとき？　マックスが銃を受け取りに来た朝？　ショッピングモールでマックスと話しているとき？
見所は後半に凝縮されています。 それまではちょっと退屈かも････。

value ： ★★★★★★★★☆☆ [ 9 / 10 ]

"パルプ"の意味
・柔らかく湿った形状のない物体
・質の悪い髪に印刷された扇情的な内容の出版物

ギャングとそれに関わる人達の出来事をオムニバスっぽい感じで魅せるクライムアクション。
監督はクエンティン・タランティーノ。 出演はサミュエル・L・ジャクソン、ジョン・トラボルタ、ブルース・ウィリス、ユマ・サーマン、ヴィング・レイムス、ハーヴェイ・カイテル、ティム・ロス、アマンダ・プラマー、クリストファー・ウォーケン、エリック・ストルツ等のタランティーノ・キャストが勢揃い。
有名どころは置いといて、ヴィング・レイムスは『Ｍ：Ｉ』シリーズのルーサー役の人、アマンダ・プラマーは『ミリオンダラー・ホテル』のビビアン役の人、名優クリストファー・ウォーケンは『007 美しき獲物たち』、『デンバーに死す時』他多数、エリック・ストルツは『ザ・フライ２』のマーティン役の人、などである。
またスティーヴ・ブシェミがちょこっと出てるとこがいい(バディ・ホリー風ウェイター)。 変装してし、顔が映るのは2秒くらいなので観ても分かりませんが････

本作には色んなキャラが登場するが不思議と覚えやすし、会話もいたるところで繋がりをみせる。よく練られていると感心します。
よく取り扱われるシーンの一つにツイストのダンスシーンがあるが、ジョン・トラボルタがフューチャーされることが多い。 しかしユマ・サーマンのほうががカッコイイです、目つきとか。
あと台詞の変わりにアニメーションで表現(店に着いたミアがヴィンセントに言う "あなたひょっとして････" と指で四角形を書く)しているところがあるが、中々作品とマッチしていておもしろい。
また映画の中でヴィンセントがトイレで読んでいる本、Peter O'Donnellの「Modesty Blaise」を原作とした映画『My Name Is Modesty：A Modesty Blaise Adventure』(マイ・ネーム・イズ・モデスティ)がある。 製作にタランティーノが参加しているのが面白い。

そして最後まで分からないマーセルスの"ブツ"、ケースの中身(最後どころか明かされないまま終わる)。 ケースの中身は何なんだー！･････今でも明かされていません。
個人的に思っているのが、ケースを開けたとき黄金色の光を放つことから、
"金で出来たこけし"(電動ではない)、または"金で出来た貞操帯"ではないかと･････

value ： ★★★★★★★★★☆ [ 9 / 10 ]

主人公のホーマーの旅を通して、人それぞれの生き方や置かれた環境で、どう生きるかを選択していく人々を描くヒューマンドラマ。
本作は第72回(1999年対象)アカデミー賞で助演男優賞をマイケル・ケインが受賞し、他にも脚色賞を受賞している。 ちなみのこの年の作品賞、最多賞はサム・メンデス監督、ケヴィン・スペイシー主演の『アメリカン・ビューティー』である。
監督はスウェーデンのラッセ・ハルストレム。本作の次にジョニー・デップ出演の『ショコラ』を撮っている。
出演はトビー・マグワイア、シャーリーズ・セロン、マイケル・ケイン、デルロイ・リンドー、キャシー・ベイカー、他。

トビー・マグワイアは日本では来年2013年に公開予定のレオナルド・ディカプリオ主演の『The Great Gatsby』(華麗なるギャツビー)にニック・キャラウェイとして出演しています。2013年、楽しみな映画の一つ。
※米ワーナー・ブラザーズが公開延期を決定、2013年夏、全米公開予定に。

シャーリーズ・セロンは『スノーホワイト』が記憶に新しい。 他にも2011年の主演作『ヤング≒アダルト』が7月にリリースされています。 今後も話題作に続々出演予定です。 まず2013年全米公開予定のマッド・マックス最新作『Mad Max：Fury Road』、そして『ハンコック２』(公開未定)、『スノーホワイト２』(公開未定)と続きます。 そして出演最新作『プロメテウス』がいよいよ日本でも8月24日から全国公開されます。 8月4日から拡大先行上映中です。

マイケル・ケインの最近の出演作『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』、最新作は『ダークナイト ライジング』。現在日本でも公開中です。

デルロイ・リンドーはメル・ギブソン主演の『Ransom』(身代金)やニコラス・ケイジ主演の『60セカンズ』での役から、刑事役のイメージがある(個人的に)。 目立つところでは、あと『ザ・コア』の"バージル号"(地中にもぐる船)の開発者エドワード・ブラズルトン博士かな･･･『ロミオ・マスト・ダイ』のギャングのボスもあるか。

キャシー・ベイカーの新作が8月3日にリリースされています、ジェラルド・バトラー主演の『マシンガン・プリーチャー』。

そしてエリカ・バドゥも出ている。エリカ・バドゥはR&B歌手です(レゲェっぽい感じも入ってるような･･･)。 デビューの時、少し話題になりましたね。 グラミーもR&B部門で受賞していたはず(違ってたらすいません)。 今回はMr.ローズの娘として、父親に犯され続け妊娠してしまう娘役を演じてます。 他にも『ブルース・ブラザース2000』やドキュメンタリー映画に出演しています。 エリカ・バドゥのデビュー・アルバムと最新アルバムを紹介しときます(下記参照)。

あとマコーレー・カルキンの弟、キーラン・カルキンも出てます。 そこまで似てませんが顔の系統が一緒ですね。

トビー・マグワイアが演じるホーマーの人の良さ、人間性、素直さが良く伝わってきます。トビー・マグワイアっていい人がほんと似合いますね。 同じように生きようとか、参考にしようなどとは思いませんが、観ているうちに共感してしまいます。
そして生まれつき孤児のホーマーを自分の子の様に育て、後を継いで欲しいラーチ先生もけなげというかかわいい。最後はちょっとかわいそうだが。
あとシャーリーズ・セロンのプリプリお尻が拝めます･････ョ。
落ち着きたいときやのんびりしたい時にみるのが良いかと。
最後に"サイダー・ハウス"とは、作物を収穫し、箱に積み込んだり、絞ったりする場所のことです。
原作はJohn Irving(ジョン・アーヴィング)の1985年の小説「The Cider House Rules」(映画と同名)。 代表作にベストセラーの「ガープの世界」がある。

value ： ★★★★★★★★☆☆ [ 8 / 10 ]

ノーサンプトンシャー州ウェリングバラに実在する靴メーカー”W.J. Brookes Ltd”をモデルとし、オカマ用ブーツで工場を再生させようとする男のドラマ。 実話として売り込まれたが、映画の内容は映画用に作られたもので事実とは違う。 タイトルのキンキーは"変わり者"といった意味(他にもいくつかある)をもつ。

監督はイギリスのジュリアン・ジャロルド、現在52歳。 本作の後、アン・ハサウェイ、ジェームズ・マカヴォイ出演で『ジェイン・オースティン 秘められた恋』(2007：伝記ドラマ)を撮っている。 最近(2012)の作品としてはシエナ・ミラー主演で『The Girl』(原題)がある。 本作と関係ないが、シエナ・ミラーも美人さんですね･･･(下記参照)。

出演はジョエル・エドガートン、キウェテル・イジョフォー、ニック・フロスト、ロバート・パフ、サラ＝ジェーン・ポッツ、他。

ジョエル・エドガートンは『スター・ウォーズ』シリーズでオーウェン・ラーズ役(ルークを育てたおじさん)、オーストラリアの実際の事件を元にした『アニマル・キングダム』等に出演。 『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』にもちょこっと出てます。 最近では日本でも8月4日から公開される『遊星からの物体X ファーストコンタクト』にメインの1人、サム・カーター役で出演しています。

『アメリカン・ギャングスター』のヒューイ役のキウェテル・イジョフォー。 最近だとローランド・エメリッヒ監督の『2012』で政府の科学者役、アンジェリーナ・ジョリー主演の『ソルト』に出演しています。 他にもデビュー作の『アミスタッド』や、クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア主演の『トゥモロー・ワールド』などがあります。

ニック・フロストは本作でオカマであるローラにケンカを売るドン役です。 日本でも６月に公開された『スノーホワイト』、『アタック・ザ・ブロック』に出演しています。 そして『宇宙人ポール』ですね。 ポールを宇宙に帰すために奮闘するオタク2人組をサイモン・ペッグとのコンビで演じてます。 基本、彼はコメディアンです。

キウェテル・イジョフォーのオカマは見慣れるまで時間が掛かる･･･カッコイイけどちょっと気持ち悪い･･･。 そのオカマのローラと工場の跡取りチャーリのやり取りがほのぼのして良い、また従業員面々も地元の企業に従事する、家庭的な温かさが滲み出ていて良いです。 映画抜きにしてこういう雰囲気の会社は観ててあこがれます。
ケンカしてショーに同行しなかったローラはどうするのか？、チャーリーとローレンは果たして･･･が見もの。 ジャンルも半分コメディとしましたが余り笑えるところはありません(つまらないという意味ではありません)。 のんびりと時間があるときに観てみては。

value ： ★★★★★★☆☆☆☆ [ 6 / 10 ]