キスの味

今朝は風が強い。
台風の影響か、湿度も高そうだ。

それにしても今年の夏は暑かった。
こういう時は、じっとして暑さをしのぐしかない、と痛感した。
この所、私の周りには風邪を引いたり、体調を崩す人が多い。
私もとにかく、寝る。
そうして疲れを残さないようにしている。

昨日は、５０歳目前で亡くなった知人の家にお参りをしてきた。
亡くなったのは、昨年の事だ。
自宅から少し遠く、なかなか伺う事が出来なかった。
たまたまその方面に用事が出来て、ようやく足を運べた。
知人は喫茶店を営んでいた。
そしてライブハウスも。
尋ねたそこは、以前と何も変わっていなかった。
ただそこにあの笑顔が素敵なマスターがいないだけだった。
私は合気道の稽古で知り合った。
初心者の私を丁寧に、優しく、包み込むように教えてくれた。
稽古の合間、彼の人生経験や抱負なども教えてくれた。
人間としてすごい人だな、と感心していた。
そのうち、彼は本業が忙しくなり、稽古には来なくなった。
営んでいる喫茶店にも遊びにも行った。
結婚もされ、お子さんもいた。
順風満帆に見えていた。

人の命ははかない。
私の命もいつかは終わる。
その時まで、彼のように素直に、誠意を持って生きていけたら、と思った。
鎮魂のキス。