キスの味

今朝も昨日に引き続き、雲一つない青空だ。
西の空に半月とその傍を飛行機がミニカーぐらいの大きさで
飛んでいるのがみえた。

昨日のお昼、子どもと近くのラーメン屋さんへ行った。
学校が昼から休みとなって、子どもと久しぶりの外食となった。

ガラガラと戸を開けると、なんとそこには近所のお兄さんがエプロンをしめて
手伝っていた。
私は「何やってるの？」ととっさに聞いた。
見ただけでわかるのに、驚いて思わず口に出た。
「バイトしているんすよ」って。
そうそう、以前にこのラーメン屋さんの大将と気が合って、
休みの日には、山に一緒に登ろうって声をかけられているんですよ、と
教えてもらっていたのだ。
手先が器用なので、前からいた従業員にさえ見える。

そこのおかみさんはこのやり取りを見ていて、
「あらあ、お知り合いなの？」って。
私は「いい子なので、よろしくお願いしますね」って
まるで保護者の様に挨拶を交わした。

お兄さんに営業顔で「ご注文は？」と聞かれ、ちょっぴり笑ってしまった。
ワンタン麺や、ぎょうざ、チャーハンを頼み、
「美味しいね〜」を連発しながら頂いた。

お会計の時、おかみさんに
「お会計は別々？」なんて聞かれ、
「別も何も、私の子どもなんで〜」と言ったら、
「えっ〜、友達だと思った」って…

子どもはすかさず、
「あの〜どっちに間違えられたのでしょうか〜」と聞いた。
お上さんは笑いながら、
「お母さんは若く見えるのよ。あなたの方がもっとかわいいけどね」
なんておかみさんは答えてくれた。

驚きと美味しさたっぷりの昼食に、満腹のキッスだよ。