キスの味

今朝も空気が冷たい。
だけど日差しが心地よい大晦日だ。
電車に乗っている人も少ない。

今年はアキレスのオペから始まり、
家族の入学などや、環境が大きく変化した年だった。

足が思うように動かず、ずっとジレンマを抱いていた。
前へ進まなきゃと思いつつも、足を取られて立ち往生している状態がずっと続いた。

妻、母親、主婦、社会人として何一つまっとうに出来ず、
ただぐずぐずしているだけ。

私が一人、落ち込んでいても変わらぬ家族の態度。
こんな私を責めず、家族のみんなはそれぞれの生活をしている。
慰めるでも、無視するわけでもなく。
私はこの家族にいつまでも甘えていていいのだろうかと
思った瞬間、なんだか心が軽くなった。

私は今まで、自分の気持ちを大事にし過ぎたと思った。
自分の気持ちは今までたくさん、受け取ってもらえた。

これからは、家族の気持ちを受け取り、
家族がうまくいくようにするのが私のつとめなんじゃないかと、
ようやく思えるようになった。

家族の中で人間関係を培い、世の中へ出ていき、
またそこで人間関係を構築していく。

長い時間がかかったけど、家族を支えていけたらと思えた年だった。

来年も笑顔の絶えない家族でいられるように。
愛する家族にキッス。