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2016年12月05日

ディアボーイズの続きが見てみたい145話 〜バスケが好き〜

公園のベンチに座っている二人


哀川「落ち着いた?」


森高「うん・・・」


森高「さっきの話、本当にいっちゃうの??」


哀川「うん・・・だから麻衣ちゃんにもバスケ続けて欲しいんだ」


森高「えっ?」


哀川「遠征とかで会えるよ。それに離れていたって、大丈夫だよ。麻衣ちゃんが頑張ってるって思ったら俺も頑張れる。4年間全く会えないわけじゃないじゃん」


森高「でも・・でも・・・グズ」




哀川「バスケは高校でやめようと思っていたんだ・・・インハイの決勝の前にね、成田の森山ちゃんとか、カニ高のテッタちんに会ったんだ。みんな今後の事考えていた・・・」


森高「・・・そうなんだ」


哀川「インハイを戦う事しか考えてなくて、俺・・・みんな将来の事を考えているんだ。ってすごく思ったよ」


森高「私も試合の事しか考えてなくて、将来までは考えていなかったな・・・」


哀川「へへ。みんなそんなものなのかなって。実はさ、拓もそうだったみたいだよ。でも、インハイが終わったら、次はNBAだ!って。その為には何が必要なのか必死で考えていたみたいなんだ」


森高「藤原君はずっとそれ言ってたもんね」


哀川「強いチームに言って、全国大会でも優勝して…常に最高のレベルで最高の練習をする。日本ナンバーワンプレイヤーになるんだ!って。でも、瑞穂でやってこれたことが本当に嬉しかったみたいで・・・それで考えなおしたんだって。どうやったら一番成長できるかって」


森高「・・・どうやったら成長できるか。か」


哀川「強いレベルで最高の環境で、レベルの高い相手と練習する事だけが、バスケが上手くなる方法じゃないんだよね。拓はそれを高校生活で気付いたんだと思う」


森高「5人で始まってインターハイで優勝しちゃうんだもんね」


哀川「もう一回試してみたいんだって。そして、自分が否定してしまった下條さんのバスケも覚えたい。大阪に練習見学に行った夜さ、拓と話をしながら思ったよ」


森高「??」


哀川「こいつ、バスケに関しては妥協なんかせず、どこまでも貪欲だな。って」


哀川「俺、小さな頃からバスケさせられて育ったから、そこまでバスケに情熱を持てなかった時があったんだ。でも、瑞穂にきてバスケが好きってよくわかった。だから、そんな拓ともう一度バスケやろう。って思ったんだ」


またも半泣き状態の森高
「う・うん」


哀川「だから、もう一度拓とバスケしようと思って。拓は大学にいる間に日本代表になるって目標を立てていた。俺もそんな拓を応援しながら、仲間でありライバルでいたいって思えた」


森高「哀ちゃん・・・グズ」


哀川「保科ちゃんの事知ってる??」


森高「保科ちゃん。って本牧の??」


哀川「うん。保科ちゃんはプロになるんだよ」


森高「え??え???ええ〜〜〜。プロ?保科君が?本当??」


哀川「うん。それ聞いたら俺も負けてられないよ。保科ちゃんには絶対負けたくないから。保科ちゃんは俺をアツくしてくれる男だからね」


森高「哀ちゃん・・・」





哀川「俺もプロになる!と、までは言わないよ」

森高「いや、哀ちゃんをほっておく球団なんかないと思うんですけど・・・」


哀川「へへ。でも大学行って、自分がどれだけ良いプレーが出来るかもわからない。それにインハイの決勝で初めて怪我して、プレーできない辛さもわかったし・・・」



哀川「でも、でもね。やるからにはインカレを制覇するつもりでやるよ。そして、どこまで出来るかもわからない・・・大学を卒業した時にバスケを辞めているかもしれない・・・でも、今の目標は俺をアツくしてくれるやつと、まだまだバスケを続ける事。なんだ」

森高(やっぱ哀ちゃんバスケの事話す時は別人みたい)



哀川「大学卒業したら、プロの球団からドラフトで誘われるくらいまで頑張るから!そしたら、そしたらさ」

森高「そうしたら?」




哀川「一緒に暮らそうよ」


森高(ドッキ〜ン)


森高(ドキドキドキドキ)


哀川「へへ、言っちゃった」


森高「えっ?何今の?哀ちゃん。どういう意味??」

哀川「え〜、自分で考えてよ〜。麻衣ちゃ〜ん。あはははは」


森高(え、何どういう意味?同棲しよって事?結婚しよって事?もう意味わかんな〜い)



哀川「だから、麻衣ちゃんもしっかり4年間バスケするんだぞぉ〜〜」

森高「えっ。って、さっきのどういう意味なのよ、哀ちゃん」

哀川「へへ。二回も言わな〜〜い」


森高「あっ、コラ。ずるいぞ。自分ばっか言いたい事いって」


軽く哀川を叩く森高

急に真面目な顔をする哀川
「じゃあ、麻衣ちゃんも言いたい事言っていいよ」


森高「え??」


見つめ合う二人。

しばらくして

小さな声で呟く森高
「哀ちゃんの事『好き』だからね」


哀川「えっ?」


「・・・・・・・」


哀川「何?聞こえなかったよ」


森高「へへ、二回も言わな〜〜い」

哀川「あっ、コラ。ずるいぞ。小さな声で言うなんて」

二人「あはははは」


遠距離恋愛になる事に、まだ納得していない森高だったが、哀川に対する気持ちを再度理解する事が出来た森高。
哀川の「遠距離」と「一緒に暮らそう発言」と思わぬ二つの告白によって戸惑いながらも、楽しい時間を過ごしていた。




森高「ってか、哀ちゃん浮気したら、許さないからね」ギュッ(頬っぺたをつねる)

哀川「い、痛い痛い。痛いよ麻衣ちゃん。まだしてないじゃん」

森高「まだ???」

哀川「あ・・・いや・・・・はい」



DEARBOYS NEXT



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