2018年10月17日
大腸CTアカデミア 残渣のCT値が上昇すると、電子クレンジングをしなくとも pseudo-enhansment効果が生じるよ!
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PubMedから、今日のつぶやき − 345 −
Brauer C, et al. CT colonography: size reduction of submerged colorectal polyps due to electronic cleansing and CT-window settings. Eur Radiol 2018 May 14. doi: 10.1007/s00330-018-5416-0. [Epub ahead of print]
論文「大腸CT検査において、電子クレンジングの使用およびCTウィンドウ条件設定は
水没病変のサイズを小さくする」
のご紹介です。
【考察】
電子クレンジングの有用性、感度、読影時間短縮へのインパクトについて
述べている論文はいくつか報告されている。
しかし、水没病変のサイズ減少について述べている論文はひとつだけである。
Zalisらは大腸ファントムを用いて、腸管内残渣の造影剤濃度を
様々に設定し電子クレンジングによる病変サイズへの影響を検討した。
ザリス先生は、以前もお伝えしたと思うのですが、
ボストンで一緒に働かせていただきました。
写真のように気立てのいいやさしいオーラが出ているドクターです。
大腸CT領域ではピッカード先生と並んで第1人者ですね。
8ミリ以上の11個の水没した人工ポリープを2名で評価したところ
残渣が200-500HUでは0.6mm以下の誤差であったが、
560HUになると1.1mmの有意な誤差が生じ、
840HUになると2.2mmの有意な誤差が生じたのである。
(感想)
残渣のCT値が上昇すると、電子クレンジングをしなくとも
pseudo-enhansment効果が生じ(周囲の高いCT値の残渣の影響で病変自体も白く削られてしまう効果)、
病変が小さくなることが別の論文でも報告されています。
ですから、タギングはCT値が高ければいいというものではありません。
CT値が1000HUを超えてくるとポリープが消失する事例も報告されています。
どうぞご注意くださいね。
この論文の考察はまだ続くのですが、
繰り返しの内容で少しくどいので、この論文のご紹介はこれでおしまいにしますね。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29761359
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
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ご質問もお待ちしています。
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・最新の情報を入手できる。
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・配信されたことがすぐに分かる。
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(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
●お願いとお断り●
本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29761359
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