2018年04月06日
大腸CTアカデミア 大腸CT検査により16ヶ月で急速に発育が確認された大腸がん症例
★★第104回日本消化器病学会総会のご案内━━━━
4月19日(木)14:10〜16:40
京王プラザホテル(新宿)
ワークショップ6
大腸癌撲滅を目指した大腸癌スクリーニングの現状と今後の展望
が議論されます!
大腸CT検査も2演題、歌野先生と私が発表をさせていただきます。
皆様のご参加をお待ちしております。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
PubMedから、今日のつぶやき − 211 −
Matsuoka M, et al. Colon cancer with rapid growth in 16 months confirmed by computed tomographic colonography. Arab J Gastroenterol 2018; 19: 45-46.
ケースレポート
「大腸CT検査により16ヶ月で急速に発育が確認された大腸がん症例」
のご紹介です。
症例は75歳女性。
初回の大腸CT検査では、
腫瘍性病変等の異常を認めなかった。
【fig 1】
16か月後、便潜血陽性を指摘され
再度、大腸CT検査を実施。
2度目の大腸CT検査にて
上行結腸に粗大病変を認めた。
【fig 2 】
大腸内視鏡検査にて上行結腸に
3cmの2型腫瘍(T3N1M0)を認めた。
【fig 3】
2.5年が経過した現在まで再発は認められない。
【考察】
16ヶ月の短期間で初回大腸CT検査陰性、
2回目大腸CT検査で進行癌を認めた。
いわゆる
「Post-imaging colorectal cancer(PICRC)」
ですね。
前回のつぶやきで宿題にした
その原因を考えてみましょう。
可能性は次の3通りです。
1)初回検査時には病変は存在せず、de Novo癌であった。
2)初回検査時の見逃し。
→初回と2回目の検査画像を後ろ向きに読影比較しても病変を指摘できないことから否定。
3)初回検査時に表面型病変が存在したものの
大腸CT検査では検出限界であった。
本症例では1)あるいは3)になります。
内視鏡検査では後ろ向きに基本的には再検討できないので、
2)の可能性を否定することが難しくなります。
逆にPICRCは後ろ向きに再検討することで、
見逃し出会った場合も確認できるわけです。
以前、ご紹介したピッカードさんの論文
https://fanblogs.jp/ctcacademia/archive/30/0
では、後ろ向きにPICRCなどを検討した素晴らしい研究でした。
改めて読み直してみると面白いと思いますよ。
それでは、また。
次回は新しい論文をご紹介しますね。
これから班会議に出席してきます〜
よい週末をお過ごしくださいね。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29306603
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
★★━━━━☆☆おすすめの備え☆☆━━━━★★
災害時の備えをご紹介しています!!
「飲料水」編です。
「食料」編です。
「モバイルバッテリー」編です。
東日本大震災から7年になりました。
災害対策の見直しも必要ですね。
★★━━━━☆☆━━━━━━━☆☆━━━━★★
◆メルマガ「大腸CT検査アカデミー」無料購読募集中です◆
ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
【83名の仲間がいるよ!】
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
●お願いとお断り●
本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■
大腸CTアカデミア
【医療従事者用】目次(平日版)
【一般の方用】目次(日曜・祝日版)
【腸長ダービー】目次(土曜版)
【医師のおすすめ】目次(不定期開催)
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症例は75歳女性。
初回の大腸CT検査では、
腫瘍性病変等の異常を認めなかった。
【fig 1】
16か月後、便潜血陽性を指摘され
再度、大腸CT検査を実施。
2度目の大腸CT検査にて
上行結腸に粗大病変を認めた。
【fig 2 】
大腸内視鏡検査にて上行結腸に
3cmの2型腫瘍(T3N1M0)を認めた。
【fig 3】
2.5年が経過した現在まで再発は認められない。
【考察】
16ヶ月の短期間で初回大腸CT検査陰性、
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いわゆる
「Post-imaging colorectal cancer(PICRC)」
ですね。
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その原因を考えてみましょう。
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1)初回検査時には病変は存在せず、de Novo癌であった。
2)初回検査時の見逃し。
→初回と2回目の検査画像を後ろ向きに読影比較しても病変を指摘できないことから否定。
3)初回検査時に表面型病変が存在したものの
大腸CT検査では検出限界であった。
本症例では1)あるいは3)になります。
内視鏡検査では後ろ向きに基本的には再検討できないので、
2)の可能性を否定することが難しくなります。
逆にPICRCは後ろ向きに再検討することで、
見逃し出会った場合も確認できるわけです。
以前、ご紹介したピッカードさんの論文
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では、後ろ向きにPICRCなどを検討した素晴らしい研究でした。
改めて読み直してみると面白いと思いますよ。
それでは、また。
次回は新しい論文をご紹介しますね。
これから班会議に出席してきます〜
よい週末をお過ごしくださいね。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29306603
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