やはり敬語の話なんですが、
“〜の方”や“〜の程”は全く必要のないフレーズだと思います。
特に“しゃべり”を仕事とするコールセンター業務では。
それも特に若者がよく遣っているように思います。
「私どもの方にお電話ください」
とか、
「ご検討の程、よろしくお願いします」
のように。
これは、
「私どもにお電話ください」
とか、
「ご検討よろしくお願いします」
で十分です。
なくても良いなら、ない方が良いんです。
結婚式だって新年会だって、来賓の挨拶も、主催者の挨拶も短いに越したことはありません。
短くするなら、いらない単語は省いてしまうのが良い。
私はこれを先輩から教えられました。
教わって良かったと思っています。
2017/11/21「方、程」にも書いています。
センターで仕事をしていると同僚の若者に、ときとしてご指導させていただくこともありますが、直らないですね。大抵。
ふと思い出したことがあります。
昭和62年、NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」です。
独眼竜政宗:伊達政宗は戦国武将ですからもう400年くらい昔の人物です。
大河ドラマ「独眼竜政宗」は、当時の日本語にこだわったことで身辺では大変ブームになりました。
「御意(ぎょい)にござりまする。」(仰る通りです)
とか、
「恐悦至極(きょうえつしごく)に存じ奉(たてまつ)ります。」(この上ない喜び)
など。
そのドラマの中で強く記憶に残っているセリフがいくつかあります。
その中に、
「本日は武門のしきたりにならい、元服の儀、仰せつけられましたる段、恐悦に存じ奉ります。」
(ほんじつは ぶもんのしきたりにならい げんぷくのぎ おおせつけられましたるだん きょうえつにぞんじたてまつります)
下線部分がなくても良いところだと思うのです。
ただ、「儀(ぎ)」というのは家族、親戚、家臣など集めての儀式ですから、あっても良かったかも。
しかし、、
いらない言葉をなくしてしまうと、
「本日は武門のしきたりにならい、元服をおおせつけられましたので、恐悦に・・・」
これよりは
「本日は武門のしきたりにならい、元服の儀、仰せつけられましたる段、恐悦に・・・」
こっちの方がかしこまって、というか儀式にはふさわしいのかも知れません。
聞く側にとってはどっちでも通じることが話す側にとって、かしこまっているのでしょうか。
一生懸命にしゃべっている表れなのでしょうか。
どちらにしても、「儀」とか「段」
あるいは「方」とか「程」を付けることで、話して安心するのが日本語を使う私たちのDNAなのかな?
そう思った次第でございます。
それはそれとして、若者のマナーは悪いですね。
昼休憩時、休憩室、、といっても広いルームです。
そこで昼食を摂っていると目にするのは、テーブルから椅子を引いて座る。
しかし立席するとき出した椅子を戻さない若者のいかに多いことか。
今日見たのは、通路側の若者が立ち上がり椅子も戻さず立ち去りました。
背中合わせに壁側に座っている人がいます。
壁側の人は出るとき、戻さず去って行った若者の椅子を納めなくてはなりません。
まるで私が面倒くさがって戻さなかった椅子を、あんたが戻してね。
結果としてそうなることを私はとても不快に感じます。
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