2018年10月21日
謝罪言葉のレベル
久しぶりに敬語の話です。
謝罪の言葉には、いくつもバリエーションを持つべきです。
バリエーションは多い方が良い。
クレームになると、
「申し訳ありません。」
を繰り返す人がいます。
すると相手によっては、
「お前は『申し訳ありません』しか言えないのか!?」
と、さらに怒りを買います。
謝罪の言葉はいろいろあります。
「失礼しました」「すみません」「ごめんなさい」「恐れ入ります」「恐縮です」「謝罪いたします」「ご勘弁願います」「ご無礼しました」「返す言葉もございません」「申し訳ございません」など。
そして、
これら謝罪の言葉にも「位」、「レベル」の違いがあることがあまり知られていないようです。
中でも、「申し訳ありません」「申し訳ございません」
はグレードが高いんです。
なので、
初めは「失礼しました」から始まり、怒りが収まらないようなら、
「すみません」
だんだんと謝意を強めていくなら、最後に「申し訳ございません」とするべきなんです。
なのに、聞いていると辺りでは簡単に「申し訳ありません」と言っているのが聞こえてきます。
もっとも、
“スクリプト”という、“台本”が用意されていて、その中に
「申し訳ありません」
と書いてあるのだから仕方がありません。
オペレーターたちは多くが、スクリプトにある「申し訳ありません」だけ言う環境になるのでしょう。
やはりどこのセンターに行っても、きれいな敬語を使っている人が少ないと思います。
興味がなる・ないは別にして、敬語を覚えようとしても日常でそう学ぶ機会はないのかも知れません。
敬語にはもちろん決まりがあり、正しい場合と誤りはあります。
しかし私は敬語を使い分けるのは、その人の“センス”だと思っています。
例えば、
「御利用で御座いますか?」
というのには「御」が二つも入っています。
ワンフレーズに「御」や「お」はひとつと決まっているのに。
この言葉を使っている人、
「お客様がご登録時にご使用になった、ご連絡先をお使いでしょうか?」
なんて聞いても、不自然と感じないのでしょうか。
私は聞いて吐きそうになります。
それにしても、ワンフレーズに「お」をいくつも使うのが当たり前になってしまいました。
かつて「チュー〇ッヒ」という保険会社のCMで、
「お気軽にお電話ください。」
といったのが、意外と効いているのではないかと思います。
何度も書いてきましたが、
「気軽にお電話ください。」か、「お気軽に電話ください。」
が正解です。
このような二重敬語は他にも聞こえてきます。
私が聞いていていちばん気持ち悪いと思うのが、
「お使いになられていますか?」
です。
「お使い」だけでもすでに敬語になっていますから、「お使いですか?」が正解。
あと、
「おっしゃられる」
もありました。
私は「本当?ふざけていない?」と思うのですが、当人は真剣に話しているのでしょう。
タグ:申し訳ありません
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