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2017年12月03日

過失割合

ときどき普段の会話で「どっちが悪い?」というのを、「100:0(ひゃくぜろ)」とか言いますが、自動車保険の過失割合に「100:0」というのはありません。あって「10:0(じゅうぜろ)」です。
きっと割合だからパーセントとして最大100と誤解するのでしょう。

自動車事故になると、どっちが悪いか示すのにこの過失割合で争うことになります。
事故の当事者は一生懸命に「私は悪くない」アピールをします。当然です。

でも中には相手に譲った方が良いのに、、、
と思うケースもあります。

割合が「9:1」のように、一方に過失が偏っている場合、「10:0」にしてあげた方が良いと思うときです。
事故で保険を使うと、翌年から保険料が高くなります。「等級」が下がるからです。

「9:1」であればどちらとも翌年から保険料が高くなります。でも「10:0」なら一方は保険料が変わりません。また、レッカー代も対物保険が使えるといったメリットもあります。

保険料が変わらないというのは、自分が加入している保険から保険金の支払いを請求しないことです。
保険金の請求をしないからといって自分の保険会社に連絡できないわけではありません。すべて自分で解決しろというのではないのです。
さんざん自分の保険会社を動かして、その結果「0:10」になったとき、「保険は使いません。」これで良いのです。

事故直後というのは当事者はお互いに半ばパニックになっている場合が多く、「窮鼠猫を嚙む」ではありませんが、攻撃的でつい、言い争うのがほとんどです。

そんなとき、「8:2」だ。とか「5:5」だ。とか主張をしあうのですが、当事者にとっては初めてのケースであれど、保険会社では過去の判例というのを膨大なデータとして持っています。
裁判で争ってもこうなるよ。というデータです。

しかし、ちょっとしたこと。
ウインカーを出していたか、とか警笛(クラクション)を鳴らしたかなど、それで0.5〜1割くらい過失割合が動くということはあるようです。

最近ではドライブレコーダーを付けた車が多くなりました。
昔は例えば、ウインカーを出した出さないは当事者の主張でしかなく、もし嘘があっても、それを立証する手段はありませんでした。嘘をつかれた方は悔しい思いをしたでしょうし、保険会社は「めんどくせぇ」と思ったことでしょう。

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過失割合には「6.5:3.5」というように、端数が付くこともあります。でも、「6.8:3.2」といった、そこまで細やかな割合はないし、「6.5:3」などという、合わせて「10」にならないこともありません。

確かに、一度等級が下がれば元に戻るまで数年間、無事故である必要があります。
契約者はそれを知ってか知らずか、争うのも当然のことなのでしょう。

でも、保険に携わる者は口をそろえてこう言います。
「(事故は)起こってしまったのだから仕方がない。」
と。

どっちにしても等級は下がるのに、その上で過失割合に執着するのは、自己のプライドというか、メンツを立てるため、というのが大部分なんじゃないでしょうか。

また、「大きな保険会社に入っていると過失割合で得をする」というのも神話のようです。ただ、共済は少し弱いかも知れないですね。事故担当者は人事異動でたまたまそこにいるだけで、経験も責任も数年間というケースがあるからです。







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