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2018年07月13日
西日本豪雨から1週間、問われる首長の能力
西日本を中心とする豪雨災害は13日、大雨特別警報が最初に出た6日から1週間を迎えました。広島県と愛媛県では、なお2千人が孤立状態とみられており、死者が200人を超える中、行方不明者の捜索が続いています。
今回の災害では土砂崩れが広域的に発生し、道路が寸断されて、孤立状態になる地域が相次ぎました。
広島県内は、10日時点で少なくとも約2万人が孤立状態で、次第に解消に向かっているが、12日時点で呉市の4地区2067人が孤立状態になっています。
愛媛県では8日時点で少なくとも2620人が孤立、12日時点では西予市の1地区37人、岡山県では該当する地域はないようです。
道路復旧のめどが立っていない地域も多く、被災者は今も厳しい生活を強いられています。
今回の豪雨被害では、今も行方が分かっていない、安否不明者らの氏名を明らかにするか否か、県によって対応が割れています。
「プライバシー」を理由に慎重な自治体が多い中、岡山県は11日、不明者が続出したことから早期の安否確認につなげようと、方針転換して氏名を公表、この日のうちに生存が確認される住民も相次いでおり、各地で試行錯誤が続いています。
最多の死者・安否不明者が出ている広島県では、県警の身元確認情報を基に県が死者の氏名を明らかにしているものの、不明者については、情報提供元の各市町の了解を得ていないとして公表を見送っています。
一方、愛媛県は「個人情報保護」などを理由に、死傷者と不明者の氏名を明らかにせず、7日の災害対策本部設置にあたって当面匿名での発表を決めており、中村時広愛媛県知事は氏名公表について「慎重になるべきだ」との見解を示しています。
愛媛県の対応が気になります。
中村知事は9日、東京へ出向いて、安倍晋三首相と首相官邸で面会し、激甚災害の早期指定や被災者支援などの要望を申し出ました。
これは電話一本で足りる内容です。
地元で陣頭指揮をするでもなく、わざわざ東京へ行く必要があったのか、大いに疑問です。
さらに面会で、中村知事は「愛媛はぎりぎりまで大雨特別警報が出なかった」と述べ、発表方法の改善を要請しましたが、これも疑問です。
そもそも災害の初動対応は県と市区町村であって、政府が直接管理するのではなく、自衛官の災害派遣も都道府県知事の要請が必要条件となっています。
どうも中村知事の本心は、国任せ、国への責任転嫁ではないかと思われます。
中村知事は従来から、加計学園問題を巡って安倍政権を攻撃していました。
愛媛県が何十年もかけて加計学園招致に奔走していた経緯があるのに、まるでこれをひっくり返さんとばかりの行動は、あまりいい印象を持てなかったのですが、政権に批判的な都道府県知事自体は決して珍しいことはありません。
松山市長から知事になった中村氏は元々日本新党の出身で、そこからの旧民主党系の流れで、立憲民主党の国会議員とも親しく、思想信条がリベラルなのかもしれません。
自衛隊への災害派遣要請は、確かに遅かったと思います。
災害規模のより大きかった高知県は、愛媛県の前日に災害派遣要請して、被害を最小にとどめた印象です。
自衛隊も、要請があれば即動けるように準備していたはずですが、中村知事の思想信条が判断を遅らせたのかもしれません。
その結果、愛媛県は広島県、岡山県に次ぐ被害を出してしまったのではないでしょうか。
自治体のトップは、自治体を背負っていると自覚するべきです。
今回の初動対応のまずさで、失われた命があったと思います。
倒閣運動にご執心なのは結構ですが、今回その判断のまずさから、多くの人が不幸になりました。
出来の悪い人間を、トップに据えてはいけないのです。
首長の能力が問われています。
今回の災害では土砂崩れが広域的に発生し、道路が寸断されて、孤立状態になる地域が相次ぎました。
広島県内は、10日時点で少なくとも約2万人が孤立状態で、次第に解消に向かっているが、12日時点で呉市の4地区2067人が孤立状態になっています。
愛媛県では8日時点で少なくとも2620人が孤立、12日時点では西予市の1地区37人、岡山県では該当する地域はないようです。
道路復旧のめどが立っていない地域も多く、被災者は今も厳しい生活を強いられています。
今回の豪雨被害では、今も行方が分かっていない、安否不明者らの氏名を明らかにするか否か、県によって対応が割れています。
「プライバシー」を理由に慎重な自治体が多い中、岡山県は11日、不明者が続出したことから早期の安否確認につなげようと、方針転換して氏名を公表、この日のうちに生存が確認される住民も相次いでおり、各地で試行錯誤が続いています。
最多の死者・安否不明者が出ている広島県では、県警の身元確認情報を基に県が死者の氏名を明らかにしているものの、不明者については、情報提供元の各市町の了解を得ていないとして公表を見送っています。
一方、愛媛県は「個人情報保護」などを理由に、死傷者と不明者の氏名を明らかにせず、7日の災害対策本部設置にあたって当面匿名での発表を決めており、中村時広愛媛県知事は氏名公表について「慎重になるべきだ」との見解を示しています。
愛媛県の対応が気になります。
中村知事は9日、東京へ出向いて、安倍晋三首相と首相官邸で面会し、激甚災害の早期指定や被災者支援などの要望を申し出ました。
これは電話一本で足りる内容です。
地元で陣頭指揮をするでもなく、わざわざ東京へ行く必要があったのか、大いに疑問です。
さらに面会で、中村知事は「愛媛はぎりぎりまで大雨特別警報が出なかった」と述べ、発表方法の改善を要請しましたが、これも疑問です。
そもそも災害の初動対応は県と市区町村であって、政府が直接管理するのではなく、自衛官の災害派遣も都道府県知事の要請が必要条件となっています。
どうも中村知事の本心は、国任せ、国への責任転嫁ではないかと思われます。
中村知事は従来から、加計学園問題を巡って安倍政権を攻撃していました。
愛媛県が何十年もかけて加計学園招致に奔走していた経緯があるのに、まるでこれをひっくり返さんとばかりの行動は、あまりいい印象を持てなかったのですが、政権に批判的な都道府県知事自体は決して珍しいことはありません。
松山市長から知事になった中村氏は元々日本新党の出身で、そこからの旧民主党系の流れで、立憲民主党の国会議員とも親しく、思想信条がリベラルなのかもしれません。
自衛隊への災害派遣要請は、確かに遅かったと思います。
災害規模のより大きかった高知県は、愛媛県の前日に災害派遣要請して、被害を最小にとどめた印象です。
自衛隊も、要請があれば即動けるように準備していたはずですが、中村知事の思想信条が判断を遅らせたのかもしれません。
その結果、愛媛県は広島県、岡山県に次ぐ被害を出してしまったのではないでしょうか。
自治体のトップは、自治体を背負っていると自覚するべきです。
今回の初動対応のまずさで、失われた命があったと思います。
倒閣運動にご執心なのは結構ですが、今回その判断のまずさから、多くの人が不幸になりました。
出来の悪い人間を、トップに据えてはいけないのです。
首長の能力が問われています。
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2018年07月06日
2年後の東京オリンピックを混乱へ導く小池百合子東京都知事
東京都は6月7日、環状2号線の完成を2022年度に先延ばしする方針を公表しました。
環状2号線はオリンピック道路とも呼ばれ、選手村や競技場のある臨海部と、新国立競技場のある都心を結ぶ大動脈となるはずでしたが、どうなるのでしょうか。
環状2号線は、神田佐久間町と有明を結ぶ、全長14kmのうち、新橋〜豊洲間の3.4kmが未開通で、築地市場が豊洲へ移転した跡地にトンネルを建設し、オリンピックまでに全線開通させる計画でした。
ですが、市場移転問題によって完成予定が2年延期されました。
環状2号線が間に合わないなら、別の道路を使う他なく、晴海通りの交通量が限界に達するのは想像に難くありません。
あるいは、環状2号線に暫定的な仮設道路を作り、オリンピック期間だけ一時利用するのでしょうが、社会インフラの意味を持ちません。
オリンピックが終わったら壊す道路など、無駄なだけです。
2年前、あれだけ世間を騒がせた市場移転問題ですが、結局、今年の10月に豊洲への完全移転が確定しています。
盛土が何だの、地下水のベンゼンが隠されていただの、石原慎太郎元都知事が悪いだのと、それは凄まじい大騒ぎでしたが、ただ単に2年を無駄にしただけでした。
小池都知事は当初「一度豊洲に移転し、5年後再び築地に戻す」と息巻いていましたが、国政選挙に色気を示して政府与党に対抗、あわよくば総理大臣のポストを狙ったようですが、代表を務める希望の党は大敗し、勢力を著しく落としました。
気力が衰えたのか、昨年末に「2018年11月10日に移転し、築地市場は解体する」と方針転換、ついに観念したのでした。
ポピュリズムに走った結果、豊洲市場の維持コスト、業者への損失補償、そして環状2号線の延期に伴う整備費用など、本来不要であった費用は占めて、数千億円に上ると試算されています。
混乱に拍車をかける小池都政は、東京オリンピックを成功に導くことができるでしょうか。
開催まで残りわずか2年です。
環状2号線はオリンピック道路とも呼ばれ、選手村や競技場のある臨海部と、新国立競技場のある都心を結ぶ大動脈となるはずでしたが、どうなるのでしょうか。
環状2号線は、神田佐久間町と有明を結ぶ、全長14kmのうち、新橋〜豊洲間の3.4kmが未開通で、築地市場が豊洲へ移転した跡地にトンネルを建設し、オリンピックまでに全線開通させる計画でした。
ですが、市場移転問題によって完成予定が2年延期されました。
環状2号線が間に合わないなら、別の道路を使う他なく、晴海通りの交通量が限界に達するのは想像に難くありません。
あるいは、環状2号線に暫定的な仮設道路を作り、オリンピック期間だけ一時利用するのでしょうが、社会インフラの意味を持ちません。
オリンピックが終わったら壊す道路など、無駄なだけです。
2年前、あれだけ世間を騒がせた市場移転問題ですが、結局、今年の10月に豊洲への完全移転が確定しています。
盛土が何だの、地下水のベンゼンが隠されていただの、石原慎太郎元都知事が悪いだのと、それは凄まじい大騒ぎでしたが、ただ単に2年を無駄にしただけでした。
小池都知事は当初「一度豊洲に移転し、5年後再び築地に戻す」と息巻いていましたが、国政選挙に色気を示して政府与党に対抗、あわよくば総理大臣のポストを狙ったようですが、代表を務める希望の党は大敗し、勢力を著しく落としました。
気力が衰えたのか、昨年末に「2018年11月10日に移転し、築地市場は解体する」と方針転換、ついに観念したのでした。
ポピュリズムに走った結果、豊洲市場の維持コスト、業者への損失補償、そして環状2号線の延期に伴う整備費用など、本来不要であった費用は占めて、数千億円に上ると試算されています。
混乱に拍車をかける小池都政は、東京オリンピックを成功に導くことができるでしょうか。
開催まで残りわずか2年です。
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2018年06月27日
有名ブロガー講師殺害事件にみるインテリ容疑者の心の闇
福岡県警は24日、福岡市中央区で発生した、IT関係セミナーの講師で有名ブロガーが刺殺された事件で、殺人などの容疑で松本英光容疑者(42)を逮捕しました。
殺害された岡本顕一郎さんは、「Hagex」のハンドルネームでブログを書いており、ネット上のトラブルを追う有名ブロガーとして活動し、松本容疑者とネット上のトラブルがあったようです。
二人の間に何があったのでしょうか。
松本容疑者はネット上で他人を中傷する「荒らし行為」を繰り返しており、岡本さんは5月、容疑者とみられる人物から誹謗中傷の被害を受けていると自身のブログで紹介、事件直後にはネット上に容疑者が書き込んだとみられる犯行声明が投稿されており、県警はネット上のやりとりを巡って、岡本さんを一方的に恨んでいたとみて調べています。
関係者によると、岡本さんが開設していたブログでの5月2日の投稿で「低能先生からコール(書き込みの通知)が来る度に通報を行っている」「当初は丁寧に理由を書いていたが、最近は「低能先生です」とだけ送り、その後アカウントは凍結される」と記していました。
松本容疑者とみられる人物は、ネット上で「低能先生」と呼ばれていました。
ネット上のトラブルはさほど珍しいものではありません。
ラインやツイッターなど、SNSが市民権を得ている昨今では、人間関係を取り持つ有効なツールである以上、当然問題は起こり得るものです。
ですが、殺人事件にまで発展すると、流石に痛ましいものがあります。
ここで注目されているのが、松本容疑者の経歴です。
「低能先生」と呼ばれた彼は、旧帝大である、九州大学を卒業していました。
大学では文学部でイスラム文明を専攻していたようです。
しかし就職氷河期が影響したのか、卒業後は定職に就かず、ラーメン店でアルバイトをして生計を立てていたようです。
家賃3万円の古アパートに住み、日がな一日パソコンに向き合い、ネット上で「荒らし行為」を繰り返していたと思われます。
もっとも、松本容疑者を知る人物の話では、真面目で挨拶をきちんとする青年だった、とあります。
破天荒なのはネット上だけで、実生活では普通によくいる、一般的な人間だったとも思われます。
松本容疑者がその気になり、真っ当な人生を送ろうと思えば、いくらでもできたのではないでしょうか。
それだけの学歴と、頭の良さはあったと思います。
就職がうまくいかなかったのは、社会情勢の影響も少なくないでしょうが、自堕落な生活に落ち込んだのは、自己責任でしかありません。
松本容疑者は司法の裁きを受けて然るべきでしょう。
それにしても、ネット上で「荒らし行為」を繰り返す輩は、決して絶えることがありません。
つまり今後も、同様の事件が起きる可能性は大いにあると思います。
高学歴のインテリが、就職がうまくいかなかった悔しさ、行き場のない恨みをネットにぶつけ、トラブルとなっていく、そしてそれがエスカレートして、殺人事件に至ってしまう。
こういう予想は当たって欲しくないものです。
殺害された岡本顕一郎さんは、「Hagex」のハンドルネームでブログを書いており、ネット上のトラブルを追う有名ブロガーとして活動し、松本容疑者とネット上のトラブルがあったようです。
二人の間に何があったのでしょうか。
松本容疑者はネット上で他人を中傷する「荒らし行為」を繰り返しており、岡本さんは5月、容疑者とみられる人物から誹謗中傷の被害を受けていると自身のブログで紹介、事件直後にはネット上に容疑者が書き込んだとみられる犯行声明が投稿されており、県警はネット上のやりとりを巡って、岡本さんを一方的に恨んでいたとみて調べています。
関係者によると、岡本さんが開設していたブログでの5月2日の投稿で「低能先生からコール(書き込みの通知)が来る度に通報を行っている」「当初は丁寧に理由を書いていたが、最近は「低能先生です」とだけ送り、その後アカウントは凍結される」と記していました。
松本容疑者とみられる人物は、ネット上で「低能先生」と呼ばれていました。
ネット上のトラブルはさほど珍しいものではありません。
ラインやツイッターなど、SNSが市民権を得ている昨今では、人間関係を取り持つ有効なツールである以上、当然問題は起こり得るものです。
ですが、殺人事件にまで発展すると、流石に痛ましいものがあります。
ここで注目されているのが、松本容疑者の経歴です。
「低能先生」と呼ばれた彼は、旧帝大である、九州大学を卒業していました。
大学では文学部でイスラム文明を専攻していたようです。
しかし就職氷河期が影響したのか、卒業後は定職に就かず、ラーメン店でアルバイトをして生計を立てていたようです。
家賃3万円の古アパートに住み、日がな一日パソコンに向き合い、ネット上で「荒らし行為」を繰り返していたと思われます。
もっとも、松本容疑者を知る人物の話では、真面目で挨拶をきちんとする青年だった、とあります。
破天荒なのはネット上だけで、実生活では普通によくいる、一般的な人間だったとも思われます。
松本容疑者がその気になり、真っ当な人生を送ろうと思えば、いくらでもできたのではないでしょうか。
それだけの学歴と、頭の良さはあったと思います。
就職がうまくいかなかったのは、社会情勢の影響も少なくないでしょうが、自堕落な生活に落ち込んだのは、自己責任でしかありません。
松本容疑者は司法の裁きを受けて然るべきでしょう。
それにしても、ネット上で「荒らし行為」を繰り返す輩は、決して絶えることがありません。
つまり今後も、同様の事件が起きる可能性は大いにあると思います。
高学歴のインテリが、就職がうまくいかなかった悔しさ、行き場のない恨みをネットにぶつけ、トラブルとなっていく、そしてそれがエスカレートして、殺人事件に至ってしまう。
こういう予想は当たって欲しくないものです。