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2018年04月25日
解散風が吹く中で一つ明確なこと
自民党の森山裕国対委員長は25日午前、野党が内閣不信任決議案を提出した場合の対応について「出されれば解散も内閣の一つの選択肢だろう」と述べ、衆院解散・総選挙の可能性に言及しました。
自民党の二階俊博、公明党の井上義久両幹事長の会談で衆院解散が話題にのぼったわけではないとも説明し、「不信任案の提出は野党の権限。われわれがとやかく申し上げる立場にない」と話しました。
一方、会談に同席した公明党の大口善徳国対委員長は「衆院解散は首相の専権事項だし、昨年やったばかりだ」と否定的な見方を示しました。
立憲民主党など野党6党は24日も国会審議を拒否し、正常化のめどは立っていません。
政府をめぐる一連の問題を受け、立憲民主党の枝野幸男代表らが内閣不信任決議案提出を検討していますが、果たしてどうなるでしょうか。
現実味を帯びているのが、解散総選挙です。
安倍総理のブレーンの一人である、飯島勲内閣官房参与は17日のBSフジ番組で、内閣支持率の下落などを踏まえ「一日も早く解散して重要課題に安倍晋三内閣として向かい合う姿勢を国民に知らしめてほしい」と述べ、想定できる解散総選挙の日程として「5月23日公示−6月3日投開票」「6月27日公示−7月8日投開票」の2案を挙げました。
安倍総理と親しい間柄である飯島参与の発言は、本音でしょうか。
空転する国会を正常化するための、野党への牽制なのかもしれません。
一つ明確なのは、与党が大負けする可能性は低い、ということです。
これは足並みの揃わない、野党各党に原因があります。
民進党と希望の党が合併し、新党を作るようですが、両党の政党支持率は1%前後で低迷しています。
立憲民主党はこの新党への合流を拒否し、独自路線を貫いています。
巨大与党に対抗するには、野党が一つにまとまらなければ難しいでしょう。
かつて民進党の野田佳彦幹事長が、共産党との連携を重視して、党内部で批判にさらされていましたが、間違っていなかったと思います。
政権与党への批判票が分散してしまったら、効果は期待できないのです。
有権者の期待を受け止めきれない野党に、政権を担えるはずがありません。
自民党の二階俊博、公明党の井上義久両幹事長の会談で衆院解散が話題にのぼったわけではないとも説明し、「不信任案の提出は野党の権限。われわれがとやかく申し上げる立場にない」と話しました。
一方、会談に同席した公明党の大口善徳国対委員長は「衆院解散は首相の専権事項だし、昨年やったばかりだ」と否定的な見方を示しました。
立憲民主党など野党6党は24日も国会審議を拒否し、正常化のめどは立っていません。
政府をめぐる一連の問題を受け、立憲民主党の枝野幸男代表らが内閣不信任決議案提出を検討していますが、果たしてどうなるでしょうか。
現実味を帯びているのが、解散総選挙です。
安倍総理のブレーンの一人である、飯島勲内閣官房参与は17日のBSフジ番組で、内閣支持率の下落などを踏まえ「一日も早く解散して重要課題に安倍晋三内閣として向かい合う姿勢を国民に知らしめてほしい」と述べ、想定できる解散総選挙の日程として「5月23日公示−6月3日投開票」「6月27日公示−7月8日投開票」の2案を挙げました。
安倍総理と親しい間柄である飯島参与の発言は、本音でしょうか。
空転する国会を正常化するための、野党への牽制なのかもしれません。
一つ明確なのは、与党が大負けする可能性は低い、ということです。
これは足並みの揃わない、野党各党に原因があります。
民進党と希望の党が合併し、新党を作るようですが、両党の政党支持率は1%前後で低迷しています。
立憲民主党はこの新党への合流を拒否し、独自路線を貫いています。
巨大与党に対抗するには、野党が一つにまとまらなければ難しいでしょう。
かつて民進党の野田佳彦幹事長が、共産党との連携を重視して、党内部で批判にさらされていましたが、間違っていなかったと思います。
政権与党への批判票が分散してしまったら、効果は期待できないのです。
有権者の期待を受け止めきれない野党に、政権を担えるはずがありません。
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2018年03月20日
アベノミクス潰す答弁よりも大切な提案
学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる文書改竄問題が集中審議された19日の参院予算委員会では、野党議員は政権批判を強め、守勢に回った安倍晋三首相らに「総辞職すべきだ」などと迫りました。
最初に質疑に立った自民の青山繁晴議員は「財務省が独占的に権限を行使するうちに、おごりの体質ができていたのではないか」とし、和田政宗議員も「私は猛烈に怒っている。どれだけ国会を空転させたか。財務省は嘘をつき続けていた」と語気を強めました。
さらに和田議員は、答弁に立った財務省の太田充理財局長が旧民主党政権時代に野田佳彦前首相の秘書官だったことから、「増税派だからアベノミクスを潰すために意図的に変な答弁してるのでないか」と質問し、太田氏が「そんなつもりは全くない。いくらなんでもご容赦ください」と反論しました。
野党からの質疑は、安倍首相の関与や官僚の忖度が焦点になり、安倍首相は「書き換え前の文書を見れば、私や妻から働きかけがなかったことは明らか」と繰り返したため、野党議員がたびたび抗議して審議が中断しました。
今回、和田議員の「アベノミクス潰す答弁」が注目を集めました。
品位に欠けた暴論だと、野党各党は相次いで非難声明を出し、参議院議事録から削除される事態となりました。
マスコミもこぞって批判を展開していますが、この「アベノミクス潰す答弁」より大切な話を、和田議員は幾つかしています。
その最たるものが、「歳入庁」の創設です。
そもそも、税金を集めるところと、予算で配るところが同じ財務省なのが問題で、結果、財務省は強大な権力を有しています。
そこで、税金や社会保障のお金、国税庁と社会保険庁を統合して「歳入庁」とし、税と保険料を一体的に徴収していく、歳入を集める部署を財務省から切り離し、財務省は本来の予算配分に集中させれば、財務省のスリム化を実現できます。
今回の文書改竄問題は、あまりに広範な裁量権を握っている財務省が、良かれと思って違法行為に励んだ結果だと思われます。
野党やマスコミからは、政権の関与が疑われていますが、そもそも書き換え前の文章を読んでも、安倍総理や夫人が国有地売買に直接関与した文言がありません。
財務省の官僚が、書き換えそれ自体に、それほど悪意を感じていなかった、そう考えるのが自然でないでしょうか。
つまり財務官僚の奢りが、この問題の根本だと思います。
残念ながら、歳入庁の議論は「アベノミクス潰す答弁」にかき消されてしまい、マスコミにはほとんど取り上げられませんでした。
マスコミとしては、政権批判に明け暮れる方が面白いのかもしれません。
確かに安倍総理には政府の長としての責任はあると思いますが、果たしてそれが本筋なのでしょうか。
この問題の本質は、行政改革だと思うのですが。
最初に質疑に立った自民の青山繁晴議員は「財務省が独占的に権限を行使するうちに、おごりの体質ができていたのではないか」とし、和田政宗議員も「私は猛烈に怒っている。どれだけ国会を空転させたか。財務省は嘘をつき続けていた」と語気を強めました。
さらに和田議員は、答弁に立った財務省の太田充理財局長が旧民主党政権時代に野田佳彦前首相の秘書官だったことから、「増税派だからアベノミクスを潰すために意図的に変な答弁してるのでないか」と質問し、太田氏が「そんなつもりは全くない。いくらなんでもご容赦ください」と反論しました。
野党からの質疑は、安倍首相の関与や官僚の忖度が焦点になり、安倍首相は「書き換え前の文書を見れば、私や妻から働きかけがなかったことは明らか」と繰り返したため、野党議員がたびたび抗議して審議が中断しました。
今回、和田議員の「アベノミクス潰す答弁」が注目を集めました。
品位に欠けた暴論だと、野党各党は相次いで非難声明を出し、参議院議事録から削除される事態となりました。
マスコミもこぞって批判を展開していますが、この「アベノミクス潰す答弁」より大切な話を、和田議員は幾つかしています。
その最たるものが、「歳入庁」の創設です。
そもそも、税金を集めるところと、予算で配るところが同じ財務省なのが問題で、結果、財務省は強大な権力を有しています。
そこで、税金や社会保障のお金、国税庁と社会保険庁を統合して「歳入庁」とし、税と保険料を一体的に徴収していく、歳入を集める部署を財務省から切り離し、財務省は本来の予算配分に集中させれば、財務省のスリム化を実現できます。
今回の文書改竄問題は、あまりに広範な裁量権を握っている財務省が、良かれと思って違法行為に励んだ結果だと思われます。
野党やマスコミからは、政権の関与が疑われていますが、そもそも書き換え前の文章を読んでも、安倍総理や夫人が国有地売買に直接関与した文言がありません。
財務省の官僚が、書き換えそれ自体に、それほど悪意を感じていなかった、そう考えるのが自然でないでしょうか。
つまり財務官僚の奢りが、この問題の根本だと思います。
残念ながら、歳入庁の議論は「アベノミクス潰す答弁」にかき消されてしまい、マスコミにはほとんど取り上げられませんでした。
マスコミとしては、政権批判に明け暮れる方が面白いのかもしれません。
確かに安倍総理には政府の長としての責任はあると思いますが、果たしてそれが本筋なのでしょうか。
この問題の本質は、行政改革だと思うのですが。
2018年03月07日
スルガ銀行が牽引したかぼちゃの馬車
「我々には資金がありません」
およそ800棟もの女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を販売し、急成長していたスマートデイズは、1月17日、オーナー向け説明会を開催し、菅沢聡社長が冒頭で声を振り絞りました。
昨年10月に金融機関から、新しいオーナーへの売買を制限するという申し出があり、それまで月15件程度だった販売件数が10月はゼロ件となり、12月は3,4件の融資しか実行されなかったため資金繰りが悪化し、賃料の支払いが困難になったようです。
菅沢社長は入居率が30%程度で推移していたことを説明し、「金融機関に対してはオーナーの方で個別にリスケ交渉と金利交渉をしてほしい」と説明しました。
スマートデイズは2012年より、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を販売し、1棟1億円以上という高額物件を、30年に渡る超長期の家賃保証(サブリース)を歌い、これを武器に不動産業界で頭角を現してきました。
頭金ゼロのフルローンで8%前後の高利回り、さらに家賃保証とくれば、投資家が飛びつくのは当然のことです。
ところが、実際の入居率は40%台で、客付けより新たな物件建設を優先し、投資家からの建設資金をオーナーへの支払いに回す、自転車操業状態だったようです。
スマートデイズは入居者向け職業紹介等の、家賃外収入をアピールしていたことで、ビジネスモデルを複雑化し、外部から分かり難くしていました。
しかし何より、このビジネスモデルの最大のポイントは、融資です。
ローン付けができなければ、不動産販売はまず成立しません。
そしてこの不動産ローンのほとんどが、スルガ銀行の融資でした。
つまり、スルガ銀行の融資前提で、投資商品が設計されていたのです。
スルガ銀行の融資審査は機能していなかったのでしょうか。
スマートデイズの販売代理店で、給与証明書やネットバンキングの残高証明書を、業者を使って偽造し、融資審査にかかる書面の偽装があったようですが、やはり、スルガ銀行の営業方針がポイントです。
不動産融資を使う条件として、スルガ銀行の定期預金を組むことや、フリーローンの設定が求められたようです。
スルガ銀行が書類の偽造をどこまで把握していたかは不明ですが、定期預金やフリーローンをまとめて組んでくれる、スマートデイズのオーナー様は、超優良顧客であったと言えるでしょう。
利潤追求をする上で、審査を緩めるのは自然な流れだったと思われます。
つまり、スルガ銀行にとってかぼちゃの馬車は、金のなる木だったのです。
スルガ銀行は昨年の役員交代で、審査の厳格化が進んだようです。
債務者との個別交渉に応じていくようですが、今後も融資審査の是非が問われるのは間違いありません。
およそ800棟もの女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を販売し、急成長していたスマートデイズは、1月17日、オーナー向け説明会を開催し、菅沢聡社長が冒頭で声を振り絞りました。
昨年10月に金融機関から、新しいオーナーへの売買を制限するという申し出があり、それまで月15件程度だった販売件数が10月はゼロ件となり、12月は3,4件の融資しか実行されなかったため資金繰りが悪化し、賃料の支払いが困難になったようです。
菅沢社長は入居率が30%程度で推移していたことを説明し、「金融機関に対してはオーナーの方で個別にリスケ交渉と金利交渉をしてほしい」と説明しました。
スマートデイズは2012年より、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を販売し、1棟1億円以上という高額物件を、30年に渡る超長期の家賃保証(サブリース)を歌い、これを武器に不動産業界で頭角を現してきました。
頭金ゼロのフルローンで8%前後の高利回り、さらに家賃保証とくれば、投資家が飛びつくのは当然のことです。
ところが、実際の入居率は40%台で、客付けより新たな物件建設を優先し、投資家からの建設資金をオーナーへの支払いに回す、自転車操業状態だったようです。
スマートデイズは入居者向け職業紹介等の、家賃外収入をアピールしていたことで、ビジネスモデルを複雑化し、外部から分かり難くしていました。
しかし何より、このビジネスモデルの最大のポイントは、融資です。
ローン付けができなければ、不動産販売はまず成立しません。
そしてこの不動産ローンのほとんどが、スルガ銀行の融資でした。
つまり、スルガ銀行の融資前提で、投資商品が設計されていたのです。
スルガ銀行の融資審査は機能していなかったのでしょうか。
スマートデイズの販売代理店で、給与証明書やネットバンキングの残高証明書を、業者を使って偽造し、融資審査にかかる書面の偽装があったようですが、やはり、スルガ銀行の営業方針がポイントです。
不動産融資を使う条件として、スルガ銀行の定期預金を組むことや、フリーローンの設定が求められたようです。
スルガ銀行が書類の偽造をどこまで把握していたかは不明ですが、定期預金やフリーローンをまとめて組んでくれる、スマートデイズのオーナー様は、超優良顧客であったと言えるでしょう。
利潤追求をする上で、審査を緩めるのは自然な流れだったと思われます。
つまり、スルガ銀行にとってかぼちゃの馬車は、金のなる木だったのです。
スルガ銀行は昨年の役員交代で、審査の厳格化が進んだようです。
債務者との個別交渉に応じていくようですが、今後も融資審査の是非が問われるのは間違いありません。