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2022年03月23日

「45歳定年」でも生き延びる独学キャリアアップ術

2021年9月、サントリーHD新浪剛史社長の発言が物議をかもした。「45歳定年制を敷いて会社に頼らない姿勢が必要だ」という発言で、これに対してネットなどでは「単なるリストラではないか」「雇われる側としては不安になる」といった批判が出て話題となった。

新浪氏がその後の記者会見で「定年という言葉を使ったのはちょっとまずかったかもしれない」と釈明したように、この発言は、表現のせいで真意が伝わりづらくなってしまったように思える。おそらく言いたかったことは「終身雇用が崩れていく今後は、転職を前提に主体的にキャリアを考えていかなければ、個人も企業も厳しい」ということだったのだろう。

実際、戦後日本の経済成長を支えてきた「終身雇用・年功序列」はすでに立ち行かなくなっている。2020年以降、三菱自動車やホンダ、オリンパス、カシオといったメーカーに留まらず、NHKやフジテレビといったメディアなどでも早期退職募集のニュースが続いている。

また多くの企業で成果主義の評価方法に舵が切られ、2014年〜15年には日立製作所・パナソニック・ソニーなどで人事制度が変更された。トヨタ自動車の豊田章男社長が2019年5月に記者会見で「終身雇用を守っていくのは難しい」と発言したことは「終身雇用の崩壊だ」と話題になった。45歳定年がすぐに実現することはないにしても、終身雇用・年功序列が崩れてきていることは明らかだ。

終身雇用・年功序列が無くなると個人はどうなるか。成果主義で評価され給与が上がるよう、仕事のパフォーマンスを高めなくてはならなくなる。一生その会社にいられる保証が無くなるので、転職市場での評価も意識せざるを得ない。自分のスキルアップを、会社が考える育成プログラムに任せっきりにするのではなく、必要なスキルを自分で考え、自分でキャリアを作る必要も出てくるだろう。

では、新浪氏の発言にドキッとした45歳前後の方が、新浪氏の言うような「会社に頼らない」人材に近づくには、具体的に何をすればいいのだろうか。最近はテクノロジーの発達によって、より少ないお金と時間でキャリアアップに取り組むことができるようになった。
■「労働市場で」評価される人材になるには?

労働市場で評価される人材になるには、具体的にどうすればいいか。まず、どんな経験やスキルを身に付けるべきか、はっきりさせることだ。
すぐ転職活動をする人は「今現在持っているスキルと経験」で転職先を探すしかない。しかしキャリア相談でこれからを考えたい人には、実際のやりたい仕事の求人と自分のキャリアの棚卸しをした職務経歴書を見比べてみてもらう。すると自分に欠けているスキルと実務経験が明らかになる。

これが分かれば、セミナーやスクールで新しいスキルを習得する、仕事の担当替えや異動希望を出す、あるいは時期を見て転職活動へと進むことができる。

なかでも今後需要が高く、価値が高まりやすいスキルは英語とITだ。

英語は企業で従業員のダイバーシティが進みつつあるし、少子化で今後国内市場が縮小し、海外市場へ進出する企業が増え、需要が高まるだろう。

ITスキルについては日頃から、多様なガジェットを使いこなす、Twitterで情報収集する、Googleなどで検索する力をつける。インターネットの発達で「知っている」ことの価値が下がってきている一方で、玉石混交の情報から信頼できるものを短時間で選び取る力は今後ますます必要になる。

また、Excel・Word・PowerPointが使いこなせることは必須で、どの会社でも求められるスキルだ。「いまさらMS Office?」と思うかもしれないが、特にExcelは奥が深く、上級レベルまで極めておくと仕事の効率化に役立つ。得意でない人と大きく差がつくスキルのひとつだ。

2020年4月から小学校4年生の必須科目になったプログラミングも、今後特に若い企業で必須になるスキルだ。英語が話せない上司でも部下の英語力を評価できるのは、義務教育で英語を学んでいるからだ。つまり、学校でプログラミングを学んだ子どもたちが高校を卒業する10年後、プログラミングの知識がないと、業務の効率化について同じベースで議論ができなくなり、部下を適切に評価できなくなるだろう。
■時間がない、お金がない? 現代のメリット

身に付けるべき経験やスキルが分かったら、実際に行動を起こす。

専門性・スキルを磨くというと、時間やお金がないから難しいと感じるかもしれない。しかしネットなどテクノロジーが進歩した今、それらを解決する3つの恩恵がある。

1つめは学習時間をとりやすくなったこと。現地に行って受ける授業だけだった学習コースも、コロナでオンライン化が進んでいる。オンラインなら家にいながらにして学べるため学校への行き帰りや準備などの時間が不要だ。本とリアルのセミナーだけだった過去と比べると、時間的に大きなメリットがある。

また、コロナでリモートワークになり、会社がそれを取り入れたままであれば、節約できた通勤時間をあてることができる。

CaSy(カジー)、タスカジ、キッズラインといった家事代行のマッチングサービスもあるので、仕事の繁忙期とぶつかった時だけでも外注することで学習時間を作ることができる。

2つめは、安く学べること。会議室がいらないオンライン講座や、ウェブで授業の録画を購入するのはリアルの授業・セミナーよりも低価格だ。なかには1,000円台と書籍より安いものも多い。また、ネットを通じて物価の違う海外の先生に教わったり、無料の大学授業を受けたりすることもできるようになった。

3つめは、プラットフォームでスキルを売れること。これまでは会社の外で実務経験を得るのは難しかったが、現在はランサーズ、ココナラなどといったクラウドソーシングを利用して、個人のスキルを売ることができる。

こういったサービスを活用すれば、誰でも効率的に経験やスキルを身に付けられる。

■英語とITのスキルを効率的に身に付ける方法
たとえば、英語とITのスキルを身に付けたい場合は具体的にどうすればいいか。ネットを活用しお金をそれほどかけずに独学で学習する方法を紹介する。

英語のスキルを高める低価格の教材やスクールはたくさんある。オンライン英会話スクールならば、レアジョブ英会話・ネイティブキャンプ・DMM英会話という大手3社がしのぎを削っており、月6,000円台から毎日レッスンを受けることができる。

なかでもレアジョブ英会話は2022年1月よりPROGOSというスピーキングテストのモバイルアプリを展開しており、毎日1回無料で受けることができる。スマホでどこでも受けることができ、AIが採点するので、約2分で結果を受け取れる。

ITスキルは参考書やビデオ講座で簡単に学べる。書籍なら1冊3,000円程度、Udemyのビデオ講座はセール時なら1,000円台から、LinkedInラーニングの講座は月額3,000円台で、Excelに限らず16,000以上のコースにアクセスできる。

プログラミングの基本を学ぶには、学習サイトのProgate(プロゲート)がある。無料部分もあるが有料でも月1,078円という低価格で受けられる。ウェブ上で学ぶためソフトをインストールする必要がなく、ハードルが低い。

ただしこれは入門レベルなので、さらにスキルを上げる必要がある。

たとえばクラウドソーシングを使って単発の家庭教師を雇えば、現役のエンジニアに学習方法を相談できるし、自習しながら教えてもらうこともできる。作りたいサービスなど目的がはっきりしていて良い先生を選ぶことができれば、プログラミングスクールに入学するより安い場合もある。

■英語→ITの順で学べばより効率的
また、英語→ITの順で学ぶことでより効率的に学ぶことができる。英語を習得したあとにネットを活用することで低価格でITスキルを習得できるからだ。

日本だと高額なプログラミングスクールだが、英語が話せれば、フィリピンのプログラミングスクールZuittが低価格かつオンラインのライブで授業を提供している。

日本の大手プログラミングスクールで全ての授業をライブで提供しているところはなく、録画とライブとの比較になるが、それでもZuittの授業料は1/5ほどの金額。日本でライブ授業だったら10倍以上するのではないだろうか。ライブ授業なので、ソフトが動かない・エラーが出るなどの問題が起きてもその場で質問・解決でき、ウェブアプリを完成するところまで教えてくれる。

無料のプログラミング講座もある。アメリカのedXというサイトでは、マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学、カリフォルニア大学バークレー校など世界の160以上の大学が、IT関連を含め多様な分野の3,000以上ある講座をウェブのビデオで提供している(無料)。たとえばハーバード大学のコンピューターサイエンスの入門講座を無料で学べ、必要であれば修了証(有料)も発行してもらえる。

couseraも同じく、世界170以上のトップ大学や企業が提供する7,000以上の講座をウェブのビデオで受けられるサイトだ。聴講だけであれば、ほとんどの講座がユーザー登録するだけで無料だ。たとえば、エディンバラ大学のプログラミング入門講座が無料で聴講できる。
英語のリスニングに自信がなくても心配ない。Google Chrome の拡張機能Video Speed Controllerを使って動画の速さを調節できるし、Otterという文字起こしサービスのアプリを起動させ、音声から文字になった英語の文章を見ればよい。ネイティブの英語ならかなり正確に音をつかんで表示される。ライティングに困ったら、Gramaraという英文添削アプリに自分の作った英文をペーストすれば、AIで添削し、複数の文案を出してくれる。OtterもGramaraも、一定の範囲であれば無料で使える。

このように、まずは英語を習得し、その後「英語を使って」他のスキルを習得するのは出費をおさえ、英語スキルの向上にもなるので一石二鳥だ。

■実務経験をどうつける?
仕事と求人の条件にもよるが、スクールなどで学んだスキルだけをもって、転職で、専門職の仕事を得るのは簡単ではない。中途採用をする企業は即戦力を求めており、実務経験のある人を採用したいのが普通だからだ。

そこで、大きくキャリアチェンジしたい人は、スキルを得たあと、社内でそのスキルを活かせる部署へ異動希望を出すことを勧める。たとえば簿記をとってから経理部へ、英語を話せるようになってから海外対応部門へといった社内異動だ。

社内で評判の良い人であれば外部募集するより確実で、会社にとってもメリットがある。本人も、会社のビジネスには通じており、転職に比べ、難易度も心理的ハードルも下がる。

社内の専門性のある仕事で実務経験を積めば、その会社でも評価されると同時に、市場でも評価される状況になる。

社内異動が無理なら、クラウドソーシングを使って個人のスキルを売ってみればいい。場所を借りてお店を開く必要もなく、登録料も不要、サイトへの支払いはサービスが売れた時に発生するので、リスクはゼロである。

そういったサイトで帳簿をつけたり、ウェブサイトを作ったり、翻訳したり、動画編集したりといったスキルを売る。自分が翻訳なんて……という人もいるかもしれないが、サイトを見れば、同じ翻訳量でも500円の人からその10倍以上の料金で小説の翻訳をしているプロまでさまざまと分かって安心するはず。

2018年1月に厚生労働省が「モデル就業規則」の改訂と「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公開するなど、政府は副業・兼業を推進している。メルカリのような若い企業では、ウェブサイトの採用情報に「副業の推奨 書籍執筆、イベント登壇、エンジェル出資、社外役員・コンサルティングなど、個人の副業を推奨します。」と明記されている。現在副業が禁止されている企業でも、今後解禁が進んでいくはずだ。副業での実績を積み上げれば、会社員という地位を失っても働き続けられる可能性もある。

テクノロジーの進歩を活かして、専門性・汎用性のスキルを新たに追加あるいは磨く。そして実務経験を積む。そうすることで、市場で求められるようになり、転職だけでなく独立も視野に入る。

今の日本では、高年齢者雇用安定法の8条で「事業主がその雇用する労働者の定年の定めをする場合には、当該定年は、60歳を下回ることができない」と定められており、実際に45歳定年制が実現することは考えにくい。

しかし、それがあるかのように準備することは必要だ。これが新浪氏がおそらく「45歳定年制」よりも言いたかったこと「会社に頼らない姿勢が必要だ」への備えである。














パワハラされやすい人

パワハラされやすいのは「仕事ができない人」ではない
 ──ひどいパワハラにあい、メンタルダウンして自殺を考える寸前のところまでいってしまう……と言うのは残念ながらここ日本ではよくある話。

パワハラされやすいのは、仕事ができない人」という風潮がありますが、実はそうともかぎりません。

 運悪くパワハラ上司のもとで働くことになり、心身ともに壊れ、休職したあとで私がようやく気がついたのは、「自分がパワハラのターゲットになってしまったのは、仕事ができないからではなく、『何を言っても反抗しない』と思われていたからなんだ」ということでした。

 私自身も、その上司のもとで働き始めたばかりのころは、「指導していただいている」「ありがたい」と思って素直に話を聞いていました。

 今振り返ってみると、その真面目すぎる姿勢がよくなかったのかなとも思います。

 トップクラスの営業成績だった、その地位をキープしたい、またその逆で怒られたくない、恥を描きたくないというプライドや執着もあったかもしれません。

 いずれにせよ、悪い意味で仕事に依存しすぎてしまっていたのだと思います。

 ──なるほど。

 @「何を言っても反抗しない」と思われていないかどうか
A 仕事への依存度が高すぎないかどうか

 上司との関係性に悩んでいる人は、日頃からこの2つのチェック項目を持っておくといいかもしれませんね。
不思議なことに、人って否定されまくると従順になるんですよ。一種の洗脳状態になってしまっていたんでしょうね。

 立場が上の人に「お前が悪い」と言われ続けると、相手が正しくて自分が間違っていると思い込むようになるんです。

 だからこそますます、「仕事ができない自分に対して指導してもらえてありがたい」と、相手の言葉を信じるようになってしまう。

とにかく毎日のように「否定の言葉」をぶつけられていました。

 最初は仕事のやり方についてだけだったのが、徐々に、プライベートな出来事についてまで否定されるようになって。

 お弁当の中身や、家族や、子どもの名前にまで文句をつけられて。
「変な名前やな」とか、あとは、「お前なんかと結婚した嫁さん、可哀想やな」みたいなことも言われましたね。

 ──客観的にはどう考えてもその上司がおかしいとしか思えませんが、当時はなかなかそうは思えなかったんですよね。
これが不思議なもので、否定されまくればされまくるほど私は従順になって、きちんと職場に行っていました。

 どんどん思考がおかしくなっていき、しまいには「どの種類の缶コーヒーを飲むか」すら、決められなくなったくらいです。

 「このコーヒーにしたら怒られるんじゃ?」と考えてしまって、自分で決断できない。

 「全部、仕事ができない自分が悪いんだ」「迷惑をかけないようにしなくちゃ」と追い込まれて、休むなんてとても考えられませんでした。
 「35歳転職限界説」「メンタルダウン不採用説」というウソ

仕事も基本的に全否定でした。

 「このやり方じゃダメだ」「お前は何回やってもダメなんだ」「前もダメだったよな」「お前のことだから、どうせ次もダメだろう」など、過去・現在・未来のすべてにおいて否定してくるんです。

 ──過去の失敗について言われるのも嫌ですが、未来の失敗を予言されるのも嫌ですよね……。そういった上司のもとで働くことになってしまった場合、どのように対処すれば良いでしょうか。

一番の方法としては、物理的に距離をとること。

 パワハラのターゲットにされてしまったら、私のようにメンタルダウンして、元の状態と同じように働けるようになるまでに1年かかって……なんてこともありえます。

 まだ洗脳される前の段階で逃げないと、手遅れになる可能性もある。

 ──そんなにすぐに転職なんてできないよ! という意見もありそうですが。

そうですね、たしかに、そういうご意見もあると思います。

 ただ、もしかしたら、「この会社を辞めたら他に行くところなんてない」という考え方こそが、パワハラ上司に洗脳された結果かもしれません。

 「どうせどこに行ってもお前はダメだ」と言われ続けて、自信を失っていないか? 思い込まされていないか? と、あらためて自問自答する時間を持ったほうがいい。

 実は私も、インターネットでよく言われている「35歳転職限界説」などを信じ込んで、転職に踏み切れなかったんです。

 「メンタルダウンした人は採用されにくい」という話も聞いていたので、休職したあとはよけいに不安でした。

 でも、いざ挑戦してみたら、大成功でした。今は間違って無かったと言いきれますね。どうしてもっと早く気が付かなかったんだろうと。
行動してみたら案外、どうにかなることってたくさんある。

 「自分には無理」「ここで働くしかない」という思い込みのせいで、仕事場にしか居場所がないというのが一番よくありません。

 重要なのは、「いつでも転職できる状態」をつくっておくこと。

 私も今現在も、常に転職活動をしていますが、それは一種の自衛手段なんです。

 上司の求める人生ではなく、他人の求める人生ではなく、自分の人生を生きるために、ひとりでも多くの人に転職を選択肢の一つとして前向きに考えてもらいたいです。








2022年03月22日

ブラック企業あるある

責任者が20代から30代前半。その責任者も目標数字を背負っているので何も相談出来ない。

朝礼の時に社訓の斉唱。体育会系のノリ。

ミーティングが多い。その際誰か吊し上げられる。業務時間外のミーティングも平気。

業務時間外の仕事を指示される。勿論残業と看做されない。

社員の笑顔が奴隷の笑み。顔が死んでいる。

社員が何かに怯えた様子で仕事している。

密かに自腹を切っている社員が多数いる。

教える事が出来る社員が居ない為新人が困っている。

夜でも事務所の明かりが消えない。

働いている時は忙しすぎてジョブチェンジの事を考える余裕が無い。

業務上のトラブルも相談、報告する先がなく全て自分で解決しなくてはならない。

叱るのではなく否定する。

ブラック企業 入社前と入社後は真逆の回答になる!

入社前↓
上司「ようこそ我が社へ。今後はよろしくね」
社員「ブラック企業ですか?」
上司「まさか」
社員「週休2日は?」
上司「当然だ。そこは譲れない」
社員「毎日深夜まで残業とかは?」
上司「そんな事は一切ない」
社員「給料は上がる?」
上司「当たり前だ」
社員「嘘ついてます?」
入社後↑


2022年03月21日

パワハラ大国ニッポン

ハラスメントへの対応の遅れで、企業価値を毀損するリスクが高まっている。2020年6月施行の「パワハラ防止法」は、22年4月からは中小企業も適用対象となる。対策が声高に叫ばれるが、企業の大小を問わずパワハラを巡るニュースはなくならない。「すべての対人トラブルがパワハラになる」との懸念も上がる。もはや日本は「パワハラ大国」といっていい状況だ。








人はなぜ「仕事をやめたい」と思うのか?やめる・やめないの考え方

「仕事をやめたい」と思ったことはあるけれど、やめたい理由が明確ではなく漠然としているので、やめずに留まっている…という人は多いのではないでしょうか。そこで、人が「仕事をやめたい」と思う理由や背景、やめたいという思いとどう向き合い、決断すればいいのか。
人が「仕事をやめたい」と思う3つの理由

人が「仕事をやめたい」と思う理由はさまざまありますが、大きく「入社のストレス」「人間関係や相性」「キャリア観」の3つに分けることができます。

■入社のストレス

米の社会学者・ホームズ博士は、メンタルヘルスに影響を与える各ライフイベントから回復するまでの期間を点数化した「ストレス表」を考案しています。1年間に起こったライフイベントの数値を合計して200点を超えると50%の人が2年以内に心の不調を訴えると言われています。

この「ストレス表」によると、転職や異動などに関係しそうな「再就職」「職場の配置転換」「労働時間、条件等の変化」などの出来事を足していくと優に200点を越えてしまうとされています。それぐらい、転職や異動などで新しい職場に入ることは、それ自体がとてもストレスフルなことなのです。

加えて、入社後は「リアリティショック」も追い打ちをかけます。リアリティショックとは、新しい職に就いた人が、事前に思い描いていた仕事や職場へのイメージと現実とのギャップを感じ、衝撃を受けることです。

人は、人生において大きな決断をしたとき、自分が選んだ道は正しかったと思いこむ傾向にあります。入社する会社、異動する部署に関するいい情報だけを信じ、悪い情報はスルーしてしまいがちなのです。その結果、新しい職場に入ったとたんギャップを感じてガクっとモチベーションが下がってしまい、そのまま下がり続けて約3カ月後には最低水準になることがわかっています。ただ、その3カ月の間に組織にうまく馴染むことができれば、そこからモチベーションは上がり続けるとも言われています。

■人間関係・相性のずれ

人が仕事をやめる理由として最も多いのは、人間関係と言われています。そして、その大部分を占めるのが上司とのミスマッチとされています。

入社時、もしくは配置替えの際、各部署が最も重視しているのは「能力」です。どの部署も「能力が高く、早く戦力になってくれそうな人に来てほしい」と望んでいます。
一方、ビジネスパーソンが重視しているのは「価値観」です。やりたい仕事が叶えられる、自身の信念を大事にできる環境で、イキイキ働くことを求めています。そして人事も、双方の要望に応えるような配属を実現しようと努力します。

しかし、どの企業もほとんど見ていないのが「上司との性格的な相性」です。さまざまな調査や研究結果を見ると、この性格的な相性が、配属後の居心地のよさやパフォーマンスに大きな影響を及ぼしていることがわかっています。会社はもちろん、ビジネスパーソン自身もあまり気づいていなかった「性格」という側面が、実は「やめたい」との思いに直結している可能性があるのです。

■キャリア観の違い

図らずも、自分のキャリア観と合っていない仕事に就いてしまったことで、「やめたい」と思うケースも少なくありません。これは当然のことで、キャリア観に合わない仕事を無理に続けるのは心身ともに辛いものです。

ただ、中には「この仕事は自分のキャリア観に合わない」と思い込んでいるだけ、という人も見受けられます。

これを私は「ねつ造されたWill」と呼んでいますが、自分ではこの仕事がやりたい、こんなキャリアを歩みたいと思っていても、実は自分の本当の希望ではなく、社会的要因や環境などからそう思わされているだけ…という可能性があるのです。

一番の原因は、多くのビジネスパーソンが就活時から「就活の軸を作ろう」「5年後10年後にどうなりたいのか自己分析しよう」と言われ続けていることにあります。もっともらしい軸を一生懸命考えるうちに、「自分の軸はこうなのだ」と自己洗脳してしまう…というケースは決して少なくありません。その結果、自分の本来の希望とは異なるキャリア観を持ったり、軸を大事にするあまり自分のストライクゾーンを極端に狭めてしまったりして、どんな仕事にも「あれも合わない、これも合わない」と不満を感じ、やめたくなってしまうのです。
やめたい理由とどう向き合えばいい?

前述した「入社のストレス」「人間関係や相性」「キャリア観」という3つのやめたい理由にどのように向き合えばいいのか、やめる・やめないをどのように判断すればいいのか、ご紹介します。

■入社のストレスの場合は「時が経つのを待つ」

入社後のストレスやリアリティショックは初めは辛いものですが、「日にち薬」というように時が経てば徐々に薄れるものでもあります。

入社時に感じたストレスは多くの場合、仕事を通して職場に馴染むほどに徐々に消えていきますし、リアリティショックはある意味「自分で勝手に抱いた幻想」なので、幻想が消えた後は自然に「受け入れよう」という気持ちに移行していきます。

そもそもこの理由の場合は、自分がやみくもに動いたところで何の解決にもなりません。短気を起こしてやめるのではなく、時間をかけて様子を見ましょう。

もしもある程度時間が経っても「やめたい」という気持ちが消えない場合は、やめたい理由は実のところ「人間関係や相性」か「キャリア観」にあると思わるため、下記のアドバイスを参考にしてみてください。

■人間関係や相性の場合は「自分でロールモデルやメンターを見つける」

上司との性格的相性の悪さがやめたい原因だったとしても、「上司を変えてくれ」とは言えません。自分が異動願いを出すのはアリかもしれませんが、すぐに通るものでもないでしょう。

お勧めしたいのは、自分と性格が合い、かつ尊敬できるロールモデルやメンターを見つけること。本来上司が担う役割を上司以外に求めることで、上司とそこまで深く関わらなくても目指すキャリアを追えるようになるでしょう。

ロールモデルやメンターは同じ職場内で見つけられればベターですが、社内の別部署や社外の人でもOK。その人に定期的に仕事やキャリアの相談に乗ってもらい、軌道修正しながら目指すキャリアを積み上げていきましょう。もちろん素直に「私のメンターになってください」とお願いするのも有効。自分の仕事ぶりを気にかけてくれる人がいることで、仕事へのモチベーションも上がると期待されます。

メンターがどうしても見つからない、上司とどうしても密に関わらざるを得ない役割だという場合は、やめるという判断も一つの方法です。

■キャリア観のずれの場合は「なぜ?を繰り返して自問自答する」

この場合、初めに行うべきは「今の自分のキャリア観は本当なのかどうか」のチェックです。

「ねつ造されたWill」かどうか確認するには、自分自身に「なぜなぜ攻撃」をしかけるといいでしょう。「なぜこのようなキャリア観を抱いたのか」「きっかけは何だったのか」と自問自答を繰り返すのです。もし本物のキャリア観であれば、「あのときこんな出来事があり、こんな経験をしたから、このようなキャリア観を持った」と具体的かつ明確に答えが出てくるはず。その場合は、自身のキャリア観に合う部署に異動願いを出したり転職したりしたほうがよさそうです。

ただ、自問自答してもなかなか答えが出てこなかったら、周りの意見や世間の風潮に流されてしまった可能性が高いでしょう。この場合は、「この仕事は自分のキャリア観に合わないと思い込んでいるだけ」であり、やめるのは得策ではありません。思い込みだとわかれば我に返り、「目の前のことを頑張ってみようか」という気持ちになれると思います。

補足ではありますが、若手時代はWillよりCan(できること)を重視すべきです。まずは目の前の業務に取り組んで「できること」を増やし、自身の可能性を広げていくほうが、キャリアのバリエーションを増やすことにつながります。
やめたい理由がわからない場合は「疲れた」「飽きた」のいずれか

通常は、やめたいと思う理由は前述の「3つの理由」のいずれかに当てはまるものですが、それでも「漠然とやめたいと思っているけど理由までわからない」とか「3つのうちのどれか特定できない」という場合は、次の2つのどちらかに当てはまる可能性があります。

うっかり見落としがちな理由ですが、心身に大きな影響を及ぼしたり、能力開発を阻害したりする恐れがあるので注意が必要です。

■忙しくて疲れ切っている可能性

なぜやめたいのか、理由を考え突き止める余力もないほど疲れ切っている可能性があります。実際、ワーカーホリックに陥り四六時中仕事のことばかり考えていると、ある日突然バーンアウト(燃え尽き症候群)してしまい、無性に「やめたい」と思ってしまうことがあります。心身ともに疲れ切っている状態なので、多くの場合は十分な休息を取れば「やめたい」気持ちが徐々に収まるでしょう。

休息する前に、しんどさのあまり突発的に退職を選ぶ人は少なくありませんが、こういうときはできればやめないほうがいいです。メンタル的にしんどいときにやってはいけないことの一つが「環境を変える」こと。その最たるものが退職・転職です。今いる環境で休息し、場合によってはしばらく仕事を離れ、心身ともに落ち着いてから今後について考えましょう。

■仕事に飽きてしまった可能性

今の部署で経験を積み、ある程度仕事ができるようになると、今の仕事や役割に飽きてしまい「何となくやめたい」という気持ちになることがあります。ただ、「飽きた」という理由であれば、やめるのは早計です。

人は、同じことを何度も繰り返すことで能力を身に付けることができます。これを「処理の自動化」と呼びますが、無意識でも自動的に物事ができる状態になってこそ「能力が身についている」と言えます。

一方で「飽きる」ということは、まだ能力が身についていない証拠です。処理が自動化され、無意識に業務がこなせる状態になっていれば、「飽きる」という感情すら湧くことがないからです。

ここでもうひと頑張りすれば、「飽き」を越えて無意識に業務がこなせるようになるはず。能力がしっかり装着されてから、次の道を考えたほうが能力開発においては圧倒的にプラスです。











2022年03月20日

転職か?残留か? 氷河期世代のキャリア戦略 40歳からの判断基準は「善は急げ」

時代の波に翻弄されてきた氷河期世代

 氷河期世代はバブル崩壊やリーマン・ショックといった不況の波や、製造業中心の社会からインターネットや人工知能(AI)中心のデジタル社会へのシフトによって、就活や転職で他の世代に比べて、非常に苦労を強いられてきた世代です。結果的に希望する会社や仕事に就職できなかったり、正社員になることがかなわず、フリーターで生きていくしかなかった人が数多く生まれた世代でもあります。

 「1億総活躍社会」「人生100年時代」というキャッチフレーズが掲げられた安倍政権時代の2019年には、それらの実現のための目玉政策として発表された「就職氷河期世代支援プログラム」において、厚生労働省の指揮のもと、3年間の集中支援プログラムの対象となっています。

 氷河期の第1世代はすでに社会に出て30年。年齢で言えば50代前半を迎えています。氷河期の最後の世代もすでに40歳を超える時期にさしかかっています。二重三重に世の中の変化のしわ寄せを受けてきたこの世代に、いまさらに早期退職勧告など、リストラの波が襲いかかってきています。

 しかし、残り20年近い仕事人生を前にしてここでリタイアするわけにもいきません。これからのキャリア形成にどう向き合っていくべきなのか。いくつかの視点で考えてみたいと思います。
「このままのキャリア」はどんな未来につながるのか?

 まずは、現在のキャリアをこのまま続けていくか、なんらかの方向転換をするかどうかの判断です。

 キャリアについて懸念を抱きながらも、明確なアクションをせず、「何となく将来が不安」「でも、可能な選択肢は限られている」「できるだけリスクは取りたくない」ということをぐるぐる考えて時間ばかりが経過してしまう。40歳、45歳、50歳、55歳と、いつの間にか年を取り、結局、さらに選択肢が狭まって身動きが取れなくなる。転職支援の仕事をしていると、そういう悪循環に嵌まり込んでしまう人がいかに多いかが見えてきます。

 今の会社で頑張り続けるのも、転職するのも、起業するのも、すべては単なる選択肢でしかありません。ただ、どの選択肢を選ぶかどうか、自分の中で覚悟を決めずに、ずるずる悩ましい状態を続けることが最も精神衛生的にもよくない状態だと思います。

未来を予想するための要素

 はっきりと意思決定するために大切なことは、このままの延長で仕事を続けていった場合の未来予想図を、主観や思い込みを排除して考えてみることです。

 予想するための要素としては、次のようなものがあります。

・業界の発展動向
・会社の成長動向
・職種の需要動向
・自分の能力の開発可能性
・自分のモチベーションの活性動向

 これらを総合的に判断したとき、このままの状態を続けた場合に右肩上がりなのか、逆にどうがんばっても右肩下がりになるのか。5年後、10年後という単位で現実的なシミュレーションをしてみてください。そうやってできた未来予想図をもとに、自分がそこに残り続けるほうがいいのか、逆にキャリアチェンジをしたほうがいいのかの覚悟を決めていく方法です。

 ちなみに未来のシミュレーションに関しては、個人ごとの思考の癖が出やすいので、楽観と悲観の2種類のシナリオを作り、両方の真ん中を妥当ラインと考えるようにすることをお勧めします。

 もし、現在の延長線上に残り続けることが難しいと考えた場合は、年齢が上がれば上がるだけ、身体的にも精神的にも負担が大きくなることを考え合わせると、行動は早いにこしたことはありません。40歳からの判断基準は、あらゆることが「善は急げ」なのです。
自分の中の常識を徹底的に疑う

 40代以降の自分のキャリアを、現在の延長線上ではなく、何らかのアクションを起こして変化させていくことが必要だと意思決定したら、いよいよ行動計画の立案と実行に入ります。その際、円滑な計画と実行を邪魔するのは、過去の「成功体験」や「失敗体験」が積み重なってできた「自分の中の常識の枠組み=認知バイアス」です。これが選択肢の過剰な排除や食わず嫌いを生み、多くの人から選択肢を奪ってしまう傾向があります。

 反射的に発生する認知バイアスには、以下のようなものがあります。

・未経験ゾーンを反射的に嫌悪して排除するパターン
「これまでやってきた業界でしか通用しないのでは」
「経験のない職種なんか今さらゼロからやるのは無理」
「この年齢で転職しても条件が悪くなるだけだろう」
「自分は絶対に起業には向いていない」
「フリーランスみたいに何の保障もない働き方はしたくない」

・自分の都合や好き嫌いを優先してしまうパターン
「今さら現場はしんどい。人材を育成する側に回りたい」
「経験を生かして経営にかかわりたい」
「もともと興味のあった業界にチャレンジしたい」

 今後の選択肢を検討する段階で、これらの「思い込み」や「自分が常識だと思っていること」をいかに排除して、「自分の残りの仕事人生を充実したものにする」ことだけに立脚した選択肢を洗い出せるかどうかが、キャリア戦略立案の成否を分ける最大のポイントだと言っても過言ではありません。
自分の「商品性」を分解して売り方を模索する

 次に着手してほしいのが、自分自身の経験や手持ちのスキル、過去の成功体験から得たノウハウ、そもそもの仕事観や価値観など、自分自身を構成する要素をすべてバラバラに分解して、売り物になるパーツを見きわめていく作業です。パーツを分解したら、次は、社会から見た需要の確認です。

 自分の中で売り物になりそうなパーツを起点にするのではなく、現時点の社会での能力やスキルの需要を調査して、需要にはまりそうなパーツを探り出していくという手順で、自分自身の「商品性」を確認していきます。

 この時点では、「社員としての転職」「起業」「フリーランス」「顧問」などの、「自分を売るパッケージ形態」はいっさい考える必要はありません。むしろ、この段階でそんな表層的なことにとらわれているとすれば、まだ認知バイアスから抜け切れていない証拠です。

 また、商品性を確認する際には、業界や職種の経験年数や、役職などの一般的なものさし以外に、下記のような「能力」「スキル」「取り組み姿勢」などの特徴も視界に入れて、自分の強みや商品性を確認してみてください。この時、自分の強みをピックアップしながら、できるだけそれを証明する過去のエピソードとひもづけておくと、後々、職務経歴書(セルフプロモーション)をまとめる際などに役に立ちます。

●自分の中の商品性を分解する際の視点例
・課題発見力
・課題設定力
・課題解決力
・企画発案力
・計画立案力
・実務遂行力
・変化対応力
・社外対応力(社会・株主)
・社外対応力(顧客)
・社外対応力(協力会社)
・社内対応力(上司)
・社内対応力(組織間)
・社内対応力(部下)

 上記のような流れで、自分の意思決定や強み・弱みを分析した上で、最終的にどんな相手が自分のスキルを必要としていそうかの仮説を立て、実際に売り込みを仕掛けていくという流れになります。

 この段階でも、雇用契約か、顧問契約か、個人事業主か、あるいは1社だけへの売り込みなのか、複数の企業と契約をしていくのかということも、幅を持って考えておいたほうが交渉は進めやすくなります。まずはぜひ一度、フラットに検討してみてください。もし一人では難しい場合は、友人や転職エージェント、キャリアコンサルタントの有資格者などに相談に乗ってもらうと、よりスムーズに考えられるかもしれません。

 大切なことは、会社に留まるか、転職するか、起業するかという外形的なことではなく、いかに「自分の残りの仕事人生を充実したものにする」かという1点です。ぜひ納得感のある未来を自らつかんでほしいと思います。
















2022年03月18日

ブラック企業の奴隷にする為のよくある方法

ブラック企業というのは、会社の利益のために、何とかして労働者を低賃金かつ長時間働かせ、「会社の奴隷」にできないかということを常に考えています。
ブラック企業に洗脳されてしまうと、社畜のように働いていても感覚が麻痺してしまい、今の自分が異常な状態だと、正しい判断を下すことができなくなってしまいます。
ブラック企業に勤めていた過去の自分も、残業を100時間超えていても、「これは普通のことなんだ」と思い込んでおり、完全にマインドコントロールされていた状態でした。
今回は「ブラック企業が労働者を洗脳する手口」や「洗脳されないための対策」などを体験談を交えて紹介していきます。
会社に洗脳されたくないというは是非参考にして下さい。

過去にブラック企業に勤めていた時の体験談
有給休暇は形だけで実際には存在しない
みなし残業制度の悪用
ブラック企業が洗脳して会社奴隷にする6つの手口
人格を否定する 
労働契約書で選択肢を奪う
体力や気力を奪う
連帯責任という言葉で納得させる
外部と隔離する
精神論を熱く語り共有感を持たせる
ブラック企業に洗脳された社員の特徴
ハードな労働は美徳だと感じている
年上や役職の上の人は無条件で偉いと思っている
会社を簡単に辞めるのはいけないと思っている
給料は貰えるだけ有難いと思っている
社畜の自慢を頻繁にする
「すみません」が口癖になっている
ブラック企業に洗脳されないためにできる対策
無理やりでも外部との関係を作る
気力が無くなる前に転職という逃げ道を作っておく
過去にブラック企業に勤めていた時の体験談


まず最初に、自分がブラック企業に勤めていた時の体験談を軽くお話しします。
もし興味がないという人は、読み飛ばしちゃって下さい。
有給休暇は形だけで実際には存在しない

本来なら、有給休暇は従業員に与えられた自由な権利です。しかしブラック企業ではこの常識が全く通用しません。
ある時、有休を取ろうと申請したところ、上司から「いま休まれると困るからもうちょっと先にしてくれ」と言われました。
その時は仕方なく我慢し、ある程度落ち着いた頃にもう一度有休を申請したら
「有休なんてあってないようなものだ、1人取るとみんな取らないといけないから我慢しろよ」
こんな感じに、冷たくあしらわれてしまいました。それから全くといっていい程、有休は取れなくなりました。
ブラック企業の社畜にとっては、有給休暇というのはGWとお盆のことを指すのだとこの時理解しました。
みなし残業制度の悪用

ブラック企業に勤めている人にとっては、みなし残業制度は身近なものだと思います。
過去に勤めていた会社では、このみなし残業を悪用されまくっていました。
「みなし残業の規定時間を超えても残業代は全く支払われない」
「月に100時間以上の残業をしても、固定支給分の2万円っぽっちの手当てしか貰えない」
こんな感じが当たり前の状況でした。
今の思うと異常な状態でしたが、会社に洗脳されていた状態では、感覚が麻痺しており正常な判断が全くできていなかったんですね・・・・。
ブラック企業が洗脳して会社奴隷にする6つの手口


では次に、ブラック企業がどのようにして従業員を洗脳して会社の奴隷にしていくのか?
ブラック企業の常識を刷り込ませる、マインドコントロールの手口を紹介していきます。
ブラックが洗脳する手口は大きく分けると、以下の6つです。
ブラック企業が使う6つの洗脳手口
人格を否定する 
労働契約書で選択肢を奪う
体力や気力を奪う
連帯責任という言葉で納得させる
外部と隔離する
精神論を熱く語り共有感を持たせる
では、それぞれを詳しく説明していきます。
人格を否定する 

1つ目の手口は「人格を否定する」ことです。
ブラック企業は、従業員の人格を否定して、自尊心や自己肯定感を奪います。
ほんの些細なミスをしただけで「こんなこともできないお前は無能だ!」と大声で罵ったり
ノルマをこなせなかったときは「他のやつはできてるのに何でお前はできないんだ?」などとわざと人格を否定してきます。
人格否定をする目的は
自分は周りよりも劣っており、能力がないと思い込ませることにより、他の会社に行ってもやっていけないと思い込ませること
つまり、自尊心や自己肯定感を失わせて、転職をさせないようにするためです。
労働契約書で選択肢を奪う

2つ目の手口は「選択肢を奪う」です。
選択肢を奪うとは具体的には
「入社3年以内の退職は基本的に認められない」
「内定から就職まで月10万円の補助金を出すかわりに3年以内の退職は認めない」
こんな感じに、会社の労働契約書によって従業員の自由を強制的に奪ってしまうわけです。
無知な新入社員は甘い条件に騙されてしまい、八方塞がりな状況になり身動きが取れなくなってしまいます。
ブラック企業は「嫌なら違約金を払ってでも辞めればいい」と、手のひらを返したような態度を取り、相手の心の余裕を奪って洗脳していくわけです。
体力や気力を奪う

3つ目の手口は「体力や気力を奪う」ことです。
強制的な長時間労働をさせたり、大声で罵倒することによって精神的なストレスを与えることによって、体力や気力を奪います。
心身ともに疲労困憊することによって、思考力を低下させられ、まともな判断をすることが困難になってしまうわです。
これが慢性的になってくると、この状態が普通なんだと勝手に思い込むようになってしまい洗脳状態に陥ってしまいます。
たまに研修などで、過酷な登山をさせられたりという話を聞きますが、これは体力や気力を奪って、思考力を鈍らせた状態で「ブラック企業の常識を刷り込もう」という魂胆が隠されているわけなんです。
連帯責任という言葉で納得させる

4つ目の手口は「連帯責任という言葉で納得させる」ことです。
ブラック企業は連帯責任という言葉を頻繁に使ってきます。
まず最初に、「チームワークが大事だ」「みんなで協力して頑張ろう」などと熱く語り、チームワークの大切さを植え付けたところで
「周りが頑張っているから長時間労働も仕方ない」
「休み返上だけど自分が休むと周りに迷惑が掛かってしまう」
こういった感情を抱かせるようにマインドコントロールされてしまいます。
また、誰かがミスをして罵倒されているのを見ると、自分がフォローしてあげなきゃいけないといった連帯感を過剰に感じるようになってしまいます。
最終的には、自分がこの会社を辞めてしまうと残された人に迷惑がかかるといった感情のせいで、辞めたくても会社を辞めることができない状況に追い込まれてしまうわけなんです。
外部と隔離する

5つ目の手口は「外部と隔離する」ことです。
これは、宗教団体がよく使う手口に似ているのですが、外部と隔離して、会社の感環境にどっぷり浸かることで、今の状況が正常なんだと錯覚させてきます。
具体的には、強制的に長時間労働をさせたり休日出勤によって、外部と接触する機会をシャットアウトさせます。
「会社の環境が自分にとってすべて」という、一種の宗教団体的な環境を作り出すわけなんです。
外部の状況が分からないから、判断のしようがないないですよね。こうして徐々にブラック企業の色に染まっていくわけです。
精神論を熱く語り共有感を持たせる

6つ目は「精神論を熱く語り共有感を持たせる」ことです。
ブラック企業は、夢や理想などの精神論がやたらと好きです。
「苦しくても歯を区縛って頑張ろう、きっと報われるから」
「俺の成功体験をお前にも味わわせてやりたい」
こんな感じに、精神論を熱く語り、強く押し付けてします。
これを繰り返されると、あの人は僕のことを考えてくれているなどと錯覚するようになり、へんな共有感が生まれてしまいます。
この共有感を持ってしまうと、あとは洗脳までまっしぐらです。自分も「苦しくても夢のために頑張ろう」などど精神論を語るようになってしまい、会社のために奴隷のごとく働くようになってしまいます。
ブラック企業に洗脳された社員の特徴


ブラック企業の洗脳の手口を紹介してきましたが、洗脳されてしまった従業員は具体的にはどんな風になってしまうのか?
洗脳された社員には、以下のような特徴があります。
洗脳された社員の特徴
ハードな労働は美徳だと感じている
年上や役職の上の人は無条件で偉いと思っている
会社を簡単に辞めるのはいけないと思っている
給料は貰えるだけ有難いと思っている
社畜の自慢を頻繁にする
「すみません」が口癖になっている
では、それぞれ詳しく説明していきます。
ハードな労働は美徳だと感じている

ブラック企業に洗脳されて、長時間労働や休日出勤を当たり前のようにこなすことで、仕事で辛い思いをするのは当たり前だ、仕事は辛いからこそ意味があると勘違いするようになってしまいます。
また、そう思っていないとやってられないという人もいるかもしれません。
年上や役職の上の人は無条件で偉いと思っている

上司から、大声で罵倒されるたびに恐怖心が募っていき、上司が言うことは絶対という精神が植え付けられてしまいます。
なので、年功序列だったり、課長や部長の肩書きが付いているだけで、無条件でその人は偉いと勘違いしている傾向があります。
会社を簡単に辞めるのはいけないと思っている

洗脳の手口の一つである「人格否定」によって、自存心や自己肯定感が失われてしまい
「自分はダメなやつ、他の会社ではやっていけないから今の会社を簡単に辞めてはいけない」こういう風に思い込んでしまっている傾向が強いです。
給料は貰えるだけ有難いと思っている

先ほどの「人格否定」によって自分はダメなやつと思い込むことによって、こんな自分は給料が貰えるだけ有難いと錯覚するようになってしまいます。
給料は貰って当たり前というのが、本来の正しい感覚のはずなのに、人格否定によって給料に対する考え方がシフトしてしまっているです。
社畜の自慢を頻繁にする

ブラック企業に洗脳されたて社畜になってしまった人は、頻繁に社畜自慢をします。
「有給なんてまともにとったことないぜ」
「今月の残業時間100時間超えたわ」
こういった社畜の自慢をすることによって、「頑張っている自分を正当化したい」「仕事を頑張っている自分に酔いたい」などの自己満足を得たいという人が多いんです。
「すみません」が口癖になっている

ブラック企業に洗脳されてしまうと、別に悪いことしているわけでもないのに「すみません」が口癖になってしまいます。
上司から怒られすぎて、とりあえず「すみません」と言っておけば事を荒立たせずにすむという思考に陥ってしまっているんです。
ブラック企業に洗脳されないためにできる対策


気を付けていたとしても、知らず知らずのうちにブラック企業に洗脳されてしまい、気づけば手遅れの状態に陥ってしまうこともあります。
では、ブラック企業に洗脳されないために何ができるのか?
過去のブラック企業を渡り歩いてきた経験を踏まえて、ベストな対策方法を紹介します。
結論から言うと、ブラック企業に洗脳されないための対策は以下の2つです。
洗脳されないための対策
無理やりでも外部との関係を作る
気力が無くなる前に転職という逃げ道を作っておく
では、詳しく説明していきます。
無理やりでも外部との関係を作る

1つ目は「無理やりでも外部との関係を作る」ことです。
洗脳の手口でも言いましたが、ブラック企業は会社以外の外部との接触をシャットアウトして、「自分の会社の環境が当たり前」という間違った考えを植え付けようとしてきます。
なので、その事を強く念頭に置いて、無理やりでも外部との関係を作って下さい。
多少疲れていても、親や友達など積極的にコンタクトを取るようにして下さい。時間がないときは電話でも構いません。
外部との関係を持つ事で、自分の置かれている状況が異常だということに気付くことができ、ブラック企業に洗脳されにくくなります。
気力が無くなる前に転職という逃げ道を作っておく

2つ目は「気力が無くなる前に転職という逃げ道を作っておく」ことです。
対策を2つ紹介しましたが、じつは、後者のこの方法が一番効果的です。
その大きな理由は
 ストレスが限界に達してから行動するのでは遅すぎるから
 逃げ道があると分かると精神的にグッと楽になるから
この2つです。





2022年03月17日

「厳しくても尊敬される上司」と「部下のメンタルを壊す上司」の差は「この言葉」に表れる

仕事や人間関係…しんどいことが多い、という人にぜひ読んでもらいたいのが、『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』(わび著)だ。著者のわび氏は元幹部自衛官としてエリート街道をひた走っていたが、上司のパワハラと早朝深夜の激務が重なりメンタルダウン。復職を果たした後、「出世ばかりが人生ではない」「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と思い、転職。現在は外資系企業の社員として活躍している。

● 「悪い知らせほど重宝せよ」

 ──自衛隊で幹部自衛官として働いてきた中で、「上司としてのありかた」について考える機会も多かったと思います。「パワハラと指導の線引き」はどこに現れると思いますか?


自衛隊では、たったひとりのパワハラ上司を除いたほとんどは、尊敬できる人ばかりでした。

 時には厳しくとも、しっかりと指導して育ててくださった上司や先輩との出会いには、今でも感謝しています。「いい指導かどうか」の差は、部下が「事故報告」をしたときの態度に表れると思います。

 ──「事故報告」とは?

危機管理の世界では、よく「悪い知らせほど重宝しなければならない」と言われます。

 火事と同じように、悪い知らせを放っておくとどんどん火が広がって、周りに悪影響を及ぼし、気がついたときには対処に大きなエネルギーを費やすことになる

 そうならないように、大きな事故であればあるほど素早く報告する、と自衛隊の先輩からも教え込まれていました。

 ・事故として発生したこと
・どんな影響があったか
・今後どう対処するか、という結論事項

 これをセットで報告するんです。

 ──たしかに、大きな失敗をしてしまったときほど、部下としては報告しづらいですよね。

そんなとき、淡々と叱ってくれる上司は、ありがたかったですね。

 事故報告の再発防止の話をしっかりと聞いて、「そこはそうじゃないだろう」「こうしたらどうか」など、詰めの甘さを指摘してもらえたり、次のよりよい改善策に繋げるような言葉をもらえたりしたときは、恐怖心はそれほど抱きませんでした。

 いい指導ができる人って、「次、どうするんだ?」という言葉が出てくるのが早いんですよ。

 具体的な対処法が決まったらあとは遂行するだけなので、後腐れもない。逆に、パワハラ上司の場合は、すべての案件に対して長時間の指導があって、なかなか次の行動に移れませんでした。

 そもそも、「上司への報告に、異常なほどの恐怖を感じる」というのは組織としてあってはいけないことです。部下は自分の仕事をなかなかコントロールできません。

 うまくコントロールするのは上司の仕事であり、それこそが腕の見せどころだと思います。

● 怒られても落ち込まないための「変換スイッチ」

 ──とはいえ、「真っ当な指導でもすぐに落ち込んでしまう」という人も多いと思います。気持ちの切り替え方や怒られたときの受け止め方として、おすすめの方法があれば教えてください。

相手が話の通じないパワハラ上司だった場合は、一刻も早く逃げましょう……というのは大前提として、ある程度理性的な上司に指導されて落ち込んでしまった場合ですよね。

 「怒っている」=「困っている」という話を聞いたことがあります。そして、いろいろな上司のもとで働いているうちに、「怒っている」=「困っている」は割と当たっていると確信しました。

 怒ってしまうのは結局、困っているからなんですよね。

 「怒られている事実」にばかりフォーカスするのではなく、「なぜ相手は困っているのか」にフォーカスすれば気持ちは切り替えられますし、上司とのコミュニケーションもうまくいくと思います。

 ──なるほど!「怒っている」=「自分を責めている」と変換してしまうと、相手の指導を受け止めきれないですが、「怒っている」=「困っている」に変換すれば、冷静になれそうですね。

そうですね。とくに、相手と感情のやりとりをするときには、「精神的優位性」を保つことを意識するといいという話があります。

 「怒っている」=「自分を責めている」と変換してしまうのは、精神的優位性が相手より低いからなんです。そうすると、「攻撃されている!」ということにばかり意識がいってしまって、自分を守るために言い訳をしたくなってしまう。

 そうではなく、「私は相手よりも精神的に優位な立場にいる」と考えれば、そんなにつらくはならないと思います。むしろ、相手の困っていることを探ることができれば、「上司を助けられた!」という自信にもつながる。

 怒られていても、少し高い目線で相手と対話するのがおすすめです。









2022年03月14日

ブラック企業のパワハラ上司

「私は組織をファミリーと位置づけ、建前でなく本音で向き合うことにしている。アメとムチを使い分け、密接な関係を築いて一緒に闘ってきた」。そう弁明する部長に、パワハラの加害者であるという感覚はなかった。」

50以上くらいのこの手の人は人は多くがこういうでしょう。内訳は半分本気、半分は自覚しつつの罪逃れか。

人間というのは、誰かに優位に立ち注意や指導をすることに快感を覚えるもの。自分に都合よく理由を探しながら、その構図そのものが目的になり何十年も生きてきた人はたくさんいるでしょう。

そういう人は、それによって何人もの人を病ませてきたことをもはや認められない。真摯に認めたら後悔することになり、それが余生を苦しませることにどこかに気づいてる。

悲しいことですが、こういう人を救うことは難しい。早めに辞めてもらう或いは若い世代で新しい会社を立ち上げ、彼らを除外した社会にしていくしかないと思う。









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