2022年03月23日
パワハラされやすい人
パワハラされやすいのは「仕事ができない人」ではない
──ひどいパワハラにあい、メンタルダウンして自殺を考える寸前のところまでいってしまう……と言うのは残念ながらここ日本ではよくある話。
パワハラされやすいのは、仕事ができない人」という風潮がありますが、実はそうともかぎりません。
運悪くパワハラ上司のもとで働くことになり、心身ともに壊れ、休職したあとで私がようやく気がついたのは、「自分がパワハラのターゲットになってしまったのは、仕事ができないからではなく、『何を言っても反抗しない』と思われていたからなんだ」ということでした。
私自身も、その上司のもとで働き始めたばかりのころは、「指導していただいている」「ありがたい」と思って素直に話を聞いていました。
今振り返ってみると、その真面目すぎる姿勢がよくなかったのかなとも思います。
トップクラスの営業成績だった、その地位をキープしたい、またその逆で怒られたくない、恥を描きたくないというプライドや執着もあったかもしれません。
いずれにせよ、悪い意味で仕事に依存しすぎてしまっていたのだと思います。
──なるほど。
@「何を言っても反抗しない」と思われていないかどうか
A 仕事への依存度が高すぎないかどうか
上司との関係性に悩んでいる人は、日頃からこの2つのチェック項目を持っておくといいかもしれませんね。
不思議なことに、人って否定されまくると従順になるんですよ。一種の洗脳状態になってしまっていたんでしょうね。
立場が上の人に「お前が悪い」と言われ続けると、相手が正しくて自分が間違っていると思い込むようになるんです。
だからこそますます、「仕事ができない自分に対して指導してもらえてありがたい」と、相手の言葉を信じるようになってしまう。
とにかく毎日のように「否定の言葉」をぶつけられていました。
最初は仕事のやり方についてだけだったのが、徐々に、プライベートな出来事についてまで否定されるようになって。
お弁当の中身や、家族や、子どもの名前にまで文句をつけられて。
「変な名前やな」とか、あとは、「お前なんかと結婚した嫁さん、可哀想やな」みたいなことも言われましたね。
──客観的にはどう考えてもその上司がおかしいとしか思えませんが、当時はなかなかそうは思えなかったんですよね。
これが不思議なもので、否定されまくればされまくるほど私は従順になって、きちんと職場に行っていました。
どんどん思考がおかしくなっていき、しまいには「どの種類の缶コーヒーを飲むか」すら、決められなくなったくらいです。
「このコーヒーにしたら怒られるんじゃ?」と考えてしまって、自分で決断できない。
「全部、仕事ができない自分が悪いんだ」「迷惑をかけないようにしなくちゃ」と追い込まれて、休むなんてとても考えられませんでした。
「35歳転職限界説」「メンタルダウン不採用説」というウソ
仕事も基本的に全否定でした。
「このやり方じゃダメだ」「お前は何回やってもダメなんだ」「前もダメだったよな」「お前のことだから、どうせ次もダメだろう」など、過去・現在・未来のすべてにおいて否定してくるんです。
──過去の失敗について言われるのも嫌ですが、未来の失敗を予言されるのも嫌ですよね……。そういった上司のもとで働くことになってしまった場合、どのように対処すれば良いでしょうか。
一番の方法としては、物理的に距離をとること。
パワハラのターゲットにされてしまったら、私のようにメンタルダウンして、元の状態と同じように働けるようになるまでに1年かかって……なんてこともありえます。
まだ洗脳される前の段階で逃げないと、手遅れになる可能性もある。
──そんなにすぐに転職なんてできないよ! という意見もありそうですが。
そうですね、たしかに、そういうご意見もあると思います。
ただ、もしかしたら、「この会社を辞めたら他に行くところなんてない」という考え方こそが、パワハラ上司に洗脳された結果かもしれません。
「どうせどこに行ってもお前はダメだ」と言われ続けて、自信を失っていないか? 思い込まされていないか? と、あらためて自問自答する時間を持ったほうがいい。
実は私も、インターネットでよく言われている「35歳転職限界説」などを信じ込んで、転職に踏み切れなかったんです。
「メンタルダウンした人は採用されにくい」という話も聞いていたので、休職したあとはよけいに不安でした。
でも、いざ挑戦してみたら、大成功でした。今は間違って無かったと言いきれますね。どうしてもっと早く気が付かなかったんだろうと。
行動してみたら案外、どうにかなることってたくさんある。
「自分には無理」「ここで働くしかない」という思い込みのせいで、仕事場にしか居場所がないというのが一番よくありません。
重要なのは、「いつでも転職できる状態」をつくっておくこと。
私も今現在も、常に転職活動をしていますが、それは一種の自衛手段なんです。
上司の求める人生ではなく、他人の求める人生ではなく、自分の人生を生きるために、ひとりでも多くの人に転職を選択肢の一つとして前向きに考えてもらいたいです。
──ひどいパワハラにあい、メンタルダウンして自殺を考える寸前のところまでいってしまう……と言うのは残念ながらここ日本ではよくある話。
パワハラされやすいのは、仕事ができない人」という風潮がありますが、実はそうともかぎりません。
運悪くパワハラ上司のもとで働くことになり、心身ともに壊れ、休職したあとで私がようやく気がついたのは、「自分がパワハラのターゲットになってしまったのは、仕事ができないからではなく、『何を言っても反抗しない』と思われていたからなんだ」ということでした。
私自身も、その上司のもとで働き始めたばかりのころは、「指導していただいている」「ありがたい」と思って素直に話を聞いていました。
今振り返ってみると、その真面目すぎる姿勢がよくなかったのかなとも思います。
トップクラスの営業成績だった、その地位をキープしたい、またその逆で怒られたくない、恥を描きたくないというプライドや執着もあったかもしれません。
いずれにせよ、悪い意味で仕事に依存しすぎてしまっていたのだと思います。
──なるほど。
@「何を言っても反抗しない」と思われていないかどうか
A 仕事への依存度が高すぎないかどうか
上司との関係性に悩んでいる人は、日頃からこの2つのチェック項目を持っておくといいかもしれませんね。
不思議なことに、人って否定されまくると従順になるんですよ。一種の洗脳状態になってしまっていたんでしょうね。
立場が上の人に「お前が悪い」と言われ続けると、相手が正しくて自分が間違っていると思い込むようになるんです。
だからこそますます、「仕事ができない自分に対して指導してもらえてありがたい」と、相手の言葉を信じるようになってしまう。
とにかく毎日のように「否定の言葉」をぶつけられていました。
最初は仕事のやり方についてだけだったのが、徐々に、プライベートな出来事についてまで否定されるようになって。
お弁当の中身や、家族や、子どもの名前にまで文句をつけられて。
「変な名前やな」とか、あとは、「お前なんかと結婚した嫁さん、可哀想やな」みたいなことも言われましたね。
──客観的にはどう考えてもその上司がおかしいとしか思えませんが、当時はなかなかそうは思えなかったんですよね。
これが不思議なもので、否定されまくればされまくるほど私は従順になって、きちんと職場に行っていました。
どんどん思考がおかしくなっていき、しまいには「どの種類の缶コーヒーを飲むか」すら、決められなくなったくらいです。
「このコーヒーにしたら怒られるんじゃ?」と考えてしまって、自分で決断できない。
「全部、仕事ができない自分が悪いんだ」「迷惑をかけないようにしなくちゃ」と追い込まれて、休むなんてとても考えられませんでした。
「35歳転職限界説」「メンタルダウン不採用説」というウソ
仕事も基本的に全否定でした。
「このやり方じゃダメだ」「お前は何回やってもダメなんだ」「前もダメだったよな」「お前のことだから、どうせ次もダメだろう」など、過去・現在・未来のすべてにおいて否定してくるんです。
──過去の失敗について言われるのも嫌ですが、未来の失敗を予言されるのも嫌ですよね……。そういった上司のもとで働くことになってしまった場合、どのように対処すれば良いでしょうか。
一番の方法としては、物理的に距離をとること。
パワハラのターゲットにされてしまったら、私のようにメンタルダウンして、元の状態と同じように働けるようになるまでに1年かかって……なんてこともありえます。
まだ洗脳される前の段階で逃げないと、手遅れになる可能性もある。
──そんなにすぐに転職なんてできないよ! という意見もありそうですが。
そうですね、たしかに、そういうご意見もあると思います。
ただ、もしかしたら、「この会社を辞めたら他に行くところなんてない」という考え方こそが、パワハラ上司に洗脳された結果かもしれません。
「どうせどこに行ってもお前はダメだ」と言われ続けて、自信を失っていないか? 思い込まされていないか? と、あらためて自問自答する時間を持ったほうがいい。
実は私も、インターネットでよく言われている「35歳転職限界説」などを信じ込んで、転職に踏み切れなかったんです。
「メンタルダウンした人は採用されにくい」という話も聞いていたので、休職したあとはよけいに不安でした。
でも、いざ挑戦してみたら、大成功でした。今は間違って無かったと言いきれますね。どうしてもっと早く気が付かなかったんだろうと。
行動してみたら案外、どうにかなることってたくさんある。
「自分には無理」「ここで働くしかない」という思い込みのせいで、仕事場にしか居場所がないというのが一番よくありません。
重要なのは、「いつでも転職できる状態」をつくっておくこと。
私も今現在も、常に転職活動をしていますが、それは一種の自衛手段なんです。
上司の求める人生ではなく、他人の求める人生ではなく、自分の人生を生きるために、ひとりでも多くの人に転職を選択肢の一つとして前向きに考えてもらいたいです。
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