2019年11月29日
大量退団・・どうなるのか 日本女子プロ野球・・問題を紐解いてみる〜!!
2019年もあと2日で師走をむかえ、なにかと慌しさが増してくる時期となりますが、今季の野球界では11月にはいり慌しさに輪をかけるような出来事がありました。
それは、ご存知の方もいるとおもいますが、発足10年目の節目のシーズンに、日本女子プロ野球の運営法人が11月1日、所属する選手71人のうち36人の退団を発表したことです。
なぜ このような事態となったのか・・・!?
今回はそこに注目します。
〜赤字運営からの脱却ならず。。〜
日本女子プロ野球リーグ(JWBL)を運営する日本女子プロ野球機構は、健康食品会社「わかさ生活」(京都市)が3億円を出資して平成21年に設立。翌年に2球団で始まりJWBLは球団再編を経ながらも、25年から4球団体制で続けられていました。
しかし、1社単独運営による負担は大きく、機構によると同社はこれまでに約100億円を投入。1球団あたり年間2億〜2億5千万円のコストがかかる一方で、球団ごとの年間売り上げは約5千万円といいます。
これまで選手のサイン会や写真撮影会、試合後の勝利チームによるダンスなども行ってファン層拡大に努めてきたものの、赤字運営の解消には至りませんでした。
今年1月の創立10周年の記者会見では、同社社長で機構名誉理事の角谷建耀知(かくたに・けんいち)氏(58歳)が「覚悟の一年になる。今年が最後という気持ちでやることが大事」と強調。今季は春季リーグは京都、夏季は東海、秋季は関東と開催地を固定して移動費を削減しましたが、夏季リーグ終了時の観客数は前年同期の3分の2 の4万人余にとどまりました。
機構は8月下旬、緊急に記者会見。来季以降の球団運営に参入する企業や団体を募りましたが、これまで具体的な話し合いにまで進んだケースはないということです。
〜球団の決断は〜
このような状況のもと、今季育成球団も含め4球団全ての球団が「わかさ生活」と社員契約を結んでプレーしてきた選手には、来季に向けた交渉の過程で契約の見直しが提示されたといいます。
新たな契約内容は、シーズン中は野球に専念するため固定給プラス出来高払いとする一方、オフ期間は選手としての給与はなく、社員として働くか別の働き先を見つける−というものてでした。
〜退団選手の中には〜
女子野球ワールドカップ(W杯)で3大会連続最優秀選手(MVP)に輝いた里 綾実 投手(29歳)、今季最多勝の小西美加 選手(36歳)らにオファーはなく、正社員として社業に専念できることは保障されていましたが、里は「まだまだ現役がやりたい」と話し、小西は「契約させてくださいと言いましたが…」と、事実上の“戦力外”に。
また「美しすぎる女子野球選手」として話題の加藤 優 外野手(24歳)は自らの意思で退団を選択するなど、条件面で折り合わなかった選手のほかベテランには戦力外通告を受けた選手も多く、これが大量退団の要因となりました。
抜群の人気を誇る加藤優は、2016年に念願のプロ入りを果たすと、頭角を現し、4年目の今年はリーグ6位の打率3割9厘を記録するなどしてチームを牽引し、秋のリーグ優勝に貢献。
今後については「プレーヤーを続けながら女子野球の普及活動もやっていきたい」と話しています。
〜裾野の拡大に貢献〜
運営が厳しい中でも、高校や大学で野球に打ち込んだ女子選手たちが卒業後にプレーする受け皿として、JWBLが果たしてきた役割は決して小さくありません。
10年前には5校だけだった女子硬式野球部のある高校は、来年度創部予定も含めると37校に増加。
選手のレベルも上がり高校生で最速125キロ(女子で120キロ越えは速球派)をマークする選手も現れており、中にはJWBLの元選手が創設に携わったり指導者を務めたりしたところも多くあります。
また苦しい経営ながらも機構は9月25、26日、来季へ向けた入団テストをわかさスタジアム京都で実施。1次選考の通過者ら約30人が参加し、8人が合格。
その一人の三浦柚恵 選手(17歳)は女子野球部のない神奈川・藤沢清流高で、男子野球部員に交じって技術を磨き、女子は公式戦に出場できないことは承知の上で、「女子プロ野球選手になるため、3年間頑張ってきた」といいます。
〜重要な継続〜
過去 日本国内では終戦からまもない昭和25年に4球団で結成された日本女子野球連盟が、女子プロ野球を運営したことがありましたが資金難もあり、わずか2年で活動を停止しています。
定着に向け、正念場を迎える日本の女子プロ野球ですが、機構は来季の運営体制について具体的な説明をしていないものの、残る35人に新加入予定選手の8人を加えた計43人で、2球団で継続する可能性が高いとみられます。
関係者は「新しい形の中で、それでもやろうという若い選手が残った。今後も女子プロ野球を継続していくための再スタートだ」と説明ており、社会人やクラブチームに流れるであろう退団した選手も含めて今後の動向が注目されます。
それは、ご存知の方もいるとおもいますが、発足10年目の節目のシーズンに、日本女子プロ野球の運営法人が11月1日、所属する選手71人のうち36人の退団を発表したことです。
なぜ このような事態となったのか・・・!?
今回はそこに注目します。
〜赤字運営からの脱却ならず。。〜
日本女子プロ野球リーグ(JWBL)を運営する日本女子プロ野球機構は、健康食品会社「わかさ生活」(京都市)が3億円を出資して平成21年に設立。翌年に2球団で始まりJWBLは球団再編を経ながらも、25年から4球団体制で続けられていました。
しかし、1社単独運営による負担は大きく、機構によると同社はこれまでに約100億円を投入。1球団あたり年間2億〜2億5千万円のコストがかかる一方で、球団ごとの年間売り上げは約5千万円といいます。
これまで選手のサイン会や写真撮影会、試合後の勝利チームによるダンスなども行ってファン層拡大に努めてきたものの、赤字運営の解消には至りませんでした。
今年1月の創立10周年の記者会見では、同社社長で機構名誉理事の角谷建耀知(かくたに・けんいち)氏(58歳)が「覚悟の一年になる。今年が最後という気持ちでやることが大事」と強調。今季は春季リーグは京都、夏季は東海、秋季は関東と開催地を固定して移動費を削減しましたが、夏季リーグ終了時の観客数は前年同期の3分の2 の4万人余にとどまりました。
機構は8月下旬、緊急に記者会見。来季以降の球団運営に参入する企業や団体を募りましたが、これまで具体的な話し合いにまで進んだケースはないということです。
〜球団の決断は〜
このような状況のもと、今季育成球団も含め4球団全ての球団が「わかさ生活」と社員契約を結んでプレーしてきた選手には、来季に向けた交渉の過程で契約の見直しが提示されたといいます。
新たな契約内容は、シーズン中は野球に専念するため固定給プラス出来高払いとする一方、オフ期間は選手としての給与はなく、社員として働くか別の働き先を見つける−というものてでした。
〜退団選手の中には〜
女子野球ワールドカップ(W杯)で3大会連続最優秀選手(MVP)に輝いた里 綾実 投手(29歳)、今季最多勝の小西美加 選手(36歳)らにオファーはなく、正社員として社業に専念できることは保障されていましたが、里は「まだまだ現役がやりたい」と話し、小西は「契約させてくださいと言いましたが…」と、事実上の“戦力外”に。
また「美しすぎる女子野球選手」として話題の加藤 優 外野手(24歳)は自らの意思で退団を選択するなど、条件面で折り合わなかった選手のほかベテランには戦力外通告を受けた選手も多く、これが大量退団の要因となりました。
抜群の人気を誇る加藤優は、2016年に念願のプロ入りを果たすと、頭角を現し、4年目の今年はリーグ6位の打率3割9厘を記録するなどしてチームを牽引し、秋のリーグ優勝に貢献。
今後については「プレーヤーを続けながら女子野球の普及活動もやっていきたい」と話しています。
〜裾野の拡大に貢献〜
運営が厳しい中でも、高校や大学で野球に打ち込んだ女子選手たちが卒業後にプレーする受け皿として、JWBLが果たしてきた役割は決して小さくありません。
10年前には5校だけだった女子硬式野球部のある高校は、来年度創部予定も含めると37校に増加。
選手のレベルも上がり高校生で最速125キロ(女子で120キロ越えは速球派)をマークする選手も現れており、中にはJWBLの元選手が創設に携わったり指導者を務めたりしたところも多くあります。
また苦しい経営ながらも機構は9月25、26日、来季へ向けた入団テストをわかさスタジアム京都で実施。1次選考の通過者ら約30人が参加し、8人が合格。
その一人の三浦柚恵 選手(17歳)は女子野球部のない神奈川・藤沢清流高で、男子野球部員に交じって技術を磨き、女子は公式戦に出場できないことは承知の上で、「女子プロ野球選手になるため、3年間頑張ってきた」といいます。
〜重要な継続〜
過去 日本国内では終戦からまもない昭和25年に4球団で結成された日本女子野球連盟が、女子プロ野球を運営したことがありましたが資金難もあり、わずか2年で活動を停止しています。
定着に向け、正念場を迎える日本の女子プロ野球ですが、機構は来季の運営体制について具体的な説明をしていないものの、残る35人に新加入予定選手の8人を加えた計43人で、2球団で継続する可能性が高いとみられます。
関係者は「新しい形の中で、それでもやろうという若い選手が残った。今後も女子プロ野球を継続していくための再スタートだ」と説明ており、社会人やクラブチームに流れるであろう退団した選手も含めて今後の動向が注目されます。
投稿者:toocheebase|10:53
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