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2017年06月25日

花たんとの日々(死海の上を、ギリギリ飛ぶ 2)

人工心肺がとれて、ベッドの上(の、チューブ)が、スッキリしました。
ここ数日、花たんは見た目が「重病人」のようだったので、
とても、ほっとしました。

だけど、
肌色が以前より青い。(手術の翌日からのことです)

光の加減?
私の気のせい?

先生にも、看護師さんにも、尋ねました。「肌色が青くないですか?」

答えは「人工心肺をしてる間は何の負担もなかったから、肌色も良かったとは思いますけどね。」

といった曖昧な返事でした。
「青いですか?今までと変わりないと思いますけど・・。」と言う、看護師さん。

やはり気のせいかな。
私が心配し過ぎかな。
ごめんね、花たん。

と、思っていました。

今思えば、思い過ごしではなかったと思います。
私は毎日花たんの写真をとっていましたが、やはり、以前より青い我が子が残っていました。

手術後は、皆、青くなるのかもしれません。
私だけがびっくり・ビクビクしていたのかもしれません。
そこらへん、気にすべきことだったのか、気にしなくて良かったことなのか、今でもわかりません。

その時期、花たんが生まれて1カ月たった頃でした。
ICUに通うことが日常になり、
こんな時期になってようやく、機械の数値を確認するようになりました。

どこを見たら何がわかるのか、先生や看護師さんに聞きました。
毎日、自宅に戻った後、メモを残しました。

血中酸素は80前後の日があれば、
翌日には75前後、
その次の日は70前半・・。

ところが、血圧のほうは徐々に安定が見えていると言われ、おしっこも出始めてきている。

数値を見ても、何がいいのか悪いのか、よくわからず・・

「昨日より数値が・・」と
毎日先生に聞くからか、
「大手術の後だから、時間はかかりますよ。」と言われました。
看護師さんからも「人によって回復のペースはありますよ。花たんはがんばってますよ。」と、言って頂きました。

手術をしてから1週間。
良くなっている気配があるような、そうでもないような、
もやもやする状況でした。

花たんをあせらさないように、
私は心配し過ぎないようにしていました。
短い面会時間、
たくさんお話をしてあげました。

青い娘。
目は腫れぼったく、うつろ。
口元もダランと無気力。
動きそうにない、手と足。
人工呼吸器に完全に頼っている、規則的な胸の呼吸。

ピッピッピという機械音がなる中、
「ゆっくりでいいよ。ゆっくり元気になろうね。」
と頭をなでました。

何度も、低飛行から這い上がった花たんだから、大丈夫!
そう信じました。

手術後もまだ、「死海」の上をギリギリ飛んでいる花たん。

ゆっくりでいい・・

なんて言っていましたが、

ゆっくりがもたらす悪影響が次々に花たんを襲ってきました。

まずは、
手術後開いたままの胸。

早く閉じないとバイ菌がはいる心配が増える。

花たんはまだ、万全の状態に回復していない。
今、胸を閉じることで体力が落ちる心配もある、と言われました。

ああ・・苦しいな。
花たんに無理して、ダメになってほしくない。
でも、このまま低空飛行だと感染の危険がある・・。

1番苦しいのは花たんなのに、
ママも勝手に苦しくなっています。
一緒にがんばろう。
1人じゃないよ。
ママも一緒。

弁の手術を終え、逆流の心配はなくなったのに、
今度は「肺血流」との闘いがやってきたのでした。

つづきはまた。








2017年06月17日

花たんとの日々(死海の上を、ギリギリ飛ぶ 1)

手術当日。
結果が怖くて、気が気ではありませんでした。

予定の手術終了時間になる前に、
執刀医の先生自ら、「うまくいきましたよ!」と報告に来て下さいました。

先生から
・ 人工心肺を外した後、花たんの心臓は無事に動いている。
・ 何かあったらすぐ対応できるように、胸は開いたまま戻っている。
・ 次の目標は、胸を閉じること。

と話がありました。

「はい、はい」と、私は元気よくあいづちをしていましたが、
先生のにこにこした表情を見て、
ただ、その笑顔で、
ほーーーーっと、安心していました。
数日前の手術説明の時、先生はとても厳しい表情でした。

そして、覚悟を感じ始めていました。
ところが、
今、先生がにこにこの笑顔で私に話をしている。
安心感にあふれました。

先生の説明は、「良かったこと」も、「まだ予断を許さない」こともあったのですが、
もう、私、舞い上がってしまって、
よく話を聞いていませんでした。

なぜだかわからないけど、
ひざがガクガク震えて、
心臓が急にドキドキ。

庭に出て、
「うわ〜〜、やったぁああああああ〜〜〜〜!!」と叫びたい気分でした。

海パパや、身内に、「成功」を報告。

また涙がポロポロ。

不安で、悲しくて、申し訳なくて、怖くて・・そんな涙をたくさん流していたけど、
はじめてかと思うくらいの嬉し涙でした。

先生ありがとう。

そして、花たん、がんばってくれてありがとう。

ママの誇りです。
本当に強い子。
どこかで覚悟をしてたママを許して、
花たんのほうが、ずっとずっとたくましい。

機械弁が入った心臓で、花たんはがんばりだした。

本来なら、サイズもジャストとは言えず、さらに、筋肉に固い異物がついたので、
ただでさえ生まれたての赤ちゃんで、単心室で、弱いはずの、
花たんの心臓さんはがんばり始めました。

奇跡。
願えば起きるかも。
この子は奇跡を起こすかも。
そう思いました。

死ぬか生きるかの壁を越えたのだから、
あとは這い上がるだけだ!

でも、
それは
浮かれた私の思い込みであって、

ここからがまた、
花たんの闘いの最終章が始まっていたのでした。

もう、目を開けることもなく、
手足を動かすこともなく・・。

落ちたら死んでしまう、「死の海」を、ギリギリの所で、弱弱しく飛んでいる花たん。

術後は、「死の海」すれすれを飛んでいたようです。

心臓は動いていたのですが、
ダメージによるむくみがひどく、むくみがひくよう、お薬が投与されているのですが、
おしっこがでない。

そんな数日の中、
病院の皆さんも、かなり心配したそうです。

私には「昨日と変わらずです。」と言われ続けた数日だったので、「良いのか?悪いのか?」なんだかピンとしない時期でした。

数日後、花たんのおしっこが出始め、むくみもひけていきました。
看護師さんから
「こんなにしんどい状況なのに、花たんはちゃんとおしっこを出してるなんて、偉いね〜。」と褒められました。

死海の上を飛ぶ「花たん号」は少し浮上。

その後も、上がったり、下がったり。

長くなったので続きはまた・・。

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2017年05月28日

花たんとの日々(生きるか死ぬか)

大手術を終えた花たんは、相当なダメージだったようです。

手術の翌日、
ベッド横に置かれた、人工心肺装置、そこから、チューブがのび、花たんにつながっている姿は、息をのみました。
数本のチューブには赤い液体が見えて、
まるで大きな血管がむきだしになっているようでした。

看護師さんは、明るく、優しく、
「おしっこが出てますよ。」
「花たん、がんばってますよ。」
「花たんが楽になるための機械だからねぇ。」
とにっこり声をかけてくれました。

看護師さんがバタバタする様子もなく、
モニターの数値も悪い感じでもなく・・

なんとかもちこたえる、と思っていたのですが、

そう思わせられていたのは、家族が落ち込まないようにという病院の配慮だったのでしょうか、

人工心肺を外す(離脱)説明の時には、ハッキリと
「術後のダメージは大きかった」と言われました。
「どうなるかと・・」
と。

形成手術後、3日後に離脱の説明がありました。

人工心肺の副作用がなく現在に至る。
人工心肺を外してあげたい。
胸を閉じてばいきんが入らないようにしたい。

と。

ぜひ、そうして欲しい。
その時がきた。

ただ、

もし、
人工心肺を外した後、自分の心臓で持ちこたえられないなら・・・

・・・・・

ずっと人工心肺で生きていくわけにはいかない

・・・・

と、いうことは、

それ以上は、はっきり話されませんでしたけど・・

私も海パパも、

「自分の心臓で生きる力がないなら、そこで命運つきると言うことですね・・。」

と理解した。

明日の手術で、
やっと人工心肺は外れる!
血栓への恐怖は遠のく!

でも、
もしかしたら、
花たんは、終わってしまうのかもしれない・・。

早く外してほしいはずの人工心肺も、命綱のように見えました。

花たんにかかってる。

明日のことは、全く予想できない。
先生も。
花たん本人さえ。

手術の前日も家で、花たんを思うと泣けてきました。

妊婦で、お産が近づいた時、「花たんを助けられないかもしれない」という可能性を聞き、一晩中ないた日を思い出しました。

未来を夢見て、浮かれてたのに。
また、振り出し。

それでも、花たんはここまで生きている。
花たんが生きたいから、心臓を止めずに、生きているのだろう。

悩んだって、未来のことはわからないなんて重々承知してます。

神様に祈っても祈っても叶わないものは叶わない、て、ことも承知しています。

それでも、
ママには祈ることしかできなかった。

よくわからないけど、「念じる力」しか、ない、と思ってました。

祈って祈って、
それが少しでも花たんの生きる力になるなら、と。

手術当日、
フェイスブックで「花たんが手術」であることを報告し、「祈ってください」と記事を上げると、幾人かの友人から「花たん、がんばれ」とコメントが来ました。
コメントがなくても、心で祈ってくれるだけで良い。
花たんに、届け!届け!
と、思っていました。

私の心臓が張り裂けそうでした。

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2017年04月30日

花たんとの日々(形成手術)

いつかはしないといけない形成手術の話が浮上しました。
手術が耐えうる状態にまで、花たんは無事に持ちこたえてくれました。
いつ弁逆流が悪化するかわからない、じりじりした毎日の中で、本当に運の良い子でした。

そして、その弁逆流をくいとめる手術です。

(先生からは詳しい説明がありましたが、ここでは簡単にしか記載しません)
弁を縫合することで、逆流をくいとめる。
もし、それが難しければ人工弁へ。
血流路を人工血管で形成。

人工心肺を用いた大きな手術です。

毎回、親として、「NO」という選択肢はありません。
花たんが生きていくには、受け止めないいけないコトの一つです。

なんとなく思いました。
本気で何か大きなモノを得たい時は、
それだけの大きな試練を乗り越えなくちゃいけない。
出産だってそう。
我が子に会うためには「産む」という試練を乗り越えなくては。
ラクして、
大きなモノを得るなんて、
ないよね。

花たんも、大きな試練を乗り越える、
先生も、大きな手術を乗り越える、
親も・・。

その先にまた、
花たんの回復する姿があるなら、
乗り越えたい。
これまで、思った以上に試練を乗り越えてきた花たんなら大丈夫。

私の強い決意を花たんも感じてくれてるよね。
キョロキョロと目を動かしている花たんの頭をなでて、「パワー」を送りました。
頭だけでなく、手や、足にも、パワーを送りました。

手術の日はやってきました。
朝1番の手術。
待機室には、数組の家族が同じように祈りながら、呼び出しを待ってます。
1組いなくなり、2組いなくなり・・
後から入ってくる家族がやってきてはいなくなり・・・

予定していた時間よりも手術は長くかかり、
不安になって途中で「まだなんですか?」と確認に行きました。

この「まだ終わらない」が良いのか、悪いのか?
12時間が経ち、
1分1分が息詰まるようでした。
そわそわ、そわそわ。

ようやく呼ばれ、
ICUへ。

花たんは、眠り娘だった時と同じ、人工呼吸器を装着して横たわっていました。
キョロキョロした目は固く閉じ、パタパタした足は動かず。

そして、
花たんは人工心肺をつけて戻っていました。

人工血管を用いた肺動脈形成は成功。
弁の縫合はできず、人工弁に。

機械弁になっても花たんの心臓は動いてくれたようですが、術後のダメージが大きいので、極力負担がかからない状態を考慮して人工心肺になったと。

私は、
ホっとしたような、
思ってた結果と違う、というショックと、
複雑な感情でした。

でも、
先生は、花たんの命が維持できる最善の策を取ってくれているので、
人工弁になったのも、
人工心肺装着の時間が長くなったのも、
もう、これが花たんの最善なのです。

花たん、よくがんばりました。
先生も、万が一の事態が生じた中で、がんばってくださいました。

これを受け止め、
明日からの回復を信じるしかない。

帰り道、
電車の中、
声を出さずにして、
涙がたくさん落ちて行きました。

電車に乗っている部活帰りの学生さん、お年寄り、こんなにたくさんの人が生きて成長しているのに、
明日の命もわからない子がいるなんて。
それがうちの子なんて。
ひどい。
今、死にたいと思ってる人がいるなら、
どうか、その元気な心臓をくださいよ、
もったいないことしないでよ。
頭の中、わけのわからないとを考えていました・・。

翌日の面会時間の待ちは、不安で不安でたまりませんせした。
悪化してたらどうしよう。
って。

花たんの見た目に大きな変化はないように感じました。(むくみは出てます)
おしっこは順調に出ていると聞き、ほっとしました。
花たんの、底力!!
花たん、昨日の大手術の後でも、おしっこが出てるなんて、すごい、すごい。
花たんの生きる力に、ママはとても感動しました。

* 花たんの弁が形成できなかったのは、弁の長さが短かかったからです。お腹の中にいる時、弁の成長が途中で止まったようです。

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2017年04月27日

花たんとの日々(未来を夢見た頃 2)

眠り娘の花たんだったけど、目をあけていることが増えました。

キョロキョロ。

手足をパタパタ。

ああ、可愛い。

頻呼吸もあり、眠り薬を注入されることもしばしば・・。

徐々にで良いから、筋力をつけて元気になろう!!!
と花たんに「元気パワー」を送りました。

この時期、
花たんが目を開けたことで、

私も海パパも、
花たんは「成功者になる」と信じてました。

「現代の医療はすごいね。」
「昔は助からなかったかもしれないけど、今はオペでこんなに良くなるんだもん。この先、もっと良くなるかもよ。」
「花たんがお嫁に行ったら、この子もここまで来たか・・て、号泣しちゃうね。」
「家族4人で旅行に行きたいね。」
「花たんにいっぱいお外の景色を見せてあげたいね。」
「花たんとなら、どんなに大変でもがんばれるね。やっていけるね。」

未来を夢見て、笑っていました。

小さなお兄ちゃんと妹が手をつないでる姿を見て、
いつか、花たんも太陽くんと手をつないで歩く日が来ると想像しました。

寒い冬には、一緒に温かいお鍋を食べて・・
雪を追いかけて・・
春になれば桜を見て・・

花たんの笑った顔を見たいなあ
花たんの声を聞きたいなあ
花たんとお手手をつないで歩きたいなあ

そんな日が、きっとやってくると信じていました。

今思えば、1番幸せな時でした。

花たんは、順調に経過していましたが、
やはり、
命への起爆剤となるのは「弁逆流」の重さ。

弁の形成手術ができるベストな体調と月齢になるのを待っていました。

生後1カ月になる時、
その時が来ました。

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花たんとの日々(未来を夢見た頃 1)

バンディング手術後の花たんは、むくみがひくのも順調で、
心臓を助ける薬を減らしました。

回復って徐々に、と、いうより、
急でした。

ICUに面会にいけば、いつものように眠った花たんがいる、
と思っていたら、

目をぱちくりして、
お顔の管が外れて、
くわ〜
とあくびをしてる姿。

びっくり

えーーーーーーーー!!!

でした。

映画でよくある、眠ったままだったはずの人が、
起きた〜〜〜〜〜
という感じでした。
この頃、産まれて2週間ほど。

初めて我が子を抱っこしました。

花たんのことで、何度も泣いてきましたが、
この日は、完全な嬉し涙。
やっとやっと、待ち望んでた日が来ました。

腕の中で、「ああ〜」と泣く花たん。

生まれた日に、「ああ〜ん」と泣いて以来の声でした。

生きて、動いてる。

花たんがこの手の中にいる。嬉しい!嬉しい!

説明に来た先生から、「心臓の状態は横ばい。逆流は相変わらず。」という、進展のない説明がありましたが、
「抱っこできるようになるまで回復させてもらえて、感謝します。」と
何度もお礼を伝えました。

我が子を抱っこてきることがこんなに嬉しいなんて、
この重みがこんなに愛おしいなんて、
あたりまえのことがあたりまえじゃないから、
余計に感動する。
花たん、がんばってくれてありがとう。

海パパとはしゃいで、何枚も写真を撮りましたが、
ここはICU
はしゃぎすぎるのも、いけないので、
明日また写真を撮ろう、と決め、撮影大会はストップ。

ようやくこの日がきたので、明日はもっと、明後日はもっと、可愛い写真がとれるはず。

そう信じていました。

でも、花たんの1番良い写真はこの日が最後でした。
そして、この日にとった写真が、花たんの遺影になりました。

話は戻り、抱っこできた日の次の日のこと・・

また可愛い花たんに会えると思って、うきうきとICUに向かいましたが、再び人工呼吸器を装着していました。
自分だけで呼吸するには、筋力が追いつかなくて疲れてしまった様子。
徐々に呼吸の筋力をつけながら完全に呼吸器を外すことを目指しているようでした。

がっかりしたけど、納得でした。

その代わり、鼻からミルクがとれるようになったので、今後、栄養がついていくだろうと。

その次の日、
呼吸器は外れていたらいいな、ミルクがたくさん飲めてたらいいな、
とわくわくしながら面会に行きました。

ミルクを注入したけど、腹部から白い液体が出たようで、
脂肪分のないミルクになると聞きました。
手術をした新生児は、そうなりやすいそうです。

一進一退ってこういうことだな・・

と思う毎日でした。

「痰は上手に出てるから、明日には人工呼吸器が外れるかも。」
と言われ、わくわくした日、
次の日には
「人工呼吸器を外したけど、自分だけの呼吸では少ししんどいので空気を送る機械を付けてます。」
なんだ・・また顔に器具がついてるのか・・
目をぱちくりしてる日があり嬉しい日があれば、
次の日には
「少ししんどそうなので眠り薬を入れてます。」
と言われたり。

それでも確実に、前に前に進んでいるのは間違いありませんでした。
ほんのりピンクの頬。
顔色も良いし、
むくみもないお顔。

良くなっていくと、「もっともっと」と期待してしまいます。
面会に向かう間、
「今日は、また良くなっているかな?」
とわくわくしていました。

また花たんの泣き声が聞きたい。
また大きなお目目でママを見て欲しい。


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2017年04月12日

花たんとの日々(バンディング手術と回復へ)

花たんがNICUから手術室に向かう光景、
今でも記憶に鮮明です。

バンディング手術そのものは、そんなに重い手術ではないらしいのですが、
私は、花たんとこの世の別れをするかのように、ズンとした気持ちでした。

手術室の入口で、花たんとお別れするとき、
「花たん、がんばれ~。花たん、がんばれ〜。」
と何度も声をかけ、
「大丈夫だからね。大丈夫!大丈夫!」
と、名残惜しく、花たんをなでなでしていました。

花たんを乗せた小さなベッドが、ゆっくりと長い廊下の向こうへ消えていきました。

小さな花たん
生まれて間もない花たん
たった1人で闘いに行くんだ・・
なんて強い子・・

ママは泣きながら祈るしかできないけど、
どうかどうか、花たんが無事に戻ってきますように。

海パパと何度も時計を見ながら、おしゃべりしてました。

予定通りの時間に手術は終わり、
ICUに行くと、「順調に終わりましたよ。」と先生方は笑顔でした。

花たんは、手術前と同様にねんねしたまま。
(生まれてから、目をあけて起きてる姿を見たことがないので、いつも通り;)

胸にガーゼがあてられ、傷は見えませんでしたが、
さっきまで、開胸手術に耐えて戻ってきたんだ。。と思うと、本当に誇らしく見えました。

弁逆流は若干程度マシになったと報告があり、先生の表情はくやしそうでしたが(もっと、マシになると思っていた様子)
私は、「死」から遠ざかったことに、感謝感激でした。

怖い、怖いと思っていた手術も、
乗り越えたら死から遠ざかる。
なんてありがたいんだろう・・。

術後のダメージは、すぐではなく、翌日に向けて出てくるようなので、まだまだ安心できないと言われましたが、
花たんが一つずつ乗り越えていく姿に、

この子なら大丈夫、
この子は奇跡を起こせるんじゃないか、

と、ますます確信づいてました。

親が思っている以上に赤ちゃんは強い。
それを目の前で見せてくれた娘!

その後、花たんは、順調にむくみがひき、自発呼吸も出てきました。
肌色も良く、お顔がシュっと美人さんに。
少しずつ、心臓を助けるお薬も減り、
ついに、顔からすべての管が取れました。


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2017年04月03日

花たんとの日々(手術の順番待ち)

生まれてから生後1週間までの花たんは、
繊細な薬のバランスで、状態を保っていました。(点滴いっぱい)

先生から、
「低酸素の治療もいずれ限界が来るから、外科治療が必要。」
と言われました。

肺への血流が強くなりすぎる花たんの心臓。
そして、弁逆流が少しずつ悪化。

内科の先生は、明日にでも手術をすべきだと話されました。

でも、
予定が立たないと言われました。

必要性が高いと言われてるのに、なに、この矛盾?
と、思いましたが、
ずっとずっと前から手術を待っている子がたくさんいると聞きました。
手術の順番待ち・・
(今思えば、ICUのベッドが空くタイミングがつかめない、とかもあったのかな・・)

生まれることを祈り、手術の無事を祈り、むくみがひくのを祈り、
そしてまた、手術にたどりつけることを祈り・・

花たんの緊急度が高まれば、順番待ちを押しのけて緊急手術になる、
と、言ってもらえて、
最悪の事はないんだと安心はしたけど・・

自宅に戻ると、電話がかかり、
花たんの手術日が決まったと知らせがありました。
ああ、良かった。

決まると同時に、すぐに説明があると言われ、また病院へ戻りました。次項有

花たんは生まれつき肺動脈が閉鎖しています。
人工血管を用いた形成手術が必要な状態です。

生まれてすぐに手術をしたこと(ダメージの積み重ね)、さらに弁逆流(中等度以上)を持っていたので、
必要とされる形成手術はリスクが大きく、結論として「耐えられない=死んでしまう」になる、
ということでした。

まずは、
肺への血流を縛る手術を行うことになりました。
形成手術は、花たんの体がもう少し成長してから、ということに。

花たんが生まれる前から、何度となく先生から出てきた言葉。
「10年前なら生きられなかった。」

単に「単心室」というだけなら、
「弁逆流」が軽度だったら、
・・危険性はもっと低かった。
(花たんと同じ病状の子で、フォンタンまでたどり着けた子はいない・・)

手術の安全性と効果の説明。
手術の危険とその後の危険の説明。

花たんが生きていくために必要なことだから、嫌とか、そんな気持ちは全くなく、
ただ、「お願いします。」と泣きながら言うしかありませんでした。

海パパと、
「花たんが、世界で初めての成功者になれるといいね。
 あの時は心配したけど、もう20歳か〜、なんて言えたらいいね。
 希望の星になりたいね。」
と、話しました。

花たんに手術の話が来たら怖い、と思っていたけれど、
手術の順番待ちを経験して(すぐに、入れてもらえましたが
手術を必要な時にすぐに受けられるありがたさを感じました。

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2017年03月07日

花たんとの日々(肺血流との闘い 1)

花たんの心疾患は肺に流れる血液量が多く、
肺にたくさん血が行ってしまうと、心臓に負担がかかります。
ただでさえ、単心室(右)は心臓の力が弱いので、
危険です。
さらに、弁逆流(中度)がいつ悪化するかわからない、といった状態でした。

生まれた3日目には、
肺血流が増加しないように、低酸素濃度ガス吸入療法が開始されました。

とても繊細な治療らしく、
この治療が始まってから、看護師さんや先生が花たんの状態を常に見ては、何か操作をされていました。

そのおかげもあり、
花たんのおしっこの出も順調で、むくみもひき、

花たんは、口をもぐもぐ、手足をパタパタさせるようになり、

私は、どんどん良くなってきてる??
と、思い始めました。

「病状は落ち着いてますよね?」
と私が先生に言うと、

「落ち着いているというか、
 (治療で)落ち着かせているんです。」
と、返されました。

私は先生から「そうですね、順調ですよ。」という言葉が返るのを期待してたのだけど・・

さすが、心疾患の中で最重度と判定をくだされた我が娘・・
闘いはまだまだ長く続くか・・。

この繊細な治療のおかげで、
花たんはまだまだリスキーな病状のまま、
生きていました。

花たんが亡くなる直前にわかったのですが、
この時期が1番危険だったようです。

一進一退の時期。
この治療をずっと続けて生きていくこともできない、と言われ、
外科治療が必要と言われました。

この時期の私、本当に泣いてばかりでした。
生まれたての花たんに、なんて声をかけて良いのか言葉も出ず。
「花たん、花たん。」
と名前しか呼ぶことができない。
頭をなでて、
指先をこちょこちょと触る。
抱きしめたいな〜・・と思うと涙があふれ、
搾乳をしては涙があふれ・・
でした。
看護師さんが花たんのシャワー(ベッド上)をする時、「ママも一緒に」と誘ってくれました。
花たんの体をべったり、じっくり見て、なでなでしました。
とてもとても、嬉しかったです。

肺血流との闘いはまだまだ続きます。

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花たんとの日々(闘病の始まり)

花たんは、産まれてすぐ、造影CT検査を受けました。

この検査を受けるためには、造影剤を排泄できる状態(腎臓が機能し、おしっこが出る)を確認してからになります。

花たんは生まれてすぐにおしっこが出たのですぐ検査に進むことができました。

もし、この検査を受けるに至らなければ、次に進むことができなかったので、
花たんの命はここで一つ前へ進みました。
腎臓さんの働き、クリアです。

分娩後の処置をうける最中、花たんが検査へ行くことになったと聞いて、嬉し涙が止まりませんでした。

そして、胎児診断の予想通り、
肺静脈狭窄が重度だったため、狭窄部分を広げるステント手術を受けました。

出産してから5時間くらいたった頃、
手術を終えた花たんに会うことができました。

手術は無事に終わり、
狭窄していた血管は開き、血がスムーズに流れる状態になりました。

生まれて最初の闘い。
花たんは、生まれたての赤ちゃんなのに、負けなかった。
我が子ながら、すごい!!!!!

小さなベッドで、眠っている花たん。
呼吸器をつけて、点滴がいっぱい。

ありがとう、ありがとう
生まれてきてくれてありがとう。
生きて、その姿を見せてくれてありがとう。

これから、一歩ずつで良い。
元気になろう、
病気に勝とう
お家に帰ろう

ようやく触れた、我が子の髪。
そうか、そうか、キミが花たんか、
お腹で暴れん坊してた女の子だね。

本当はもっと、
花たんの指や足、お腹やお尻も見たかったけど・・・
いつかじっくり見てやるわ!いつか!

検査の結果、花たんの心臓は、胎児診断での見込み通りだった。

詳しく検査をしたら、実は思った以上に良い結果が出たりして・・
て、期待してたけど、
結果、かわらず。

それだけ、今の胎児を見るエコーはすごい、てことですね。

花たんの闘病に終わりはありません。

次の闘いは「肺血流」です。

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