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2016年04月21日

指数の偶奇によって定義域が変化します

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指数の偶奇によって定義域が変化します

  次の式が半円の方程式を表していることはご存知だと思います:

無理関数

 √ の中身が負にならないように、定義域は [−1, 1] という狭い範囲に制限されます。
 一応グラフも載せておきます:

 @半円グラフ.gif

 指数を 3 に変えると負の領域の定義域制限が解除されます:

 Asqrt(1-x^3).gif

 x が負であるとき、 x3 は正の値をとるからです。
 x が負の側にその絶対値を大きくしていくと、√ の中身の 1 は無視できるので、
近似的に曲線 y = − x 3/2 とみなせます。

 x の指数を 4 にすると再び [−1, 1] という定義域制限が復活します:

 Bsqrt(1-x^4).gif

 このように x の指数の偶奇によって x < 0 における定義域の制限の有無が変化します。最後に円の方程式に三角関数を乗じた関数を載せておきます:

 Csqrt(1-x^2)sinx.gif
 

プログラミングが必須科目になるようです

 日本政府は 2020 年度から「プログラミング学習」を小中学校の正式科目として導入する方針を固めたようです。 AI(人工知能)技術の急速な発展に対応できる人材を育てることが急務であると判断したようです。フィンランドなどの IT 先進国ではすでに学校教育にプログラミングの科目が組み込まれていることを考えると、国際競争に勝つためには「やる」「やらない」を議論している暇もなく、「やらざるをえない」ぐらいの状況に追い込まれているのが現実だと思います。
 ただ私の個人的な意見としては、同時に数学のカリキュラムも大幅に改編してほしいと願っています。特にコンピューター科学の基礎をなす「整数論」を体系的に教えることが必須だと感じています。私自身は C++ や FORTRAN などいくつかのプログラミング言語に触れ、そのあとに数論を学びましたが、「こっちが先だよね。学ぶ順番を間違えた」と痛切に実感しました。(その種類を問わず)プログラミング言語と整数論の考え方はそれほどよく似ています(そもそもコンピューターの原理というものは整数が土台になっています。digital の digit は「指で数える数字」という意味です)。
 「整数論」を習得すればコンピューターを学ぶための思考の土台が出来上がります。その土台があれば、 C++ や VBA といった各種の言語構造を理解することにさほど苦労はないはずです。他国と同じようなことをやっても決定的な差はつけられません。「日本では独自の総合的なカリキュラムを作って勝負するぞ!」ぐらいの意気込みが必要だと思うんですけどね。
 説明が最後になりましたが、「整数論」とは小中学校から高校まで何となくばらばらに学んでいる「約数」、「素数」、「剰余」といった概念を体系的に扱う学問です。大学入試でも「整数」を扱った問題が毎年たくさん出題されていますので、受験生は演習問題を通して「整数論」を学んでいることになります。にもかかわらず、こうした問題に対する正しいアプローチを正規のカリキュラムで教えていないのはやっぱり不思議なことだと思うのです(新カリキュラムの数学TA で少し触れてはいますが ...... 内容が乏しすぎます)。やはり頭の柔らかいうちに(できることなら大学入学以前に)数論の基礎を学ぶことは、その後の思考力に非常に大きな影響を与えると思うのですが ...... 。そんなわけで(?)、このブログでも近日中に数論をエクセルで扱ってみようと思いますので、よろしくお願いします。  
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